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432:美香:2018/08/21(火) 22:25

そして、放課後。はやる気持ちを抑えられなかった私は、ずっこけながら悠馬の家に向かった。
悠馬の家のインターホンを鳴らす。
ドアが開く音がして、中から悠馬が出てきた。
「…入れよ」
すると隣にいた奏がいきなり声を上げた。
「あっ、黒瀬君から呼び出しだー(棒)ん?今すぐ会いたい?しょーがないなー(棒)ということで、夢乃、ごめん(キメ顔)」
奏はドヤ顔で親指を立て、ウインクしながらスキップして去っていった。
あんにゃろう。あとでしばく。

でも、悠馬と二人きりになれたのは、嬉しいようで、気まずかった。
悠馬の部屋に入る。日当たりのいい部屋の窓から日差しが入り、悠馬の顔を輝かせる。
「………で、夢乃。何の用だ?」
「あ………」
なかなか言い出せず、黙っていると、
「実はさ、俺からも話があるんだ。いい?」
私は激しく首を上下に動かした。首がもげそうになるくらい。
「俺が夢乃を突き放した理由、分かるか?」
「私の事がうざかったから!ムカついたから!」
「違えよ…バカ…」
「え………」
「俺が夢乃にばかり頼ってたからだよ。女に頼る男なんて、情けないって思ったから」
「………」
「夢乃がいなかったら、俺、死んでたかもしれない。」
「悠馬…悠馬」
涙で濡れた私の頬を、悠馬は優しく撫でてくれた。
「だから、決めた。」
悠馬が話す。


「俺はこれから、夢乃のために生きる」

開いた窓から、秋風が入ってくる。
その風は、悠馬の髪を、服を、瞳を、そして、私の心を静かに揺らした。


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