新たに3年。残りも3年。

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1: 柄紗 ◆YNk:2018/11/21(水) 15:58

2作目です、!

この話は今の私の話です、。そのためノンフィクションとなっております、。

恋愛的要素はないと思います。初心者ですがよろしくお願いします。

17:firo◆gU:2019/02/13(水) 23:54

すれ違いながらも日常を歩んでいくキャラクターと
ドキドキするストーリーが大好きです。
応援してます!

18: 希々花 ◆YNk:2019/02/14(木) 14:32

>>17
読んで下さりありがとうございます、!嬉しいです*

19: 希々花 ◆YNk:2019/02/14(木) 14:49

灯南side

「聞きたいっ!」

真っ先に反応したのは悠茄。

「私も気になる、!」

星李も手を挙げて言う。

「灯南は?」

椿がニヤニヤしながらこちらを見ている。
私が「何かあったの?」って聞いたんやけどな、。

「聞きたくない訳ない!」

「よーし、じゃあ言うね!」

こんなにドキドキするのは久しぶり。

大したことないと思ってたけど、

椿がこんなに表情に出るのは珍しい。

「道田くん知ってるよね?」

「知らなかったらやばいよー!
だって同じクラスだよ?」

「椿がこの間まで好きだった子でしょ?」

「あの天然くんがどーかしたの?」

椿は私たちの目を見て目を細めた。

「告白されたの。」

「なーんだ、告白さr、、、え!?!?」

「え、椿それ本当!?」

「で、で、返事は?」

2人が驚く中、私は椿の返事を聞いた。

なぜかって?

それは、、、

気になったから笑

「『お願いします。』って、、。」


このあと私たちは黄色い歓声(?)

をあげ、恋話を永遠にしていました


―続く―

20: 希々花 ◆YNk:2019/02/15(金) 17:24

道田賢斗side

あー、まだかなぁ、、。

早く来ないかなぁ、、。

問題!僕は今、何を待っているでしょーか?

給食?

早く食べたいけど違う。

お母さん?

いえ、お母さんは家です。

正解は、椿。

早く登校して来ないかなーってさっきから

思ってるんだけど、好き過ぎ?

そのとき教室の入り口が勢いよくガラッと開いた。

『おはよー!』

そんな声が聞こえると思ったんだけど実際は違う。


「天然くん!椿が!!」


そう叫ぶ、戸森さんの目には涙が溜まっている。

僕には理解できなかった。

今、何が起きているのか。

でも、一つ確実だったのは、

椿の身に何かが起きているということ。

理解できていない僕の手を戸森さんがひっぱる。

僕が戸森さんに連れて行かれた場所は保健室。


ベットに寝ていた椿が目を開いた。

「椿!」

「大丈夫!?」

「良かった、、心配したよ、、!」

「椿、、、大丈夫か、、?」


椿はそっと体を起こす。

そしてこう言った。



「あなた達、誰?」

21: 希々花 ◆YNk:2019/02/16(土) 16:54

賢斗side

椿は救急車に乗せられ、病院に。

それから椿のお母さんもみえた。

僕達4人は放課後、椿のいる病院に行った。

でも

椿の記憶は、戻っていなかった。

椿のお母さんによると、少しずつ色んなことを

忘れるようになっていくようだ。

僕達のことはまたすぐに思い出すと言っていた。

が、

3年後、椿が亡くなる頃には

恐らく、誰のことも覚えていないらしい。


夜6時、皆が売店に行っている間、記憶の戻っていない

椿と2人で話をした。

「僕のこと、分かる?」

「、、、、私の、弟?あ、お兄ちゃん?」

「んー、違うなぁ、、。」

そう言って笑ってみるけどすごく辛い。

泣きたくなる。

「僕は道田賢斗。」

「道田くんかぁ、、、私と同じ学校?」

「うん、そうだよ。隣の席。」

「隣の席なんだ!だから病院に来てくれたんだね。」

「、、、、、うん、、。」

それに君の彼氏だから、とは言えなかった。

椿だけど、椿じゃない。


「初対面で言うのもあれなんだけどね、、、。」

「どうしたの?」

「私、きみのことすごく好きかも。」

「、、、、、椿、、、、、。」

「ごめんね、初対面なのにさ、、。
君、カッコいいんだから彼女とかいるよね、ごめん。」


僕の告白を受けたときと同じように

椿は、困ったように笑った。

椿だけど椿じゃない。

でも椿は椿。

記憶がなくなっても椿。

僕の彼女だ。

色々な感情が混ざってしまったから僕は

泣いてしまったのだ。

そしてその涙を隠すように

椿をそっと抱きしめた。

22: 希々花 ◆YNk:2019/03/30(土) 15:57


抱きしめた感じで分かる。

椿は明らかに動揺していると。

そりゃあそうか。

記憶がないということは、

椿からしたら僕は初めて会った人。


「み、道田くん、どうしたの...?」

椿が恐る恐る聞いてくる。

彼氏だと、言った方が良いのだろうか。

迷っていると椿が言った。

「もしかして...、彼氏、とか?」

驚いて椿の顔を見ると、真っ赤。

あ、

可愛い。

ちょ、椿に惚れてる場合じゃない!

「.....な、どうして、分かったの...?」

「やっぱり彼氏なんだ。」

僕の質問には答えず、にこっと笑った。

「嫌じゃないの...?」

「嫌なわけないよ!道田君、かっこいいもん。
あ、私、男見る目あるの。こう見えてね!笑」


安心した。

もしかしたら、

別れてって言われるかもって思ってた。

安心したら、

また涙が出てきた。

僕泣きすぎ?

23: 希々花 ◆YNk:2019/03/31(日) 15:32


椿のお母さんは相当ショックだったみたいで、

倒れそうなくらいにふらふらになっていた。

その為、椿の妹を病院に送ってきた椿のお婆ちゃんが

家に連れて帰った。

7時30分。

椿のお父さんが来てくれるのが8時。

あと30分は椿と居られる。

まあ、椿は薬の副作用で寝ちゃったんだけど。


「おねえちゃん!」

綺麗な顔のまま寝る椿を眺めていると、

そんな声が部屋中に響いた。

驚いて入り口に目をやると一人の女の子が立っていた。

お姉ちゃん、ということは...、

椿の妹?

確かに似てる。


「こんばんは。椿の妹さん?」

「はい、お姉ちゃんは...!?」

「落ち着いてるよ。椿はさっき寝たんだ。」

「そうですか...。あ、私、椿の妹の
奏(かなで)です。えっと....、あなたは..?」

「僕は、道田賢人。
聞いてるかもしれないけど、椿の、その、えっとー...。」

「あ...。もしかして...、彼氏さんですか!?」

「え、あ、うん。」

「話は姉から聞いてます!
家で、すっごいカッコいいし優しいってずっと言ってるんですよ。」

「な、なんか照れちゃうなぁ...。」

「これからも、姉のことよろしくお願いします!」

「もちろんだよ!僕の方がお願いしたいぐらい。」

「えへへ。早くお姉ちゃん起きないかなぁ。
私も、いろいろ話したいことあるんです。」

「そうだね。」


奏ちゃんの笑顔を見たとき思った。

奏ちゃんは、椿の病気のことを、

知っているのか、と。

もしかしたら、


知らないのかな。

24: 希々花 ◆YNk:2019/04/01(月) 16:27


奏ちゃんと他愛のない話をしていると、

椿のお父さんがやって来た。

30代後半くらいだろうか。

優しそうで、男の僕から見てもカッコいい。


「こんばんは。僕、椿さんの、」

「ああ、話は聞いてるよ。賢斗くんだよね?
いつも椿がお世話になってます。」

「こ、こちらこそ、よろしくお願いします!」


力一杯頭を下げると、お父さんは優しく微笑んだ。

彼女のお父さんと会うのは緊張していたけど、

優しそうな方で良かったな。


そんなことを思っていると、お父さんは

急に真剣な顔になって言った。


「奏、ちょっと話があるんだ。」

「何、どうしたの?」

「いや、ここでは話せない。
外で話そう。賢斗くん、もう少しだけここに居てもらっていいかな?」

「分かったけど...。」

「はい、分かりました。」


緊張した空気を病室に残したまま

椿のお父さんと奏ちゃんは出て行った。

多分、

椿の病気のことを話すのだろう。

もし、僕にお姉ちゃんがいたとして、

そのお姉ちゃんが病気で死ぬと知らされたら、

僕はどうするだろう。


奏ちゃんは、

椿が死んだら、


立ち直ることができるのだろうか。


 

25: 希々花 ◆YNk:2019/04/04(木) 10:44


20分ほどすると、2人が戻ってきた。

奏ちゃんの目はうっすらと赤い。


「ちょっとお母さんに電話してくるよ。
奏、賢斗くん、もう少し待っててくれ。」

「はい。」

「......」


椿のお父さんが出て行くとしばらくの沈黙。

点滴の液がポタポタと落ちる音だけが聞こえる。

やっぱり奏ちゃんは、

椿の病気のことを今知らされたんだ。


「賢斗さん...、」

「何?」

「あなたは、、知ってたんですか?お姉ちゃんのこと。」

「......うん、知ってた。」

「....記憶がないっていうのは?」

「それも、今日知った。」


僕が答えると奏ちゃんのすすり泣きが聞こえてきた。

僕は何も言えない。

奏ちゃんを慰めることなんて僕にはできない。

慰めたところで、

奏ちゃんの悲しい気持ちはなくならないだろう。


「....――して、」

「えっ?」

「...どうして、、」

「.....うん....。」

「お姉ちゃんは、」

「.....うん....。」


「私に、病気のことを、言って、、くれなかったんだろう、」


声をあげて泣く奏ちゃんに、

僕は声をかけることができなかった。


 

26: 希々花 ◆YNk:2019/04/05(金) 10:47


泣き止まない奏ちゃんを、

椿のお父さんは、連れて帰った。

あれから、奏ちゃんに何も声をかけられなかったのが

とても悔しい。


二人が帰って、ふと時計に目をやると

もう9時を過ぎていた。

帰りたくないけど、帰らなければ。

できればこのまま泊まっていきたい。

だけど、泊まるとなると、色々まずい。

だから大人しく母に電話した。

母は椿のことを気に入っていて、

椿が倒れたと言ったときは、自分の子の事のように心配していた。

椿は礼儀正しいし、いつも笑顔だから皆に好かれている。


そういえば、、、。


僕に、病気のことを話すときも、

椿は、

笑っていた。

なぜ、あんなに笑っていられるのだろう。


考えようとしたけど、

なぜか涙が出そうになったから


僕は考えるのをやめた。


 


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