(5章) ↓ 狡猾狼 鬱屈爆ぜる 己が望むままに 飽食を 子山羊達は 逃げ惑う 逃れられない 牙と爪 金切り鳴きが 一つ消え また一つ また一つと 声が消え やがて鳴きは 皆絶えた ふわり舞う 黒毛白毛 残りたるは 破壊の惨禍 そして 時を刻む台の中で 怯える末の子一匹