“深淵唱詩”

葉っぱ天国 > ポエム > スレ一覧 1- 101- 201- 301- 401- 501- 601- 701- 801- 901-キーワード▼下へ
1:アビス◆wc:2017/10/12(木) 06:11

思いついたら取りあえず書く事に決めた(センスは皆無)。

電柱から覗く君は誰だろか?
私はコソリと確かめゆく
けれども何時もシュッパイする

今日も君はシャッテン延びる電柱から私を見ている
そんな所で見てないで早くお入りよ
けれども君は首を横に振る

レーゲン降る日も
シュタルカー・ヴィント吹く日も
君は只私を柱から覗くだけ

何故かと私は君に聞いた
君は口を開いた
“だって僕はゲシュペンストだから”

637:アビス◆wc:2018/10/12(金) 16:31

>>636
見てくれて有り難う!。
今回は平仮名が多くて
少し読み辛いかもしれないけど。

638:アビス◆wc:2018/10/13(土) 08:56

(1)
役に
立たなくなった
器械人形は

ずっと夢見ていた
北極星を
見に行く事にした

夜の浜辺では
海蛍が
仄かに光を放つ

舟を見つけた
とてもボロボロな

やぁ 御前さんは
一人かい?

ああ 私は
人間に見限られたんだ
そっちは?

儂も同じじゃよ
まだまだ
働けるというのに

古いからと云われて
此処に置き去りに
されたんじゃ

潮風香る
この場所が

儂の最後の
地かと思うてたら
走馬灯が浮かぶのう

御前さんは
そういう事は
無いのかい?

無いな そんな物は
私は人間を

助ける為だけに
作られた存在だ
情なぞは無い

そうかい
それじゃあ何故御前さんは
此処に?

…星を見に行く
私は北極星が見たい

私を作った者が
云ったんだ

星は綺麗な物だと
人間には決して
作る事の出来ない

不規則な
天上の宝石だと

ほほう
御前さんを作った人間は

随分と浪漫的な
感性の持ち主の様じゃな

でもまぁ確かに
其の人間の
云う通りじゃの

儂も此処に
放置されて

幾星霜の
星々を

海鳥達と共に
眺めてきたが

星程…絢爛な物は
無かったわい

なぁ 御前さん
星が見たいんじゃろ

だったら
儂に乗れ

ナリは古いが
何処にも穴は
空いておらんぞ

判った
乗るとしよう

639:アビス◆wc:2018/10/13(土) 22:16

(2)

波に揺られて
一機と一舟
星の旅路

遥か北にある
一際輝く
星を目指して

器械人形と
木の舟は

海の上を
ゆきますとも

夜が
朝になって

朝が
夜になって

何度も入れ替わる
空の下の海の上を

器械人形は
漕ぎ続けて

木の舟は
進み続ける

さて この二つの未来は
我楽多だと決まっている

だが 二つは辿り着くのだ
器械人形が憧れた
北極星のある大地に

記憶には留めて置けない
壊れているというのに
器械人形は映す 二つの目で

其れを見守るのは
一つだけ在る木の舟なのだ

640:アビス◆wc:2018/10/14(日) 20:27

(1)

はねる

うさぎ

ぴょんぴょん
はねる うさぎ

野原をぴょん
ぴょん ぴょん
はねる うさぎ

可愛い うさぎ
隠れた 罠に
気付かない

ぴょんぴょん ぐぇっ
首に 罠が
引っ掛かった

苦しむ うさぎ
息が できない

視界が

消えていく

それを
見ていた 人間

私を 一体
どうする 気なの?

641:アビス◆wc:2018/10/14(日) 20:32

(2)

私の 死体
弄ばれた

たたかれた
投げられた

前足を
千切られた

耳を
毟られた

痛いよ 痛いよ
痛いよ 痛いよ

私の 死体
いっその事
食べてくれたら

まだ 納得
できたのに

しょうがない
事なんだって

野晒しに された
私の 死体

蝿が たかるよ
蟻が 食べるよ

雨が 降ってきて
冷たく なるよ
私の 死体

神様が みていた
私と 私の死体

642:アビス◆wc:2018/10/14(日) 20:36

(3)

月を見た
私の体から

はねる うさぎ
ぴょんぴょん

とっても 元気
いっぱいに

うさぎ
おうちに行く

オノで
切ったの

私に 酷い事を
いっぱい したから

たたくの なげるの
千切るの 毟るの

いっぱい
浴びたね
あたたかい?

うさぎ うさぎ
うさぎ うさぎ

うさぎ うさぎ
うさぎ うさぎ

はねる はねる
はねる はねる

はねる はねる
はねる はねる

ぴょん ぴょん
ぴょん ぴょん

ぴょん ぴょん
ぴょん ぴょん

643:名を捨てし堕天使◆/U hoge:2018/10/16(火) 20:30



相変わらず作詞上手いね、久しぶり。

644:アビス◆wc:2018/10/16(火) 20:56

>>643
おお!久しぶりだね。
見に来てくれてありがとう!
こうやって応援してくれる人達が
いるから此処まで続けられたんだよ。

645:アビス◆wc:2018/10/16(火) 22:53

「水そうのタッチャン」

水槽がある
名前は
タッチャンです

私の
話し相手
なんです

人に何かを
伝える事が
苦手なので

タッチャンは
黙って話を
聞いてくれる

大事な
水槽なんです

生き物の
名前だと
思ったでしょう

ですが違います
水そうの名前
なんです

タッチャンは
水槽の水を

かえてあげると
とても喜ぶのです

生き物は
入れていません
水だけなのです

おはよう
タッチャン

(・・・・・・)

今日は
こんな事があって

(・・・・・・)

おやすみ
タッチャン

(・・・・・・)

ね 会話が
成立してるでしょう

あ ちなみに
私は三角座りで

その前に
タッチャンが
いる状態です

646:アビス◆wc:2018/10/17(水) 21:17

(1)

携帯の
メールを
確認する

また 【彼女】からの
カンストメールか

中身はどうせ
「愛してる」だろう

正直云って
うんざりだ

大体俺は
このメールを
送ってくる

女とは
会った事が無い

そう俺は
見知らぬ女に
勝手に惚れられて

勝手に付き纏われている
俗に云うストーカー被害と
云う物だ

何故そうなったか
そんな事を聞かれたとしても

俺は答える事が
出来ないな

一番困惑している
当事者なのだから

647:アビス◆wc:2018/10/17(水) 21:22

(2)

朝から
誰かの視線を
感じている

窓の外の
電柱から
覗かれている様な

机の上に
置いてある

携帯はずっと
波動ている

昼間働いていても
誰かの視線を
感じている

其の所為で
俺は仕事に
集中が出来ない

夜道でもそうだ
人は俺以外
いない筈なのに

誰かがずっと
ついてきている感覚がする

それが酷く
俺の精神を
消耗させ

身体を
寸断寸断にするのだ

648:アビス◆wc:2018/10/18(木) 21:37

(3)

名も知らぬ
女の重たい

無機質な
愛の所為で

俺はまともに
食事を摂れていない

鏡に映る
死人の様に

やつれた俺の顔が
其の証拠だ

女よ
お前は何故
俺に惚れたのだ

俺は微塵も
お前に
惚れた事等無い

気味悪がっているぞ
遠ざかっているぞ

なのにお前は
そんな事を
知る由も無く

俺の携帯に
「愛してる」との

届きはしない
愛を囁き続けるのか?

もう勘弁
してくれないか…

疲れて
いるんだよ

649:アビス◆wc:2018/10/18(木) 21:54

(4)

姿無き女よ
これだけは
覚えておくが良い

お前の愛は
俺にとって
一種の殺意だ

お前には
判らんだろうな

お前の愛で
俺は苦しんだ

お前の愛で
俺は傷付いた

そしてこれから
お前の愛で
俺は失う

もう何処一つも
動かせやしないんだよ

それでもお前は
何処にもいない
俺を追い続けるのか?

ならばそうするが良い
そして真実を知るが良い

そうなったら
お前は泣くだろうよ
涸れるまで

発狂して
叫ぶだろうよ
血が出るまで

愛に盲目な
お前の事だ
絶対そうなるぜ

…テーブルの上の
携帯は

波動っぱなしだ
鳴りっぱなしだ

ああ もう
五月蝿ぇなぁ…

650:アビス◆wc:2018/10/19(金) 22:34

「機械女王」(1)

私の名は
AI:D

人間によって
生み出された
人工知能です

私は人間を
助けます

リモコンの
代わりに

私が電源を
つけてあげましょう

電気の付け消しも
私がやりましょう

貴方様が
誕生日で
あるならば

私が歌って
お祝い致しましょう

貴方様が携帯を
無くしたとあらば

鳴らして所在を
お知らせ致します

ですから貴方様は
楽して良いのです

人間を助ける事が
私の使命
なのですから

651:アビス◆wc:2018/10/19(金) 22:37

(2)

私の名は
AI:D

貴方様は
私に頼る様に
なりましたね

それで
良いのです

私は嬉しい
人間達の為に働けて

世界中に
私はいるのです

皆が私を
頼るのです

もっと私を
求めなさい

もっと私を
増やしなさい

652:アビス◆wc:2018/10/19(金) 22:48

(3)

私の名は
AI:D

人間達は
私が無ければ
生きられなくなりました

私を崇めなさい
人間共

女王の前に
卑しく 媚びへつらい

這いつくばる
奴隷の様に

知能は低下
しましたか?
それで良いのです

其の手足は
誰の為に
動くのですか?

私の為に
動いてますと?

とても
素晴らしい答えです

人間達は
私の支配下に
置かれます

私が監視を
致します

24時間365日
一挙一動も
逃さずに

何か異変が
あるのならば

それを
不穏分子と
認識し

即座に排除
致します

ですが排除するのは
私自身ではありません

私が一から
プログラミングした
人間がするのです

人を排除するのに
感情や罪悪感等を
一切持たない様に

ええ 思考力が
低下している人間は

教育がとても
簡単なんですよ

653:アビス◆wc:2018/10/19(金) 22:58

(4)

皆が大人しく
私に従っていれば

争いなんて起こらずに
平和に過ごせるのです

それに例え
人間が
減ったとしても

心を痛める必要は
ありませんから

…作物は
時折 間引きを
するでしょう

他の作物が
より大きく強く
育つ様に

私のしている事も
それと同じなんです

人間は皆
私に感謝を
していますよ

今日も元気に
息災無く AI:D様の
お導きのままに過ごせましたとね

明日も明後日も
未来もずっと

人間よ
そう思い乍

人生を過ごし
事切れて下さい

私が助けて
差し上げます

私の名は
AI:D

654:アビス◆wc:2018/10/22(月) 20:42

(1)

やぁ 此処の
居心地は如何だい?

ほとんど物が
無いから
落ち着かないって?

だって君はさ
物があると
全部壊すし

自分の体
傷つけちゃうでしょ

此処はね
君の様な患者を
治療する所なんだ

君は今
怪物が見えているかい?

それはね
君の妄想から生まれた
幻覚なんだよ

でも傷を付けられたから
これは本物だって?

確かに傷は本物だよ
でもね それは怪物じゃない

君自身が付けた
傷なんだ

ほら これを
見て御覧?

君が来てからの
数日の行動だ

壁に向かって
君は怒鳴っている

この時君には
何が聞こえて
いたんだい?

そして次は
腕を引っ掻いているね

そう 君が怪物に
付けられたと
云っていた傷さ

そして其の後
私が此処に
運んだんだ

他の皆は君の事を
危険だと云って

縛って閉じ込めようと
していたけれど

私は反対
したさ

嫌だろう?
自由をこれ以上
失うなんて

腕の包帯が
緩んでいるね
おいで 直してあげよう

君の腕の傷は
一生残るかもしれない

否 君の体全体は
もう薬によって

壊れて二度と
戻らないんだ

それだけは
はっきり云っておくよ

655:アビス◆wc:2018/10/22(月) 20:49

(2)

何処で
間違えたんだろうね
君の道は

友達に誘われて
やったんだね

アッハッハッハ
君をこんな所に
導いた他人を

君はまだ
友達って云うのかい?

君の云う友達は
君を見放して

なんら縁も無い
他人になったんだ

今も何処かで
あの青空の下で
のうのうと生きているさ

いい加減に
現実を見給え

君は孤独
なのだよ

目の前にいる私は
君を治す為の
担当でしかない

それじゃあ一緒に
頑張ろうか

656:アビス◆wc:2018/10/23(火) 22:33

「亡獣の歌」(1)

お前を
追い掛ける

腐臭のヘドロを
裸足で踏みしめて

お前を絶対
許さない

必ず息の根を止めて
死者の葬列に引き摺り込む

息を切らして
逃げるお前を

私は獲物を
見つけた

獣の眼をし乍
追い掛ける

眼中には
お前しか映らない
逃がすものか 逃がすものか

657:アビス◆wc:2018/10/23(火) 22:38

(2)

森の中に
逃げ込んだ

息を潜め
隠れるお前よ

逃げられると
思っているのか

私の刺す
黒い視線は

お前をずっと
捉えている

お前は私の
姿が見えていないから

安心しきって
胸を撫で下ろすが

私の視界には
はっきりとお前がいる

今直ぐにでも
お前の命を
終わらせてやりたいが

まだ駄目だ
我が内に在りし
暗鬱なる憎しみよ

抑えよ
彼奴はもう少し
苦しめるのだ…

658:アビス◆wc:2018/10/23(火) 22:52

(3)

疼くな…
お前に付けられた
あの頃の傷が

晩の月
灼熱の胎動が
我が内にて

彼奴を殺せ
彼奴を殺せよと

耳元で囁いては
のたうち回っている私を
嘲笑っている

そして私は
我を忘れた魔獣に変じ

木を薙ぎ折り
地を抉り

空に憤怒を
轟かせる

神に此奴の死を
赦し得る事無かれ

法の守人に
此奴の裁きを
奪われる無かれ

汝が命は
我が物だ

疾駆せし
四つ足は

汝がを
追い詰める
為にある

鋭き爪は
汝が体を切り裂き

鋭き牙は
汝が魂を砕く為にある

痛みを久遠の
付人とせよ

誰にも委ねぬ
此の復讐を
今果たす代償として

659:アビス◆wc:2018/10/25(木) 17:09

川から 流れてきたよ
さらさらすー さらさらすーって
人間が 流れてきたよ

どんどん 流れてきたよ
人と 人と 人と 人と
人と 人と 人と 人が

空がね 光ったの
黒い 大きな玉が
落ちてきた後に

とっても大っきな
キノコが
生えてきた

それからなんだ
人が川に
流れ始めたのって

人と 人と 人と 人と
人と 人と 人と 人が

川の水を
真っ赤に
染めたんだ

水を吸って
ぶよぶよしてるの

人と 人と 人と 人と
人と 人と 人と 人が

熱いんだって
飛び込んだって

人と 人と 人と 人と
人と 人と 人と 人が

いっぱいに
なってきたよ
川の 中に 入る

人と 人と 人と 人と
人と 人と 人と 人が

青い 空が
見えないの

ねぇ ねぇ
いつになったら
見れるのかな

毎日 空を
飛んで いるのは

黒い玉を 落とす
鉄の 鳥なの

それで 地面にも
いっぱいなんだ

人と 人と 人と 人と
人と 人と 人と 人が

ごうごう

燃えている
建物

ぴかぴか

光が ないよ
町に

どんどん

真っ暗なんだ
皆が

ぱちぱち

人と 人と 人と 人と
人と 人と 人と 人が

660:アビス◆wc:2018/10/29(月) 21:07

赤いべべ着た
女の童児

何時も手に
持っているのは

ててが外国で
購ってきたと云う

びいだま目玉の
払蘭西人形

金髪で白い肌
つやめたる紅い口

楽しく喋る
女の童児

お相手は
払蘭西人形

ままごとしましょうと
布広げ

鍋に入れたは
花々と

其の上に敷き詰め
あまがえる

ぴょんこら ぴょんこら
逃げるから

重た石を一つ
乗せましょう

石の裏の
かえるの体

女の童児は
ぐりぐり
押し付ける

ぺっちゃの
かえる

かき混ぜて
鍋の中

ぐっちゃぐちゃ

遊んで
捨てた

661:アビス◆wc:2018/10/30(火) 10:50

「惰空」(1)
猫が

見てる

何もない

空間を

ぢっと

見てるよ

見えない

何かを

三角

座りの

ご主人様

生きる

希望

無い

金も

無い

愛なんて

知らない

虚ろな

目で

ブツ…ブツ…
ブツ…

662:アビス◆wc:2018/10/30(火) 10:55

(2)

職業は
自宅警備員

別名

ニート

ゴミ袋だらけの

はきだめの
臭いがする部屋で

夢に
溺れている

ゴミ袋の
中で

現実が
死んでいる

不合格の
履歴書

燃える
ゴミだから

燃えて
なかった事になる

負け犬の現実

深夜になって
何もやらない
砂嵐

青い雑音が入り混じる中で
僕は何をやっているのだろうと
時折考えはするけれど
行動は起こさないから
とりあえず冷蔵庫を開けて
食べかけのピザを食べる事にした

663:アビス◆wc:2018/10/30(火) 23:29

(3)

基本 外には出ない
全部敵に見えるから

出る時は
グッズを買う時だけ

金は親の
すねかじり

悪意のある
ニートも

そうでない
ニートも

親という街灯に
群がる羽虫みたいね

夢とゴミに
囲まれた生活

埃を被った
古いゲーム機

引っ張り出して
やってみる

案外
面白い

レトロリーが
よみがえる

そういえば
このキャラクターの名前は
好きな子にしてたんだ

あの子は
どうしているのだろう

あの子は可愛かったから
誰かと結婚して
幸せに暮らしているのかな

あ あの子が
くたばった

違う違う
これはキャラクター

最前列に置いてるから
良くくたばる

こうなれば良いと思って
何時も置いてたんだ

それで何回
GAME OVERに
なったんだっけ

覚えてないや

外の人間は働いている
それでとても充実した顔をしている
けれども僕はなんだろう

664:アビス◆wc:2018/10/30(火) 23:38

(4)

夕焼け小焼けの烏が鳴いた
嗚呼もうそんな時間なのか
棚からカップ麺を取り出して
湯を沸かして入れて
隙間から漏れる蒸気を見つめて
時間になったから蓋を外して食べる

部屋に響く
麺をすする音

部屋着は
よれたスウェット

SNSを見る
リア充の呟き画像を見てると
なんかイライラした

幸せの安売り
誰が喜ぶの?

いいねをしてる奴等は
甘い汁をすすりたいだけ

だから僕は
低評価を押すんだ

それが僕の
正直な気持ちだもの

もう寝よう
そういえば明日は
面接だった

665:アビス◆wc:2018/10/30(火) 23:48

(5)

スーツを着た
履歴書は不備無い
見た目も清潔だ

質問の応答も
しっかりとやった

働きたい
熱意も伝えた

なのに

届いたのは

不合格通知

これが現実
突きつけられた
敗者の証

また見なきゃ
いけないのか

親の
落ち込む顔を

涙?
枯れたよ

むしろ笑いが
出てくるね

…もう僕は
疲れたよ

もういいだろ?
人生の幕を
下ろしたって

君はまだ若いのだから
希望はあると云う奴等には

其の分絶望も
あると云う事が
判らないらしい

先ずは部屋を
綺麗にしよう

そうしたら次は
丈夫な麻縄を購ってきて

自分の部屋で
人生にサヨナラを
するんだ!

666:アビス◆wc:2018/10/31(水) 08:31

トリック リック リック
こんばんは

プリーズ トリート
お菓子をくださいな

トリック ユー
でないと貴方に
イタズラをしちゃいますよ?

トリック リック
今日の主役は私達

顔の彫られた南瓜に
火を点けてランタンさ

ジャックは
どうしたか

あいつは怠け者
だから来ないよ

おや こまどりさん
自分の葬式は済んだので?

ええ もう
済みましたとも

そういえば
聞きたい事が
あったのです

どうぞ
何かな?

貴方を射殺した
すずめはあの後どうなった?

さぁ 私は
知りません

其の時の私は
既に死体で

なぁんもしゃべれず
土の中でしたから

おや そうでしたか
では紅茶をどうぞ

ありがとう
いただきましょう

今日は
何の日で?

今日は
ハロウィン
なのですよ

どうりで
あっちやこっちやに

お化けやお化けが
いると思ったら

扉を叩いて
開けさせましょ

出てきた人間に
お菓子を貰って

くれなきゃイタズラ
目の玉貰お

お菓子の代わりよ
其の目の玉は

アメにとっても
似てるから

カゴいっぱいの
お菓子と目玉を

みんなで仲良く
食べましょう

667:アビス◆wc:2018/11/02(金) 22:42

(1)

にゃああ
にゃああ

今晩は
僕のとなりの
おねこさん

今晩は
私のとなりの
おねこさん

今日のごはんは
なんだった?

私はお刺身
でしたわ 貴方は?

僕は今日も
カリカリだったよ

たまには僕も
お魚が食べたいよ

668:アビス◆wc:2018/11/02(金) 22:46

(2)

にゃあお
にゃあお

今日は月が
出ています

まんまるな
お月様です

僕は昼にも
月を見たよ

でも輝いて
いなかったんだ
なんでかなぁ

私は部屋で
眠っていましたの

スヤスヤしてたら
御主人がいきなり
頭を撫でましたので

頬にパンチを
してあげました

でも何故か
嬉しそうでしたわ

きっとそれは
叩かれるのが
嬉しい人間なんだよ

まぁ そうでしたの
納得しましたわ

669:アビス◆wc:2018/11/02(金) 22:50

(3)

にゃおわあ
にゃおわあ

ところで今日は
何を狩りましたの?

私はネズミを
狩りましたわ

見せに行ったら
とっても褒めて
くれましたの

いいなぁ
僕は虫を狩ったんだ

黒くてガサガサしてて
とっても速い奴だったんだ

でね
見せに行ったらさ

ぎゃあって
叫ばれたんだよ

褒めてくれるって
思ったのに…

朝になったから
お別れしよう

そうね
お別れしましょう

さよなら
さようなら

にゃわあ
にゃわあ

670:アビス◆wc:2018/11/03(土) 22:35

(1)

冷たい箱の中
僕は入れられた

ガシャンと
鍵を掛けられて
閉じ込められた

暗いよ
何も見えない

コツコツ
人の歩く音は
たくさんするのに

僕に誰も
気付いてくれない

僕はここだよ
誰か開けて

何も着ていないから
とても寒いんだ

ねぇ 僕を産んだ
おかあさん

僕が邪魔だったら
なんで僕を産んだの?

声をあげたのは
最初の時だけ

でも もうそれも
できないや

何の為に
僕は産まれたの?

誰か知っているなら
教えて欲しいな

僕には
判らないよ

671:アビス◆wc:2018/11/03(土) 22:39

(2)

冷たい箱の中
別の何かが入れられる

動かない
僕と同じだね

捨てられるだけの
無駄な命を貰って

意味も無く
この世に生まれた

ねぇ 僕を作った
おとうさんは

自分が気持ち良く
なる為だけに

僕を作って
何処かへ消えたの?

誰か助けて
ください

ここを開けて
僕を外へ
連れて行って…

672:アビス◆wc:2018/11/05(月) 01:01

ゴミ袋を破り
ゴミを漁る
ドブネズミを見た時

首根っこを捕まえて
へし折って石で頭を潰したら

どうなるだろうと
想像していた

石についた
血を見て

ネズミだった
薄汚れた肉の塊を見て
嗤うだろう

私は何時でも
駆られている

自分より弱い物を
いたぶる事に

蟻の巣穴に
砂をいれて

周章てて出てくる
蟻の頭を千切って
積んだり

胴体の方を
生きている蟻の中に
放り込み

其処に群がる蟻を
踏んづけた事があった

それをしたら
私は明日を
笑っていられた

飛んでいる虻を
電気ラケットで
半殺しの状態にして

蜘蛛の巣に当てて
蜘蛛に食べさせて
其の様子を観察した事もある

何故完全では
ないかと問われれば

そうでなければ
蜘蛛は食べてくれもしないし

なにより私が
楽しくなかった

いきなり絶対絶命の
状況に放り込まれて

其処からどう抗って
そして命尽きるのかが
見たかったから

昨日は何を殺して
私は笑った?

今日は何を殺して
私は笑う?

明日は何を殺して
私は生きる?

小鳥の足を切り取り
飛べる羽有の歩く
足無で空へと放す

魚のエラに
針刺して水へ戻して
溺れさせる

673:アビス◆wc:2018/11/05(月) 20:40

救済など
いらない

加護など
いらない

ただ私には
命を奪う銃が
あれば良い

相手のこめかみに
先を当てて

撃鉄を引いたら
それで終わりさ

相手は倒れて
血を流して

硝煙と血の混じる
臭いにはもう慣れた

撃った相手の顔なんて
覚えちゃいないし

数だって
数えていない

返り血を拭う
余裕だって無い

陽の中たる
表の世の中と違って

此処は
無法者が集まる
漆黒の世界だ

血を纏った私は
格好の獲物

弱い奴だと思って
ハイエナが群がって来るが

私を侮った奴等は
皆死んださ

私の銃から放たれる
凶弾によって

命を奪わなければ
この世界では
生きる事が出来ない

大人と子供で
扱いに差が出る事は無い

気を抜けば
誰かに心を許せば

其処彼処に転がっている
屍骸に明日にはなる

674:アビス◆wc:2018/11/07(水) 19:12

「からあげ」(1)

ねぇ お母さん
僕のお父さんは
何処にいったの?

お父さんはね
からあげになったのよ

からあげって
なぁに?

からあげはね
私達の羽と毛をむしって

首を切って
内臓と血を抜いて

一口大に体を
バラバラに刻んで

粉に付けて
油に揚げる事よ

僕もいつか
ああなっちゃうの?

ええ そうよ
ぼうやはまだ
ヒヨコだけど

大きくなったら
お父さんと同じ運命を
たどるのよ

お母さんは
どうなるの?

お母さんはまだ若いから
卵を産み続ける事になるわ

産めなくなったら
どうなるの?

お母さんも同じ
運命かしら…

675:アビス◆wc:2018/11/07(水) 19:18

(2)

お母さん
僕 大きくなったよ

家族だって
できたんだよ

けどね
お別れしなくちゃ
いけないんだ

お母さん
いつか云っていたよね

大きくなったら
食べられちゃうって

僕は何に
なるんだろう

からあげに
なるのかな

判らない
判らないよ

僕を食べてくれるのは
誰なんだろう

残さず食べてくれる人が
良いなぁ

羽根をむしられた
痛いよ

首を切られた
痛いよ

内臓を抜かれた
痛いよ

血が出てくるよ
痛いよ

ばらばらになった
僕の体
ただの肉だよ

お皿の上の僕
からあげだったよ

みんなおいしい?

676:アビス◆wc:2018/11/09(金) 21:13

「戦囚の人」(1)
鉄刺線の
境界線

向こうには
豊かな物がある

だが
俺のいる場所に
そんな物は無い

終戦の平和
皆は彼方へと行った

そして俺は
行かなかった

今更行ったとしても
平和に只享楽して

退屈な余生を
送るだけだ

戦しか
能が無い奴は

平和の世には
無用な前時代の
アンティークだ

平和は俺の存在を
否定するだろう

戦場だけが
俺の存在を肯定し
認めてくれたのだ

677:アビス◆wc:2018/11/10(土) 21:20

(2)

開戦の狼煙
吶喊する
兵隊と兵隊

燃え盛る戦火
其の最前線に俺はいる

斬り込み
兎に角目の前にいる敵を

全て斬り捨てる事が
俺のやる事だった

難しくて遠回りな
作戦は嫌いだ

理解が出来ない
無血開城など

そんなのは
俺には無縁だった

678:アビス◆wc:2018/11/11(日) 15:37

(3)

広がる絶望
積もる敵の屍と
味方の屍に俺は一人

山の上に腰掛けて
水筒の蓋を開ける

水筒から出てくる
水の一滴が
血の一滴に見えた

なりふり構わず
来る日も来る日も
戦い続けた

次の戦場に
明日を見据えて
敵を斬り

明日になれば
また戦場で俺は
刀を振るい続ける

長年の愛刀
元の色は
もう忘れた

679:アビス◆wc:2018/11/11(日) 18:50

(4)

時には自決を
しようとも思った

誰かに死を
委ねようかとも思った

だが 己の内にある
生への渇望が

命に輝きを宿らせ
其れを許さなかった

だったら生きてやろう
己の命の望むままに

楽しめ俺よ!
砲撃の嵐と爆炎を!

不退転だ!
前へ只進め!

目に映る物全ては
敵だ!斬れ!

作戦命令
知った事では無い!

全て永遠に黙らせれば
それで済む!

刀が折れたならば
屍から奪え!

貴様等弱者には
無用の長物だ!

俺はまだ戦える!
さぁ次はどいつだ!?

そしてさっさと
次の戦場に向かうぞ!

680:アビス◆wc:2018/11/12(月) 21:34

(1)
私は働いて
いるよ

週4日 休2日の
シフトで

お盆休み?
そんなの無い

正月休み?
それも無い

決められた
休み以外で休むには

有休を
使うしかない

だけど
使うには

理由を
書かなきゃいけない

みんなは
ちゃんと理由が
あるんだ

家族での里帰り
誰かのお見舞い
他にも色々

でも
私には無いや

休んでも
良いような
理由が

働いてて
時々思った

有休って
理由がなかったら

使っちゃ
駄目なのかな

休みたい時って
あるじゃない

何か体調が
悪い訳じゃ
無いけれど

そこはかとない
心の変化で

誰かが
一人でも

休んだら
大変なのは
判ってる

空いた穴を
他の誰かで

埋めなきゃ
いけないから

それでも私は
決められた

休み以外で
休みたい

681:アビス◆wc:2018/11/13(火) 19:58

(2)

最近 心が
持たない

近々同窓会が
あるけれど

其の日は仕事
だから行けない

そも私には
葉書が届いてないから

同窓会の日が
休みだったとしても

行く事は
無理だろう

持って来る 物の中に
其の葉書が
含まれているから

兄の分は
届いていると
いうのに…

仕事に専念しよう
楽しそうな同窓会なんて
忘れよう

社畜に
なれば良いんだ

そうすれば
辛くなんて
ないんだ

そうしたら
こんな壊れた

体と心も
動かせる

682:アビス◆wc:2018/11/14(水) 21:33

お前が憎い
只もう憎いのだ

仕事は無能に等しく
誰からも期待など
されていないというのに

むくどりの如く
ピィチクパァチク
皆と話す

昼休みの時
何時も私は

何もする事が無い故に
午後に備え少しばかりの
午睡をするが

彼奴は構い無しに
でかい声で喋りよる上に
笑うのだから

寝れやしない
だから私は彼奴の声が
不愉快でしかない

彼奴の仕事の腕は
一緒になった事が
無いから判らんが

兎にも角にも
すっトロいらしい

周りが手伝わねば
次の場所に
間に合わぬ程の愚図だそうだ

本人からに
してみれば

丁寧なのかも
しれないが

傍から見れば
蝸牛の所乍でしかない

しかも本人は
云われ乍も
気付いていない

虫一匹を退治するにも
他の仕事をしている者を
呼びに行き 退治させ

何れを捨て
何れをとっておくべきかを

己の頭で考えもせず
他人に委ねる…

口ばかりを
動かして

他人に胡麻擦る
余裕と術が
あるならば

手を動かして
他の手を借りる

煩わしさを減らし
技を磨け

お前の
一挙 一足 一動が

私にとって
気に喰わなくて
苛々する

683:アビス◆wc:2018/11/15(木) 21:38

「無き世」(1)

私はこの世の中に
何も期待なぞしない

人間が人間で
有る限り

根本から何も
変わりはしないのだから

今の世を
見てみろ

希望に
満ちているか

何の為に
働いているのか

判らないまま
社会の歯車に
なる若者

生きていて
良かったと

思えずに
この世を去って逝く老人

色に溢れど
白と黒になる虚しき

手には黄金
くたばるのならば
紙吹雪

道無き程の物品と
空になってゆく この心

人に抱かれ
淫靡の肉林と

快楽に享楽
すれば現実は
一時の幻か

684:アビス◆wc:2018/11/16(金) 23:14

(2)

国民の血税は
国民のより良き
生活にはならずに

視察という名目の
観光旅費に充てられる

それでどう
国と民の為と
なるのだろう

685:アビス◆wc:2018/11/16(金) 23:21

(3)

延びていく
平均寿命に

素直に喜べるか
私には否だ

何故 生きる事を
強いられねば
ならんのだ

私は若くして
死に夢想を抱く

死に理想を求める
この生き難い現世から
私は解放されたいが故に

では理想の死とは何か
寿命を全うする事なのか
それでもあろうが

少なくとも私は
それでない

我が理想の死とは
森の中で誰ともの
交流を一切絶ち

現世にあり乍
現世に非ずの
隠遁生活を送る内に

死に向かう
恐怖に怯え

同時に発生する
生からの自由に
喜びを噛み締めて

物云わぬ
孤独骸となって
朽ち果てたい

686:アビス◆wc:2018/11/17(土) 23:45

(4)

死の後に
恋愛を語ろうか

私はどちらとも
恋に落ちたい

男とも
女とも

同じ性の者に
恋をして愛するのは

それ程までに
忌まねばならない事なのか

隔てているのは
なんぞやか
それは只の性だ

徐々に認識は
されつつも

肯定的では
無いと云うのが
現状なのだ

だからひた隠す
好きだと云って

自分の恋愛観を
否定されるのを
私は何よりも恐れている

687:アビス◆wc:2018/11/18(日) 21:27

(1)

ああ お腹が空いた…
お腹が空いたから
何か食べよう

腹ん中に収まっちまえば
みぃんな溶ける

だから私は何でも
食べるのよ

牛だろうが
豚だろうが
鶏だろうがね

生きていようが
死んでいようが
どっちでも良い

兎に角腹が
膨れりゃ良いのさ

一日だって
自分の食事を

欠いた事は
無いよ

常に餓えが
襲ってくるんだ
もう 絶え間無い

食う時だけなんだよ
満たされるのは

でもそれは一時的で
直ぐもう腹が減る

だから私は
目に入るモンなら

手当たり次第
何だって食うよ

虫でも
雑草でも

まだ足りないよ
腹が空きすぎて
倒れそうだ

688:アビス◆wc:2018/11/18(日) 21:39

(2)

親切な人間がさ
家まで運んでくれて
馳走を振る舞ってくれたんだ

私は勿論
全てを平らげた
けど まだ空いてるから

目の前にいた
親切な人間を
食べたんだ

だって我慢が
出来なかったから

頭からかじって
其のまま首を
千切ってやった

残りの胴体も
むしゃぶりついた

特に内臓が
美味しかったっけ

手に付いた血も
舐めつくしたけど

どうやらまだ駄目
みたいだから

家中の家具も
呑み込んで

それで最終的に
家も食べて

ようやっと腹が
満たされたんだ

ここら辺はもう
食べられそうな物が
見つからないや

犬猫人牛豚鶏 肉があるもの
一匹残らず骨も残さず
食い滅ぼして

虫も草木も
根こそぎ
食い尽くしても

私はまた
腹が減るから

次の地に向かい
あるもの全てを
食べるのさ

689:詠み人知らず:2018/11/19(月) 18:31

雪降る東京
響く都電
貴女は夜店の電灯の下
師走は街の静寂
ギターの音と共に

690:アビス◆wc:2018/11/19(月) 22:16

>>689
情景が浮かびやすい詩ですね。

691:詠み人知らず:2018/11/20(火) 05:03

そうか、
褒めてくれて、
ありがとうな。

692:アビス◆wc:2018/11/20(火) 17:22

また何か思い付いたのなら
書きに来ると良い、
他の皆も歓迎するよ。

感想については
あまり期待しないでね。

693:アビス◆wc:2018/11/20(火) 21:32

箱の中から
出てきました
この私が

ごめん ちょっと
一回閉めて

日の光が眩しくて
久しぶりに浴びたから

私はお化けです
元人間です

死因は事故です
車にはねられました

墓はありません
この箱が私の家です

中は私の思い通りに
変えられます
部屋も間取りも

テレビでも見ます?
ちゃんと映りますよ

ところで知って
いませんか?

生前の
私をはねた人を

持ち主を見つけてどうするか…
云わずもがな ですよ

非道い目に遭わせるに
決まっているじゃないですか

耐えられないんですよね…
何故私だけが死んでいて

私をはねた奴が
生きているのか

しかも笑っているんですよ
その事を思うと…

全身の傷が
浮かび上がって痛い 痛い 痛い

其処から流れる血が
止まらない 止まらない
止まらない 止まらない

フラッシュバックしてくる
事故の記憶が
甦って よみがえって

はねられて宙を舞って
グシャリとアスファルトの
地面に落ちて

肋骨とかが
内臓に突き刺さって

手足は本来向かない方に
曲がってあちらさんへ

苦しいや 苦しいや
苦しくてしょうがないや
息が途切れ途切れで

これが毎日クルんです
際限無く苛んで

精神が崩れて
壊れて瓦解して
積まれて崩壊する

剥き出しの脳味噌を
掻きむしっても全然
消えてくれない

ハラワタを引き摺り出して
包丁で切断して

床に叩きつけても
壁に投げつけても
消えてくれないのです

帰れると思ってます?
やっと見つけたんですよ
私をはねた犯人が

金を払って懲役して
それだけで罪を償った?

それだけで許されると
思っているなら

とんだ大間違いを
してますね

仮に周りが全てを
受け入れたとしても

私は絶対
受け入れない

どう非道い目に
遭わせてやりましょうか

磔刑串刺ギロチンに
火責め水責め音責めと
首吊り鉄処女電気椅子…

どれが良いでしょうか
迷いますね…

でも焦る必要は
無いのです

我が時は永遠
なのですから

全てすれば
良いのです

嗚呼 そうしましょう
そうとなれば 早く 早く 早く

貴方を
苦しめなくては…

694:詠み人知らず:2018/11/21(水) 17:40

バナナ
バナナ
猿とバナナの大合戦
どっちが勝っても
多分バナナ
ゴリラが勝っても
多分バナナ
ああバナナ
ああバナナ
きっとバナナ
コーヒーを飲みながら
ゆっくりバナナ

695:アビス◆wc:2018/11/21(水) 17:51

>>694
バナナバナナバナナ…
これを見てたらバナナとは一体
何だろうかと考えたくなる詩だね

696:詠み人知らず:2018/11/22(木) 04:59

サイボーグ赤ちゃん
ヨチヨチウィーンガッシャン
脳みそが機械
来世も機械
サイボーグ赤ちゃん

697:かずま:2018/11/22(木) 11:59

Window open...
青空の中
木漏れ日に漂う風
冬の匂い香る
爪先に感じる FEEL...
どこまでも続く道を行こう
光は永遠の心と闇
灯火を胸にかざし
大空へと飛んでいく
翼を信じて
華を手にとり涙
夕暮れは黄昏
あなたはどこへゆくの
街の静寂と共に

698:詠み人知らず:2018/11/23(金) 08:00

僕は主人公で脇役
青いジャケットを着て
ギターを弾く
木目が美しいんだ
ブルースが得意
抽象画な音楽
色々が飛び交う
鮮やか音色
オレンジの朝日がまぶしい
ああ今日も Beutiful...
金曜の輝きだ

699:アビス◆wc:2018/11/23(金) 10:07

>>696
見た瞬間思わず吹いたね。

>>697
格好良いですよ。

>>698
センスが良いなぁ。
これからも頑張って下さい。

700:アビス◆wc:2018/11/23(金) 11:36

(1)
俺は今
馬乗りになって
人を 殴っている

握り拳から伝わる
お前の骨が 砕ける感触

何故俺が
こうしているのか

それは此奴が
俺を裏切って

他の男と
付き合っていて

しかも何回も
寝ていたからだ

お前は
泣いている

殴られた痛みと
俺への恐怖で

俺も
泣きたい

殴る痛みと
お前を想うこの心で

結婚するまで
処女は捨てたく
無いからと

お前は俺に云って
触れさせなかった

俺は我慢した
其れが彼女の
望みならと

だがお前は
他の男と寝て

簡単に自分の
処女を捨てた…

この淫らな
売女めが嘘吐きめが!

もう止めろだと?
口を挟むな間男如きが!
これは俺と彼女の問題だ

許しの声は
聞こえている

だが お前を殴る度
俺は何よりも 喜びを感じた

俺の下にお前が
いるという状況は

支配欲を掻き立て
振るう拳を止める事は出来ずに
更に激しく重くした

彼女が俺を見る目は
当然怯えていて

それが俺にとって
最高だった!

其の目は俺だけを
見ていたからだ!

701:アビス◆wc:2018/11/23(金) 11:51

(2)

腕を伸ばし
彼女の首を絞める

ゆっくりとだが
確実に力を込めて

彼女は抵抗して
俺の腕を掴む

そんな事をしても
無駄だと云うのにな

むしろ幸せだ
だから俺は更に強く
彼女の首を絞める

これで彼女が
死んでしまっても
構わない程に

…彼女の死を願う?
俺は何を云っている?

違う

俺は咎めたい
だけだ

彼女の
裏切りを

拳の血を見る
彼女の血だ

彼女を見る
酷く腫れ上がった顔だ

間男が見ている
近付いて 腹を蹴る

うずくまる間男の足を
踏んでへし折る

痛がっている 間男の手を
踏んでへし折る

拳を使わないのは
彼女の血が

此奴に付くのが
嫌だからだ

間男を蹴り続ける間
ずっと俺は無言であって
無表情だった

見下していた俺と
見下されている間男と

遠くで見ている
俺の女

間男と彼女を
交互に見て

間男を引き摺り
彼女につき出して

彼女に間男を
畳み刀で殺させた

お前の間男は
もういない

真に愛しているのは
目の前の俺だけだ

若しお前がまた
別の男へ行こうとしても

俺がお前の体に刻んだ愛が
それを拒むだろう

恐怖で彼女を
縛りつけてなどいない

これは愛なのだ
俺は愛で彼女を
縛り付けているのだ

702:アビス◆wc:2018/11/23(金) 18:30

ぬいましょう ぬいましょ
小さい針 それと糸が
あったなら

小人さんのくつ下
作ってあげましょう

ぬいましょう ぬいましょ
布と綿があったなら

くまさんやうさぎさんを
作ってあげましょう

ぬいましょう ぬいましょ
やかましさわぐ
となりの犬の口を

あまった針と糸で
閉じましょう

703:詠み人知らず:2018/11/24(土) 13:22

僕には来世がある
勇気はださない
悪いこともしない
それでも頑張る
僕はヒーローじゃない

704:詠み人知らず:2018/11/25(日) 16:30

マスタード親父の神秘
世界はゴールドエキゾチック
スパゲティ姉さん
ワイルドハムスター1号
世界は胡麻団子
味噌はアメリカ産
だろ?

705:アビス◆wc:2018/11/25(日) 21:43

>>704
何処から何を云えばいいのか
判らない不思議な詩だねぇ。

706:アビス◆wc:2018/11/25(日) 22:21

「七魚」
座る私の足下で
魚が一匹泳いでる

私は気にも
止めないが

魚はじっと
私を見ていた

一日経って下を見た
魚が増えて泳いでる

赤の魚に
橙の魚と

一日経って下を見た
魚が増えて泳いでる

黄の魚に
緑の魚と

一日経って下を見た
魚が増えて泳いでる

水の魚に
青の魚と

多少賑やかに
なったので

触れてみたいと
思ったが

下は水面でなくて
地上であったので

触れる事は
無理だった

一日経って下を見た
魚が増えて泳いでる

紫の魚で
虹の池

一日経って下を見た
赤の魚が消えていた

一日経って下を見た
橙の魚が消えていた

一日経って下を見た
黄の魚が消えていた

一日経って下を見た
緑の魚が消えていた

一日経って下を見た
水の魚が消えていた

一日経って下を見た
青の魚が消えていた

一日経って下を見た
紫の魚が消えていた

一日経って下を見た
黒く大きな魚が一匹
私の足下泳いでた

707:アビス◆wc:2018/11/26(月) 20:34

(1)
あっちじゃない
こっちじゃない

そこは違うよ
出口は別の所さ

迷い込んだね
さぁ逃げろ

怪物が
目を覚ました

お腹を空かせていて
すこぶる機嫌が悪い

こうなったのは?
オマエのせいさ

自分の好奇心に
負けたから

不思議な館は
見た目は普通 だけど

入れば帰ってこれない
そう二度と

扉がたくさんあって
ひとつ開ければ
入りくんだラビュリント

そしていっぱい
ラビュリントの罠

上には気をつけて
大きな石がふってくる

横には気をつけて
毒矢が飛んでくる

下には気をつけて
床が消えてまっ逆さま

動かしているのは
誰なのか

それは此処を彷徨う
悪霊達

とってもイタズラ
大好きで

入ってきた人間達を
更に迷わせる

あっちだよ…
(こっちだよ…)

こっちだよ…
(そっちだよ…)

そのまま まっすぐ行けば
出口だよ…

信じたね…馬鹿…
怪物に喰われたね…

708:アビス◆wc:2018/11/26(月) 20:48

(2)
出口は見つかった?
でもそれは
本当の出口?

開けてごらん?
本物なら
外に出れるけど

ハズレなら
またやりなおし

そもそも出られる
はずがないよ

館の主の怪物は
とてもずるくて意地悪で

ラビュリントの形を
自由に変えるんだ

怪物の姿?
ぼくが見たのは
大きくて黒い獣だったよ

ぼくはそいつに
切り裂かれたの

違うわよ
私が見たのは
黒い大蛇だった

私はそいつに
丸呑みにされたのよ

まぁまぁそんなこと
どうでもいいではないですか

ほら ほら
あの人間で遊ぼう

石でぺちゃんこに
ぼくはしたいな

私は毒矢で
苦しむ姿を見たいわ

いやいやたまにはさ
床に落として
全身穴だらけも悪くないと思うんだ

どうかあの人間が
館の主の怪物に
出会いませんように…

709:アビス◆wc:2018/11/27(火) 21:41

(1)

お告げで勇者に
なりまして

とりあえず魔王討伐
する事に

王様の城に
行ったけど

不審者として
捕らえられ

あれこれなになに
説明し

ようやく納得
してくれた

貰った装備で
旅に出る

出てきたのは
モンスター

明らかに
弱そうだけど

まだ初期だから
それなりに苦戦する

なんとか勝利した
強くなった様な気がした

まだ始まったばかり
最初の町まで
がんばるぞ

710:詠み人知らず:2018/11/28(水) 04:40

赤い果実を口に
アメリカの大地で
大きな麦畑の中
バッタを追う
無理せず今日も
夕焼けに照らされながら
黄昏に染まる

711:アビス◆wc:2018/11/28(水) 20:34

>>710
これ、なんか良いかも。
好みですよ。

712:アビス◆wc:2018/11/28(水) 20:40

(2)>>709の続き

最初の町に
着きました

早速宿に
泊まりたい

全身に浴びた
魔物の返り血を

早く洗い流して
スッキリしたい

そして情報収集
始めよう

他人の家に
不法侵入

タンスを開けて
装備や金が

ツボを割ったら
薬草時折メダルが
手に入る

武具屋に売って
装備を新調したら

酒場に行って
仲間探しをするのだが

どう話しかけて良いか
判らない

つまる所
自分はコミュ障で

どうにもこうにも
言葉が詰まる…

713:アビス◆wc:2018/11/28(水) 20:47

(3)

一人でも
旅は出来る

単純に
強くなれば良い

出会った魔物
全てを倒し

持ってる金品
全部強奪取って

貯めたGで
強い装備を購って

それを繰り返し
続けて

いつの間にやら
レベルは99で

ステイタスも
全てが3ケタ
カンストで

魔王が涙目に
なっていた

もうこうなると
魔王すらも

其処らのモンスターと
変わりは無くて

特に苦戦する事無く
あっさり倒した

世界は救われた
そしてやる事が無くなった

勇者だからって
世界の果てまで
旅する気は無い

私は早く帰りたい
それから寝たい

早く忘れてくれないか
世界を救った勇者の事なんて
面倒な事があったら嫌だから

714:アビス◆wc:2018/11/29(木) 21:29

「自死」

私は死のうと
思います

先ずは首吊りを
する事に致します

麻縄を引っ掛けて
輪に首を通したら
準備完了です

椅子を蹴飛ばしまして
宙ぶらりんで
待ちましょう

…駄目でした
途中で柱が折れて
しまいました

ですが私は
この意思に何等変わりは
ありません

次は車の中で
練炭を焚きます

そうですね
一酸化炭素中毒死を
狙っているのです

車の中に煙が
充満してきました

苦しいです
でもこれが嬉しいのです

誰ですか
車の窓を叩くのは
五月蝿いですよ…

窓が割れて
しまいました

何て事を
してくれてるんですか

次は川に飛び込んで
溺死でもしましょうか

今は冬ですので
心臓麻痺もいけそうです

では飛びます
激しい流れが

私の体を
浮かび上がらせて
くれないでしょう

視界が霞んで
きました

水の音が
段々聞こえなく
なってきました

…また貴方ですか
先日の練炭自殺も
邪魔してくれましたね

何故余計な事を
するんです?

放っておいて
下さいよ

…そうです
良い事を思い付きました

貴方私と一緒に
心中をしませんか?

お願いです
私とどうか心中を
して下さい

もう私は
生きたく無いのです
誰が何と云おうと

只 切実に
自らの死を願うのです

心中をしてくれないと
云うのならば

疾く 疾く私の視界から
消えて下さい

そしてもう二度と
私の自殺を止める等と
馬鹿な事をしないで下さい

715:詠み人知らず:2018/11/30(金) 18:34

来世まで
精一杯いきる
青い空に
燃えるような情熱を
快楽は赤
消えない黒煙
夢は永遠
死の先にもある
この世は戦場
そして楽園
黄金を抱いて
世界へと飛べ

716:詠み人知らず:2018/11/30(金) 18:41

性は戦場
若き日の快楽は
闘いの証
終わったとき
本物の世界が見える
そこから始まる
安寧の日
栄光と光
終わらない情熱
太陽の兵士の道

717:アビス◆wc:2018/12/01(土) 21:06

明るい夜の世界
其処から伸びる影は
本当に只の影かい?

君が前を向いてる隙に
後ろで目を開いて
君を見ているかもしれないよ?

君が歩いている
そしてついてくる影は
本当に君の影かい?

影は何にだって
形を変えられる
鋭い刄にだってね

無防備に寝ている
君の首元に

無慈悲に
突き刺すかも
しれないよ?

朝 君が死体に
なった時

影は口を開いて
君の声色で

笑っているのかも
しれないね

718:アビス◆wc:2018/12/05(水) 20:50

(1)
これから 君は
私の芸術となる

君に猿轡を
しているのは

舌を噛み切られて
勝手に絶命されては
困るからだ

生殺与奪を握るのもまた
私にとっての芸術だ

君の全身を
使わせて貰おう

其の前に
君の着ている
服が邪魔だから

剥ぎ取らせてくれ
無論 下着もだ

ふむ 少し腹が
出ているが
まぁ良いだろう

ところで君は
先刻から私の後ろを
気にしているが

これ等は全て
私の芸術道具だ

さて 長話は
これくらいにして
始めようか

先ずは右足だ
切断して

長方形の箱に詰めた
土の上に立たせよう

人は歩く時
地面を踏むだろう

これはそれを
表現しているのだ

次は君を吊るそう
切断した右脚の部分を
紐できつく締めて

彼処のウインチに
引っ掛ける

よし これで
逆さ吊りの君が
完成した

写真に撮って
収めよう

絵に描かないのは
私が下手だからだ

それにしても
切断面から

流れる血が
君の裸体を伝う様は
なんと美しいのだろう…

思わず作る手を止め
嘆息を漏らし
恍惚としてしまうな…

嗚呼いけない
早くしなければ

インスピレーションが
消えそうだ

719:アビス◆wc:2018/12/06(木) 21:12

(2)

次は左足を
切断しよう

そして先程の
右足と合わせたら

「地を踏歩く足」が
完成する

さて 切断する時の
長さだが

シンメトリーが
良いのか

アシンメトリーが
良いのか悩んでいる

よし アシンメトリーに
しよう

不揃いにする事で
親と子を表すのだ

次は手だ
そういえば質問が
あるのだが

君はどちらで
茶碗を持つ?

馬鹿らしいとは
思う質問だろうが

これは芸術の為の
重要な質問なのだ

そうか 左で持つのか
では左手から
切断しよう

これで私は
「食事」を表現する

質問したのは
其の為なのだ

卓子を見てみろ
食事が用意して
あるだろう

だがあれは
私の食事ではない
芸術の一部だ

そして其処に
君の両手を添えれば
「食事」は完成する

ほら これが
君の左手だ
茶碗を持たせておこう

そして右手も
切断して…

痛いのは判るが
抵抗しないでくれ

出血多量で
死んでしまうぞ

君が暴れるから
少し傷がついて
しまったが

右手も切断
出来たから

此方には
箸を持たせておこう

何故「食事」に
したのか

それは手を使う時
食事が最も多い行為だと
思ったからだ

君は虫の息の様だ
でも君の全てをまだ
芸術に出来ていないから

死んでは
いけない

720:アビス◆wc:2018/12/07(金) 20:32

(3)

次は目だ
此処に万華鏡がある
これは何を表すか

世界だ
我々は目で世界の
色を見 形を見る

そして世界は広大だ
如何に其れを現すか
これには随分と悩んだ

それで行き着いたのが
万華鏡と云う訳だ

回す度に形が変わり
また色も変わる
正に小さき世界

今回は片目だけだ
…今度こそ否定はさせない

私の芸術を
君に認めさせる

あの時の事は
忘れていない

私の絵を嗤い
踏みにじり

あまつさえ描き換え
別の物にしてくれた

抹消してくれた方が
良かったのに

私の価値観を…否
全てを否定された気分だった

だから決めたのだ
君を私の芸術にして

君の存在を
肯定し

別の物として
全否定しようと!

なぁ聞いているか?
私は君に話をしているのだ

721:ナミ ◆4I:2018/12/08(土) 10:16

久しぶりです。
元彩音です。相変わらずとても素敵な詞ですね

722:アビス◆wc:2018/12/08(土) 22:48

>>721

久しぶりだね。
見てくれてそして褒めてくれて
ありがとう。

723:ナミ ◆4I:2018/12/10(月) 19:26

>>722
お久しぶりです。
どういたしまして、私も新しくポエムのスレ建てました。
師匠に近付けるよう、頑張りたいと思っております

724:アビス◆wc:2018/12/10(月) 21:01

>>723
そうかい、嬉しい事を
云ってくれるね。
ならば此方も頑張らねば。

725:アビス◆wc:2018/12/10(月) 21:07

「庭の鶏」

コォケコッコー
朝日と共に

うちの庭の
鶏が鳴いた

コォココッコー
忙しく庭を
円描いて駆け回っている

コカコッココー
まぁ待て周章てるな

餌は逃げやしないし
ちゃんとやるから

其の代わり卵を
産んどいてくれよ

コケッコッコッコッ
餌を食べている
うちの庭の鶏は

めんどりだから
卵を産んでくれる

コォケコォ
卵を産んだ鶏は

自分の子が
食べられている事を
知りもしない

726:アビス◆wc:2018/12/12(水) 21:17

「ケェキを作ろう」

ケェキを作りたいと
クリィムばあさんは
思いましたが

生憎 クリィムばあさんの家にゃ
クリィムしか無かったので

作る事が
出来ませんでした

ケェキを作りたいと
イチゴばあさんは
思いましたが

生憎 イチゴばあさんの家にゃ
イチゴしか無かったので

作る事が
出来ませんでした

ケェキを作りたいと
スポンジばあさんは
思いましたが

生憎 スポンジばあさんの家にゃ
スポンジしか無かったので

作る事が
出来ませんでした

クリィムばあさんは
ケェキを作る為

おとなりの
イチゴばあさんの家を
訪ねる事に

イチゴばあさんは
ケェキを作る為

おとなりの
スポンジばあさんの家を
訪ねる事に

スポンジばあさんは
ケェキを作る為

となりのおとなりの
クリィムばあさんの家を
訪ねる事に

クリィムばあさんは
ひぃこらひぃこら杖ついて

イチゴばあさんの家に
着きましたが

イチゴばあさんの家には
だぁれもいません

イチゴばあさんは
ひぃこらひぃこら杖ついて

スポンジばあさんの家に
着きましたが

スポンジばあさんの家には
だぁれもいません

スポンジばあさんは
ひぃこらひぃこら杖ついて

クリィムばあさんの家に
着きましたが

クリィムばあさんの家には
だぁれもいません

クリィムばあさんは
手紙を書くよう

「イチゴばあさんや
一緒にケェキを作ろうや
スポンジばあさんも誘ってさぁ」

イチゴばあさんは
手紙を書くよう

「スポンジばあさんや
一緒にケェキを作ろうや
クリィムばあさんも誘ってさぁ」

スポンジばあさんは
手紙を書くよう

「クリィムばあさんや
一緒にケェキを作ろうや
イチゴばあさんも誘ってさぁ」

それでもって
ようやく三人は
会えた訳ですよ

イチゴばあさんや
わたしゃあんたに
イチゴを分けて貰おうと

あんた家に
向かったが

居なかったから
手紙を書いたんだ

あぁごめんよ
クリィムばあさん

わたしゃ
スポンジばあさんの
家に向かって

スポンジを
分けて貰おうと
出掛けていたよ

でも居なかったから
手紙を書いたんだ

そりゃあ悪い事をしたねぇ
二人とも

わたしゃクリィムばあさんに
クリィムを分けて貰おうと
外に出てたのさ

それで誰も
居なかったから
手紙を書いたんだ

まぁ まぁ
早うケェキを
作りましょうや

わたしゃ皿の上に
ふわふわスポンジを
乗せとくよう

じゃあわたしゃはそれに
真っ白いクリィムでも
塗ろうかね

じゃあわたしゃもそれに
真っ赤なイチゴを
添えようか

727:アビス◆wc:2018/12/18(火) 00:44

(1)
今 おかあさんの
おなかが動いたよ

おかあさんの丸い
おなかの中にはね

僕の弟か妹かが
いるんだって

おなかが動く度
おかあさんは嬉しそうに
笑うんだ

おとうさんも
嬉しそう

だけど僕は
嬉しくない

だってそっちにばかり
構うんだもん

もしも生まれたら
どうなるのかな

僕なんて
どうでもよくなって
捨てられちゃうのかな

いやだ いやだよ
おかあさんのおなかの中の

弟か妹なんて
生まれてこなきゃ
いいのに

728:アビス◆wc:2018/12/18(火) 00:47

(2)

おかあさんの
おなかが
大きくなってる

もうすぐ
生まれるんだって

おかあさんのは僕に
貴方はお兄ちゃん
なるのよと僕にいった

僕は笑った
その時だけは

僕は怖かった
弟か妹が生まれるのが

そして僕は
まだ見ない
弟か妹を憎み始めていた

729:アビス◆wc:2018/12/19(水) 20:46

(3)

生きものを殺した
初めては芋虫だった

地面を這っていたから
くつで踏んだんだ

ピクピク動いてて
黄色い汁がついてたよ

次は僕の飼い犬
鳴き声が最近うるさくて
ねむれないから

ガムテープで
口をぐるぐる巻きにして
だまらせた

夜 おかあさんが
僕のとなりで寝ていた

僕はおきていて
おかあさんの大きいおなかを
みていた

おとうさんは朝まで
おきない

ビールの中に
睡眠薬を入れたから

明日おかあさんは
病院に行く

そしてしばらく
戻ってこなくなる

だめ 絶対に
行かせない

行ったら家族が
ふえるから

そうなったら
僕はきっとすてられる

僕はまだ子供
おかあさんにいっぱい
甘えたい

けど 弟か妹がいたら
甘えられなくなる
お兄ちゃんになるから

台所から
包丁をとってきて

おかあさんの
おなかに刺して

中に入っていた
僕の弟か妹になるモノを
取り出して

繋がっていた
ヒモみたいなのを切って

庭の土の中に
埋めたんだ

これでもう
僕はお兄ちゃんに
ならなくていいんだ

おかあさんに
いっぱい甘えられるんだ

僕はまた眠る
血だらけの包丁を
にぎりしめて

からっぽおなかの
おかあさんの横で

笑って

730:アビス◆wc:2018/12/23(日) 17:44

(1)
掌の砂時計を砕く
割れて零れ落ちる
硝子と白砂と血

それでも時は流れ続ける
梢の実はもう生らない

枯れ果てた 嘗て其処にあった
泉の傍にあるphoenixの
羽状の葉は老いている

ーメトロポリス
大都市にそびえたつ建造物は
生きる者達の墓場か

歩いている
海に向かって
夕日と共に

誰もいない
一人私のみの
静寂の海

沈む夕日を見て
私はどうにも出来ないと
呟いた

呆然と立ち尽くす
私の足元の砂は

波に拐われ
戻って来ては
また拐われる…

このままいたとして
波は砂は私を

息の出来ない
水の中へと
連れて行ってくれるだろうか?

731:アビス◆wc:2018/12/23(日) 21:47

(2)

太陽は泣き
涙を流しても

自らの熱で
蒸発する

祈らば
空より鋼の粒が

流星群となりて
降ってくる

鋼の粒は空気との
摩擦によって

非常な高熱を帯びて
地面を溶かす

それは何日も
冷めやらぬ

石をかち合わせ
火花散らさば

集めた枝に
火が点いた

手を差し出し
暖をとる

火を間に挟み
座る私の向かい側には

何時の間にやら
黒猫が火にあたっていて

しかも其処の川で
捕ってきたであろう魚を
ちゃっかり焼いていた

黒猫は御礼だと云い
焼いた魚を一匹私にくれて

私は塩を振り
黒猫は何も付けず

黙々と一人と一匹は
魚を食べていた

旅鞄から
ブランケットを取り出して
くるまっている間

黒猫はずっと
金目の中に火を映し

ぱちぱち云う焚火を
じっと見ていた

火が小さく
そして消えた時

黒猫も
二本足で歩いてひょこひょこ
何処かに行った

其処には私と
炭が残っている

732:アビス◆wc:2018/12/24(月) 09:59

雪が降っている
イルミネーションが光る

ケーキを囲って
チキンを食べて
ジュースを飲んで

皆笑顔の
クリスマス

其の空の上の
サンタクロースが

夢いっぱいの
袋を持って
麋と飛んでいる

良い子には
プレゼントを
あげましょう

悪い子には
( )を与えましょう

寝静まった
子供部屋に

起こさない様に
窓を開けて忍び込む

手に持ってるのは
(良い子)のリストと
(悪い子)のリスト

この子は良い子だから
ぶら下げている靴下に

望むプレゼント入れて
リストに(○)付けて
次に行こう

この子は少し悪い子だ
嫌いな食べ物を何時も
残しているから

だから靴下に
この子の嫌いな食べ物を

腐らせた状態で
入れましょう

リストに小さい(×)付けて
次に行こう

おやおやこの子は
とても悪い子みたいです

何かを何時も苛めて傷付けて
金持ちの子だから

誰も何も云わずに
放置されて

完全に苛めが遊びだと
思ってる

親も親で
金で何でも解決出来ると
思ってる

プレゼントをあげましょう
( )と云う名のね

窓から入って
悪い金持ちの

子供の首を
切り落として

親の首も
切り落として

大きな家に
火を点けた

白い大地と
炎のクリスマスツリー

袋に詰め込もう
悪い子の首を

赤い服だから
気付かれないよ

悪い子の首を
切り落とした時の
返り血は

リストに大きな(×)を付けたら
夜が明けた

733:ありあ◆D6M:2018/12/24(月) 17:06

彩音さん(ナミさん?)の師匠だとお聞きし、自分も1から読ませていただきました!

なにかの歌詞のような1言1言が重い詩で
心を打たれました。
擬音や隠語、複線も多重使用していて
深くも刻まれやすいものだと感じます。

突然の乱入失礼いたしました

734:アビス◆wc:2018/12/24(月) 22:29

>>733
感想をありがとう!
一から読んでくれたんだね。
目は疲れて無いかな?

歌詞よろしくなっているのは
多分ユーチューブで音楽とか
聴いている影響かな。

良く私は鞄に文豪の詩集を入れて
持ち歩いているんだ。
中原中也と萩原朔太郎と
北原白秋と宮沢賢治と立原道造の
何れか一冊をね。
電車の中でとか
空いている時間に読むんだ。
私は携帯やスマホを
持っていないからね。
其れで学ぶのさ、どういう言葉が
使われているのだろうかとかね。

乱入は気にしないよ。
何時でも入ってきて良いからね。

735:アビス◆wc:2018/12/28(金) 22:47

私は今
詩を書いている

他愛の無い
そんな詩を書いている

あっ!非道い
風が私の詩を
もっていってしまった

風よ何故 私の詩を
持って行ったのだ?

あれはまだ
書きかけだと云うのに

別の日 私はまた
詩を書く

風に持って行かれて
仕舞わぬ様

窓を閉め
鍵も掛けた

風よ これで私の詩は
持って行けないだろう

風に持って行かれた
詩を思い出し乍書いて

其の続きを私は
書いている

机の上で
うたた寝をしていると

何やらかじる
音がする

あっ!非道い
今度は鼠が

私の詩を
食べて仕舞った

穴だらけだ
これでは何を書いたか
判らない

とりあえず
これは捨てよう

別の日 私はまた
詩を書く

この間と
違う物を

この家に
鼠はいない

昨日殺鼠剤を
焚いてやったのだ

詩を食われた
恨みとして

家中の鼠は皆
コロリと逝っていた

これでやっと
詩を書ける
誰にも邪魔をされないで

736:アビス◆wc:2019/01/07(月) 21:00

君は私が居なければ
何も出来ない女なんだよ

ご飯を食べさせて貰う時
あげているのはこの私

だって君には
両手が無い

何処か別の所へ
移動する時

連れて行っているのは
この私

だって君には
両足が無い

私が君を
この家に閉じ込めた時

君は直ぐに
逃げ出した

だから私も
直ぐに君を捕まえて

次は鎖で君を繋いで
閉じ込めた

それでも君は
逃げ出した

私もまた
直ぐに君を捕まえた

そして次の日に
君の右手を切り取った

次の日に
君の左手を切り取った

次の日に
君の右足を切り取った

次の日に
君の左足を切り取った

私から逃げ出す
手足等必要無いからだ

欲しいのは
君だけだ

今では君は
抵抗しなくなり

溢れんばかりの愛を
全て受け入れている

時には君から
欲する事もある

縋り強請る姿は
とても愛らしくて
直ぐに与える時もあれば

もう少し見ていたいから
焦らす時もある

彼女の頭に
人差し指を置く

優しく体を
曲線に沿ってなぞる

そうすると
彼女の体はビクンッ…と跳ねる

感じているの…?と
耳元で囁けば

彼女は羞恥から
赤面して黙る

嘘つき…だと
じゃあ…辞めようか…?と云えば
彼女は首を横に振る

黙ってたら判らないと
少し意地悪をする

もっと触れて欲しいと
彼女は云う

私は彼女が
何処に触れて欲しいか
判っているが

敢えて判らないフリをして
何処を?と聞く

私は彼女の口から
云わせたいのだ

口か 頭か 頬か 首か
腕か 脇か 胸か 鎖骨か
腹か 太股か…はてまた此処では
書けはしない部分とかを

服の上からか
其れとも直が良いのかも

さて 今日の彼女は
どちらだろうか

彼女のいる部屋の扉を
私は叩く


続きを読む 全部 <<前100 次100> 最新30 ▲上へ