ガラスで隔たれていた世界が、少しづつ開放されていく。 車内を飾っていたBGMは、夜の街に、空に、ゆっくりと溶けていく。 私の頬を夜風が優しく撫でる。 隣の彼は、いつの間にかBGMを口ずさむことをやめていた。