妄想の詰め合わせ。
◎文章書いたり設定投げたり
◎基本レス禁止
僕たちは、雨の日には必ず、あのバス停で会うようになった。
彼女は僕に心を開くようになった。でも、僕は幽霊なんかじゃない、ただの人間のままだった。
楽しそうに笑う彼女を見るたび、抱えた嘘は罪の意識を孕んでいく。
しにがちだったのであげ
言わなければ、自覚なんてしなかったのに
久しぶりに、中学の同級生に会った。中学時代からまるで変わっていない無邪気な笑顔は、濁りきったわたしには眩しかった。
数分話すと、わたしはあることに気がついた。わたしはこの人のことが好きなのではないか、ということに。ただ、人を好きになった経験はまるでないし、そうという確信もなかった。そのまま放置しておけば、なんということもない、すぐ忘れてしまうような気持ち。
でも、その時のわたしはおかしかったのだと思う。曖昧な気持ちは、はっきりとした形を持って、口をついた。
「あのさ、わたし、ずっと君のこと、好きだったんだよ」
言ったところで、自分でも納得しきれないものがあった。本当に好きなのか、彼氏ができないから自棄にやっているんじゃないか、とか。
恐る恐る、彼の反応を窺う。目の前の彼の笑顔はもう、消えていた。す、と小さく息を吸い込む音がする。わたしも思わず、それに倣った。
「ごめん、彼女がいるんだ」
そっか。そうとだけ言えばよかったのに、なぜだか言葉は出てこなかった。
中学時代、それから今。彼の表情や仕草、面白くもない話などが、頭の中を駆け巡る。
「ごめん」
彼がもう一度、小さく呟く。大好きだった、囁くような優しい声で。
そうだ。わたしは彼のことが、好きだったのだ。振られてからわかるなんて、バカだ。
悔しい。好きだったのに。もう少し早ければ? 後出しのように、次々に後悔が溢れ出る。涙も、頬を伝っていた。
俯いた視線の先には、涙で滲んだ大きな影しか見えない。その影も、なぜだかうなだれているように見えた。
やがて、靴音と共に影が去っていく。
告白なんてしなければ、伝えなければ、この気持ちを自覚することもなかったのに。失恋なんて、知らないままでいればよかったのに。
*
なんの話だ
「あのさ」
僕と目線を合わせようともしない彼女が、おもむろに口を開いた。なに、と問い返す間もなく、また喋り出す。照れを隠したような、早口で。「わたし、君のこと、好きだったんだよ」
思わず、目を見開く。そして、伏せる。嬉しいとか悲しいとかではなくて、なんでだ、と思った。そんな素振りを一度も見せたことがない彼女だから、僕も諦めていたというのに、だ。
きゅっと、唇を結ぶ。そうしないと、イエスと答えてしまいそうだった。僕もきみを、好きだったんだよ、と。
好きだった彼女からの、突然の告白。嬉しさと苦しさはあとから同時に襲ってきた。僕がどんなに思い悩もうと、答えはもう、決まっていた。
唇の隙間から息が漏れる。なんだか苦しくて、小さく息を吸った。
「ごめん、彼女がいるんだ」
わざわざ嘘をついて、苦しくなって、全部自業自得なのに、無性に誰かにあたりたくなった。
*
飽きた
あげげ
ながし
ピンク色のリップグロス、指紋がついて曇った鏡。
想うあなたもいないのに、誰のためのメイクなの。なんのための努力なの、
たとえば隣のあの人と視線を交わしたりだとか、あの人からのメッセージの通知に喜んだりだとか、放課後の教室で談笑したりだとか。
あの人、って誰だろう。
まだ見ぬあの人に恋焦がれている
「俺、実は未来から来たんだ」
右隣の席の彼が、唐突にそう言った。へえ、と適当な相槌を打つ。すると、左隣の彼女が、小馬鹿にしたように笑った。そして、あろうことかこう言った。
「あたしはね、魔法使いなんだよ」
だからどうした、と呆れ果てたくなる。冗談であれ真実であれ、彼らの事情などどうでもいいのだ。
「みんな、すごいねえ。わたしなんて、アイドルだよ」
後ろの席の彼女が、欠伸混じりに言って、笑う。その言い草はアイドルに失礼ではないか、と思ったが、面倒なのでなにも言わないでおいた。
そこで、前の席の彼が、突然立ち上がった。「親が、迎えに来てるからさ。もう、行くわ」
まだ昼休みだろうに、なにを言っているんだ。彼の視線を追うように窓の外を見ると、大きな熊が佇んでいた。なるほど、あれが、そうなのか。
いつの間にか、周囲の彼らは、示し合わせたように、わたしに視線を向けている。帰ると言っていた獣の彼でさえ、立ち止まってこちらを見ている。まるで、お前のことも教えろ、と言っているかのようだ。
だが、わたしの秘密は教えるわけにはいかないものだった。彼らのように、軽々しく口に出せるようなものではない。
言ってしまえば、わたしの仕事は失敗に終わるだろう。
みんなおかしい
あの子の聴く音楽は、実に美しかった。この世の不平等を嘆き、個性の尊重を求める、そんな歌。いわゆる、メタルというやつなのだろうが、あの子はそれを、クラシックを聴くかのように、慈しむように聴いていた。でも、あの子にはきっとヘッドバンキングも似合うだろうと、どこかでそう思った。
あの子のこと好きなの、と彼は聞いた。
わかってるくせに、と僕は笑う。僕の目線の先に誰がいるかなんて、彼に分からないはずがないのに。本当に、ずるい人だ。
外を眺める視線を横にずらすと、彼女が首をかしげて口を開いた。「なんでさっきから、にこにこしてるの」
自分がそんな表情をしている自覚がなかったものだから、なんでだろうなあ、とぼやきながら頬をつねってみる。彼女は小さく笑って、「ほら、また」と言う。
「多分、君は今、幸せなんだよ」
多分、と言っているわりには断定するような調子で言い放った言葉は、どこか誇らしげにも聞こえ、僕は苦笑せざるを得ない。そういえば、さっきからずっと、笑っているような気もした。
「僕は今、幸せなのか」
そうつぶやくと、また自然と、口角が上がった。彼女は隣で、わたしのおかげ、とばかりに胸を張っている。
バスの運転手が、大きくくしゃみをした。くしゅん、というよりかは、ぶえっくしょん、といった調子のものだ。バスの乗客は、イヤホンをつけた人ばかりだ。それなのに、照れを隠すように、バスのスピードが少し、上がった。
おひさしぶりにあげ
ゆるゆるカップルor殺し屋さんと標的 の也に付き合ってくれる方いませんか〜
長文でぐだっと回したいなって
>>297
殺し屋さんと標的に惹かれました…!! もし良ければそれで参加したいです~!
ひさしぶりにきた
ここってもう人いないのかな〜 也したいね 前の方返せてなくて申し訳ない(T-T)
下げてた