4.お、お出掛け!?
わたしは、いつも七井さんと途中まで帰るの。
家の方面が一緒だから。
でも、すぐわたしひとりになるの。
そのときに、涼太が一緒に帰ってくれるの。
「あ、ふみちゃん。お母さんが言ってたんだけど、また今度お出掛けするらしいじゃん?」
「え?何それ。わたし聞いてない」
お出掛けって、涼太と?
それからお母さんとお父さんと?
秀花と?
秀花とは、運動、勉強も出来て、美少女な、わたしの双子の妹。
涼太のことは、あんまり好きじゃないみたい。
「俺、ふみちゃんと秀花と行くって聞いて驚いたよ」
「何、3人で行くの?いつ?」
「10月28日に予約したって。遊園地に」
ゆ、ユーエンチ!?
わたし、はっきり言ってユーエンチって苦手。
みんなが叫んでるものに、乗りたくないし。
涼太と秀花で行ってきてぇ。
「秀花、陸上部だよな。大会とか大丈夫かな」
「確かめたら電話するから、それでいいでしょ」
涼太がうなずくのを確認する。
わたしは、部活移動になって、華道部になった。
忙しい人用の部活で、人気ナンバー1だって。
休日の部活もないし、長くないし。
お花はいいんだけど、真美ちゃんもいるしね。
だけど、河合さんもいる。
わたしの苦手な小5。
「もう、ふみちゃん家。バイバイ」
「ありがと。バイバイ」
って言うけど、涼太の家はとなり。
お互い家に入り、わたしは秀花の部活予定を確かめた。