流良side
もう、透明人間になってから30分。
暇すぎて、入学式の会場に遊びに来た。
もうみんな静かになって、式が順調に進んでる。
こんなときに、解除です。
『解除』
一斉に私の方に視線が来ると同時に、話し声も増えた。
「皆さん静しくに。」
司会者は、全生徒に向かって言った。
「ん、なっ!黒宮流良さんっ!」
あーれま。バレるじゃん、こんなにも大声(マイク)で言ったら。
私は、足を組み、腕も組んでいる状態。
しかも、先生が私の周りに集まって来たし。。。
「黒宮さん、ステージに行っていただきましょうか?」
「あとで、反省文を」
「ほらたって。」
私は立ち、ステージに向かう。
そして、マイクに向かってこう言った。
「今日は、入学式ですね。桜も満開で春らしい陽気に包まれ、このような素晴らしい入学式ができて私達は、これから始まる新たな学園生活をスタートできるでしょう。
と、いうことで、先生VS生徒で鬼ごっこをしまーす!」
「「「・・・え?」」」
「先生が一人でも捕まえたら、先生の勝ち。生徒が全員逃げ切ったら生徒の勝ち。
さぁ、どうでしょう。先生方、やりますか?やらないのならいいのですよ、別に。先生方一人一人の恐れていることを全世界に流しますので。」
「そんなことできないだろ?なぁ。」
先生達がざわつく。
「できますよ。私の親族、友人、などいろんなことを使って。
さぁ、どうします?」
「や、やりましょう。」
先生達が全員、頷いた。
「それでは、制限時間は、明日まで。あと、12時間。START!」
こうして、私は、学園を動かす大規模鬼ごっこを始めた。
子供から大人まで、みんな手を抜かずにやる鬼ごっこ。
面白そうじゃない。