心のごみ箱

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43: 彩響 ◆CQ:2018/07/17(火) 01:17



拒絶され続けても伸ばし続けた手、紡ぎ続けた言葉、願い。
疲れたんだ、もう。怖いんだ、誰かの温もりに触れることが。
吹き出した血は止まることを知らない。痛みなど麻痺して分からない。

恐怖は簡単には取れない。怖がらないなんて無理だ。
表面上だけ、表面だけでも強がって。裏側なんて誰も覗こうとしないんだから。
臆しちゃいけない、屈しちゃいけない。自分をまげてはならない。

 屈辱と淋しさを紛らわし、作った私の虚像。
 本当の自分を晒しだすことはできなくて、本物をウソに作り替えた。
 ウソを本物にするために、もうそろそろリスタートしようか。

 最後まで嘘だとバレずにいられるだろうか。いつかは、見抜かれるだろう  
 1周目のコースを覚えているだろうか。いや、覚えてなくてもいい。
 走り始める準備はもうできた。後はスタートの合図を待つだけ

 耳から離れない、あの銃声。
 スタートする覚悟を決めたとき、居てくれたのはあの人だった。
 憧れの存在。見えるのは、前を走るあの人の背中だけ。

  走るために背負ったものは過去だけじゃない。
  今までに負った傷も、それに伴う痛みも。これからの希望と、憧れの存在。
  すべてを棄てるにはまだ早い。だからまだ諦めない。

  途中できっつい上り坂が来るかもしれない。
  そのとき、確かに背負ったものは負担でしかないだろう。
  それでも、上り終えたときの達成感も、そこからの綺麗な景色も知ってる。
  希望はまだあるんやで。

  友情も、感情も、全て忘れて捨てられたとしたら?
  希望だけを残して、なんて器用なことはできないけれど
  確かに少しは軽くなるんじゃないかな。



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