>>290の続き
ピンポンパンポン♫
「1年◎組、藤崎律可、今すぐ◯◯先生のところまで来なさい」
放送が流れた。
「リッカ、担任が呼んでるらしいぞ。悪いことでもしたのか?」
「…もしかして、掃除をサボったことがバレた?いや、提出物を忘れたことかも…」
「貴様、心当たりがありすぎだろ」
梅は呆れる。
「じゃあ、俺行ってくるわ!」
リッカは図書室から出ようとする。
「待ってください!行っちゃダメです!」
ひなみはリッカを引き止める。
「え、ひなみん、俺がいなくなると寂しいから引き止めてくれるの?」
「バカ!ちげーよ!今の姿で行っても、お前が高校生の藤崎律可だと誰も信じてくれねーだろ!」
梅は強い口調で言った。
「あ、そっか…忘れてたよ…ありがと、ひなみん!」
「リッカーー!どこにいるーー⁉」
外で、リッカの名前を叫ぶ声がする。
「うわ、担任だ…放送で呼び出しておいて何で探しにくるんだよ…」
「放送で呼ばれても、リッカは行く気がないと思われているんだろう」
「ふ、2人とも、カウンターの下に隠れましょう!」
ひなみが言った。