【正味】自由に書きますわ【新しくスレ作るんもうエエ】

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1:ぜんざい◆A.:2016/10/07(金) 22:41 ID:74A



 どうもこんばんはぜんざいです。

 私、思ったのです。書きたい作品が多すぎて、その分だけスレを作ると数がとんでもないことになるからどうしようと、完全に無駄だぜ? と。そして答えがこうなりました。


 もういっそ全部引っくるめて自由に書いてしまえと(

 終着点がここなのです。

 なので、とにかくひたすらジャンルバラバラの夢小説書きます。
 コメント及び感想待ちます! 小説投稿はやめてほしいんだぜ?(⊂=ω'; )

 まあ簡単に言うと、私の落書きのようなものなので、他の人は感想だけということになりますね。うわあ上から目線だぁ! 恐らくコメントには感涙します、めっちゃなつきます。ビビります。

 ジャンルは大まかに言えば、wt、tnpr、妖はじ、turb、krk、FT、中の人、FA、mhaです。
 これからも増えるだろうと思われる模様。
 2ch的なものも出てくると予想されます。

 これまでの上記で『2chやだ!』「作品がやだ!」「ぜんざいがやだ!」言うからは目がつぶれないうちにご帰宅or gohome(΅΄ω΄→ ハヤク!

 2ch系では顔文字や「wwww」表現が出るかと思われます。嫌な方はブラウザバック!


 それでは、そしてーかーがやーくウルトラソheeeeeeeey((

 文的にうるさくてすいません。



.

320:マメツキ◆A.:2018/03/31(土) 01:45 ID:6Uc

唐突に再びネギまののどか落ち男主の続き。
**
 リョウメンスクナノカミの戦いも終わり、このかと刹那のすれ違いやエヴァ嬢の観光に付き合わされつつも無事麻帆良に帰還。
 のどかのアーティファクトはいどのえにっきと言う超激レアの奴だった。なんだよ心が読めるって……すげえ。

 途中、ネギとアスナの大喧嘩に伯爵級の悪魔の襲撃や犬上小太郎が仲間入りなど語りきれないほど。
 ま、最近はほとほと平和です。ちょろっとのどかと話すことが増えたり一緒に居ることが多くなった気はするけど。……悪くない。俺マジでドウシヨウ。二学期まで待ってって言ったけどさ、うん。必要ないかも。

 学園祭門の建設を見てそろそろ学園祭近付いてきたなと思った矢先、なんか学園長に呼び出されたかと思えばなんだよもう22年に一度の世界樹大発光が一年早まったって。なんか最近あの、世界樹の所で告白したら叶うみたいな話あったじゃん? 22年に一度は本当に叶うらしいんだが、それが来年じゃなくて今年になったから、マジで叶うから止めてねって訳だ。人の心を操る魔法は違法だしわかるけどさあ。告白ぐらい好きなところでやらせてやれよ……いやダメだ。もし男子中等部の奴がのどかに告白してみろ、無条件でのどかはソイツに惚れて……うわ無理絶対ぶん殴りに行ってしまうわ男の方に。マジでこれは阻止せねば。



『……うーん』
「ちょっとーっ! 唯一の男の子! 唸ってないで腕動かしてーっ!」
『名前呼べよ……』



 脚立に座って腕を組んでたら下から明石に叫ばれた。俺今なんか知らんが髭と猫耳つけて作業してんだけど。当日店に顔出せないなら宣伝しろとかで猫のコスさせられるらしい。女装と際どいのとあまりにもふざけたやつ以外なら俺は基本なんでもいいからそこら辺は任せてる。やってもらってるので文句は言わないと言ったら早乙女に「そんな誠実に言われたらふざけられないじゃん! もー!」とぷりぷり怒られた。ふざけるつもりだったのかよ……釘さしといてよかった。



『……のどか、これ放課後もやるのか』
「そ、そうだねー……時間足りないみたいだし……」
『そうか……』



.

321:マメツキ◆A.:2018/03/31(土) 23:37 ID:6Uc



 ああそうだとばかりにのどかに脚立の上から声をかける。



『のどか』
「え、な、なぁに?」
『事情があって最終日は無理なんだが……初日、二人で学園祭回ろうか』
「……」



 あれ、返事が返ってこない。ぱっと下を見ると「う、うんっ! 回ろう!」と小声で言われた。うわ、のどか赤い可愛い。待て俺そろそろヤバイぞ、頼むから二学期まで落ち着いてろよ俺。
 幸い周囲が騒がしく俺たちの会話は聞こえていなかったらしい。邪魔はされないなとほっとしつつ断られなかったことに安堵する。ほっ。


**

 やって来た学園祭当日、なにやらネギ先生はまほら武闘会に出るらしく。一応誘われたが多分面白くない結果になると思うので遠慮しておいた。俺一人勝ちしそうだし。

 朝から見回りを言い渡され3-Aからコスを押し付けられて着替えてみたらなんと言うか、うーん。黒のタートルネックのインナーに二の腕までの黒いロンググローブ、赤と黒のコート、グレーのカーゴパンツと通常のローファー。これは猫のイメージに合うのだろうか。あいつらが決めたんならそうなんだろうな……文句は言わない。
 午前中はその姿のまま見回りをして、やって来た4時。のどかとの待ち合わせの時間である。とりあえず猫耳と髭は外してコートを脱ぐ。緑のハーフパンツを着用してとりあえずタートルネックインナーの上に黒のワイシャツ。
 噴水のところに行けばのどかがいた。早い。



『……悪い』
「え、あ、大丈夫! まだ30分前だから!」



 私もさっき来たばかりだしー……と呟くのどかにほっとしてから彼女を眺める。うん、可愛い。
 さぁ行くかと言ったのち似合うなあとこぼしたら微笑まれた。くっ、可愛い。なんか俺可愛いしか言ってないな……。



.

322:マメツキ◆A.:2018/04/01(日) 01:57 ID:RiM

太刀名『杯』


 のどかと無事回り終えて、訪れた最終日。いやはや、デート最後の別れ際もう一度告白されてからキスされるとは予想してなかった。固まったのは記憶に新しい。なんと言うか、のどかは行動力がある気がする。
 この数日。いくらか目が回るような感覚はあれど影響はないからなんだろうとは思っちゃいたが……うーん。流石にタイムトラベルを日に何度も行っていたとは思わなかった。今にして思えばのどかとデート(?)中に一度遭遇したあいつらはちょっと挙動不審だった気がする。
 そして最終日なんだが……。



「いおりさん! 下の火星ロボット全て任せて大丈夫ですか!」
『楽勝。任せてくださいネギ先生』



 がしゃんと猫耳のあのコスを着て杯を肩で支える。
 どういうわけか超が謀反を起こしたらしい。なんか、世界樹の魔力を使って世界中に強制認識魔法を掛けて『魔法使い』の存在を世に知らしめたいとのこと。まぁ、見逃す筈もない。監督責任のあるネギ先生は当然オコジョにされて強制送還、他の魔法先生や生徒も同様。つまり俺もだ。それは困る。
 そして現在最終日イベントとしてやっている火星ロボット撃退的なあれ。超一味の作ったロボットが多すぎるから企画としてのりのいい一般人に倒してもらおうと言うことだ。ばれないようなハンドガンは学園長が、企画変更はあやかがやってくれたらしい。流石雪広財閥次女。当初かくれんぼだとか聞いてた気がするけど変えてきたのか……。
 そういう紆余曲折を経て俺はヒーローユニットとして杯を振り回している。ネココスで。
 つい先程超は上空2000mの飛行船にいると言うことでネギ先生に下を一任された。とりあえず、まぁ、のどかが三時間先に送られちゃってるんで。その他大切なクラスメートたちも何人かやられてるらしいから。



『一掃させてもらう!』



 杯を一振りしてみんなが辟易していた巨大ロボットを炎と共に蹴散らす。世界樹の魔力が溜まる六つのスポットを守るのが俺たち防衛ライン。そして既に俺がいる世界樹広場前以外は敵の手に落ちている。……恨みはあるが何がなんでも守り通させていただこう。



『紅施し!』



 少し昔話をしよう。俺は実の父親に鳳凰、朱雀を体に取り込む実験の実験体にさせられていた。何より己の悲願のため、俺が一番適正が高かった為に他の子供が準備に使われたのだ。結果、充分なデータを集めたクソ野郎は、体内へのゲートを開くため俺の背中に大火傷を負わせてその二体を俺の中に注入した。
 それからはまぁ、怒り狂う二匹との体の主導権の奪い合いで。そのたび流れ込む二匹の記憶と魔力にうなされては勝ち取り、結果俺は勝った。二匹の膨大な知識と魔力と能力を手に入れたのである。三日三晩魘されていたらしい。歓喜にわいた親父は殺した。まあ当然と言えば当然。

 そんな訳で。この炎は鳳凰と朱雀の炎。ロボットなんてただの溶けた鉄の集まりと化すわけだ。


 ……今回の敵、俺と相性が良すぎると思うのは俺だけか?



.

323:マメツキ◆A.:2018/04/01(日) 02:47 ID:RiM


 学園祭も無事幕を納め、超も未来に帰っていった。最後の別れはなんと言うか、超はネギの子孫らしく彼のの家系図を持ち出した。ある意味のアルティメットウェポンだ。それの争奪戦があったりだとか今回で長谷川と早乙女、長瀬に古罪に魔法がばれたり神父騒動があったりしたものの、俺たちは至って普通に一学期を終えて夏休みに突入したのである。

 ネギの父ナギが魔法世界にいる可能性があると知ったネギを始めとし神楽坂一同はそれについていくネギま部なるものを創設し顧問はネギ、名誉顧問はエヴァ嬢となった。マジか。俺も頭数に入ってた。マジか魔法世界行くのか。
 あと海水浴とか、魔法世界に行くに向けてのエヴァ嬢による訓練とか。部活発足後の夏祭りにて白き翼のバッチを狙うクラスメイトに辟易しつつも楽しい夏休み前半となった。
 そして今回はそんな一ページの話である。

 タンクトップにワイシャツを羽織ったハーフパンツな俺はボディバックを背に、ごったがえす人々の中、ネギや神楽坂をはじめとし、図書館探検部に小太郎と言うメンバーに連れられてネットアイドルをしていると言う長谷川に会いにコミケに来ていた。
 なんと言うか、熱い。熱気もだが今は夏だしなんかもういろいろとパンクしそう。まず蒸し暑い。こんな暑い中よくやるぜ……。手に持つキンキンに冷えたサイダーの入ったペットボトルを煽ると手首の金属製の細いブレスレットアクセサリ複数がちゃらりと金属音を立てた。そのまま顎から滴りそうな汗を手の甲で拭う。熱さに耐性がある俺でも限度は有るんだ……。
 しかしなんか俺の一挙一動で会場が沸いてる気がするんだが気のせいか。



「流石『麻帆良の堅物』もとい『色男』……スーパークールな誠実紳士わりに動作がかなりえろいわね」
『すまん、ちょっと訳がわからない』



 と言うか理解したくない。現実逃避に俺は走った。
 あまり女子にこういう目は向けたくないんだが……なに言ってんだお前と言う視線を送る。と、きれいにスルーされた。わかってたさ、こいつがこんな視線ものともしないなんてことはな。

324:マメツキ◆A.:2018/04/01(日) 02:57 ID:RiM


 早乙女に引っ張られ、後ろの女子を引き連れてつつ一部の人だかりに行くと早速早乙女がルーランルージュのコスプレした長谷川に絡んでいた。おおう完成度高い。
 うちの神楽坂を始めとしてお嬢、桜咲、綾瀬、のどかはべーこんれたすな本を見て戸惑ってるがおいそれR18表記だぞおい。ちょっと物悲しげな視線を送ってるとネギ先生が瞬動で神楽坂たちが読んでたそれを取り上げ……あ、中を見ようとしたら長谷川に取り上げられた。まぁそうだよな……。と引き続き物悲しげな視線を送る。
 そしてネギ先生と小太郎よ…そのルーランルージュのR18はマジで洒落にならないからやめろ。「そのさきを開くんじゃねえ!」と怒鳴る長谷川の指示に従いネギと小太郎から薄い本を取り上げる。



「あっ、なんで取っちゃうんですかいおりさん!」
「せやでーいおり兄ちゃん!」
『いや、うん、これはまだまだお前らには早い。というか大人になっても見なくていいやつだ』
「え、そうなんですか?」
「そうなん?」
『ああそうなんだ……白いままでいなさい、要らん知識を身に付けないでくれ。お兄さんとの約束だ、間違っても神楽坂とかに聞いちゃいかんぞ』



 と先程からどうしてもやめられない物悲しげな目でそこの四人を見据える、っておいこら、目を逸らすな。早乙女と長谷川が「「超物悲しげな目だ!?」」とか叫んでるが知らない。



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325:マメツキ◆A.:2018/04/02(月) 00:29 ID:RiM


 やって来た夏祭り。ネギと小太郎に腕を引っ張られて訪れた龍宮神社のそれは慎ましやかながらも人が多く、麻帆良の人は本当に祭り事が好きだなあと思う。俺も大概だけど。
 はしまきを途中購入しネギと小太郎に渡して、再び取られた両手のせいで俺は口にくわえている状態だ。両手で子供と手を繋ぐとか何げに初なんだが。



『……』
「? どうしましたか?」
「なんや兄ちゃん変な顔して」
『……いや、弟が出来たみたいな気がしまして』
「なら俺らいおり兄ちゃんの弟やなー。まぁ戦闘面についてはいつか追い越したるけどな!」
『無理だな、俺もまだまだ成長する』



 ふと黙ったネギ先生が気になりチラッと目をやるとすごくむくれていた。おおうどうした先生。



「……伊織さん、僕だけ敬語ですよね」
『え、あ、まあ。たとえ年下でもネギ先生は教師ですし、目上なので』
「……弟なら僕も小太郎くんみたいに普通に接してほしいです!」



 おっとそう来たか。どうするか、と小太郎に視線をやるとこくんと頷かれる。え、この場合どっちだ。



『……ネギ』
「! はいっ! なあに伊織お兄ちゃん!」
『……よし、次は林檎飴だな』
「!? 兄ちゃんネギも俺もまだなんも言うてへんで!?」
『ああ、もうこの際屋台全部回ろう』
「「!」」



 途端に「俺な、たこ焼き食いたい!」「僕焼きそば!」「あと射的な!」「金魚すくい!」と返してくる弟分たちが可愛くてつらい。
 そのあと騒がしい人だかりを見つけて行ってみれば何やら浴衣姿のあやかやら神楽坂やら最近行動を共にしているメンバーが居て何してるんだと思うったが楽しいからよし。



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326:マメツキ◆A.:2018/04/04(水) 00:26 ID:Rfs


 ネギま部の合宿として海にやって来た俺達一行。ま、魔法世界に行く前に遊び納めと言ったところか。
 宿は一応俺と小太郎は二人部屋の個室をとってもらった。だって女子の中に俺一人とか辛すぎる。ネギは大丈夫っぽいが。
 早速一日目。黒に赤のラインが入った海パンにTシャツを着て外に出ると……まぁ男子より女子の比率が高いのは当たり前で。ちょっとあのきゃいきゃいした中に入る勇気も気力も一気になくなった俺はパラソルの下で荷物番だ。いやそれにしても、真夏を温かいなあぐらいにしか感じない俺はやっぱり内面身体的に人間離れしてきている。コミケは例外としてだな、うん。
 キンキンに冷やしたラムネを片手にビニールシートの下で座りながら海をボーッと眺めていると。



「あら、お兄さん一人?」
「荷物番なんて暇じゃない?」
「私たちのとこ来る?」
『ん?』



 パッと顔をあげると三人の年上と思われる女性に声を掛けられた。多分女性の中では美人に入る方なんだろうと思うけど……まぁ身内があれだからな。



『いや……そんなに暇でもないし、連れがいるので大丈夫です』
「あら誠実。あなた堅物とか言われたりしない?」
「もったいないわね」
「私たちのとこ来る?」
「「アンタ黙ってなさい」」



 あれ、思ったよりこの人たち大人だ。しばらく談笑して「じゃあ私たち行くわね」と一人が言い掛けた途中、「っいおりくん!?」と前方、つまり彼女たちの後方から金髪がドドドと言う轟音と共に砂を巻き上げながらこちらに向かってきた。ひぇっ。



「いおりくん! こんなところにいらっしゃったのですね!? 探しましたわよ!」
『え、』
「あらあら」
「私達お邪魔ね」
「頑張ってね金髪の子」



 くすくす笑ってから颯爽と去っていく彼女たちにちょっとぽかんとしたあやかは「あら、誘われになっていたのでは?」とそちらを指差した。ああ、助けに来たのか。



『最初だけな。理解のある人で助かった。ちょっと話をしてただけだ』
「そうでしたの……でも探していたのは本当でしてよ! いきますわよー!」



 荷物番はどうやらお付きのひとがしてくれるらしい。マジかよ。
 その後宿にて。なにやら夏休みに入っていつまでたっても帰ってこないネギを連れ戻しにやって来た幼馴染みのアンナ・ココロヴァ、通称アーニャが乱入してきたとの報告を小太郎から受けた。好きなんだな要するに。



.

327:マメツキ◆A.:2018/04/29(日) 00:10 ID:/rw



 一日目の夜はまだ良かった。問題は二日目の夜である。宿にまで突撃してきたネギの幼馴染みの少女、アーニャや3-Aメンバーがほぼ集合したことにより部屋が足りず大部屋で雑魚寝することになった俺たち一行。ネギは抱きつきグセがあるようだが、まあ、お姉さんたちがどうにかするだろう。小太郎は完全に女性にたいして無害である。
 そして俺だ。俺は流石にマズイ。さて、ここでお前ら冷静に考えてみろ。ほぼ十五の女子中学生(美少女)の中に同い年の男子中学生が混ざって夜を共にしろと。冗談キツすぎである。いや、神に誓って何もしないけどさ。まず倫理的におかしい。そしてなぜ誰もそれを疑問に思わないんだよおかしい。



「いやー、まあ、それはほら、『麻帆良の堅物』って言うか」
「緋影くんだしね!」
「いおりくんなら安心ですわ!」
『お前らおかしい。本当におかしいからよく考え直してくれ頼む』


 聞く耳は持たれなかった。
**

 ネギのお隣争奪戦にて枕投げをしていた彼女らだったが、遊び疲れたからか眠ってしまった。ネギは無害そうな方々の隣で寝るようだ。
 月明かりがさしこむ中、俺は備え付けの椅子に腰掛けて横になるクラスメイト達を眺める。



「じゃあ緋影、しばらくお願いするわよー……」
『ああ、おやすみ神楽坂』



 とさっと布団に倒れ込んだ神楽坂を横目に月を見上げながらクラスメイト達が何かし出さないか見張る。まぁ俺ももうじき寝るけど、椅子で。この椅子でな。くあ、と欠伸を漏らした時、俺の横に人影が出来た。ぱっと見上げるとのどかが浴衣姿でそこに。



『……はやく寝ろ、もう夜遅い』
「…わ、私……いおりくんが寝るまで待つよ……!」



 くっと小さく拳を握って意思表示する彼女のなんと可愛いことか。微かに笑みが漏れる。……もうちょっとこのままで居たいと思った。それはもう切実に。



『……二学期まで待ってくれ』
「!」
『……期日は守る、そう言ったけど』
「あ、あのね!」



 俺の話を遮った彼女は「……卒業式にね、」と言葉を紡ぐ。……期日、縮めようとしたのだが、それはやめろってことか。……え、どういうことだ。困惑なんだが。



「卒業式に、もう一度、私から」
『……』
「言うよ、もう一回……だからね、それまで」
『待ってる』



 困惑からか遮って断言した俺はもう一度『待ってるから』と彼女の瞳を見る。ふにゃりと笑った彼女に俺も笑みを溢して目を閉じた。椅子なのに寝付きはすごく良い。
 そしてその数分後、寝たふりをしていた彼女たちのネギのお隣争奪戦の物音に目覚めた俺はそのときのやつら全員残らず朝まで正座させたのは秘密だ。



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