少年陰陽師 〜幻絵巻・其の弐〜

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1:咲夜◆.M:2016/12/18(日) 18:56 ID:k2g

ついに始まりました、其の弐ですっ!

では改めて。

ここは、少年陰陽師が大好きな人が集まるところです!
内容としては、お話を書くのが主となりますが、絵を載せる・雑談などももちろん歓迎しております!
始めましての方も、大歓迎です!

それでは、『幻絵巻・其の弐』開幕です!

323:貴璃◆5s hoge:2017/09/02(土) 15:46 ID:m3Q

「に、人間…!?」

昌浩の動きが止まる。

「そう、人間。…ただの、人間。それに、もう四十年も前に死んだ、女のこ」
「えっ…でも、辰月は…ずっと水珮のことを探してるみたいだったけど…」

そう言うと、その妖は沈鬱な面持ちで俯いた。

「…死んだって、分かってないんだ。辰月は水珮のこと、本当に大事にしてて、大好きで、自我が芽生えたばかりの辰月に色々教えてあげた水珮を信頼してたから」

つまり。いくら探しても、水珮は見つからないのだ。
もうこの世にいないのだから。

「そんな…そんなのっ、辰月が可哀想だよ…!ずっと、探してるのに…護るって、言ってたのに…」
「…」

ぐるぐるとまとまらない思考を持て余して、昌浩は俯いた。
どうしよう。
見つけてあげるって約束したのに。
辰月はそれを信じて待っているのに、どうしよう。

「…辰月に…、…辰月と、話さなきゃ…」

色々考えて、結局やらなきゃいけないと思って見つけた答えがこれしかなかった。

「辰月は、ずっと、探してたから、…辛くても、知らなきゃいけない…」

ぽつぽつと、言葉にしてみる。
少しずつ、考えが纏まる。

「…まぁ、辰月に伝えるにしても、それは明日だな。昌浩、お前今日も出仕なの分かってるか?」
「うっ…。そう、だね…流石にそろそろ帰んなきゃいけないか…」

そして昌浩は物の怪に促されて、もやもやしながら帰途についた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
続きでした!
おひさ!そしてサヨナラ!

324:貴璃◆5s hoge:2017/09/02(土) 15:47 ID:m3Q

しばらくね、サヨナラっていうのは

325:咲夜◆.M:2017/09/08(金) 01:25 ID:u62

そうっと覗いて、また消えます…
テスト終わって、いろいろ一区切りついたら、まとめて進めよう、かな
ここも随分静かになったけど、忘れてはいないから…
貴璃のお話補給して頑張ります

326:貴璃◆5s hoge:2017/09/08(金) 18:31 ID:R5I

全然しばらくじゃ無かったけど今たまたま覗いたら咲夜来てた…!
時間的に私は学校だから携帯預けてるんだよね…。

私も続き頑張ろ!

327:咲夜◆.M:2017/10/01(日) 02:14 ID:Ce2

久しぶりー、に、恒例の。
前の張ります…過去だからあんま意味ない…






記憶があった。
思い出、というべきなのかもしれない。

あの頃は、いつも二人で。
直接陽の光を浴びることが出来ないからと、山にある、岩で囲まれた洞窟で暮らしていた。

黄昏が夜を呼び、太陽が沈んだそのあと。
二人で手を握りあいながら、どこまでも出掛けたのだ。
月が映される湖に、蕾となり花弁を閉じている花。
風に揺れる木々の枝に並んで座って、小さな村を見下ろして。
毎日新しいものを発見しては、互いに目を輝かせながら喜んでいた。
遠出をしすぎたせいで夜のうちに帰れず、朝陽が空を照らすぎりぎりのところで、慌てて走って洞窟に戻った日もあった。
あのあとは転げるようにして岩の陰に入り、二人してお腹を抱えながらずっと笑っていた覚えがある。

あの時が来るまでは。
そのささやかな日常が、崩れることはなかったのに。

白い腕が伸ばされて、頬に触れて。
置いていくなというこの叫びは、もうその耳には聞こえていなかったのか。
浅くなっていく意識と呼吸の中で、震える声が呼んだのは己の名で。
温もりが消えていくのを認めたくなくて、強く強く、抱きしめた。

ぱたりと手が落ちるその直前、それはこの耳に届いた。


____ねえ、俺、絶対また生まれ変わって会いにくるから。
____それまでちゃんと待っててよ。
____俺の分まで生きて、氷雨_________


滑り落ちた雫とともに残されたのは、仄かに浮かんだ笑みだった。




遠い、記憶。
取り戻した、過去。

すべては、約束のために。


___________________

328:咲夜◆.M:2017/10/01(日) 03:07 ID:Ce2


「まず問題があるとすれば、それはどうやってあの二人と接触を計るかだ」

静かに言い放った勾陣は晴明へと視線を滑らせる。

「前に遭遇したときは、氷雨が私達のもとへ出向いてきただろう」
「居場所がわからないのでは、到底会えんだろうな」

なにか、手がかりは。
何でもいい。少しでも氷雨達の動向を掴めるような手がかりはなかったか。

晴明の言葉により沈黙に包まれた一同だったが、六合がふと顔を上げる。

「…白かった。なにもかも。あれは通常の人間の白さではない」
「なに言ってるのよ六合!氷雨が通常の人間に含まれるとでも思ってるんじゃないでしょうね!?」

氷雨の容貌については、遭遇した神将達から聞いている。
彼女が普通の人間だとは到底思えないし、事実そうではないのだろう。
即座に噛みついた太陰だったが、物の怪の声が耳に入り押し黙る。

「確かに、そうだ。あいつが人外のものだというのもあるだろうが…。それだけじゃなかった、まるで…」

天照大御神の恩恵を受けるあの日光を、ただの一度も浴びたことがないような。
そんな、白さ。
昌浩達も人間としては肌が白い方だと、神将は認識している。
特に彰子などは、今まであまり外に出ることがなかったのだから余計に白い。

だが氷雨は、昌浩や彰子よりも遥かに色素が薄いのだ。
外つ国には肌の色が違う人間もいると聞くが、そのような類いなのだろうか。

物の怪の言葉が頭の中で反芻する。
ふと、閃きが脳裏をよぎる。
玄武は瞳を瞬かせた。

「待て。ひさめは、氷雨か」

氷雨。
それは、六花とはまた別の空から降る氷、そして冬の冷たい雨を指す異名だ。
もし、彼女の名があの氷雨を顕したものだとしたら。

朱雀が目を細める。

「その類いの、精霊か」
「それならば、彼女が陽の光を浴びられないということも、あり得るかもしれません」

繋がる。
もしそうだとすれは、行動できるのは日が降りた夜のみ。
昼間は日が当たらない場所にいなければならない。


こうして、氷雨と曄陽へと近づいていく一同。
だがそれと同時に、残酷な事実をも引き寄せていることを。
彼らはまだ、知らない。


_______________


久しぶりだ…!
ちょっと夜更かししちゃってます、ていうのは気にしちゃ駄目だよ?
全然進まない…早く決着つけて欲しい…((
また来ます!

329:貴璃◆5s hoge:2017/10/03(火) 06:37 ID:XEs

うわぁ、うわぁ!
氷雨様のお話だ!!
私も辰月のお話進めないとね…

330:貴璃◆5s hoge:2017/10/17(火) 19:45 ID:Pt6

その日の夜。
昌浩はいつも通りに築地塀をよじ登り、夜警と称して羅城門にいるはずの辰月に会いに行った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「昌浩、来ないなぁー」

辰月はふと空を見上げる。
曇っていて、月が見えない。

「…やだなぁ。水珮は月が好きだから、隠れてるのは、やだなぁ…」

眉をへの字に下げて、じっと待つ。

昌浩は、きっと、約束を守ってくれる。
そんな気がして、今日は1日大人しくここにいたのだ。
通行人にバレないように大人しく大人しく、じぃっと隠れながら待っていた。

ガラガラガラ…

何処からか、車の輪の音がする。
直感的に、分かった。

「昌浩っ!」

果たして、目の前に妖車が止まり、中から昌浩が現れる。

「辰月、ごめんな、待たせちゃって」
「大丈夫だよ!…ねぇ、この子は昌浩の式?」
「うん、そう。車之輔」
「へぇ…。優しそうな、子だね」
「うん!優しいよ」

そして、振り返り、言う。

「ありがとう、車之輔。一旦散歩にでも行ってていいからね。また帰る時に呼ぶから、ぶらぶらしておいで?」
《はい!では、ご主人、行ってきます》
「行ってきます、だってさ」
「ありがとう、もっくん。いってらっしゃい、車之輔」

笑って、見送る。

辰月は昌浩を見つめて、言った。

「…水珮の」

昌浩も、辰月を見る。

「水珮の、手掛かりは、掴めた?」
「…うん」

しかし、頷く昌浩の面持ちは暗い。
嫌な予感が胸をよぎる。

「辰月、落ち着いて聞いてね。…水珮は、もう、…死んでた、よ」

どくん、と心臓が大きく脈打った。

「え…死ん…?」
「…死んでた。40年も、前に」
「え…う、嘘…嘘だよね…?水珮…水珮、水珮…」

何も考えたくない。
でも。
見つからなかったのは、何故?
ーーー死んでいたから
気配すら、感じ取れなかったのは何故?
ーーーもうこの世にいないから

護ると約束した女の子は、もう、いない。

「や、やだ…水珮、水珮、待って、ねぇ、何処、何処にいるの、ボクも、水珮の、所へ…」
「辰月!?落ち着いて!辰月!」
「水珮…きっと、寂しがってる…。水珮のこと、護るって約束したのに、破っちゃったから、哀しんでる。水珮の所に、行かなきゃ!水珮を護る…今度こそ…水珮の側で、隣で、ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと護る…!」
「辰月!辰月!!」

虚ろな瞳で、虚空を見つめ、狂ったようにひたすら呟く。
水珮、水珮、と。

「…ねぇ…。昌浩…水珮は、何処?どうやれば、水珮の所に行けるの?」

いや、もう、正真正銘狂っている。
暗い闇を湛えた瞳を真っ直ぐ昌浩に向ける。

「だ…だめだ、辰月。お前は、生きなきゃ…水珮の分も」
「そんなことに、なんの意味があるの?ボクには水珮だけなのに?なんで?なんで水珮のいない世界で生きなくちゃならないの?」
「う…」
「水珮はひとりぼっちなんだよ?ボクだって、ずっとひとりぼっちだ。水珮がいなくて、ひとりぼっち。水珮もボク以外には友達なんていないって言ってた。だから、水珮もボクがいなくてひとりぼっち。それで、水珮はボクの所に来れないんだから、ボクが行くのが道理に合ってるよね?ね?」
「あ…の、それ、は…」
「昌浩は陰陽師なんでしょ?知ってるんでしょ?水珮のいる所もボクが水珮の所に行く方法も」
「いや…あ、の」
「…それとも…、やっぱり、お前が、水珮を隠したの?」

ぞ、と空気が1度、温度を下げた。
昌浩の背に冷や汗が落ちる。

「ち…違う!それは、違う!」
「そうだよね、昌浩は約束守ってここに来たもんね。それじゃあ、人助けが陰陽師の役目なら、ボクじゃなくて水珮を助けるために、ボクを水珮の所に連れていってよ。ね?いいでしょ…?」

もう、後には引けない。

自らが蒔いた種の大きさを、昌浩は漸く悟った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お久の続き。
話が突拍子もないけど、許してね!

331:貴璃◆5s hoge:2017/11/12(日) 22:13 ID:c8Q

実は二日に1回は覗きに来てた貴璃さんです

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
──辰月。

────たつき。

──────わたしはここだよ。

────────ここにいるんだよ。



────辰月、わたしは、ここにいるよ。



──貴方の、心に。


✽・:..。o¢o。..:・✽・:..。o¢o。..:・✽・:..。o¢o。..:・

「ここで、なにしてるの?」

不意に、女の子の声がした。
逆光でよく見えないけど、多分まだ子供だろう。

「…?どうしてお返事してくれないの…?」

声が、揺れている。
ドキリとして、何か言おうと思って、初めて自分に意思があることに気がついた。
しかし、意思はあっても言葉が話せなければ意味がない。何を言えばいいのか、言葉を知らない。
悩んだ挙句、口を開いて、少女の言葉を真似てみた。

「こ・こ・で・な・に・し・て・る・の」

すると、少女はぱちくりと大きな眼を瞬かせた。
首をかしげて、少し考えた様子で、また口を開く。

「貴方、言葉を知らないのね?」

しかし、答えられない。
困って、また考えて、きっと今の自分の状態のことだろうと感覚的に思って、頷いた。

「やっぱり!ふふ、それじゃあ、わたしが色々教えてあげるね。言葉は、教えるの難しいけど、自然と覚えられるよ。貴方は賢いみたいだから」

軽やかな笑い声を響かせて、少女は手を差し伸べてくる。

「わたしは水珮。よろしくね、小さな妖さん」


斯くして、水珮と辰月の関係が始まった。

✽・:..。o¢o。..:・✽・:..。o¢o。..:・✽・:..。o¢o。..:・

「水珮…」

辰月は涙を零していた。
理由はわかっている。水珮がもうこの世にいないから。
ずっと捜してたのに。
また会えるよって言ってたから、待って待って待ち続けて、それでも迎えに来なかったから、捜しに出たのに。
寂しがり屋の自分たちは似たもの同士で、お互いが居なくては生きていけなかった。
水珮も、離れるのは身を裂かれるように辛くて悲しいと、言って、いたのに。

「どうして…ボクを置いてっちゃったの…?水珮…」

誰もいない。

誰も。

あの、少年も。




あの少年…昌浩。

あの子も、きっと居なくなる。
約束、守ってくれたのに、困らせてしまった。

──…水珮に怒られちゃうかな

帰ってしまった。
考えさせて、と言っていたけど、きっと水珮の所に連れて行ってはくれないだろう。

──昌浩がいてくれたら、少しは寂しくないのかな。昌浩は、水珮に似てるもんね…傍に、ずっと、いてくれないのかな…?

辰月はいつしかそんなことを考え始めていた

332:咲夜◆.M:2017/11/12(日) 23:01 ID:cxs

恐ろしいほどに書き込んでなかったのね…私…
ごめん本当に申し訳ないです…

最初は純粋だったのにだんだん純粋なあまりにヤンデレっぽく(?)なってしまってる辰月すき…ごめんね…
水珮は人間だもんね…ああああもうなんか苦しい!美しい!のに苦しい!切ない!好き!!

取り乱してごめんね…私もちょくちょく来るように頑張る。書く。
ごめんしか言ってないけどごめん…

333:貴璃◆5s hoge:2017/11/13(月) 05:57 ID:c8Q

見てくれただけで凄く嬉しいから…辰月暴挙にでるよ…出てこないもっくん頑張れ…咲夜大好き、ありがとう…

334:貴璃◆5s hoge:2017/12/23(土) 18:15 ID:7GI

最近書き込んでなかった…
ネタ…ネタがないです…

335:咲月夜:2017/12/30(土) 22:32 ID:u2Y

はじめまして。
少年陰陽師大好きです!
入れてもらえませんか?

336:貴璃◆5s hoge:2018/01/08(月) 18:48 ID:DOw

あああ、新規さんですね!?!?
嬉しいなぁ…!

咲夜ー!新規さん!帰っておいでー!?

あっ、貴璃(きり)です!
17歳です、タメ口OKです。

337:咲夜◆.M:2018/01/08(月) 22:53 ID:abE

こんばんは、咲夜(さくや)と申します!
お出迎えをすっぽかしていた一応スレ主です……16です…

新規さんぜひまた覗いてもらえると嬉しいです!
少年陰陽師への愛をここで爆発させちゃって下さいー!

338:霈瑠:2018/01/13(土) 16:40 ID:Qj.

みんな久しぶり!あと新規さんよろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ ほんとに顔出さなくてごめんね…

339:咲夜◆.M:2018/01/15(月) 01:27 ID:T7w

霈瑠久しぶりだー!
私もほとんど顔出してなかったし氷雨放置だし、もっと来るようにする!( ・`ω・´)/

340:貴璃◆5s hoge:2018/01/16(火) 06:55 ID:.6U

皆、お久しぶり!ってことで!
私も続き書かなきゃー

341:貴璃◆5s:2018/06/16(土) 23:38 ID:GoQ

死ぬほど久しぶりな続き。
やっぱ辰月、暴挙でない。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
昌浩は考える。

自分は陰陽師だ。

陰陽師には何が出来る。

陰陽師は、何をするべきか。


──答えはひとつしかない。


困っているものを、助けること。
みんなを、まもること。


ーーーーーーーーーーーーー

水珮。
辰月の、誰よりも大切な子。

親に連れられて遠くへ行くことになったと、悲しそうに微笑んでいた。
そして、謝っていた。

──ごめんね、辰月。ごめんね、ごめんね…置いていくことになって、ごめんね……っ

ぼろぼろと、大きな瞳から大粒の涙の滴を零して泣きながら謝っていた。

──離れたくないよぉ…わたし、たつきと、いっしょにいたい…!!

どうして?なんでボクはいっしょにいっちゃだめなの?

──…ごめんね…!ごめんね、辰月、ごめんね…いつか必ず、辰月を迎えに来るからね…


辰月の問いには答えずに、出会った時よりも随分背の伸びた水珮は、水珮よりも少し小さい辰月を抱きしめて、そう言った。


──迎えに来るよ…本当よ、だから、忘れないで、私のこと………私を、まもって…


震える声でそう言う少女に頼られている気がして嬉しくなって、辰月は胸を張って応えた。

護るよ!ボクが必ず、水珮をまもる!!

342:咲夜◆.M:2018/06/20(水) 21:44 ID:VGw

死ぬほどお久しぶり…ここでは堂々と貴璃って呼べるのが好き…
約束が苦しいです しんどい
水珮ちゃん(「は」が出てこないからコピペという暴挙にでた)かわいいけど切ない…ラスト泣く予感しかしないのは私だけ…??

343:貴璃◆5s:2018/06/21(木) 05:48 ID:R42

そうよ…貴璃ですよ…

泣かせたいけど文才が無いから無理かな!
でも頑張るね!!

344:瀬友◆2w:2018/06/21(木) 18:04 ID:mm6

あああああああ

ついに見つけました!

少年陰陽師大好きです!
入ってもいいでしょうか?

345:貴璃◆5s:2018/06/21(木) 22:16 ID:R42

わあああ!!
是非に是非に!!

あんまり浮上できないかもですけど…申し訳ないです

スレ主にも声掛けときますね!喜びます!!

346:咲夜◆.M:2018/06/21(木) 22:47 ID:VGw

<<343 貴璃の作品、貴璃が紡いだ言葉、という時点で私の心に響くのです 泣きます 頑張ってね!!!!



瀬友さん初めまして!低浮上ですが一応スレ主の咲夜と申します
少年陰陽師大好きさんはもちろん大歓迎です〜!
嬉しいです……ぜひぜひ仲良く語りましょう…

347:瀬友◆2w:2018/06/21(木) 23:08 ID:mm6

>>345->>346

ありがとうございます!!

348:貴璃◆5s hoge:2018/07/31(火) 05:33 ID:Bsk

続き。




辰月は昌浩と別れて、ひとり歩いていた。
意味もなく、目的もなく、理由もなく。
ただ、ひとり、歩いていた。
いつしか都を出て山の中を通り、何日も何日も歩き続け。
気が付いたら、辰月は、水珮と出会った森の中で、ひとり佇んでいた。
辰月は座り込んでぼんやりとあたりを眺める。

──水珮は、いない

そう、いないのだ。
自分が唯一心を許した少女はもういないのだ。
彼女に何があったのかなんて分からない。
でも、あの子は、約束は守る。
約束を破るのは、破られるのは、何より嫌いなこと。
そう言っていたから。

「水珮ぁ…」

ここには思い出がある。
気付かなかった。
ここを離れるまで、戻ってくるまで、気付かなかった。
ここでは、水珮との思い出が、辰月の中の水珮が、生きているのだ。

「みずは…ボクを、むかえにきてよぉ…」

まるで言葉を覚えたばかりの頃に戻ったみたいに、辰月はたどたどしく言う。

「やくそく、したでしょぉ……むかえに、きて…!」

そうしてぼろぼろと大粒の涙をたくさん沢山こぼして。
辰月はその場にころりと転がった。
月が見える。
何度もここで水珮と見た月。
今は一人で見ている月。
ひとりだけども、思い出とともに見ている、不思議な、月。

目を瞑る。

朝なんて来ませんように。

祈る。

朝が来てしまったら、また水珮を待たなくてはならない。
だって、朝が水珮を連れて行ってしまったのだから。

願う。

夜のうちに、ボクを水珮のところへ連れて行って。





辰月は祈り、願い、夢を見る。
水珮が迎えに来る夢を。
もう二度と訪れない幸せな夜を思い描いて、毎夜毎夜、想いの中の水珮と共に、月を見る。


そして辰月は、生き続ける。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ねえ、もっくん」
昌浩は空を見上げる。
憎く感じるほど、雲ひとつない綺麗な夜空。
その真ん中に浮かぶ、まんまるな月。
それを眺めながら、肩の物の怪に話しかけた。
「…なんだ?」
物の怪も昌浩と同じように空を見上げて応える。
昌浩はちらりと物の怪を見やり、目が合わないのを確認してから視線を戻した。
「辰月…生きてるかな」
殆ど独り言のような、囁き声。
それでもその言葉には、彼に生きていてほしいと希う昌浩の気持ちが込められていた。
物の怪はその気持ちを感じながら、頷く。
「生きているさ、きっと」
今頃同じように月でも見てるんじゃないのか。
そう返せば、小さく笑う気配がした。
「…そうだね…きっと、生きてる」
どんな形であれ、生きていてくれればいいと思う。

唐突に姿を消した、まるで人のような妖。

「また、会えるといいな…」

彼は今も、来ない迎えを待ち続けているのだろうか。
それでもいい。
「きっと会えるから…生きてれば、会える」
それだけが、不条理だらけのこの世界における、唯一の真実。

349:貴璃◆5s hoge:2018/07/31(火) 05:35 ID:Bsk

おーしーまーい!!
無理矢理終わらせまーしーたーよー!!!

350:咲夜◆.M:2018/07/31(火) 21:55 ID:mkI

はああぁぁああ………切ない………!!!

まさかメリバだとは……思わないじゃん…??
辰月が自分で幸せに気づけたのはほっとするし嬉しいんだけど、その幸せの形がまた哀しい けど嬉しい
感情がちょっと渋滞してるかな?

どんな形であれ、生きていてくれれば_____っていうのが好きです。言葉に出来ないけどすごく好きです。

素敵なお話を書いてくれてありがとう……読めて良かった、貴璃に感謝です…!!!

351:貴璃◆5s hoge:2018/07/31(火) 22:02 ID:Bsk

咲夜…!!
ありがとう、そんなに手放しで一番褒めてくれるのは咲夜なんだよ…!!

いやまさか私もこんな終わりになるなんて思ってなかった…想定外すぎた…。
でも咲夜に褒めてもらえたからいいかな!
ありがとう!!

352:咲夜◆.M:2018/07/31(火) 22:58 ID:mkI

いいえ〜そんなそんな!!
貴璃が書くお話は言葉選びの綺麗さとかとにかく切ないところが大好きなんですよ……!!

いや物語って思いがけない方向に進むよね……どうなるかこっちも全然分からないわ……

353:貴璃◆5s hoge:2018/07/31(火) 23:00 ID:Bsk

>>352 キャラが生きてるんだね…。やっぱり物語は私には御しきれない、自由で雄大な世界が広がってるから好きだなー!!

354:翡翠:2018/08/22(水) 14:51 ID:53Q

はじめまして‼図書館で少年陰陽師読んでハマりました。好きなキャラは紅蓮、昌浩、成親&昌親にいさま、じい様、若晴明、六合の旦那、風音…などなどです。(たくさんいるので書ききれない…) ちなみに中1です。よろしくお願いします‼

355:貴璃◆5s hoge:2018/09/04(火) 21:37 ID:Fu6

>>354 わー!!初めまして!!
高三の貴璃(女)です!
お仲間増えるの嬉しいですね〜٩(*´︶`*)۶
よろしくお願いいたしますね!

356:國輝 お久の登場:2018/09/06(木) 07:34 ID:arM

幻になりかけてた國輝です笑笑
翡翠さん!はじめまして!前のアカの方で小説書いてました國輝(読み方はなんでもいい)です!
高校生です
ためで全然大丈夫なんで、よろしくお願いしますね!

357:燈月◆jU:2018/09/06(木) 20:48 ID:ZZ2

國輝〜!!
こちらではお久ですな!!

また何か書こうかな…どうしようかな…ネタがな…

358:貴璃◆5s hoge:2018/09/06(木) 20:48 ID:ZZ2

すまんっ、上の私!!
別のとこで使ってるやつのままだった!!

359:貴璃◆5s hoge:2018/09/28(金) 18:37 ID:.0c

また何か書きますね!

※バッドエンドが大好きな私によるバッドエンドが大好きな私のためのバッドエンドが大好きな私に捧げるバッドエンド前提のほんわか()したお話です。
※読む人を選ぶお話です。
※章子ちゃんが国母として人生をほぼほぼ全うしたあとのお話です。
※昌浩が、なんやかんやあって、今原作で流れてる時間軸より少おおおし後に死んでる設定のお話です。
※(ゝω・) テヘペロ
※↑これで全て察してください。


次から書いていく↓

360:貴璃◆5s hoge:2018/09/28(金) 18:39 ID:.0c

待ってね、一個忘れてた。
藤花ちゃんと彰子(しょうこ)ちゃん、2人のお話っす

361:貴璃◆5s hoge:2018/09/28(金) 19:06 ID:.0c

──────昔。遠い、昔。
約束をくれた人がいた。

『俺が、護る』

嗚呼、今も。

『夏になったら、一緒に蛍を見に行こう』

この胸の中で。

『あきこ』

ずっと、響いている。

362:貴璃◆5s hoge:2018/09/28(金) 19:45 ID:.0c

昔、ほんのひと時の間だけ、守ってくれた人がいた。
優しくて、笑顔が穏やかな、幼さの残る少年。

『あなたを守ると約束した、陰陽師』

《わたくし》を守ってくれると言ってくれた、──憧れだった、人。
静かに、穏やかに、暖かな思い出として、胸の内に在り続ける人。


あの言葉が、今もわたくしを守ってくれている。

363:貴璃◆5s hoge:2018/09/28(金) 23:19 ID:.0c

あれから、幾年経ったのだろうか。
藤花はもう、とうの昔に数えるのをやめていた。
ただ、人の身には恐ろしく長く感じる時が経ったということだけを理解している。

春だ。

陽気な陽ざしに包まれながら、藤花はうつらうつらと夢と現の狭間を漂っていた。
懐かしい夢を見る。
始まりの夢。
『きみ、これが見えるの』
思えば、そんな驚いたような言葉が自分がまともに聞いた、最初の彼の声だった。
彼の側には真っ白な物の怪。
きらきらと綺麗な紅い瞳が、いつだって彼を見守っていたのを藤花は知っている。
あれ以来殆ど会っていないけれど、今でも自分を気にかけてくれているのを、知って、いる。

夢現のまま、藤花はぼんやりと目を開けた。
陽の光が眩しい。
でも今は、この眩しさが幸せだった。
だって彼は、──もう、眩しさも暗さも感じられない。
だからこれは、幸せを証明しているようなもの。
この命を、彼が約束通りに護りぬいてくれた証。
それでも。
「まさひろ…」
どこか遠くに聞こえるような気がしながらも、酷く久しぶりにその名を口にした。
そろそろ、天命だろうか。
漸く、彼の元へ逝けるのだろうか。

「嗚呼………」

どうか、願わくは。

「…らい…せ、……こそ…」

彼と蛍を見ることが出来ますように。

…藤花は再び瞼を落とす。

彼と、共に、生きられますように。
もう一度、彼に私の名を呼んで貰えますように。

…願い、意識を遠くに手放した。

そして、優しい昏さの夢殿へ、藤花は旅を始めるのだった。

364:貴璃◆5s hoge:2018/09/29(土) 06:07 ID:nw.

※彰子=しょうこ読み

ーーーーーーーーーー

彰子はほう、と息を吐く。

内裏の庭を眺めれば、霞んで見えるほどの桜吹雪。
春の盛り。

無事、ここまで秘密を守り抜いてきた。
子供たちは父の望み通りに帝の位につき、自分は国母として慕われてきた。
「…いいえ」
違う気がする。
だって、──もう、秘密とは呼べない。

ただの藤原道長の側室の子から、異母姉妹の一の姫の身代わりの女御・彰子(あきこ)になって、帝に想いを寄せる中宮・彰子(しょうこ)になって、今は国母になった。
正真正銘、自分が国母なのだ。
他の誰でもなく。
異母姉妹のあの方ではなく。
「わたくし」が。
だとしたらそれはもう秘密ではなく、そういう定めの元に無事に動いてきたのだとしか、言えない。
これが、自分の人生だったのだ。

彰子(あきこ)様との約束通りにわたくしを守り抜いてくださった、彼が永らえさせたこの命の定め。

大分遠くなってしまった、初めて会った時の彼の笑顔を思い浮かべる。
変わらずに、いつだって優しくしてくれた。
初めて、『自分の感情』の奔流を感じさせてくれた。
憧れた。

彰子はいつの間にか伏せていた視線を上げて、そっと花吹雪を眺めやる。

叶うならば、この桜吹雪に攫われるかのようにして命の灯火が消えて欲しい。
一瞬の夢だった、あの方のように。

彰子は微笑み、花を見る。

365:貴璃◆5s hoge:2018/10/05(金) 22:51 ID:Uus

あの時の衝撃は忘れない
あの時の衝撃は忘れない

忘れられない
忘れられない

初めての想いを抱かせた人
初めての想いを抱かせた人

だから
だから

酷い衝撃で何も考えられなくなって
酷い衝撃で何も考えられなくなって

もうどうしようもなく今更だけれど
もうどうしようもなく今更だけれど

どうか
どうか

神様に祈らせてほしい
神様に祈らせてほしい

あのひとのところにいかせて…と
やすらかなねむりをまもって…と

366:貴璃◆5s hoge:2018/10/05(金) 22:52 ID:Uus

おわり

367:貴璃◆5s hoge:2018/10/05(金) 22:58 ID:Uus

最後のがあきことしょうこの違いだよなぁと思って書いた。

↓おまけ的感覚で読んでね!

あきこは望むと思う。
昌浩に罪悪感を覚え、昌浩のために生きたあきこはきっと願うと思う。

もういいでしょう?もう、逝かせて。

だからあきこは祈る。
あのひとのところにいかせて。



しょうこは望むと思う。
昌浩のおかげで生かされて、国の為に生きたしょうこはきっと願うと思う。

あの人は死後も皆を守ってる。だからもう、ゆっくり休ませてあげて。

だからしょうこは祈る。
やすらかなねむりをまもって。




始まりの想いは同じでも、過程と結末が違うから、行き着く結論もまた変わるよなってお話。

368:國輝 助けて、スランプじょーたい:2018/10/09(火) 10:43 ID:3xE

なんかいっぱい新しい仲間増えてて、おいてけぼり感半端ない!!!
もうすぐ新作載せます!!!
絶対!!
書くから!よろしくお願いします!!!

369:貴璃◆5s hoge:2018/10/09(火) 23:13 ID:8IU

>>368 待ってるぜ、國輝!!

370:瀬友◆Q2 hoge:2018/10/30(火) 00:16 ID:SFA

久しぶりです〜……って久しぶり過ぎますね……

371:貴璃◆5s hoge:2018/11/03(土) 16:52 ID:gY6

>>370 あああお久しぶりです…!!!息災でしたか…?
最近過疎ってるので一言だけでも見ると嬉しくなりますね(*´﹀`*)

372:瀬友◆Q2 hoge:2018/11/20(火) 00:24 ID:vlA

>>371

ほんとお久しぶりです!

そう言えば新刊、読みました?

373:貴璃◆5s hoge:2018/11/20(火) 20:56 ID:2sE

読みましたよ…!!
叫ぶしかありませんでした…泣きながら「兄上ぇぇぇえええええ!!!!!」と叫んでました…

374:瀬友◆Q2 hoge:2018/11/21(水) 23:13 ID:vlA

わかります!!
あの話の流れでまさかの兄上で私も叫びながら号泣しました。
私のクラスメートも「兄上ぇぇぇぇ!!」と言っていました。

375:貴璃◆5s hoge:2018/11/25(日) 14:43 ID:/fs

もう次の現代編に救いを求めるしかありませんね…

376:貴璃◆5s hoge:2018/12/20(木) 09:30 ID:9oE

なんか書こ………。
最近ホラー書くのが好きなので、現代編昌浩の怖くないホラーでも。
─────────────────────
ちょっとした出来心だった。
クラスメートに嗾けられ、ムキになったのはやはり良くなかったなと思うものの時既に遅し。
「…どうするんだ、昌浩」
珍しくもふもふ姿のもっくんが、昌浩に抱きかかえられながら嘆息気味に訊いてくる。
「…そ」
「そ?」
「そんなの、俺が知りたいっっっ!!!」
全力で叫び、もう何度も見回したこの空間を再び眺め、また叫んだ。
「どこだよ、ここ〜!?」
物の怪は呑気に、よく声が枯れないなぁなどと考えながら、尻尾をぱたりとひとつ振った。


続きは後日(何も考えてないなんて言えない)

377:貴璃◆5s hoge:2018/12/20(木) 19:33 ID:9oE

昌浩くん(14歳)
中二。陰陽師。妖怪とお化けは違うものだぞ!!
クラスのお友達に嗾けられた結果、なんか変な見たことも無い明らかに異世界ですって感じの場所に飛ばされた。

もふもふのもっくん(2000歳以上)
最近は普段ずっと人型をとっているぞ!!
なんか昌浩一人だと不安やなーと思ってついて行ったらとんでもない所に飛ばされて諦めモードに入ってる。いざとなったらお焚き上げしようとも思ってる。

異世界ちゃん(???)
なんかやべーとこ。
お空は真っ赤、木々は真っ黒、地面は紫……な森の中。
お化けちゃん大量発生するお☆

378:貴璃◆5s hoge:2018/12/29(土) 13:37 ID:X5s

続き

─────────────────────

「取り敢えず、ここが何処なのか何か手がかりでも探した方がいいよね」
散々喚いて一先ずは落ち着いた様子の昌浩が、腰に手を当てて提案してくる。
「……まあ、そうだな」
何か色々と釈然としないものの、確かに今出来ることといえばそれくらいなのでもっくんも頷いておいた。
そして改めて周囲を見渡す。

紫色の地面から真っ黒な木々が生えた血よりもなお赤い(現在時刻深夜一時)空が広がる森。

「…いや、真面目に何処だここ」
「もっくんでもわかんないの?」
「知るか。というか異世界にお招きされるなんて滅多にあることじゃないんだからわかるわけないだろ」
溜息をつきつつ後ろ足で立ち上がって少年を滔々と諭す真っ白もふもふな謎生物。
昌浩は神妙な顔をしてもっくんの言葉を聞き流しながら、普通の人にももっくんが見えたら結構もっくんもホラーだよなぁなどと考えていた。
「聞いてるのか、昌浩」
「え、何?ごめん、全然聞いてなかった」
思わず反射で素直に答えると、またもっくんは大きくため息をつく。
「そんなんで本当に立派な陰陽師になれるのかぁ?まったく、これで油断して怪我なんかしたら笑えないぞ?」
「分かってるよ」
軽く頬をふくらませて返す。
「…じゃ、ちょっと歩いてみよっか」

379:燈月◆jU:2019/01/25(金) 00:02 ID:N22

足元に繁る草が歩く邪魔になるもっくんを抱き上げて昌浩はとりあえずあてもなく歩いてみることにした。
月っぽい黒の丸い物体が空に浮かんでるのでそれを目印にする。
しばらくはふたりとも無言で進んでいた。
「…」
「…」
歩く。
歩く。
歩く。
月の位置は変わらない。
そして、───────周囲に存在する木々の位置や形もまた、変わらない。
少なくとも10分は歩いているはずなのに。
「…あのさ、気付きたくなかったんだけど」
「…なんだ」
「ここ…全然進んでないよね?」
そして耐えきれずに昌浩は腕の中のもっくんに確認してしまった。
「…言うな」
どこか辟易とした様子で返事が返される。
昌浩は頬を不満そうに膨らませて、立ち止まった。
「ちょっと…休憩ー」
「おいおい、そんな長時間歩いてないだろ。若者がそんなんでいいのかぁ?」
「なんだよ、もっくんは俺に抱えられてただけだろー」
じと、と睨めつけてから、今度は本当にしんどそうにため息をついた。
「それに、変なんだよ。ちょっと歩いてるだけですごい疲れる。疲れるというか…生気を吸われてる?みたいな」
「………何?」
もっくんの目元に険しさが宿る。
しかし昌浩は空を見上げていて気が付かない。
「…ん、休んでたら結構回復してきた。動き回りさえしなければ平気っぽいけど……この調子じゃ何もわかんないしねぇ」
無意識に抱えたもっくんの背を撫でる。
「もう少しだけ、この先どうするか考えないとかな…」
ぽつりと呟いて、昌浩はもっくんの体温を感じようとするかのようにぎゅ、と抱き締めた。

380:貴璃◆5s hoge:2019/01/30(水) 17:37 ID:Cfs

もう分かってると思うけど、燈月も私の事っす

381:貴璃◆5s hoge:2019/03/06(水) 17:39 ID:Y/M

「考えるのはいいが、俺を締めるのはやめろ」
もっくんがどことなく不機嫌そうに言う。
昌浩は再び頬をふくらませながら、逆にさらに強くもっくんを抱きしめた。
「別にいいだろー」
「お前に締められてることでいざという時に素早く動けなかったらどうする」
「そこは自分でなんとかしてよ。神将でしょ」
「理不尽か」
やれやれといった様子でもっくんは尻尾をひとつ振る。
「それで?どうするんだ」

382:瀬友◆Q2 hoge:2019/03/16(土) 23:28 ID:GVs

ついに先日現代編を買ってしまいましたよー!!

あとがきによると吉祥寺からの陰陽師、小陰と続くみたいなので楽しみですね♪

前回が前回だったのでどんな展開が来るか分かりませんからね!

383:瀬友◆Q2 hoge:2019/03/16(土) 23:31 ID:GVs

あ、そういえば私受験生だったので受験があったのですが……

やはり天神様はすごい!
金欠で入試合格御守は買えなかったけど学業成就でも効果てきめんでした!

5月から本当にお世話になりました、
という感じです。

384:貴璃◆5s hoge:2019/03/28(木) 13:02 ID:4sI

>>383お疲れ様です( ﹡・ᴗ・ )b

続き楽しみですよね…!

385:瀬友◆WI hoge:2019/08/20(火) 02:26 ID:J8g

久々の書き込みですが……

10月に新刊、出ますねー!!

楽しみですね

386:貴璃◆5s hoge:2019/09/20(金) 07:55 ID:5FY

>>385 そうですね!!
楽しみ!!

小説途中で書くの止めてしまったな…なんかしら書いた方がいいんだろうけど…書けないな………

387:瀬友◆Q2:2019/10/04(金) 21:27 ID:6/U

新刊読みました?

388:Miya こんにちは!:2019/10/08(火) 18:03 ID:YHI

こんにちは!自分も少年陰陽師大大大大大大好きです!!!!ケータイ使えるようになったのが今年なんで…少年陰陽師好きな人ずっと探してました!!自分も混ざっていいですかね??

389:貴璃◆5s hoge:2019/12/12(木) 08:34 ID:ijY

>>388 ぜひぜひ!!結構過疎ってますけどたまに覗きに来るのでぜひ〜!!!

>>387 読みましたよ!!2冊買っちゃいました!!

390:貴璃◆5s hoge:2020/12/13(日) 03:06 ID:Pb.

本当に過疎ってて笑うな
1年前じゃん
むしろ1年前まで居たんだな、私……

391:貴璃:2021/04/17(土) 17:48 ID:.7g

柔らかな風が吹いていた。
夢を見た気がする。
過去の夢かもしれないし、未来の夢かもしれない。
実際に起こる、もしくは起こった事かもしれないし、そうじゃないかもしれない。
優しい夢だった気もするし、悲しい夢だった気もする。
そんな夢の残滓に浸りながらも、もう内容は意識の中から霧散して、複雑で不思議な郷愁を覚えながら起き上がった。
それとほぼ同時に、無遠慮に扉を開きながら幼馴染の比古が半眼で顔を覗かせる。
「まさひろーお前いつまで寝てるんだよ……って、どうした?」
「え?」
比古の驚いたような声に昌浩がきょとんとしていると、「それ」と顔を指される。
反射的に頬に手をやると、濡れた感触が指に伝わる。どうやら泣いていたようだった。
「……なんか夢でも見たのか?」
「いや……わかんないや。覚えてない」
答えながら、袖でぐしぐしと目元を擦って些か雑に涙を拭って上体を起こす。
今日は幼馴染4人で一緒に出かける約束だ。
「ごめん、すぐ支度するからもうちょっと待ってて」
「仕方ないなー」
まあ昌浩だしな、などと言いながら苦笑して比古が部屋を出ていく。
昌浩はまだどこかぼんやりと胸の内に残る夢の残滓を意識して振り払うと、着替えのために立ち上がった。



書きたいところだけ書いたから続きとかは特にない

392:咲夜:2021/04/18(日) 00:19 ID:zhw

わかんないや、って言い方めちゃめちゃ昌浩の言い方ですき(語彙力)
分かるよ、昌浩は「わかんない」じゃなくて「わかんないや」って言うよな……

393:貴璃◆5s hoge:2021/04/20(火) 00:43 ID:Uvc

えーーん久しぶりのここの咲夜だ好き
解釈一致で嬉しい(* ॑꒳ ॑*)
昌浩は「わかんないや」って言うよね……

394:咲夜:2023/05/21(日) 20:11 ID:6XA

葉っぱ天国久しぶりすぎてここのやり方全部忘れてしまった 懐かしいね 二次創作もう書けなくなっちゃった もうこの頃には戻れないんだわ


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