【街頭は知っている】
恵理子・作
目次
>>2・1,立花彩のモノローグ
>>2・2,転校生
1,立花彩のモノローグ
本と同じ
2,転校生
「初めまして。私は、瀬野田うらら。同じ、うららって子がいるみたいだから、『瀬野うら』って呼んでください!よろしくお願いします。」
今日、転校生が来たの。
瀬野田うららちゃん。
『瀬野うら』って呼ぶらしい。
佐田さん達は、おっとりしてそうな瀬野うらちゃんにキリッっとした視線を向けている。
「瀬野田さんは、あそこの席へ行ってください。七鬼君の後ろね。」
薫先生が指差しながら、瀬野うらちゃんを誘導する。
忍は、いつもよりニコニコしている。
もしかして、瀬野うらちゃんが好きなのかな?
いや、いきなりそれはないか。
でも、ふんわりしてて、可愛いよ、瀬野うらちゃん。
「アーヤ、瀬野うらのこと、どう思ってる?」
翼っ!
実は昨日の席替えで、翼の隣の席になったんだ。
忍は、結構遠いんだけど。
すると、ホームルームの終わりを告げるチャイムが鳴った。
「瀬戸田さんも、仲良くしましょうね。はい、解散。」
薫先生が言うと、佐田さん達は瀬野うらちゃん達の所へ走っていった。