ここでは、東方の二次創作小説を書くスレです。お気軽に書いてください。
尚、私の二次創作小説はチート、恋愛要素などがありますので
「そんなのは変えた方が良い!」
「チート良くないよ」
「美○○とかやめた方がいいよ」など
という方は読まないことをおすすめします。
それでも「いいよ♪」って方は………
ゆっくりしていってね!!
ーその頃…ー
「…った、“解放”されたけど外の世界に飛ばされた…」
飛ばされたところは昔、“あの人”に出会った巨樹がある森だった。そして、“あの人”とさよならをした場所だった。
ふと、空を見上げると木の間から見える夜空が泣きたくなる程綺麗だった。
ガサッ_____
後ろから草が動く音が聞こえた。私は強くて冷たい気配を感じ、近くの木に飛び乗った。
「・・・・・っっ」
姿を現したのは______
「ク…レ…?」
ここで出会ったあの人だった。
青みがかった黒髪に黄金の瞳。幼さはなく冷たい目と端正な顔で巨樹を見つめていた。辺りを…私を見つけるように見た。その時、目があった気がしたが、巨樹に視線を戻し彼は寂しそうに悲しそうに笑った。
小さな声で私の愛称を呼んだとは知らずに……
ーその数時間前ー
赤い、赤い、あいつから流れる赤いもの…
悲しくて、怖くて、守れなかった悔しさ…
『生きて…クレ、私は______』
最後は聞こえないが別れを告げていることには変わりない。守りたくても守れなかった愛しき人。
例えそれが……
「ハァッハァ!」
夢だとしても、俺は後悔をし続ける。
体を起こし服を着て外に出た。この夢を見たときはあの場所に行く。如何してかは分からない。ただ、本能的に足が動いているだけ…
「…った、__されたけど____に飛ばされた…」
そんな声が聞こえた。途切れ途切れだけどこの声はあいつの声。俺はいつの間にか走り出していた。
ガサッ_____
巨樹に着くと誰もいなかったが、あいつの気配が残っていた。久しぶりの気配と魔力、全てあいつのものだった。
「・・・・・っっ」
どこかで息を呑む人がいた。俺は周りを見回した。どこかで目が合った気がしたがやっぱり…と思い視線を戻した。
「イリア……」
そこにあいつがいることに気付かずに……
ーーー
ーー
ー
体が動かない__
声が出ない__
行ってしまうのにどうしても手が伸ばせなかった。
覚えてないの?約束を……
『生きて…クレ、私は解放されたら帰って来るから…それまで、生きていて…』
『あ、あぁ、』
『私は生きて帰って来るから…約束を忘れないで…』
『………』
『300年後、ここで会えるから…そのときは、泣かせてね。』
『あぁ、思う存分、我慢した分泣け。』
忘れたの?私達の約束…
少し悲しい…
クレが身を翻し、巨樹に向かって叫んだ、
「イリアっ!いるなら出てこい!約束だろ!」
多分、クレは覚えてない…賭けだったと思う。それでも私は良かった……
私を覚えていたから____
「やっぱり、いないよな…」
そう思ったら私は地面に足を着けていた。
トッ____
完全に足が着くと同時にクレが振り向いた。目を見開いて、その黄金の瞳に私を映して…
「久しぶり、クレ」
彼が安心出来るように笑った。