【おそ松さん】二次創作

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1:V:2018/04/01(日) 17:08 ID:nPg


■暗い
■不定期、失踪の可能性あり
■乱入禁止、閲覧は自己責任で
どうしても何かあった場合のみ乱入ok
■not腐向け
■次男中心の四男視点(多分)
■多少の暴力表現、鬱表現あり

2:V:2018/04/01(日) 17:24 ID:nPg


__あぁ、清々しい。
目上の奴の物を壊すのは。
ふたつ上の兄が、友達にプレゼントされたばかりのこの櫛。
「案外あっさり折れるもんだなぁ、クソ松?」
自分なりに精一杯、たっぷりと悪意を込めて言い放つ。他の兄弟たちは揃って無関心なようだった。

「ブラザァァァァッ、それはマイフレンドがプレゼントしてくれたばかりの……ッ!」と、涙目で訴えるこいつの顔が目に浮かぶ。
余裕しゃくしゃくの笑みで顔を上げた時、兄の異変に気がついた。
うつむき、強張り、小刻みに震えるその身体。
「……? おいクソ松」
その瞬間、そいつは顔を上げる。
その目は据わり、怒りに満ちた表情ではあったが、それと同時に、

__『冷めた』表情でもあった。

「……ん、だよその目……」
「……」
カラ松は喋らない。
「おい! 舐めてんのかクソ松!」
「……」
カラ松は喋らない。
「ふざけてんじゃ__」
「……ッ!」

カラ松が、ゆらりと一歩前に出る。

3:V:2018/04/01(日) 17:39 ID:nPg


その瞬間、カラ松が俺の胸ぐらを掴む。
「へ……」
俺を睨むそいつの目は、兄弟を見る目じゃない。一歩間違えれば犯罪を起こしかねない目だ。
「……、……!?」
チョロ松がちらりとこちらを見やり、再び雑誌に目を落とし、それから勢いよく視線を戻した。
「カラ松!? え、おま、え!?」
雑誌を投げ、血走った目であわあわと両手を(何故か)動かす。
「……」
「……か、らま……つ」
握り締めていた真っ二つの櫛を落とし、カラ松の腕をゆっくりと掴む。
「……チッ」
「舌打ち!? 舌打ちしたよね今! えぇ!?」
明らかに困惑しまくったチョロ松が、カラ松へと近づく。
「落ち着けって! ま、も、と、とりあえず黙れ!」
「まだ……何も言っていないが……」
「ひぃ!?」
カラ松は一度手を離し、それから俺を押し倒した。と同時に、離した手を俺の首へやり、(恐らく)渾身の力で握り締めた。

4:V:2018/04/01(日) 23:07 ID:nPg


「かはっ……!」
首を絞められているという事実は確かだが、苦しいというより痛かった。
ひどい圧迫感は、いやでも『死』を連想させる。視界の殆どを覆うそいつは、『絞める』ではなく『潰す』を意識しているようだった。
「ぐっ、……や、め……ぁあッ、ッ!」
事態に気づき始めた連中が、血相を変えて近寄ってくる。
「カ、カラ松兄さん……?」
「喧嘩!? 喧嘩っスか……!?」
「っ、おい。何してんだよ……?」
末と三男は困惑し、長男は止めようとした。だが、次男の溢れる殺気を止めるのは、長男でもとてもじゃないが無理だ。
「からっ、んんっ、まつ……! はな、せ、くる……し」
なんとなく視界はぼやけ、心なしか意識が朦朧としてきたように感じる。
「死、ぬ……から、ぁっ……!」
必死で腕を掴んだ瞬間、カラ松は手を離した。

5:V:2018/04/03(火) 21:54 ID:nPg


「……ッ! う、かはっ、げほっ……うぁ、え……えほっ」
突然肺に入り込んだ酸素に思わずえずいてしまう。まだ肩で息をしている俺を軽く支えるチョロ松が、俺とカラ松を交互に見る。
「どうしたのさカラ松! 一松が可哀想だろ……!? 謝ってやれよ!」
しかしそれがいけなかった。またしても溜め息混じりの舌打ちをかまし、今度はチョロ松に近づく。俺ではなく。
「……あ? 可哀想……? 聞き間違いか何かか」
彼なりに必死で声色を優しくしているつもりなのだろうが、誰がどう聞いても、ドスの聞いた低い声だ。いつもと違う。
「あっ……い、や……その……」
まともにカラ松の顔を見られないチョロ松が、ひどく怯えた様子で目を逸らす。
ふと左に目を遣ると、末ふたりがそろりそろりと逃げ出していた。一応つっこまない。いや、つっこめる状況ではない。

その時、チョロ松(と俺)の前に自然と現れる者が居た。

__我らが誇れぬ長男、おそ松である。

6:V hoge:2018/04/05(木) 14:53 ID:nPg


「カラ松ぅ、そうカリカリしなさんなってぇ。兄ちゃんが相談乗るよ?」
「……」
カラ松の肩に手を回し、いつもの軽いノリで話しかける。
頭に血が上っているカラ松は、咄嗟にその手を払い退ける。
「俺に触るな、近寄るな。『あんな仕打ち』をしたくせに、馴れ馴れしく話しかけるんじゃない」
「あんな仕打ちぃ? えー、お兄ちゃんわっかんないなー」
にへらと笑みを溢す長男と、不快感をあらわにする次男。今度は兄の胸ぐらを掴み、強く睨みつける。一瞬前まで強気だった長男が、見たことのない弟の顔に怯んでしまう。
「……え、えぇ……。お兄ちゃん恐ぁいなぁ……?」
ゴミを見る目の次男に、長男は言った。

「__ごめんねぇ、カラ松。とりあえず、とりあえずね? 一旦落ち着いてくれないと、一松の手当てができないの。だからしばらく席外してくんね?」
「……? ……ッ!」
疑問符を浮かべたカラ松の隙を見て、おそ松はカラ松の腹を殴った。
刹那、一松を恨みのこもった目で睨んだカラ松は、そのままおそ松の肩に倒れこむ。気絶のせいであろう、微かな痙攣を残して動かなくなった。
「ごめん」
おそ松は再度そう言って微笑を浮かべ、カラ松の背に腕を回した。

7:V hoge:2018/04/08(日) 18:59 ID:nPg


「__で? 何がどうしてこうなった」
俺の前にしゃがみこんで問いかけるそいつの顔は真剣で、いつものあのへらへらとした面影はない。
「……カ、カラ松の櫛……割ったら。なんか急にキレた。短期だと思う」
「いやなにお前被害者面してんの?」
末のふたりを探しに出掛けた三男の代わりに、長男がつっこみを務める。
「……割と、恐かった」
ぼそりと呟く。まだ喉に違和感が残っているし、掴まれたパーカーはよじれてまだそのままだ。
「……カラ松はな、キレたら俺や十四松でも相手にならんかも知れん」
「え」と間抜けな声が出る。力自慢のふたりが歯が立たないとなれば、対して力のないトド松や俺はひとたまりもないだろう。十四松、チョロ松、おそ松兄さんが止めてやっとといったところか。
「つっても、ホントにカラ松がキレたとこ見たのは初めてだけどなー」
と言って豪快に笑う。笑い事じゃねぇぞボケ。こっちは危うく殺されるとこだったっつーの。
「ちゃんと謝っとけよ、一松」
静かに、諭すように言って、ぽんと頭を撫でる。「触んな」「ひどぉい」という会話のあと、おそ松兄さんは外の三人を探しに出ていった。
「……」
ソファで静かに寝息をたてるカラ松は、どこか苦しげに見えた。にしても顔が恐い。チンピラのそれである。あんなに恨めしそうに『落ちた』のだから、その通りと言えばその通りだが。
「……櫛ぐらいなら、買ってやるか」
せめてもの償いのつもりと独りごちた。

8:V hoge:2018/04/08(日) 19:04 ID:nPg


>>7
7行目
短期⇒短気


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