日本史

葉っぱ天国 > 勉強 > スレ一覧キーワード▼下へ
1:平 景清:2015/06/29(月) 00:55

               第1章

            日本文化のあけぼの
1 文化の始まり

日本列島と日本人 地球上に人類が誕生したのは、今からおよそ650万年前の地質学でいう新第三期の中新生後期である。人類は地質学でいう新第三紀の終わり近くから第四紀を通じて発展したが、この第四紀は、およそ1万年余り前を境に更新世と完新世とに区分される。更新世は氷河時代とも呼ばれ、寒冷な氷期と比較的温暖な間氷期が交互に繰り返して、氷期には海面が現在に比べると著しく下降した。
 この間少なくとも2回、日本列島はアジア大陸北東部と陸続きになり、トウヨウゾウやナウマンゾウなどがやってきたと想定されている。こうした大型動物を追って、人類も日本列島に渡来した可能性はあるが、その確実な証拠はまだ発見されていない。最後の氷期が過ぎて完新世になると海面が上昇し、およそ1万年余り前にはほぼ現在に近い日本列島が成立する。
 人類は化石人類の研究により、猿人〔猿人の化石は、アフリカにしか発見されておらず、人類はまずアフリカで誕生したと考えられる。〕・原人・旧人・新人の順に出現したことが知られるが、現在までに日本列島で発見された更新世の化石人骨は、静岡県の浜北人や沖縄県の港川人・山下町洞人など、いずれも新人段階のものである〔1931(昭和6)年に兵庫県明石で発見された明石人を原人とする説があったが、最近の研究では新人であることが判明し、さらに完新世のものとする意見が強い。〕。このうち港川人は小柄で顔が四角く立体的であるなど、縄文人と似ているところもあるが、オーストラリア先住民と似ているところもあることから、南方からの渡来が考えられる。日本人の原型は古くからアジア大陸南部に住んでいた人びとの子孫の縄文人であり、その後、もともとは北アジアに住んでいて弥生時代以降に渡来した人びととの混血を繰り返し〔現在のアジア人(アジア系人種)は、数万年前にアフリカから東南アジアにやってきた人びとの子孫である東南アジア人と、3万〜2万年前に北アジアの寒冷に適応するように変化した人びとの影響が強い北東アジア人に分けられる。〕、現在の日本人が形成されたとされる〔日本語も、語法は朝鮮語やモンゴル語などと同じアジア大陸北方のアルタイ語系に属する。ただし、語彙などには南方系の要素も多く、その成立についてはまだ明らかではない。〕。また、現在の日本人でも北海道に住むアイヌの人びとや沖縄など南西諸島の人びとは、より強く縄文人の特徴を受け継いでいると考えられる。


新着レス 全部 <<前 次100> 最新30 ▲上へ
名前 メモ
画像お絵かき長文/一行モード自動更新