2019/06/17(月) 07:19
ねぇ、私たちあの雨の日に出会わなければ。
後悔?そんなもの死ぬほどしてる。
でもあの日迷いこんだ夢の中で行方不明なの。
だってきらびやかに舞っていた紫蝶々は片方の羽を失っちゃった。
今の私にあるのは右の羽だけ。
もう片方のあなたは片方の羽のままどこかへいっちゃったの。
ねぇ、あなたはどこにいるの…琴音。
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「 ぅん、ん…また琴音ピアノ弾いてる…… 」
目覚まし代わりのピアノといえば聞こえはいいが現在の時刻は2時だ。それにピアノの音は嫌い。ママに怒られてたから。なんでこんなのも弾けないんだって。それに配慮して夜中に弾くのは別に構わないけど、近所迷惑だし、それに私だって起きてしまう。文句を言おうとベッドから起き上がりピアノの置いてある部屋へ向かう。
ポロンポロンと楽しげな三拍子のピアノの音がどんどん大きくなる。確かこの曲は
「 なんで午前二時にメヌエットなんか弾いてる訳? 」
そう声をかけると部屋の主はびくりと驚いたように肩を震わせ和音を外し、不協和音を奏でる。
すると彼女は私の方を振り返り苦笑いして立ち上がる。
「 気分だったから、かな? ごめんね、起こしちゃった琴羽? 」
「 別に…邪魔してごめん、琴音 」
素っ気なく答えると彼女は椅子から立ち上がり私の頭を撫で額にキスをする。これが私たちの仲直りのしるし。
「 うーん、にしてもそんなに大きい音だったかな? 」
桃ちゃんへ、(まだ未完成だけど途中経過どぞ)