オカルト研究会【弐】

葉っぱ天国 > 怪談 > スレ一覧
62:もみじ:2014/06/17(火) 10:58

【りっちゃん】A


次に目を覚ましたそこは、真っ赤だった。
白いところも何もない。

今までと違うと言えば
空間が変わったようなところだ。

浮いているのだ。
無重力空間のように。


息はできる。


律子は試しに階段を想像してみるが
無駄だった。


今までの空想とは違うのだ。

「…ッチャアアアアアアン!!!」

『来たっ…!』


律子は違和感を感じた。
無重力空間のせいか

足がうまく動かず、とても鈍い動きになる。
思った方向になかなか進めず

もがきつづけていると…

「リッチャアアアアアアアン!!!!!」

100m後ろに少女がいたのだ。

少女は床の上を走るように、浮かずに走ってくる。
律子はもがき続ける。

『イヤアアアアアア!!!!』



『はぁっ、はぁっ………夢、だったの?』
律子は周りを見渡す。
そこは自分の部屋。

外を見るとちゃんと人もいる。


エレベーターを想像しても、出てくるはずがない。

ほっと安堵の息を吐いて、外を眺めていると

―――少女がいた。


『っ…!?』
少女はこちらに気づき

「あっ、りっちゃん!おはよー!」
『え…?』


少女は笑顔で挨拶をしてくる。

「学校一緒にいこー!」


少女はランドセルを背負っていた。
後ろを振り返ると、律子のものであろう、真っ赤なランドセルがあった。


「りっちゃーん?」

『え、あ…い、今行く!』


律子は、小学生ではないはずだ。
受験シーズンの中学3年生のはず。


でも中学校用のバッグはどこにもない。
鏡を見ると、胸はないし、髪も短い。
身長は低くて、細身な体をしている。


「遅刻しちゃうよー?」

恐怖を覚えながらも律子は外へ出た。


&◆IQ ID:0e1.x103r@ezweb.ne.jp:2014/06/17(火) 18:06 [返信]


これは怖い咄←なのか?

夢の咄←だよね。


全部 <前100 次100> キーワード
名前 メモ