いまより暴力的に廃れた、少し先の現代。ルールなんてあってないようなもの。わるいことだって何だって、少し誤魔化せばなんとかなってしまう世界。
…そんな疲弊しきった世界を照らしだしたのは、たったひとつの“アイドル”だった。突如現れたアイドルは、眩しいほどのきらめきと微かな希望だけを魅せて世界の前から姿を消したのだ。
「 あれは幻？ 」「 世界が見せた地球の姿かも！ 」「 もう終わりなんだよ、きっと 」
色んな憶測が飛び交う中、とある人はこう言った。
「 あのきらめきをもう一度手に入れれば、何かあるのではないか？ 」──夢を、見せた。
紆余曲折しながらも世間に伝わったその伝説は誰もが聞いたことのある、あのお話。アイドル時代が生まれたあの日、あのアイドルが、誰もが口にしたあの言葉。
─── 貴方も、聞いたことがあるでしょう？
“ 色褪せないきらきらは、此処に ”