ちなみにきのう自動車学校で高校の後輩にばったりあったんだけど、先週から通い始めたらしいのに、学科の進度が私と同じだった。私もたいがいサボってるけど、後輩は後輩で高校行けよ。
後輩は中型とってるらしいから、私は原付でツーリングできたらいいな。
少し足を伸ばすと開けた場所に出るんだよ。風か通り抜けてて、晴れた日はぜったい気持ちいい。
私その後輩とは、よくいっしょにスマホゲームしてたお兄さん経由で知り合ったんだけど。その子のことが好きなんだよね。
お兄さんに似てよく笑う子で、勉強は大嫌いらいけど。あんまり私が付き合うタイプじゃない子なんだけど、人懐っこい子だった。
忘れられないエピソードがあって、昔その子と、もうひとり私の同級と歩いてたときに、その子の中学のクラスメイトくんと道であって。
「まともな学校行け」って言われたんだよ、たしか。クラスメイトくんは地元では有数の進学校に通ってるらしいかった。
その言葉自体はなんとも思わなかったんだけど、おどけてみせるその子を見ると、ことにつらかった。
そしてそれから少し経って、私がいま通ってる大学目指してるんだよねって後輩に行ったら、「うちの高校からじゃ点数下げられるんじゃないの?」って言われた。
べつに後輩の無知を嗤うわけじゃなくて、たんに悲しかったんだよね。どれだけの嘲笑や失敗体験に晒されて、そういう自己否定的な考えにが作られたのだろうと思うと悲しかった。教育から隔離されるというのは、こういうことかと思った。
酸っぱいブドウじゃないけど、勉強に冷笑的なポーズを取るのももっともだと思った。
お勉強を頑張って努力が報われて、自信に満ち溢れる進学校の子には、きっとわからないんだろうけど、笑って済ませた後輩のほうがずっと大人だなあって思ったよ。
でもそれは、ほんらいならまだ身にまとう必要のない大人さだからね。彼のふだんの言動には似合わないこなれた処世術みたいなのが、ほんとうに不憫に思った。
私はやっぱり教育に携わりたい。これからどんどん見識が広がるなかであるいは変わるかもしれないけど、少なくとも選択肢として残しておきたい。
私の教育免許をとる人の中では珍しい経歴から得た考えを教育に還元できればいいな。きっと役に立つこともある。