special world(3)

1:  戊辰/ぺたー↑◆w.InMhUHVJqNY:2020/03/03(火) 20:31



   この『力』は君が為に───

     >>02 

goodbye I of previous life Welcome This world me(2)

1: 和傘天天:2019/10/22(火) 19:07

題名の意味(翻訳)
題名にしたこれは日本語で【さようなら、前世の私。ようこそ、現世の私。】です。

-parallel world club-(5)

1: じゃじゃん:2016/03/31(木) 19:49 ID:WFY

※亀更新
※感想等は見ている方が不快にならない程度の言葉遣いで。
ご理解頂ける方のみどうぞ。

シミ一つない天井に若草色のカーテン。そしてよく分からない大量なぬいぐるみ。

ぼんやりとそれらが自分の視界に入る。こういった状態を夢うつつと言うのだろうか。

……もっと、しっかりしたい。

そう思っても行動に移せない。そんな自分に虫酸が走る。

もっと、自分が強かったら……

        〜

「林君! ……林君!」

自分の名前を大声で呼ぶのは養護教諭の宮島叶だった。

「み、宮島先生。おはようございます……」

タオルケットに添えられた真っ白で綺麗な手を見つめた。なんとなく目を合わせるのが気まずい。

「もうお昼よ。午後からは授業行けそう?」

「いや……ちょっときついっす」

一時間も授業に出ていないのだから止めるのが普通だが、宮島先生は「分かったわ」と一つ返事で答えてくれるのだ。ここまで来ると「白衣の天使」というよりも「白衣の女神」といった方が合っている気がする。

「みやちゃ〜ん! 一緒にお昼食べよ!」

勢いよく扉が開いたかと思うと、突然女子生徒が入ってきた。
全く、ノックもしないで失礼な。

「うん、今行くね」

弁当包みを片手に走る宮島先生は、生徒たちとあまり変わらない。寧ろ、先生の方が可愛らしく見える。

「じゃあ林君。今日は病院で早退だよね? 気をつけて帰ってね」

病院……。ああ、今朝そう嘘をついた事を思い出した。

さっさと帰ろう。そしてさっさと寝て全ての事を一瞬でも忘れよう。

鞄を手に取り、保健室を後にした。

        〜

もう五月か。やけに生暖かい空気が漂っている訳だ。

「あれ? 浩介じゃん。おーい!」

少し離れた場所から聞き慣れた声が響いた。

「あ、河原さん。お久しぶりです」

その人は中学時代の部活の先輩、河原さんだった。

「俺は創立記念日で休みだけど……、お前さぼり?」

気になった事をストレートに聞いてくる所が全く変わらない。
しかし変わらない先輩に少しだけ安心してしまった。

「はい、さぼりです」

「まじか。じゃあ、これからゲーセン行かねえ?」

「そうですね、行きましょう」

河原さんが誘ってくれて良かった。もし今帰っていたら姉が心配するだろう。
河原さんと雑談をしながらゲームセンターへと足を運んだ。

小説トピック一覧サイトマップ