《 其れはとある昔の伝説
分からない事の方が多い
姓も 生まれた年も 好物も 『能力』も
何もかもが不明とされている
〔ヒト〕と呼ぶに相応しいのかも分からない
魔術師が居た
魔術師は才能に溺れ 自身の欲の為に
大罪を犯しては... 無意味な年月を生きてきた
いつかまた 再び誕する
その魔術師 悪人につき
出会わぬ事 近寄る事なかれ
魔術師神話------第10章》
( フード付きの濃い紫色のローブを被り 腰まで垂れる長い赤髪を束ねた人物は暇そうに腕を組み佇む。
側の大岩に藍色の宝玉が首輪の様に着けられた愛用の木製杖を掛けながら 人の形をしたモノは“悪”の笑みを浮かべながら呟く )
『 ....暇だ、暇だよ 実に暇だよ ...まだ大人しくしておこうか ...動かなくて良い 』
『 ......想像以上に此処は平和みたいだ ......楽しみだよ、悪を成した時 どのように変わるかが.... 』
( 宝玉を覗き込みながら不敵な笑み 無数に思い付く闇事が実行されれば 果たしてどうなるのか?
興味が湧いて仕方がない ...好奇心だけで動く )
「 ……見ていて面白かったがこれ以上は私達がギルティ。」
( どこからともとなく現れるは 影のように靡く白衣 )
「 その悪をトライした時はどういった影響があるか
私にアンダスタンできるかね?」
『 .....正義振った奴はどの時代にも良く居る ...まぁ、少しだけ話そうじゃあないか 』
( ...両腕を広げて語り出す )
『 .....そうだなぁ、君の血縁関係にあたる人物 そして君の友人達は全て消息不明になるだろう?死亡したかも分からずに消え去り行く.....
...もしかしたら私の元で忠実な奴隷として働いている、というのもあるかもしれないなぁ?」
( 余裕綽々 スタスタと歩いては異空間から辞書を取り出し “悪”を読み直す )
『 私欲でも有るが、此れは皆の不満の代弁でも有るんだねぇ?
善が勝ち、悪は打ち負かされるべきとされる事 ...それが私は腹立たしくて仕方が無い...!!!! 』
( 握り拳を作り出しながらそう思ってもいないような愉快な笑みを作り出す。杖を片手に持てば辞書を再び異空間に仕舞い込み )
「 なるほど。ノンストップ 」
( 許可もされないので壁にもたれかかって腕を組む )
「 要は 君なりのビッグエゴ…正義に対してダークネスの
鉄槌を振りかざし、有象無象のジャァスティィスに
いい加減にホワイトを示したい訳だ 」
『 Exactly ...最も、私の崇高な理想など君には理解出来まい?』
( 煽りを続ける ....気味の悪い不気味な笑みを常時浮かべながら )
『 ....あぁ、それとは別に私は王になりたい、全てをこき使いたいんだよ 』
「 ガレット嫌いなベイビィキングの言う事とは思えませんわね 」
【 A・C・V [ 解除 ] 】
( 黒い殻が取り払われ、黒衣の少女の姿へ )
「 …わぁりとこき使う状況ってめちゃくちゃ面倒くさいのですわよねぇ。
と言うか扱き使えるってんならやらせる以上に自分でやった方が早いですわぁ 」
『 ....君とは分かり合えないみたいで残念だよ、とても残念に思うよ私は...分からないかね?上に立つというその快感 ....自由に欲を満たせる立場に 人をこき使い嘲笑い ....そういうモノへと私はなりたいのだよ 』
( 姿形が変わったのには少し面白いと思い 監視するように視線を尖らせ )
『 ....さてと、折角だ、君の事は見て来たから知っているが、記念に教えてもらおうか?』
「 そしてぶくぶく堕落しますのね。」
( 酷いったりゃありゃしない とぱっぱ手で払い )
「 先程から口の悪くて失礼しましてよ、け・ど!
貴方高飛車気取りさんの割に礼儀の一部も知りませんのね。
名乗りは己から!…嗜みでございますわよ?」
『 ..... 私は魔術師だよ?何でも出来るモノだ 君みたいな小娘の経験談とは違うんだ 』
( クツクツと笑い声を漏らしながら まぁそんな生活も嫌いじゃ無いがと付け足し )
『 ....ハァ、注文の多い小娘だ
...名は「ベート・ビート」 ....以上だよ、他に質問は?』
( 必要以上には答えない 答えたくも無い )
「 繋がりの否定って大体は思わない方向に向かいますのよねぇ
確たる事実は貴方さまとわたくしでしたっけ?…あら、失言でしたわね 」
( 真似してくつくつと笑う仕草 … 隣に近寄り、まじまじと見つめる )
「 結構。こほんっ! わたくしは 「 ナイ ラットテホップ ア イア 」。
ナイアと呼ばれますわぁ、貴方さまとの気分次第にて 以後お見知り願いますわね 」
『 ....君みたいな小娘は苦手な分類に入る とても、とても...奴隷としての素質はほんの少し 他に使えるとするならば ....家畜だろうかね。」
( 軽い舌打ち。 杖を持ちながら視線を合わせようともしない )
『 ...見知り良くするなら私が上 小娘が下という立場なのは確実だろう?
先ずはその態度をどうにかしてくれなければ色々お話にならない 』
( あぁらこわぁいとわざとらしい仕草 )
「 お話にならなくて結構ですのよ。深入りの先触れは口からですわぁ…
わたくし 貴方さまの似合うおすまし顔を崩す遊びが出来れば充分ですのよ 」
『 .....言いたい事は理解出来る 私もそういうのは好きだが小娘如きにやられると私も少々頭に来るな..
...だがまだ手は出さないでやろう 今五体満足の時を過ごすが良い 』
( 異空間から首輪の様な物を取り出すも仕舞う
...“今の”コイツを飼った所で面倒毎が増えそうな予感がするからだ )
『 ....しかしどうにも腕が鈍っているな ...肩が重く感じる 昔ならば瞬間的に幾つもの魔法を発動されられたのだが ...』
「 あらあら、わたくしの手足なんて…虚数解。
無駄なもの手に取るお馬鹿さんにはならないで下さいまし 」
( 手は二回叩かれ 片目で見上げる様には上調子が垣間見え )
「 …さぁて、もう少しばかり 自慢は続けますわよ?
だ け ど。貴方さまに対して… ちょっと貰ってばかりですわねぇ。」
( 少し顎に手を当て… 」
「 うーん。やっぱり少し不公平ですわぁ 」
『 残念ながら...人の手足を奮好する物好きが昔居てね、今も生きているかは知らないが...小娘達は狙われる存在となるだろうな?....確かに、私にとっては無駄に近いがね 』
( 杖を背負ってから腕を組む。自分のペースを保ちながら )
『 ....ほう?不公平だと思うならするべき事があるんじゃあないか?』
「 ざぁ〜んねんながら!結局の所、わたくしの自慢になるやも知れませんわぁ。」
( おおよそ合わない言葉に無理やり合わせて胸を張り )
「 で・も。…少しは貴方さまのプラスになりましてよ?
な に し ろ!!! わたくしの誇る 現 使用人たるメイド…
その子を今 此処で御覧に入れるのですもの!」
『 ....自慢、か。承認欲求の様な物だし多少は理解が出来る...良かろう、呼び出して見せてみろ。』
( 視線を軽く向けながら何度か首を縦に振り )
『 .....プラスになるかどうかは見て判断しようじゃないか..
そう、ちゃんと“使える”奴なのか。』
「 ま 、取って食おうなんて思わないで下さいまし 」
( 忠告として軽い言葉を投げ 手を合わせる )
【 転転 】
( __少女の姿が “ 裏返る ” 様にして
白と黒 シンプルな配色のエプロンドレス
そこにある姿は それだけで何処か凜としていた )
「 …… 」
( きちんと状況を把握する間は流石に必要ではあるが )
『 .....ふぅむ、中々容姿端麗じゃあ無いか。 』
( 反対になったかの色使いだが印象的にも真逆に見える。中々好みに近い...。
そして恐らく...良く使えるだろうとも思った )
『 .........先に名だけ名乗らせて貰おうか
....「ベート・ビート」 以上だ、何か問いたい事は?』
( 腕を組みながらマジマジと見る )
「 ……お初にお目に掛からせて頂きます、ベート様
私めは “ ニャルちゃん ” とお覚えになっていただければ 」
( 畏まった礼を1つ …思考は僅かな時間ではあったが
目の前にある人物を視線に収めて物事を察する )
「 …はい では… 畏れ多くも、ベート様が私めに問う事柄…
その有無、ひいては私めに仰る物事のほどを お聞かせ願えますでしょうか 」
『 ....では宜しく頼もうか、ニャルラト...ホテプ、だったか?昔の名は。
今その名で呼ばれたいのならそう呼んでやるが 』
( 少々気分が良くなったのか口角が更に上昇。
宝玉を通して目の前のメイドを見通し )
『 ....何処から話してやろうか....そもそもだ、お前はかなり昔から存在していたな? 』
「 ご寛容な処置に感謝致します 」
( …慣れた視線 そうでなくても動じない使用人は
ただ上目遣いに尊大な様子を纏う彼を視線に収めるのみ )
「 …目を持つ生き物が生まれた時代の者…
種、全体として見るのであれば私めは新参の存在となります 」
『 ....そうだ、その態度だ、分かっているじゃあ無いか ...あの小娘と違って 』
( とても気持ちが良い ...下衆な笑みと視線を向け。
目の前のメイドの様なモノを待っており少しは心を許してやり )
『 ....何を言う?私が見ている限り...中々の古株では無いのか?
......実力も恐らく私よりは低いが それでも強大に変わりは無い...。
...後中々アニメやゲーム好きなようだなニャルは。 』
「 …お褒めに預かり 光栄です 」
( … )
「 …ベート様は私めに過大評価をしておられます
実力の勝る多種へ媚び諂う愚か者を、私の種では弱者…
即ち 私めが強大たりえない事の証明となるのですから 」
( 一部については触れず、下卑た視線に無表情を返す )
『………なかなかにヤバいやつが来たねぇ』
(どこからともなく現れ…眉間に皺を寄せながら呟く)
『 ....慣れている、と言った感じか、良い意味でも悪い意味でも 』
( 再び宝玉を通して見る。メイドの背景に様々な景色が映っているのが分かり、色々と変わっていない様に思える )
『 確かにそれは弱者かもしれぬ ....だがな?真の力を隠し通して従順な態度で動く それは私は賢い選択、言わば“強者の選択”と私は思えるのだよ
....確かに何度か負けているし、‘ 一 度 死 ん だ’ようではあるがね それでも現に今も生きている...悪運が強いな、ニャル 』
( 杖を地面に突き刺してから両腕を広げて 八重歯を露出した笑みを浮かべる )
『 ...おおっと、またしても強大な者が来てくれたなぁ…?とても君達に感謝するよ 』
( チラリと視線を向けて 考える素振りをしてから両手の人差し指と中指を長方形の形に作り 出現した小さな者を視る )
『 ....中々の魔力を持っているようだな、魔術師仲間と言うべきか 』
『…お褒めに預かり光栄でございます、とか言うべき?』
(パチン、と指を鳴らせばシルクのドレスに身を包んで。オマケにちょこんと小さな王冠を被り丁寧に優雅なお辞儀をして。)
『 .....礼儀が分かっているじゃあ無いか、其れに魔法の熟練度も高いと見た...中々 』
( とは言えその格好はどうかと思うが、と付け足しつつ )
『 .....素質があるな 』
『…知ってます?天才って、努力と失敗でできてるんですよ』
(素質なんて持ち合わせていない、と自嘲気味に笑う)
「 ……… 」
( 軽々しい悪意を眼に
そぉっとあるの方へ寄る )
おはようございまーす
(上から落ちてくる)
『 よぉく知っているとも、それだからこそ、君にはとても良い...悪意と魔力が備わっている。
.....怨念、中々素敵じゃあ無いか 』
( 両腕を広げてはクツクツと気味の悪い笑いを披露 気分が上がっている証拠 )
『 そしてまた来客.....ほぉぉう?...絶望王という肩書、素晴らしく思うなぁ....完全なる悪じゃあないか !! 』
[ シュルッ ]「 ……何時ぞやの大食らいのような事を 」
( 広がる触手が巻いて衝撃ごと狂王を受け止める )
「 …如何なるご用事でしょうか 」
「どーも。初めましてっすねー…ベートサン?
んでニャルさんお久しぶりです。そしてありがとうございます…」
(みんなに少し頭を下げる)
『 ....礼儀正しくて結構結構、ただ...確かに全員、弱点を抱えている様だな?..特に精神! 』
( 認識しては興味深そうに唸る ....完璧な人間は居ないと言うがその通り )
『 ....だからこそ、面白いなぁ? 』
「じゃあそういうことで…俺は寝るんでみなさんで楽しんでてくださいね〜」
(地べたに寝ころぶ)
『 .....ハァ〜〜〜〜。つまらぬ、つまらぬよ、期待させるんじゃあない 』
( 大きな溜息 左右に手を振り呆れ )
「まあまあ、そんなに冷めなくても。冗談というやつですよ。」
(少し笑いながら)
「んで?俺にも話聞かせてくださいよ」
『…確かに、心は弱いなぁ』
(ただ、と一言つけたして)
『僕の目の届くところで悪さをしてみろ、地獄より辛い苦しみを味わってもらう』
『 .....威勢が良いのは結構、だがな?...事実を伝えさせて貰おう。
私に勝てると思うな、そして....君達に私は殺せないんだ 』
( 笑みが消えて冷酷な眼へと変化 ....冗談では通じない )
『 ...と言っても“暫く”は手を出す気は無いよ、無駄な消費は面倒だしね 』
( そして再び笑みが戻る ...謎の多い魔術師 )
『不可能?ぶっ壊せばいいだけだろそんなん』
(はっ、と鼻で笑うと冷酷な瞳を睨みつけ)
『…そうだな、お互い穏便に済ませようぜ?』
「無駄な争いは必要ないしね」
(手を組む)
『 ....壊せないから不可能なのだよ?....あぁ、決めた決めた、今はまだ生かしてやるが...
一番最初に始末するのは貴様にしようか 』
( 既に平常運転、何を考えているか分からない張り付けたような笑みを浮かべた顔の状態
...何処となく威圧は放っているが )
『 .....まぁ、さっきも言ったように、今はまだ、生きるが良い 』
『不老不死を殺せるとでも?面白い冗談だ』
(威圧を威圧で返すと、空間に扉を開ける)
『まぁ、せいぜい頑張るといいさ』
(そうつぶやくと扉に入り、次の瞬間消え去った)
『 ......ふぅ〜....コレだから肉体も精神も子供な奴は嫌いなんだ、私を誰だと思っているのか...理解して、の発言なのか...?
....不老不死など、何十も対処して来た、既に対策も、完全に消滅させる方法も知っている 』
( ...何とも感じない威圧を鼻で笑った後 面白おかしいのか高笑い )
『 ....後悔しても、もう遅い 』
( 立ち去る前 不穏な発言を小さく漏らし....一番の笑みを浮上させた )
「ま、俺は様子見ときますか」
(消えるあるをみて)
『っと、忘れるとこだった』
(ぎゅ、とでゅーたんを抱きしめて満足そうに笑う)
『充電〜………』
「ふぁあ!?」
(突然抱きしめられて驚く)
「…キレそう」
『おうキレろキレろ』
(尚も抱き締めて嬉しそうに、感情が昂ったのか黒い堕天使の羽さえ隠さずに)
「てんめ…ゆるさん!」
(あるを抱きしめて頭を撫でる)
『ん…』
(なでられると、その手に無意識に擦り寄り)
「はい、もう終わり。」
(手をはなす)
『…むぅ』
(もっと、と言うように後ろから抱きついて体重をかける)
「ぅー…わかったよ…」
(頭を撫でる)
『にへへ〜…』
(嬉しそうに目を細めれば、)
『ありがと!!』
(お返しのハグ、と正面から抱きついて)
「おう」
(微笑む)
『 .....ハァ〜〜〜.....“無意味” で “おままごとみたいに” “くだらない” “恋愛ごっこ”は別の場でやってくれないか? 』
( これには魔術師にも笑みが消えてうざったそうに睨む。何度も何度も毒を吐きつつ )
『 ...見ていてとても不快だ 』
『はっ、相手がいないからって嫉妬しないで欲しいなぁ、"醜い""異端者の""人もどき"さん?』
『 .....一番無駄な感情だよ、愛情と言う物は。.....ほんっと、貴様を愛してくれるような人が居て良かったなぁ?....貴様なんか存在しなくとも、何ともないと言うのに 』
( 少々口が悪くなり... 浮かべる笑みも薄ら笑い )
『ああそうさ僕はいらない。いらない人間さ。痛感してるし認識してる。だからこそ僕は依存する。自らを愛してくれる人達に。依存しなければ人は生きていけない。愛とはすなわち依存だ。執着だ。それを僕はよォく知っている』
『 .....で、くだらない“言い訳”は終わったか?つまりお前は自分から、現実から逃げているに過ぎない。
ただ楽な道、自分にとって幸せな道しか進んでない....過去がどんなに辛い道だっただろうと、関係無い。此処で甘ったれるな、他所でやれ 』
( もう一度 溜息を吐き出してからしっかりと告げる )
『ありゃ、上手くまとめられちゃった』
(はぁい、と潔く頷いて)
「いやー、申し訳ない。ベートさん」
(謝り、少し頭を下げる)
『 ...... 』
( 杖を抱えたまま壁にもたれて睡眠中 ..こくりこくり 不規則に首が上下に動く )
「 ふふ、よぉく寝てるね……こんな風に大人しければ可愛らしいんだけど…ね…時として強大な力は畏れをも纏う… 」
( 朧気に、天使と想わしき格好の一少女の周りをふわりと舞う精霊を
撫で付け腕に施された金時計の針を動かせば… 忽ちに辺りの時は上下し、景色は夜に包まれる )
(地べたで寝ていたが、誰かが来たことを感じて起きる)
ん…
(辺りを見渡す)
「 なぁにぃ……もう起きたの…、……月が奇麗だから、見ていただけなのにぃ 」
( 柔かな白魚の様な掌で、天を仰ぐ
雲の間から 紅い満月が窺えた )
「 こんなに美しいなら、ずっと夜中でもいいのに 」
「まだ夜か…」
(目を閉じる)
「 晴れやかな陽射しの差す朝も素敵だけれど、…やっぱり月が一番だね。眩しくないから遠慮なく外を歩けるし……何より、太陽は夜を照らせない。 」
( 日向で煌めき続ける名月を背にして、彼女は嗤う
揺蕩う波に少しずつ身を委ねながら )
『 .....ふむ?いつの間にか来客が居たらしいな、気付かなくて済まない....そしてこんなに綺麗な夜は昔は中々見れなかったが....成る程、こんな魔法も可能なのか。
学ばさせてもらう事があるとは...現代は中々じゃあないか 』
( ぱちぱち瞬き繰り返し。太陽の光を反射して紅色に光る月を背に嬉しそうな笑みを浮かべる。
綺麗な景色は嫌いじゃあない )
『 ....月は新月が一番好きだがな。無色と言うか本当の夜が味わえる ....そして星の輝きだけが残る 』
「 新月の素晴らしさは星々の瞬きを目立たせるからこそ…成る程、それが君の考え?賛成、さんせーい…月の表面の美しさしか捉えられないのは正しく愚の骨頂。ただ、視えない其処を想う感性と情熱が、夜を照らすの。…にしても易々と朱の天体を受け入れているなんて、さては貴方って相当のかぶき者? 」
( つつ、と躍り続ける音色の波紋を奏で )
『 ...其れよりも私は....いや、何でもない....さて、どうだろうな?天体に興味は無くは無いが....其れよりも不思議な景色を見れば自然と慣れてしまってな....ほんの少し、感動はするがね
.....さて、名だけ名乗らせて貰おうか、「ベート・ビート」...以上、他に何か質問は? 』
( 杖に装着された紅色の宝玉越しに目の前の天使に似たような者を見て ...理解を深める )
『 ........面白い!!! 』
「 あら、ご挨拶が必要?……わたしの名前はカレン=アーティフル・コマンド…ダサいとか言わないでよね、変えられない天性の物なんだから。質問は特にないね、ふふ 」
「 ………… 」
( じぃっ と、皆のやり取りを眺めながら
モノも云わず少々の距離を置き 視線を尖らせる )
『 手短で良し ...名という物は自身の表れ、とても分かりやすくて結構
そしてダサいダサくないは価値観によって決まる....従って私は君の事は10分の9程はダサくは思わない 』
( ケラケラと笑いながら両手を広げる )
『 ......ふぅむ、矢張り面白い奴らが多い....正解の選択をしたようだ 』
「 …ここには血の気の多い奴等が沢山いるからね、平和主義のわたしはやんなっちゃうわ…嘘だけど 」
( 試しに、凄んだ様な力強い気を出してみるが
如何せん 彼女は気配のコントロールは面倒で苦手らしい )
「 ………… 」
( 若干、じっとりとした視線を天使に向け )
『 ほぉう?...それは中々楽しめそうだ もっとも、今は戦う気にはなれない...売られた喧嘩は買うがな 』
( 同じ様に圧をぶつける 調節して同等の気を出してやる
....ニタァと少々気味の悪い笑みが漏れ。 )
「…ふぇえ?」
(少し騒がしくなり起きる)
「あ…お久しぶりです、カレンさん…」
「 …ふむ、実力を知らぬ者相手に弁えているのは好感が持てるね、関心関心 」
( 直ぐ様辺りに撒き散らしていた瘴気を離散させる
そして旧神の方に向き直る )
「 お久しぶりだね、二人とも…わたしが説いた絶望の素晴らしさをそろそろ知ってくれたかな?
人の生命は娯楽だと、判ってくれたかな?かな? 」
( 空中で指をくるくる廻す
金で飾られたティーカップには紅茶が注がれ…二人の前には茶が置かれる )
「あははは…相変わらずの絶望好きだなぁ…」
(苦笑いしながら)
『 ......無意味や興味の無い戦闘をするつもりは無いんだ さて....旧友同士好きに話すが良い、私はそこに今は手出しする気は無い .....あまり興味が無い 』
( 鼻で笑っては暫し腕を組みながら壁へともたれて休息 )
「 絶望王の君ならきっと判ると思っていたよぉ……ほら、能ある鷹は猫を殺戮?
予定調和の希望はつまらないもの、わたしは飽き性なんだから 」
「 …誰ぞの圧など何処吹く風か、…少なくとも考え方への変化は…
言わずとも無いようですね、カレン… 」
( 砕けた口を聞き すぐには紅茶に手を伸ばすような事はせず )
「 ただ 。……少しばかり物忘れもあるみたいですね 」
「 ニャルちゃんはわたしの事をよく知っているよね、
まるでわたしがわたしじゃないくらいに… 」
( 紅茶を疑っているか、とやや怪訝に思うが )
「わー、猫さんが…まぁそれは少しだけ同意するよ」
92:カレン◆WY:2020/10/17(土) 23:03
「 別に事を荒立てようって気もないさ、わたしはそこまで青くない。
…だからといって老いて耄碌してはない 」
( 何処ぞの門番みたいな寝方をするね )
「 …… まずは 同じ位置にあって親友、友人としての行動がありますから…
私のみ、ぱっぱと手を出す訳にも行かないのですよ 」
( 訝しげな様子に少し慌てて弁明 )
「 別段 理解しようとしていない訳ではありませんからね 」
( 自分で用意した丸椅子に座り、紅茶に手を掛け 「 頂きます 」。)
「 ならいいや〜ぁ、もし飲んでくれないのならわたしの酒が飲めないッてのか?
って凄んでるところだッたぁ 」
( ぎろっ、と目元を吊り上げて
残虐に睥睨するかの如く、挙動を覗かせた後に… )
「 …なぁんてね、ふふ 冗談だよ 」
「 (酒)… 」
( 口元へ運ぶ手をピタリと止め…
カップの中 親友の顔を交互に見やった )
「 …… 紅茶… ですよ、ね…?」
「 心配しないで、全部うまくいく…
アッサムティーだよぉ、それかロシアンティーかレモンティーかミルクティー! 」
( 因みにわたしはロイヤルミルクティーにお砂糖たっぷりね
と付け足して 親友にケラケラ笑い掛け )
『 ........フッ 』
( 景色をチラリと見てはクツクツと笑う ...どうにも起きている様子。
そもそも、こんな面白い事を見逃す筈が無い )
『 ..........あぁ、“楽しい” 』
「 結局何ですか。… 紅茶ではありますけれど 」
( カップの半分程を口の中へ… 吟味した香りの内より
仄かに香る柑橘の濃い味に 親友の紅茶へ検討をつければ 胃の中へと流し入れる )
「 …美味しいのも… 結局の点に対する意識の難しさを表します、カレンらしい 」
「 完璧不屈。パーフェクトメイドである君なら判るでしょう? 」
( 揶揄り、淡々とそう囀り…彼女の爛れた中身が嘲笑う
紅茶の種類を事もなさげに見分けた親友に 相変わらずだと趣味悪く呟く )
「 ただ味わっているだけでいいの、それこそが救いだわ 」
「 愉しい、楽しい?貴方はどちら?愉快痛快?残念無念? 」
chapter 100!
『 .....さぁ、何方だろうか?......あぁ、手出しはしないからそのまま続けて構わない 』
( 静かに笑みを浮かべ続ける ....不思議で不気味 )
「 満ち欠け多数、故に渇望。…カレンなら 分かるでしょうに 」
( されど愛しく 歪んだ音色は耳を通じて心の奥に
紅茶は謎々 声は歪み。満たされる様を己とするなら
微笑の讃える今を且つ )
「 …問答無用。無論の結論… 貴女であるなら紐解く今に有意義を 」
「 あらあら、うっかりです。…お気に障ってしまったのなら謝りますわ ふふ 」
「 わたしは世界中の皆に笑顔になってほしいのであって、幸せになってほしいこともなし 」
「 ……熾天使にカラミティの意は合わない と、思っていたのですけれど 」
「 よい夢の誉、先行く事もないでしょうに 」
( …手を叩く )
「 ……… 今度の廻りは何処へ行ったのですか?
随分と 大人びている気がしますよ… それも、愛しく 」
『 ......成る程 』
( 会話には参加しないがメイドと天使の二人の関係を察しては興味深いと言わんばかりに笑みを浮かべる )
『 ...............同性愛という物か?此れが 』
『 ........くぅ 』
( 暫しの睡眠貯金 ...起きて活動できる時間を増やす為の行為
...静かな時間に身を任せる。)
『 ......いつの間にこんな時間に 』
( 気が付けば真の夜 ....煩い来客達も居なくなった様子…? )
『 ...時の流れは変わって無いはずだが早く感じる ......そういう能力を持った者でも居るのか...? 』
『 .......あぁ、そうだ....魔法の訓練をしておかないとな.....流石に腕が衰え過ぎている 』
( 紅色宝玉を装着した木製の杖を持ちながらくるりくるり。回しつつ考える。
...今まで会った者達に負けるという事は無いだろうが苦戦はするだろう )
『 ....... 』
( 来客達の十人十色とは言え強者の気 ..それに感化されてただで済むはずも無く )
『 .....あぁ、戦いたい 』
( 自身の欲を大きく吐き出す。 )
『 ..........ふぅむ 』
( 紅色宝玉を覗き込んでは何かを唸る。 )
『 .....中々繁栄している 』
『 さて、久しぶりだなぁ.......... 気配はまずまずと言った所か? 』
( 紅色宝玉を杖に嵌め直し 覗き込みクツクツと笑いを溢す )