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直接伝えられない弱い私を嗤えばいい
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明という私は , きっと誰かが思うほど強くない
メンタルなんて豆腐より , 硝子より
私はとにかく弱かった
ちょっとしたことでも胃が出そうなほどに緊張して
ちょっとした失敗に深く落ち込んで
そんな私を見せたくなくて , 私は私を取り繕ってしまっていた
本当の気持ちをちゃんと伝えたことなんて , 全然なかった
ずっと後悔してた
たった一言 , たった一言のことだったのに
私は何も言えなかった
そんな私が , 私は嫌い
明という私は , 言葉にして伝えることが苦手だ
これだって , ちゃんと伝わっているかは分からないし , そもそも誰の目にも留まってないかもね
何か言う事が , 表現することがはっきり言って恥ずかしいし , 緊張する
それに , 私が相手に何かを伝える時 , 私は相手の目を見て話せなかった
すっと目線を逸らしてしまって , どこか遠くの一点を見つめていたような気がする
バレそうだったから
私はみんなに沢山の嘘を吐いてきた
それがバレてしまわないか , 心配でたまらなかった
やっぱり , 私は何も言えなくて
そんな私が , 私は嫌い
明という私は , 嘘吐きだ
自分を強く見せたかった
憧れの人みたいになりたかった
醜い部分を晒したくなくて , 私は嘘を重ねていった
こんなのが , 憧れの人になりたい , なんておこがましいにもほどがあるよね , 知ってる
それでも
それでも , 私にはこうしていかないといけなかったと思う
本当の事は言えないから , ずっと嘘ばっかり言ってたこと , 許してなんて言わないから
そんな私が , 私は嫌い
明という私は , それほど真面目でも天才でもなんでもない
勉強しかすることが無かった
自分を表現するのが下手過ぎた
周りについていける自信がなかった
たったそれだけの理由で , ちょっと真面目に見えただけなんだよ
天才なんかじゃない
挫折ばっかりだし , 勉強しなかったけどテストで1位取れた , って訳じゃ無い。
勉強したよ
そりゃまあ , ちょっとはサボったかもしれないけど
でも , 私は不器用だったから , 努力しないとだめだった
天才ちゃん , なんて私には荷が重い
そんな私が , 私は嫌い
だから , 少しずつ ,
明という私は ,
明という私の ,
明という私の生き様を ,
胸を張って伝えられるように ,
ここで明かしていきたい
本当にありがとう , そしてごめんね
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本当にごめんなさい
私の事 , 大嫌いで , どんなに忘れたくても , これだけは言わせて
嘘吐いてごめんなさい
文句ばっか言ってごめんなさい
暴言吐いてごめんなさい
暴力ふるってごめんなさい
責任放棄してごめんなさい
全然謝れなくてごめんなさい
素直になれなくてごめんなさい
迷惑かけてごめんなさい
謝るのがこんなに遅くなってごめんなさい
結構昔の事をまだ根に持っててごめんなさい
貴方は悪くないのに八つ当たりしてごめんなさい
噂を広めてごめんなさい
貴方の気持ちを考えられなくてごめんなさい
貴方の事が , 嫌いなわけじゃなかった
むしろ , 貴方に会えてよかったって思ってる
貴方は嫌がってしまうかもしれないけど
本当にありがとう
もしも時間が許すなら , 貴方が許してくれるなら , これも聞いて欲しいんだ
私と話してくれてありがとう
私と会ってくれてありがとう
私と遊んでくれてありがとう
私と付き合ってくれてありがとう
私に付き合ってくれてありがとう
私の無茶苦茶な願いを聞き入れてくれてありがとう
私に優しくしてくれてありがとう
私にアドバイスをしてくれてありがとう
この世界に貴方がいてくれてありがとう
貴方へのお礼は , どれほど言っても足りないよ
それだけ貴方に感謝してる
もっと早くに言っておけばよかった
ちゃんと , 直接言えば良かった
貴方への謝罪と , 感謝は ,いつまでも尽きることがないだろうな
どう言ったら伝わるかな
私は ,
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期待されるのが , 私は凄く嫌だった
待たれるのが , 期待されるのが
プレッシャーに押しつぶされてしまいそうで
期待を裏切ってしまうのが , そのときの絶望感が , 私は凄く嫌だった
第一志望に受かるだろう , という期待
第一志望に落ちた , という絶望
受かった人の喜びの声に , 落ちた私を馬鹿にする声
頭が良い , と言われていた私への , 悪口は結構あったんだと思う
私は小学校で , クラスで , 塾で
結構成績は良かったから , 自信があった , とまではいかないけど , 馬鹿ではないと自負していた
塾に行っていた私は , 小学校のテストなんて満点が当たり前だと思っていたし , クラスメイトを馬鹿にしたりしていた
テストで満点を取っておきながら , いや私馬鹿だし , なんて謙遜は , かえってクラスメイトに失礼だと思っていたし , 気軽に何でも言いあえる仲が , 私は心地よかった
と言っても , テストの点で馬鹿にしていたのは同じクラスの男子で , その人達とは暗黙の了解の協定みたいなのを結んでいたから , きっとその男子が私が第一志望に落ちたと知った時に , 私を馬鹿にはしなかったのは , 私と貴方との友情と私の努力を知っていたからなんだって , 勝手に思っててもいいよね ?
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