キャラやテーマなど
2:キョウ◆qgAw hoge:2020/05/24(日) 00:22 錆川(さびかわ)透(とおる)
黒
放火で死亡
高校生
話すときの一人称はアッシ(変わってる)
4:キョウ◆qgAw hoge:2020/05/24(日) 00:24一匹狼みたいでいつも本ばかり読んでいる
5:キョウ◆qgAw hoge:2020/05/24(日) 00:24変わり者というのもあって誰も話しかけない
6:キョウ◆qgAw hoge:2020/05/24(日) 00:25感情者
7:キョウ◆qgAw hoge:2020/05/24(日) 00:28 イレギュラー(トランプ)
スペード
好きなものはチョコ、コーヒー、植物
嫌いなものはうるさい人間、辛いもの
出身は東京
元殺人鬼
2年前に死
よく読んでいるのは著者名なしの本(認知の悪魔が書いているもの)
なんとなくで引き当てている
髪は鈍色(鈍色)
血を見るのが好きだったりもする
隈が酷く濃い
伏せ目
目つき悪い
目に髪がかかってる
頭はすこしわるいが植物に関してはめっぽう詳しい
海が好き
甘いものも苦いものも好きだけど辛いものはキレるほど無理
食虫植物の中で一番好きなのは王道のハエトリグサ
モウセンゴケも好き
10:キョウ◆qgAw hoge:2020/05/24(日) 00:39葵色
11:キョウж◆qgAw hoge:2020/06/08(月) 00:44 木内螢
23歳
171cm
59kg
現世の切り裂きジャックとも呼ばれた殺人鬼
人を殺.すことに快感を覚えてしまっている
生まれつき4、5cmほどの黒い、小さな角のようなものが左側に生えていたが、彼岸にいくと何故かかなり後ろ側に伸びた。
真っ白な髪に松葉色の瞳
出雲李依花(イズモリイハ)
23歳
167cm
57kg
生前、敵無しの不良のような扱いを受けていたが、あっさりと木内に負けたので何度も喧嘩を挑みに行っていた。
木内の親からはいい友達のような扱いを受けていた。
木内が車に撥ねられ死亡した後、いじめられていた事を知り激怒。木内の学校に喧嘩を売りに行こうとしたことろ、出雲も撥ねられ死亡した。
死後の世界で再開を果たすが、出雲は木内にも激怒していた。
自分に何も相談してくれなかったから
そのときに木内が殺人鬼だということを知り恐怖。受け止めるのに時間がかかったが、無事和解。
透…精神世界では生きるが、現実世界では死亡。
その所為で何故か木内に乗り移る。
木内の異変にいち早く気付いた出雲は長に連絡。だが出たのはザンショウの長。混乱する。
[newpage]
朝日が眩しくて目が覚める。
今が何時なのかが気になり、時計を見ようと頭を動かすと、頭の右側に違和感を感じた。何かがついているとかじゃなくて何かがボクの頭に生えているような…
ハッとしてベットから飛び起きる。
ちょっと待て、ボクはあの時、自分のドッペルゲンガー的なものを殺して、自分も巻き添えになって死んだんじゃなかったのだろうか。
だとしたら何でボクは此処にいる?漫画とかでよくある転生的な何かなのだろうか。ちょっと待て、妥当な死を迎えられなかったからボクらは彼岸で過ごしてきたんだ。転生するのは老人か不正者の何れかなのに、どちらでもないボクが何で…
そもそも転生ではないだろう。だって、今この瞬間から始まるなんてありえない話なのだ。
それが理解できてもそれ以上は理解できなかった。
ふと、この部屋の外から足音がドタドタと聞こえてきた。とても乱暴で床が抜けてしまうんじゃないかと思うほどに。
勢いよく扉が開くと同時に聞こえたのは本気で怒っているような怒号。
「起きろルル!!!!」
思わず身をすくめると、何故か奇異の目で見られた。まあ、そうだ。なんかしらがボクの頭に生えているんだし、そもそも目の前の紫がかった髪の女性とは初対面なのだし…
いや、初対面ではなさそうだ。ボクの名前らしき単語を呼んでいたし、きっと間違いないだろう。
「は…?お前いつもはこのぐらいじゃ驚かねえだろ…」
とても荒い口の悪い女性か、男を連想させる口調だった。ちょっと待て、ボクの名前はルルじゃない
螢
透…許すつもりはない
真白…〃
強制的な憑依…って事だろうね。憑依は本人の意思があって初めて憑依って事になるんだ。でも、強制的な憑依は本人の意志でも第二者の意志じゃなく、第三者の意志によって本人が第二者に憑依してしまうという物。そしてその第三者は大体実現者とかの種族が多い。
つまりは、霧崎透が木内蛍の体に憑依した原因は君だよ、雪村真白。
→白麗
車途編
敵→鏡
主人公→木内螢
服を買いに行ったり現世に言ったりする。次回作主人公は此処で登場
木内は自分が無いので口調がコロコロ変わっている。ただし仕草自体は変わらない。
木内の自分を奪った張本人は鏡の世界の中
奴は【強奪の悪魔】
全てを奪う悪魔
彼女は無意識の内に自分を奪われた
結末→怪我をいくつも負っているが一応無事帰還。自分も取り戻す
強奪の悪魔
口調も一人称もすべてがコロコロと変わる。
木内も一回はいれるようにする
性別は不詳
嫌悪(loathing)
蠍イメージ
目の色は青紫系統
髪の色は呂色
手首らへんだけ謎に黒い
これのキャラ作る
「さ、早くしないと君の友だちが消えちゃうよ。君にはまだ理性が残っているんだから、友達の事を考えなよ」
僕は、一番の親友を蔑ろにして自分だけここにきた。後悔しかもう残っていないのだ。やり直す権利なんて、1歩踏み出した時に自分で捨てた。だからこそ、心からの友達がいる木内さんが羨ましいのだ。
この世に、生前からの友達がいる木内さんが。
嫉妬もしていると言われれば、していると答えるくらいに。でも、だからこそ僕は彼女を助けようという気になれるのだ。僕みたいにならないで欲しいから……
「じゃ、ちょっと眠くなるけど、そのまま寝ておけば鏡の中の世界に送ってあげるから……」
「……ありがとう。それにしても何でワタシの事をそんなに知っているのよ」
「さあ……何でだろうね。世創者だから君の事も理解できるのかな?」
あくまでも悟られないようにして、冗談のようにふるまった。でも、彼女には通じなかったようだ。
「世創者が把握できるのは自分の世界に入ったときだけだよね。……そうやって誤魔化すって事は何か疚しい事でもあるの?」
さっきの木内さんの口調から遠ざかるように別の誰かの口調に変わった。この人の中の〈レイ〉は優しいから、支配されてもこの人の事を守ろうとしたのだろう。
それだけいって、僕は無理矢理彼女に能力を使った。その瞬間、木内さんはこちらに倒れこんできて、寸でのところで受け止めた。この人の角が左側に生えている所為で少し邪魔だ。
「いや、無いけど」
少しすると、彼女の体が薄くなり始めた。あっちの世界に言っている信号のようなものだ。
ここまでくると、すでに自分が用済みのような気がしてならない。いや、もう僕はこの件に関しては用済みなのだ。彼女を助ける為に、此処迄どのくらい努力したのだろうか。
まあ、それも今回で終わるのだ。
生前は、本当に自分の事しか考えていなかったと思う。親友も辛い思いをしているのに、自分だけ楽をしようとして思いを彼女にぶつけていた。なのに彼女は僕から離れていこうとしなくて、それがかえって奇妙だった。それで不信感を覚え始めていたのが悪いのか、ボクを虐めていた彼奴らの言う噂を信じてしまった。
後悔した時はもう手遅れだったと本能でもそう感じていたのに、彼女は僕を許したんだ。
それなのに、僕は最後の最後まで自分の事ばっかり考えた。
後悔しかない、罪悪感しかないのだ。
何度謝罪したって、わりに合わないだろう。
本当にごめん、〈透〉。
目の奥を刺すような頭痛で目が覚めた。こんな朝初めてだと感じながらも、体を起こすと、そこには見慣れていないどころか、本来の世界では絶対に目撃しないであろう光景が広がっていた。
27:キョウж◆7pXg hoge:2020/06/30(火) 21:32 斜めに平行な白い亀裂のようなものが網目状になんて辺りに張り巡らされていて、自分もこれに触っているようにみえているのに、触れることが出来ない。
無数にある亀裂の隙間から何かを求めるように手を伸ばした。でもやはり何もなくて、ただただ空気を触っただけだ。
なのに変な達成感のようなものがあって、それが何かすらも分からない。
ワタシは、一体どうしてしまったのだろうか。
「何で、そんなに頑張れるの?」
後ろと思われるところから声が聞こえた。会ってもいないけど、誰のものの声でもないような、そんな声だった。
「何で……貴方は…友達なんて言う概念だけの関係に、そこまで人生を捧げられるの?」
「概念だけじゃない、ワタシはリィ自身が大切だから頑張れる」
口が勝手に動いた。此処に来てから、不思議な事ばかりが起こる。
「でも、貴方は……あんたはあたしに気づいていないよな」
不意に聞きなれた声に変わり、敢えて見ないようにしていた背後に振り向いてしまう。
其処には、生前の頃から見慣れていたけど、死後の世界に来てからあからさまに変わってしまった自分の親友の姿がそこに在った。
「っ!!」
思わず息を呑んだ。此処の世主に、連れ去られたんじゃないのかという安直な疑問が頭の中に浮かんだ。
「……違う…君は、リィじゃない………」
自分へ言い聞かせるように心の中でそう唱える。此処迄必死になったの、いつぶりだろうか。
混乱しすぎて本当に向き合わなきゃいけない問題からどんどん遠ざかっていく。リィが無事かどうかが、きっと今一番心配しなければいけないのに、目の前にいるこの〈人〉にどうしても思考が寄ってしまう。それを見かねたのか、リィの姿をした何かはこちらににじり寄ってきた。ワタシの自己暗示が嘘だとでもいうように、リィと全く同じ動作で、歩き方でこちらに目を向けている。
「現実逃避すんなよ、それとも何?あたしを認める気がないの?」
違う
そう声に出して伝えたいのに、さっきとは打って変わって声が出せない。出そうとしても、声の出し方が分からないくて結局何処かで詰まってしまうのだ。
さっさと伝えないと、リィに誤解されたまま助けることも出来なくなってしまう。
「……だんまりかよ………肯定って事で受け取っていいのか?」
駄目と何度も伝えようと必死になるけど、結局相手に伝わるのは何かに必死そうな表情をしているという事だけ。つまりワタシの真の意志は伝わることが無い。本当に、言わなきゃ分からないというのはこのことだろうと身を持って知った。
「……いい加減答えろよ、何時まで黙っているつもりだ。あたしは、あんたと縁を切りたくない」
そこでようやく決定的な違和感がワタシの中に芽生えた。リィは、ワタシの事をあんたと呼んだことは無い。たとえそれが初対面の時もだ。始めてリィが話しかけてきたとき、リィはワタシの事をあんたではなく、木内と苗字で読んだ。他の人の事はあんたと呼んでいたから、その日は少し浮かれていたので記憶に根強く残っている。
此奴は、偽物の可能性が高くなってきた……高くなってきたけど、それでもそれに対する不信感はぬぐい切れない。
それ程ワタシは彼女を信用していないという事なのだろうか。
そう思うと、目の前の此奴の事を信じそうになってしまう。〈自分〉がどんどん欠けていく感覚がするのに、それに抗う事が出来ない。
「……なんか言ってよ」
「うるさい」
口が勝手に動いた。何でなんて考える暇もなく、ワタシの口は次から次へと言葉を紡いでしまう。
「さっきから……やめて。この人を奪おうとするな」
自分が発し言葉に疑問を抱いている間に、かけていたところが埋っていくような感覚がし始めた。もしかして、この口が勝手に動いているのはイレギュラーの所為なのだろうか。でも、そんなことはありえないのだ。ワタシが支配したはずなのに、どうして今更干渉しているのだろうか。次々と疑問が脳に浮上してくるのに反比例するようにリィのようなものが、昔と同じ動作で拳を握った。口元を指で拭ってから必ず彼女は拳を握るのだ。それと全く同じ動作を、此奴はした。
ワタシじゃない何かは勝手にワタシの体を動かして、手に光を灯して上にあげた。
「汚らわしい……外れ物が…」
「てめぇ……まさか〈レイ〉か…」
「さあね、どうだろう」
ワタシじゃない何かは隠す気が無いように言葉を紡いだ。
「……それなら今度こそ殺/ す。そのコレクションとなりうる子を奪った後、貴方を殺してあげる」
やっぱり、リィじゃない。それが今更確信できた。本当に今更だった。
生前に死者と接触したことのある人物は死後の世界の支配を受けにくい
33:キョウж◆7pXg hoge:2020/07/04(土) 08:00認知の機能を変えられる
34:キョウж◆7pXg hoge:2020/07/04(土) 08:00「より過ごしやすいあの世にしましょう」
35:キョウж<偽者>..ttBQIFPGEKI hoge:2020/07/09(木) 18:20とある方のトリップ
36:キョウж◆7pXg hoge:2020/07/09(木) 18:21本当にあれトリップだったのか……以下、メモ
37:キョウж◆7pXg hoge:2020/07/13(月) 23:40 霜門空木(シモカドウツギ)
19歳
loathing
サコの正体を知っている人物
嫌悪感を感じやすい
神代杠(カシロノユズリハ)
?歳
譲渡の悪魔
子供の姿をしている
I know
Who are you
The name of the child you have possessed
How much you suffered
I know everything...
Even though you made this world
You made this world crazy
How stupid
Why did you do this?
My important person
My dear friend
I'm fighting the one who was mad by you
Because we meet the requirements
I'm not ruled by you
The paradise of this cluster amaryllis where you died
I'll leave it unused
空木が消える
研究会(2つ)の研究員は悲しむ
杠は保護施設へ
空木は流世で追放者と同じような状態になっている
強奪の悪魔に取り憑かれる(性格はそのまま)
研究会に空木が現れる
歓迎する
藤乃だけは違和感に気づく
藤乃が問い詰める
行方不明事件(失踪者があとを絶えない)
空木が藤乃を攻撃する
「いつまで現実逃避するつもりなんだよ、なあ?」
「違う……お前は空木じゃない。空木はもっと心から笑う」
アンコール→眞理
死に生き→菖蒲
カガジョウ→藤乃&空木
鏡の情
44:匿名自宅警備員 hoge:2020/08/25(火) 21:56 体の痛みに耐えながら少しだけ目を開く。何も感じない……ただただ風を受けている…それだけしか分からない。というかなんでワタシ生きてるんだろう……。一応崖から落ちちゃったはずなのに、体が動かない程度で済んでしまっている。いっそのこと体だけじゃなくて心臓も止まってしまっていたら苦しむこともなかったはずなのに……。
ワタシが何をしたっていうんだ。この世で平凡に生きていただけだ。この仕打ちは見合っていないだろ。
死ぬ危機だというのに、ワタシの思考は普段よりも冷静で、我ながら気味が悪い。何事も慌てないことが大事なんて言うが、ちょっと慌てなさすぎだ。こういう時は危機感を持った方が助かるかもしれないのに、ワタシは諦めている。
まあ、この世にそんなに思い入れがないっていうのもあるかもしれない。両親はワタシのこと、嫌っていたらしいし、学校でもそんなにクラスに馴染めてなんていなかった。だから大切だと思えるものなんてないし、強いて言うのなら元親友からもらった懐中時計くらいだ。そもそもここに落ちた理由も、それを探していたからだし………。そもそもそんな貴重品を雪山なんかに持ってくるんじゃなかった……
改めて自分の愚かさを思い知る。普通の登山でもこんな軽装で貴重品を持ってくる馬鹿は他にいないだろうな。秋用の普段着のシャツに、裏起毛のパーカー。ズボンなんてどこでも見るようなものだ。真冬の雪山に、嫌真冬じゃなくても雪山に上るのにこんな軽装の奴なんて一人もいないし、そもそもこれでどうして今まで生きてこれた……?
幼稚園児でもワタシがおかしいことくらい理解できるほどの馬鹿だ。
滑らない仕様の靴すら履いていないから足を滑らせて落ちたんだ。完全に私の自業自得だ。
だから【助けて】なんて言葉、ワタシが言っていいものじゃない。それを言っていいのは努力している人だけだ。ワタシはあの人と復縁しようとする気もないし、学校でも何も頑張っちゃいない。何もかも他人の足を引っ張ることしかできない。
そんなワタシが言う資格なんてない言葉なんだ。
創作のメモです
「ど、どうしたの?ウメガサネ」
「んあ?」
「ウメガサネ…?」
ウメガサネのつけている鈴がリンとなる。私はなんだか怖くなってしまって、なんでもないよと言ってウメガサネの漆黒の毛並みを1撫でした。
あくまで今は授業中だから。
◆◆◆◆
「というか、授業中よく知ってたよね、エマ」
「ああ、本で読んだことが………あれ、いつ読んだっけ……」
エマは鼻に丸めた指を持っていき、考え込む。
「ごめん、なんか読んだ記憶すらないや。おかしいわ、知識だけあるだなんて。最近知ったはずなのに……」
「別に謝るほどのことじゃないでしょ。落ち込まないで」
「ありがとう……それにしても、不思議だわ。何処からその兎……ウメガサネは迷い込んできたのかしら」
「それが本人も覚えていないみたいで……鈴がついてるし、野生じゃないんだろうから、元の主人さんに返してあげないと」
「オレに主人はいないぜ?」
「「え?」」
エマも私も硬直した。じゃあ誰がその鈴をつけたっていうのだろうか。
「じゃあ誰がアナタに鈴をつけたの?」
「あーこれは……誰だったか…?獣人で、耳が特徴的だったってことは憶えてるんだぜ……」
「耳?」
「ああ……オードリーみたいに丸くて、大きな耳してた」
「オーディと同じリカオンの獣人なのかしら……?でも結構珍しいわよね」
「だよね…私
ディーケイド・アルシーは業火の魔法で地獄を制御し、ファウレッド・ザーロンドは|海《Ocean》を制御して人々を守っていました。リーレア・ケルフは光を生み出し、ありとあらゆる者を照らしました。ウィリアス・ワイバルトは表舞台に招かれざる者たちの逃げ場である|裏世界《この世界》をうみだし、イーラス・クレベルは世界に理を創りました。そしてカルム・ジェルヴェーズは世界に音をもたらしました。さて、此処で言う〈音〉とは?」
いや、知らないから。というか習うために来てるんだから知らなくて当たり前な気がするのは私だけなのだろうか。
またもや前の角が生えた女子が手を挙げたが、ほぼ同時にエマも挙手をした。だからか、今度はエマが当てられた。
「グリーンさん」
「空気の動きの事です……カルム・ジェルヴェーズは大気を操る事が出来たといわれています」
「正解です。因みに、カルム・ジェルヴェーズは女です。名前だけで判断しないように。さすがにテストには出しませんが、それぞれの魔法師が何の才能を持っていたかはテストに出すのでしっかり復習しておくように」
モーガン先生がそういうと、みんながメモを取り出す音が聞こえてきた。自分もノートを取り始める。
「話を戻します。カルム・ジェルヴェーズは5人に嫌われていました。カルム・ジェルヴェーズは5人を何度も陥れ、殺そうとしたのです」
「先生、何故学園はカルム・ジェルヴェーズの名を音の寮に使ったんですか?」
男子生徒が挙手をしながら問う。
「〈音〉の才能を持つ魔法師が他に居なかったからです。彼女はそれなりの功績は残していますから、寮の名前に使われたのでしょう。さて、6人はある時全員死に絶えました。それは何が起こったからでしょうか」
今度は誰も挙手しなかった。あの角の子ですら、だ。
「……悪魔が彼らを裏切ったからです。カルム・ジェルヴェーズはそれに気づいていましたが、5人は彼女の話を信じなかったのです。理由は言わずもがな、分かりますね」
大方、オオカミ少年と同じことだろう。嘘を吐いて殺そうとしていたからそれを悪魔が裏切ったことを知らせても信じてもらえなかったのだろう。
でも、違和感が残る。
何故何度も殺そうとしていたのに、どうして悪魔が裏切った時だけ5人を助けようとしたのだろう?そもそもなんで殺したかった?殺したかったのならそのまま放っておけば自分だけは助かっただろうに。
「モーガン先生、カルム・ジェルヴェーズは何故悪魔たちの裏切りの時だけ5人にそのことを伝えたのですか?」
エマが私の心を読んだかのように質問をした。
「それは分かりません。何か意図があったのか、それとも純粋に助けたかっただけなのか……後者だと今までの行為と矛盾するので、まだ誰も分かっていないんです」
曖昧な返事だ。だけど、歴史なんてそんなものだろう。分からないからこそ面白いものもあるというものだけど、この世界の大魔法師の謎は知りたいものだ。
私は謎を謎のままにしておくより、解き明かしたほうが面白みがある。そんな気がするのだ。
「……イーラス・クレベル…希望の主……激怒、恐怖、驚嘆、嫌悪、信心……」
いつの間にか机の端っこに居たウメガサネがぶつぶつとつぶやいた。
「恍惚……悲願、敬愛、警戒、懐疑、絶望……」
何処からともなく落ちてきたのは真っ黒な兎。兎は左耳の付け根に金色の鈴をつけている。
「さっきから、思い出せないって何なの……というか、貴方達は誰?」
「オレはノウサギの獣妖、|梅重《ウメガサネ》だ!んで、思い出せないって誰が言ったんだ?」
「え?貴方が言ったんじゃないの?」
私は混乱した。確かにこの鈴のなったような声とさっきから聞こえていた声は同じものだ。私は耳がいいから確信できる。
「お前の聞き間違いじゃね?オレは何も喋ってないし」
「そうなのかな……ってなんで私の部屋にいるの?!」
最初に不思議に思うべきなのに何故そこに目を向けられなかったのか……。
「あー………そういえば、なんでオレ此処に居るんだ…?」
「分からないの…?」
「………あー、なんでだろうな……」
なんだ、この兎。ここに来た理由が分からないだなんて。控えめに言ってもやばいやつだ。でも、放っておけない。
「とりあえず、使い魔じゃないけど使い魔ってことにして授業行こう?そろそろ遅れちゃう」
「マジか!?なんて善人だ!」
などと大げさに言いながら兎……ウメガサネは私の肩に乗った。さっきなくなったはずの重みが戻ってくる。この子結構思いな……。
そんなことを思いながら私はカバンをもって急ぎ足で最初の教科の教室に向かった。
◆◆◆◆
一時限目が魔法史で本当によかった。魔法史を担当しているモーガン先生はある程度の遅刻や失敗は許してくれる。まあ、事情が正当なものの場合だけど……。
私は普段から目立った失敗をすることもなく、かといって優秀な事が出来た試しもない。だから何かことをやらかしたら信用が落ちてゆく一方なのだ。
何とか遅刻せずに教室につき、態々隣の席を開けてくれていたエマの隣に座る。
「あれ?兎?」
エマが私の真隣を見てそう言った。エマが混乱するのも分かる。だって私もさっき混乱してたばっかりですから。
「事情はあとで話すよ。もう授業が始まる」
エマはいまいち納得していない様子だったが、先生が教室に入ってきたのと同時に黒板に向き直った。
授業に使い魔を持ち込んでもいいが、管理は飼い主の責任なのは校則で決まっていることだ。
だけど、この子は使い魔じゃない。私が管理する権利は本来ないのだけれど……まあ、どうせ言っても離れてくれないだろうからこのままにしておくけど…。
「今日は6大魔法師についてです。教科書の15ページを開いてください」
みんなが教科書のページ探しをする。私は運がよく、適当に一回開いたらちょうど15ページが当たった。
「さて、6大魔法師は此処の才能を持っていました。では、その才能とは何なのか分かる人は挙手をお願いします」
そこで私の前の席に座っている角の生えた女子が手を挙げた。
「では、ソークさん」
「ディーケイド・アルシーは炎の魔法の才能を持っていて、ファウレッド・ザーロンドは水の魔法の才能、リーレア・ケルフは光の魔法の才能で、ウィリアス・ワイバルトは闇の魔法の才能を持っていて、イーラス・クレベルは自然の魔法の才能を持っていました。そしてカルム・ジェルヴェーズは音の魔法の才能を持っていて、くだらないと言われていました」
「その通りです。彼らを讃え、この学園の寮を才能ごとに分け、尚且つ彼らの名前を付けました。
こわ
49:百日草*◆qvJWs hoge:2021/01/10(日) 23:40 グリーフ・テンプター(Grief Tempter)
高等部2年
年齢不詳
酩酊世界の住人でファフニールのような姿をしているが、普段は人間の姿をしている。
帽子を室内以外では必ず被っている
吐く息にすら猛毒がある
ハーヴェイ・ルイスとは犬猿の仲
スフェーン・シアーズ
Sphene Sears
化け物に関することを学ぶ学校
52: シナぁ*◆qvJWs hoge:2021/02/11(木) 21:35ミラリベロ高校
53: シナぁ*◆qvJWs hoge:2021/02/11(木) 21:38化け物専門学校的な