名の通りの者です。
2:Maneko hoge:2019/03/26(火) 10:36 ID:jWs 高校生になり始めた頃、彼女は退屈しのぎにいつものようにホラー系の動画を観漁っていた。
順々に観始めていき、どんどんスクロールしていく。すると…
「(海外都市伝説の某サイト名)the real」という動画にたどり着いた。
そこには…黒いスーツ姿の長身の男性や、耳まで避けた口裂けの男性、青い仮面を付けた黒いフードの男性、身体中ツギハギだらけの男性…などの殺人鬼達がカメラに納められたものが動画になっていた。
私は、「どうせ作り物だろう」と半信半疑で観ていた。だが、心のどこかに「彼らは本当に何処かに存在しているのでは?」という思いがあった。
何故なら、日本の妖怪や幽霊や怪物は人間の想像で作られたただの空想劇にしては出来すぎてしまったもの…つまり、「本物」が実在したケースが、少なからずあるからだ。
彼女はそれ以来、夢中になって動画を見た。
そして、Twitterも作り、自分と趣味が合う人を探し、下手くそながらも絵を描いたりして呼び掛けた。当時、自分をさらけ出すことに抵抗があった為、自分がもし殺人鬼になったらと想像をし、その頃好きだったキャラクター(口裂け殺人鬼)を元に外見と人格を作り上げた。
人数は少なかったが徐々に仲間が増えていき、ストーリーやキャラクターを知る機会がだんだん増えていった。
そんな中、つぎはぎ弟さんを推している人に出会った。そしてストーリーを知れば知るほど、彼が好きになった。
自分の今までの人生と照らし合わせていたのかもしれない。
ここまでネットにのめり込んだのも、現実では同じ境遇の人は全くと言っていい程おらず、友達もほんの一握りしかいなかった。
しかも、彼女の親は世間では毒親と呼ばれるほどの人物で、よく彼女を教育のためと謳い、身体的苦痛を与えていた。もちろん、毒親はこの事を知ってしまったら首を縦に降らず、とても恐ろしい結末が待っていると感じた彼女は、夜や外出時にこっそりとやり続けていた。
今の彼女にも、その身体的苦痛を受けた傷跡はくっきりと残っている。