誰にも愛されない私を、誘拐してください。
独りぼっちなんて、もう、嫌。
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キャラ紹介
笹山瑠璃 12歳(小学6年)
愛称 るりりん
大屋涼平 25歳
愛称 りょうくん
杉山希望 20歳
愛称 のぞみん
笹山俊子 32歳 瑠璃の母
笹山雄哉 34歳 瑠璃の父
涼平目線
「ねえ、りょうくん。私を、誘拐してほしいんだけど」
全てはこの一言から始まった
「は!?瑠璃。んなことするわけねーだろ」
当たり前のような返事をする。
そりゃまあ、普通だろ。
それでも瑠璃はしつこい。
「てゆーか、いい加減るりりんって呼んでよ。
それに、私本気だから。冗談とかじゃないし」
なぜ、瑠璃はこんなことを言うんだ!? あ、言い忘れていた。
俺と瑠璃は、遠い親戚。
「んー、なんでんなこと言うんだ?」
「だって、もう…独りなんて、嫌」
瑠璃は何を言っているんだ?
「お前には父さんも母さんもいるだろ」
「でも、私なんか要らないって…」
よくよく聞いてみるとどっか可哀想だ。
ま、ちょっとなら助けてやっか。
「おお、じゃあお前が孤独じゃなくなるまで、
預かってやんよ。親に連絡しとく」
「ダメ!連絡しちゃ、ダメなの!意味ないじゃん!」
そんな必死になられても、なあ。
それか、俺を誘拐犯にしたいとか?
ま、別にいいけどな。
「ハイハイ、んじゃ、14日の帰り」
「ん!ありがと!じゃあね!!」
……しまった!なぜ俺はこんなこと
引き受けてしまったんだ!?
[今後は涼平目線ではありません]