やあ、初めまして。君だね?この学校始まって以来の天才少年というのは。
はは、そんなにカッカするな。そう、君の言う通り、世間話をするために君をここに呼んだんじゃない。
ある依頼があってね。クライアントは言えないがね。おいおい、だからそう怒るなって。
・・・まずは、この学校のことから紹介しよう。
双葉学園高等学校、私がいうのもなんだが、国会議員や大臣の子供もいるという超エリート学校。
・・・表向きはね。
この高等学校は、超エリートということの他に、少々普通ではない裏の顔がある。
え?そんな気がしてたって?参ったなあ・・・ 君は君の父親と違って察しがいいね。
だがさすがの君にも、裏の顔の正体はまだわからないだろう。
まあそのうち分かるさ。
ああ、まだ私たちの自己紹介がまだだったね。
私は加納 信二だ。この学校の理事長をさせてもらっている。
私のとなりに立っているこの仏頂面のモヤシ少年は白江 純。
イギリスとのハーフだ。本名はシロエ・アンダーソン。シロエと呼んでくれ。
そう睨むなシロエ。お前がモヤシなのは事実だろう。悔しいんだったらもっと飯を食うことだ。
では、改めてよろしく、天才少年君。君には期待しているよ。ここの学校でも、きっと最後まで残れるだろう。
おっとすまない、あいさつだけでこんなに時間をとってしまったね。
依頼の件はまた明日にするとするか。
まあまあ、いいじゃないか。今日は世間話ということで。
シロエ、迎えを用意してやってくれ。
ではまた明日、同じ時間にここへきておくれ。
それじゃあな。
.....初めまして、ユキです.......................
うまく伝えることができないことが多いと思いますが、違和感や改善点
などがあったら、ご意見いただけたら嬉しいです。
これからよろしくお願いします。
・・・ったく
なんで俺がわざわざ理事長室になんか行かなきゃなんないんだ
俺は用がないんだからアッチが出向けばいい話だろ・・
俺は朝から不機嫌だった。それは、クラスの連中の視線が面倒くさいのと、
昨日のじじいが気に入らなかったからだ。
クラスの連中の視線がうるさいのはいつものことだ。最初はガンを飛ばしていたが、それももうおっくうになり、気にすることさえやめた。
だが・・・なんであのじじいが俺の親父を知っている・・?
それに・・・あのモヤシ野郎。
たしか、シロエといっただろうか
あいつの顔を、いつか見た気がする。あのデジャヴはなんだったのか?
まあいい。依頼の件は無視しよう。
どうせ俺には関係ない。
すると突然、廊下のほうが騒がしくなった。次の瞬間、騒がしかった教室が急に静かになる。
俺の顔に細い人影が落ちたのを感じた。振り返った瞬間、俺の後頭部に鈍い痛みが走る。
甲高い悲鳴がどこか遠くで聞こえた。
俺は、意識を手放す瞬間、スローモーションでそいつの顔が見えた。表情はよく見えなかったが、
ソイツは確かに、シロエだった・・・。