君たちも一度は聞いたことがあるのではないだろうか。
あるいは、体験したこともあるかもしれない。
人は死に直面したとき、全ての記憶を一瞬の間に再生する。
産まれた瞬間から今に至るまで、楽しい記憶も悲しい記憶も、全て。
人間界ではそれを、_走馬灯_と呼ぶらしい。
その、走馬灯を作るのは誰だか知っているだろうか。
聞いて驚くことなかれ、それは君たちを死に追いやる_死神_である。
彼らは人が産まれ死ぬまでの一生を鋭い眼で監視し、運命に則って死を与え、一生を映す走馬灯を見せ、霊界へと誘_イザナ_う。
そしてまた新たな生を与え、終わることのない無限の地獄_ウンメイ_にさ迷えと背を押すのだ。
これは、死神として生まれ変わった一人の少年と、全ての生き物_サダメ_の物語。
運命に抗い、歯車を狂わせる、異形たちの記憶。
のんびり亀更新。
止まることもあるかも。
ジャンル:ファンタジー