はじめまして。ひよこです。
今回短編小説の「嘘友」を
書きます。私は暇なので、たぶん
毎日更新です。
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*登場人物
岡本 桜 (おかもと さくら)
中学一年生女子。友達が居なくて
クラスで孤立したくなくて
渋々同じクラスの小野寺由海と
友達になった
小野寺 由海 (おのでら ゆうみ)
中学一年生。桜と友達になった。
由海は、桜と友達になれて
嬉しいと思っている。
では、始まります
第1話「友達」
私、岡本桜。実は私、いつも思うけど
はっきり私は自分を守る事しか考えてない、
ただの臆病者。
そんな私のダメな性格がつい最近
私の新しい学校生活で出てしまったんだ。
その学校生活に出た、性格ってね
「おはよ、桜ちゃん」
「あぁ由海か。おはよう」
そう、今ここでもろ臆病な性格を出してる。
この子は、小野寺由海。
私の唯一の友達。
……っていっても私の臆病な性格が作った
ニセ友達。このニセ友達を作ったのは
四月頃の時だったかな…
私はクラスに馴染めなくて
友達ができなかったんだ。
皆は、もう着々と友達が出来てグループなんてもんも
できたのに。
私だけ、ぼっちだったなあの時。
で、一人になりたくなくて同じクラスで同じく、
ぼっちな由海に、興味がないのに話しかけたんだっけ?
…私は、四月頃の黒歴史を思い出したくないけど
記憶を掘り出してった。
それで由海は…できたニセ友達か。本当は友達に
なる気なんてさらさら無かったのに。
一人になってヘタに、虐められるのも嫌だから
私は渋々友達を作ったんだったな…
…私は、我ながら恥ずかしい過去を思い出して
赤面しそうになった。
でも由海は、私が虐めの的にならない為の、いわゆる
『ガーディアン』の為に作った友達なんてまだ知らないよね…
第2話「本当の友達」
私は、机でお絵描きをしてる由海を見て
思った。それは由海との関係だった。もともと
私は、渋々嫌々由海と友達になったのになぜか
由海を友達として見てしまう。不思議だなぁ…
そんな由海の事思ってたっけな。私。
私はそんな事を考えながら、無意識に由海を黙って
じっと見つめていた。すると、
由海は私に気づき、こっちに向かって来た。
ヤバい…ガン見しすぎちゃったかなぁ。
だがそんなわけではない。由海は
心配そうにして
「どしたの?何か暗いよ?」
と尋ねてきた。私はもともと根暗ですが…
「ん〜?別に〜。ちょっとねぇ」
私はわざと考えてた事を隠すかのような態度で
喋った。
「そっ、なら良いんだけどね」
由海は、にこっと優しくて緩い笑顔を見せると
自分の席に戻った。由海はいつもそうだな…。
いつも私の前じゃ、笑顔を絶やさないんだから。
私の前だけで、本当の笑顔を見せてくれる由海…
本当に友達って思ってくれてるからなの?
私は、また深く考えてしまった。こっちだって
結局はいつも由海の事しか、考えてないなぁ…。
いくらただのクラスメイトだと思って、接しても
結局最後は知らぬ内に、親友になってた。
『ニセ友』が『親友』になるなんて私も思わない
事態になっちゃった…。けど、本当の友達も
た居たら居たで楽しいんだね。
私は、由海を見てまた無意識に、にこりと
笑ってしまった。由海はキョトンとしている。
「由海、何か知らんけどいつもありがとうね」
「『何か知らん』て?私が何かしてあげたっけ?」
「いや、何でもないよ!」
ーこんな楽しい思いは長くは続かなかったー
第3話「桜の思い」
昼休みになった。私はいつもの様に屋上で
由海と喋りながらお弁当を食べる。
「ふぅ、早くお弁当食べよ!」
「そうだね、桜ちゃん」
私達はベンチに座ると、弁当箱の蓋をとり
お弁当を食べ始めた。…だが不思議だった。
いつも昼休みは由海との会話が弾むのに今日は
シーンとしていて、無言だった。
私は思わず聞いてしまった。
「どうしたの?由海」
由海は、変な様子だった。私は少し強引だが強く
「ねぇ、どうしたのってば…!!」
私は問い詰めた。強く、
声を荒げたせいか由海はビクっと
反応した。すると由海は口を開いた。
「私ね…引っ越しちゃうんだよ。遠くに」
「えっ……嘘」
私は、嘘と言ってというような目で由海を見た。
それと、言葉を無くしてしまった。
もう会えないの?もう話せないの?もう私らは
友達じゃなくなっちゃうの…?
聞きたいのに声が出なかった。ショック過ぎたんだ。
「もう…会えない…!」
由海は泣き泣き話した。私はまだ嘘の様な気がする。
由海が引っ越す事、もう会えない事…。私も涙が
溢れそうになった。そりゃそうだ…唯一の友達に
もう会えないんだもん。
「うわぁぁあああぁあぁーっ!!」
私はすくっと立ち上がり叫んだ。息が出来なくなるまで
叫んだ。苦しくなると、叫ぶのをやめて深呼吸をすると
私は走って、走って家に向かった。もう嫌だ…。
こんな所居たくない。由海が居なくなったら
一人になっちゃうよ…!!。
私は、猛ダッシュして走ってる際にふと前を見たら
もう家の前に着いてたのだ。
私は家の中に飛び込んだ。そして自分の部屋に行くと
机の上に置いてあった雑誌や、シャーペンを
床に乱暴に落とした。そして泣いた。思いっきり泣いた。
「最低、最低、最低……!友達が居なくなる事より
友達が居なくなって一人になって、虐められるのだけ
気にしてるんだ!!私は!最低、最低……こんな私…
もう居なくていいよっっ!!!!」
私は、床に落としたカッターを拾って首の血管を
切ろうとした。思いっきり切ろうとしたのに
私は、カッターを持つ右手が震えて刺せなかった。
私は光が少しも差し込まない目を、閉じると
寝てしまった。