うちは大江祐里、今年で小6。皆から元気すぎって言われる・・・(笑)
「おーい、祐里?あの話覚えてるー?」
「ふ、ふぇ?」
この声の主は藤井絢音。一件クールだけどすっごい優しいの!
「お前はもっと人の話を聞け!」
うぅー。頬を引っ張るのやめて〜。
「で、話覚えてんの?」「・・・・。」
「あちゃー・・・。」「ご、ごめんなさい・・・・。」
「まあいいよ。あいつのことだよ。木戸祐真。」
木戸祐真とはう、うちの好きな人・・・デス。
「で!最近話してる?」「ううん。話したいけど・・・。」
「よし!ちょっと待ってて。」
絢音どうしたんだろ?2分位たったら絢音が帰ってきた。
「絢音お帰・・・・な、なんで木戸がここにおんの!?」
「い、いやぁ、絢音に呼ばれてさ・・・。」
ズキッ
「木戸のばーか・・・。」
声は小さかったから聞こえてないみたい。そしたら絢音が耳元で
「ほら!元を作ってやったんだから頑張れ。」
「絢音ってSだね・・・。」「そう?自覚ないな?」
木戸の前に立ったけど・・・やっぱ無理〜〜。
よし!逃げよう!廊下に向かって走り出した。
「ちょ、祐里!」「おい!大江。」
木戸の声が近くで聞こえたと思ったら、木戸の手がうちの手を掴んでいた。
「えっ?!ちょ、離して!」「いーやー!何で逃げるわけ?」
「だ、だって・・・・・。」「いい雰囲気ですな〜。祐里、祐真。」
「「こら〜〜絢音!!」」 「ほらほら。」
「もーーーーーー!!!」
毎日こんなやりとりをしてる。でも木戸との進展はないけどね・・・。
今日は雨で憂鬱だな〜。昨日はそのまま木戸の手を払って逃げた・・・。
絢音にも怒られた・・・。
「もー、なんで話さないかなー?」って・・・。
顔すっごい怒ってたなー。思い出す度鳥肌が・・・・・。
「祐里、今日祐真休みだってさ!」
「何故にわざわざいいに来るんや?」
「だって〜〜、祐里だから?」「何それ??」
木戸休みかー今日暇になるな。
「『木戸、休みなのか。つまんないなー。』って思ったでしょ!」
ううー、お察しのとうりだよ。顔に出てるのかな?
「いや、大体わかる。あんたの親友だし。」
親友って心読めたりするの、普通?うちは絢音の心読めないのに。
「祐里、今日祐・・・木戸の連絡帳持っていくついでに、お見舞いに行ったら?」
「は、はぁー?な、なんでうちが・・・・・・。」
急に顔が赤くなった。
「顔に出てるよ!『見舞い行きたいなー』って」
わ、笑って言わないでよ。
「さあ、どうする?行く?行かない?どっち?」
「い、いく。」「えー何てー?」「い、行きたいデス・・・。」
「OK!先生に言ってくる。」「う、うん・・・。」
キーンコーンカーンコーン
「さあ、祐里!行くぞ!」「そんな絢音が張り切らなくてもいいんじゃない?」
「まあまあ!」「あ、絢音、今更だけど・・・恥ずかしい・・・。」
「じゃあうちが押すよ!せーのっ!」「stop!僕が押す!」
「なんで『ストップ』だけ発音いいの?」「まあそこ突っ込まない!」「押しなよ!」
ガチャ
「あ、あのさ、さっきから全部聞こえてるんだけど・・・。ゴホゴホ。」
「「き、木戸?!」」
「き、木戸大丈夫?」
絢音が聞いた。
「う、うん。大丈夫・・・。ゴホゴホ。」
「絶対大丈夫じゃないよね?」
ボソッ
「やっぱり絢音と木戸、仲いいな・・。」
「「そんなわけない!!」」
二人が揃って言った。やっぱり仲いいな・・・。ずるいな・・。なーんて。
「そうだ!木戸、祐里が見舞いに来てくれたよーー!」
「そ、そうなのか?ゴホゴホ。有難う!!!」
「・・・っ。木戸の笑顔は可愛いなー。」
やば!心の声が漏れちゃった!二人達驚いてる・・・。
「か、可愛いって言うなぁー!」
木戸の照れてる顔も可愛い。
「じゃ!私そろそろ帰るは!」「えっ?どうして?絢音帰らんといてよ!」
「だっていい雰囲気が・・・・ねぇー?」「ううー。恥ずかしいからいてください。」
「よし!いいよ!」
絢音酷い・・・泣。
「家、入れば?親いてもよければだけど。」
ドクン
木戸の家・・・。初めてだ。何か照れる・・・。
「う・・・うん入る。」「お邪魔しマース!!」
木戸の家に入った。いい匂いが・・・。
「お母さーん友達入れたよー。」「まあ、誰?ああ、絢音ちゃん!それと・・・?」
「こいつは大江祐里。俺の親友さ!」
・・・くぅーー!名前言われても嬉しいのに、親友って・・・・。感動!
「は、始めまして、大江デス・・。」「ヨロシクね!祐里って祐真と似てるわね!」
「はい、よく言われます・・。」
そしたら絢音が耳元で
「よかったね〜、まあ名前同じの方が良かったか?」
もー、からかうな!そういえば絢音も好きな人いたよね?確か名前は・・綾瀬し・・・
「その名を言うな・・・。」
うわっ!すっごい怒ってる・・・?わかったよ、言わないよ。
「そういえば祐君、熱何度だったの?」
ゆ、ゆ、祐君!?木戸って家でそう呼ばれてたんだ!ビックリ!
「熱?ああー。38.2だったよ。」「「結構熱高いじゃん!!」」
「まあ、平熱低いからちょっと辛いけどね。でもお前ら来たしちょっと治ったよ!!」
「人来て治るんだったら風邪薬いらんやろ?」「まあな!」
「祐君、ベットに戻ったら?顔赤いよ?」「そ、そうかな?顔赤い?」
「うん、まるで照れてるみたいに!」「えっ!?俺照れてないよ!?」
「まあ、ベットにLet'sgo!」「祐里やっぱ変なところで発音いいよね?」
「たしかに、発音いいな!」「そこはもう突っ込まない!」
「じゃあ行こっか!木戸のベットに。」「う、うん。」
木戸の部屋に入った。わー、綺麗だなー!
「そ、そんなにジロジロ見ないでよ、何かこっちが恥ずかしい。」
「えっ?!ご、ごめん・・・。何か初めて見るからさ・・。」
「あっ!祐里ここに祐里が書いたとみられる手――。」
「わーーーーーーーーーー!!!!」
絢音の言葉を下げりるように大声を出した。
「「どうした!?」」「ご、ごめん。絢音、ここのものに一切手出しするなよ!!」
「は、はーい・・・。」「?」
木戸、知られちゃいけないもの持ってるんだ。流石モテ男・・・。
「早く寝たら?木戸。」「うん。よいっしょ。」
まだ顔赤いな。木戸やっぱ好きだな・・・。かっこいいな。あれ?いろいろ考えてたら絢音?
どこいった?ってうちと木戸の二人きり!?絢音絶対仕込んだな。まあ今回は許そう。
あっ!タオル落ちてる、変えなきゃ!
「ちょっととるよーー。よいしょ!」
絞ってっと!よいしょ!そーっと乗せてっと。よし!完了!
「・・・・・あ・・・・。」「木戸?大丈夫?」「・・・・・・好きだなあ・・・・。」
「?今何て・・・。」「・・・・大江・・やっぱ・・好きだなあ・・・。」
へっ!?う、うち?まって頭が混乱してる・・・。あーーやばいもう無理!ドアを開けると
コップを持ってた絢音がいた。
「絢音、今日もう帰るね。」「え?なんで・・・。」「用事思い出したから。」
「え、あ、うん。わかった。」「じゃあね!」
あーーー逃げちゃった・・・。木戸が復活したら合う顔がないよ・・・。
でも、嬉しいな・・・。ってアレ?前にいるのって三浦?あっ!三浦ってのは三浦楓。ちび。
でも、うちの気になる人?かな?あ!木戸は好き、三浦は友達として好きってこと。
まあでも好きかもしれないんだけど・・・。
「おーい!三浦ー!」
「ん?何だ、大江か。」「何だとは何さ!!」「ごめんて。」
ランドセルしょってるから学童から帰ってきたのかな?まあうちもしょってるけど。
「今帰り?」「うん、そういう大江も?」「うん、連絡帳届けてたから。」「誰の?」
「えっ?木戸にだけど・・・。」「ふーん・・・。それって男子?」「うん?そうだけど。」
「ふーん・・・・・。」「どうしたの?浮かない顔して。」「いや・・・なんでも。」
どうしたんだろ?いつもの三浦じゃないな・・・?おかしい!!
てか、三浦ってこっち方面だったっけ?まあ学童行ってるしね。
「てか、大江も浮かない顔してるじゃん!」
笑顔で言うな・・・。照れる。お前の笑顔可愛いんだから。
「そう?自分ではわかんないな。」
石を蹴りながらうちは言った。
「確かにいっつも笑顔で元気だしな!大江は!」
「まあね!!元気が取り柄だもん!!」「まあな、元気すぎだけど。」
いいじゃんか!元気で!!てかマンションついたけどあんたも此処なの?
「うん。ここだけど・・・・。お前も?!」「う、うん。」
二人達思った。「「知らなかった」」と――。
うちの家の前についた。
「ねえ、三浦ん家ってそこ?」「お前も・・・そこ?」
「「なんで隣りなわけーーー?」」
さて、次回は番外編。藤井絢音と綾瀬翔太の物語について話しましょう。