―ねぇ、その願いあたしたちが叶えてあげる。
これが、私達の出会い。
独りぼっちの私に声をかけてくれたのは、孤独な二人の少女でした。
「はぁ……」
「どうしたの、沙織?」
ため息をついた私に、隣を歩いていた友人の都が声をかけてくる。
「いやー、もうちょっとかわいくなれればなって思って」
「あー、私もかわいくなりたいなぁ」
そうつぶやく都と別れて、数分後、ぶらぶら歩いていた私は突然声をかけられた。
「ねぇ……」
風の音にも負けるような小さな声だったので、私は始め気付かなかった。
「ねぇってば」
肩をたたかれて、振り返った私は二人の少女と目があった。
二人はそっくりな顔をしていて、とてもかわいらしかった。
双子ちゃんかな?
そう思っていると……。
「うん、あたし達、双子!」
私の気持ちを察したのか、片方がそう呼びかける。
「あたし達ね、ちょっと聞きたいことがあって……」
「なんですか?」
聞き返すと、もう片方が答える。
「me達ね、喫茶店を探してるんだよね。ひよこ喫茶っていうお店なんだけど」