気まぐれ 短編集♪

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1:lemon◆2EM:2015/11/23(月) 14:24


〜はじめまして〜

たまに短編小説を更新していきたいと思います!

・荒らしはダメ!

・他の方は基本感想だけでお願いしますm(__)m

題名はないときが多い…ていうかほぼないです。

スレ主の文才は0です。
どうか暖かい目で見守ってくださいね…。

では始めっ

2:lemon◆2EM:2015/11/23(月) 14:32

「毎日暇だなぁ…なんかやることないかな…」

ポニーテールの黒髪の少女、真那は、休日なのに頬杖をついていた。
暇なのだ。やることが全くなく、やる気もでない。

そこでーーー

「そうだ!ネットで怖いと噂の『一人かくれんぼ』やろうかな!」

そう。『一人かくれんぼ』。

夜中に行う。
ぬいぐるみが必要だ。そして塩水。
赤い糸なども…

「夜じゃないと無理だよねぇ…ぬいぐるみどれにしようか決めとこっと♪」

そうしてあたしは、ぬいぐるみがおいてあるところに行った。
熊やパンダ…色々あるが、あたしには一つ決めたものがあった。

「これこれ!大分古くなってるのよね〜」

それは、金色の髪の毛に、水色のドレスを着ている可愛い女の子のぬいぐるみ。
あたしが小さい頃から持っている、思い出深いものだ。
もったいない気もするが、あたしのところはぬいぐるみの山。
古いものから捨てていこうと思った。

幸い一人かくれんぼで使ったぬいぐるみは、燃やさなくてはならない。
こっちにとっては好都合だ。

「そうそう、塩水もいるから…」

あたしはそのあとの色々な準備をした──。


そうして、夜の三時─────…。

続く

真那は18歳で一人暮らしという設定です。
次で完結!

3:lemon◆2EM:2015/11/23(月) 14:39




下準備としてぬいぐるみに『アイ』という名前をつけて、詰め物を全て出して代わりに米とあたしの爪(切って入れる)を入れて縫い合わせておいた。

余った糸は、ある程度ぬいぐるみに巻きつけて結んだ。

中に入れる米はぬいぐるみの内臓を、赤い糸は血管を表しているらしい。

隠れ場所を決めておき、そこに塩水を用意しておいた。

午前3時になった。


さ ぁ 、 ゲ ー ム 開 始 だ 。


ぬいぐるみに対して

「最初の鬼は真那だから」

と3回言い、浴室に行き、水を張った風呂桶にアイを入れた。

家中の照明を全て消してテレビだけつけ、砂嵐の画面で目を瞑って10秒数える。

そうしてまた刃物を持って風呂場に行き、

「アイ見つけた」

と言って刺した。

「次はアイが鬼だから」
(または「次はアイが鬼」)

と言い、あたしは塩水のある隠れ場所に隠れた。

隠れる場所はタンス。

十分な広さがあり、隠れ場所には最適だ。

(ふふっ、以外と怖いし面白いな…やってよかった)

昼はあんなに暇だったのに、こんな気軽にスリルを体験できるなんてね…。

大満足だわ。

と、思ってた矢先


ザクッ…

「え?」

目を見開いてしまった。

突然変な音が聞こえたのだから。

(ま…まぁ…虫かなんかでしょ…)

少し背中に嫌な汗が伝う。

(そうだ。これ一、二時間で終わらさないといけないんだよね…)

一応置いておいた時計を見てみた。

見てみると、もう時間は四時半。

(もうこんな時間なんだ…もうやめよう)

終わらそうと思い、あたしは塩水を少し口に含み、その残ったコップを持ち、ぬいぐるみを探した。

(アイは浴室にいるはずだよね…)

と、あたしは浴室に向かった。

浴室の扉を開け、終わる方法のをやろうとした。

けれど─────…

「えっ…あれ…?」

















────そこにアイはいなかった。

「嘘…」

嘘、嘘、嘘…

ここに…いるはずなのに…!!


あたしは家中探しまわった。

けれど、アイは見つからなかった…。

「どこなのっ…!?」

立ち止まった。

頭の中がこんがらがってしまった。

「そうだよ…きっと誰かの悪戯…だよ…」

そう言い聞かせ、探した。

時間は…分からない。

早く終わらせないといけないのに…ッッ!!

その時だ。





















ポン…

肩に何かが乗った。

「え…」

見てみると、肌色。

見覚えのある水色の袖が見える。

もしかして────…

「ア…イ…?」

振り向いたら…


ア イ の ぬ い ぐ る み 。


アイはにっこりと笑ってる。



《見ィつけたぁ》






















カチッと…5時1分へと…変わった。





end

4:lemon◆2EM:2015/11/24(火) 21:21





白いワンピースを着た少女が、真っ暗な部屋の中を逃げ回る。

ズザッッ

「あっっ…!!!…いたっ…」

こけてしまった。
膝には、血が下に水溜まりを作るくらい出ている。

「いやっ…やだっ…!!!!」

その後ろから、よろめきながら歩いてくる、黒のシャツにジーンズを穿いた、包丁を持った少年。

「なんで逃げるんだよォ…お前は…、俺…が、好き…なんだろ…?」

少女はまだ逃げようとするが、膝の傷の痛みが全身に走り、倒れこんでしまう。

だがその少女は、足を引きずりながらも、手だけで逃げた。
少年は気持ちが悪いくらいゆっくり、ふらめきながら歩いている。

ニッコリと、不気味な笑顔を浮かべ、笑い声をもらしながら…

「そ…んな…っ」

少女は絶望したような顔をした。
行き止まりなのだ。分かれ道などなく、目の前にただ壁があり、後ろからは少年の笑い声が聞こえるだけ。

逃げ場など、ない…。

「はぁはぁはぁ…っ…」

怖い 怖い 怖い

その感情だけが、少女を支配していた。
綺麗な茶髪をぐしゃぐしゃにしながらも、顔を涙で濡らしながらも、少女は、ただ絶望しているだけ…。

目から流れるしょっぱい雨が、"悲しみ"という感情を思い出させてくれる。

「見付けた…!!!!」

シュッッ

赤い液体が飛び散る。

「う"あ"あ"あ"…っ!!!!!」

少女の左手は朱に染まり、白のワンピースにも染まって行く。
足の傷もまだ血を流し続け、少女の目には透明な雫が溢れる。

「やめて…!!やめ…」

「なんでだよ…?お前は俺が嫌いなのか…?」

「…嫌いよ!!!大ッ嫌い!!!!!


…っ!」

少女ははっとした。

少年はまだ笑い続ける。

「アハハ…ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ…!!!!!!」

少女は肩をビクッと揺らした。
少年は後ろを向き、グキッと折れそうなくらい首を曲げ、言った。

「そうなんだね…。お前は…


















俺が嫌いッッ」

バキッ

少年は少女の腹を蹴った。

「うっっ!!!ゲホっゲホっ…はぁっ…はぁ…はぁ…」

少年はまだ蹴る。

「俺のことが嫌いお前なんて…




















いらないッッ!!!!!!!!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁあッッ…う"あ"っ!!?」

少年は、手に持っている包丁を上にあげた。
真っ暗な部屋に1つだけある電気が、包丁をを照らす。

「いや、いや、いや、いや…!!

いや!!!!!!」

少女は狂ったように悲鳴をあげる

「黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ」

少年も狂ったように言う。

「やめっ…やめてっ…
やめてェェェェェェェェ!!!!!!」



「黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!!!!!!」

「ふっ…あっ…あああぁぁぁぁああぁあ!!!!!!」


「黙れ!!!!!!!!!!!!!!」

















そのとき、少年の目が明かりに照らされた。


end


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