STORY
これは天正11年に生まれた娘
これはオリジナル時代劇である。
登場人物
養光院(ようこういん)
名はお国
大名,小宮山直秀に仕える重臣,望月智章と母は直秀の一人娘,小太郎姫の乳母,薬子
明るくて元気一杯で頭脳明細な持ち主
実の姉のように親しくしていた小太郎姫とは仲がよく成長してからは小太郎姫を守るため侍女として仕える。
18歳の時に小太郎姫の紹介で高階春長の妻になる。2男7女と9人の子宝に恵まれる。
夫亡き後は出家後は「養光院」と呼ばれる
小太郎姫の息子,勝丸を養育する。
55歳の時に病に倒れ寝たきりの生活。
56歳の時に亡くす。
望月智章(もちつきともあき)
小宮山直秀の重臣,お国の父
薬子(くすこ)
小太郎姫の乳母,お国を含む4人の母
望月幸治(もちつきゆきはる)
智章の長男,お国の兄,幼名「虎千代」
8歳の時に6歳歳上の妻を迎える。
鶴千代(つるちよ)
智章の次男,お国の兄,3歳の時に急死
花(はな)
智章の長女,お国の姉
鶴千代と同じ3歳で急死
文(あや)
幸治の前妻
13歳の時に幸治の妻としてむかえる。
一人息子,孝治を授かる。
しかし25歳という若さで亡くす。
倫(りん)
幸治の後妻
幸治との間には子宝には恵まれなかったが
文の息子を大事に育てられる。
高階春長(たかしなはるなが)
お国の夫
小宮山直秀(こみやまなおひで)
小太郎姫(こたろうひめ)
第1話「私!お国!」
天正11年.春
智章「・・薬子,よくやった」
薬子「花も鶴千代も亡くなった,この子だけ,
長生きしてもらいたい」
名は「国」
ガラァ
虎千代「母上,父上,及びでしょう?」
当時,10歳だった兄。
薬子「そなたの妹じゃ」
微笑む母
・・あれから5年・・
母,薬子が倒れた。
薬子は25歳で亡くす。
小宮山直秀の娘,小太郎姫の乳母として仕えていた。15歳で虎千代が産み,16歳,鶴千代を産み,18歳で花を産むが二人は幼くして亡くす。
お国「父上,なぜ,泣いてるのです?」
智章「お国・・・」
国は5歳
虎千代も名を「幸治」とかえた。
薬子が亡くして3ヶ月
・・・・
智章「しばらく,貴方様を出れずすみません,直秀様」
お国「どなたです?」
智章「こらぁ!お国!」
直秀「わっはっは(笑).おもろい!」
智章「この子は私の娘,お国です」
直秀「国と申すのか,では,私の一人娘を呼ぼう」
ある障子に人影
「父上,及びでしょか?」
直秀「来い」
ガラァ
直秀「わが一人娘,小太郎姫じゃ」
小太郎姫「直秀の娘,小太郎です」
智章「小太郎姫様は随分,大きくなりましたなあ」
小太郎姫「9歳になりました」
智章「なぜ,小太郎と名付けたのです」
直秀「本名は「秀子」だが男の子が欲しかったからその名でよんでいる」
智章「そうですか」
直秀「この度は言い忘れましたが薬子がお亡くなりに?」
智章「・・はっ・・はい」
小太郎姫の乳母は薬子
小太郎姫「私も可哀想で・・」
智章「身体が弱かったからな?」
第二話「継母様」
追加人物
お梅の方
智章の後妻,お国の義母
・・・・・
私は10歳になりました。
智章「国.幸治.話がある」
お国「何ですか,父上」
幸治「父上?」
智章「・・来て」
襖の影に見かけない女性の姿
「参ります」
襖を開けたら・・・・,
「私はこの度,智章の妻になります,梅でこざいます」
智章「そうなんだ」
お国「梅様?」
彼女はお梅の方,まだ21歳と若い。
梅「私は殿君を支えたいと思う」
お国「私こそ,よろしくお願いします」
幸治「はい」
そして新しい仲間が増えた。
築山城
小宮山直秀「お国,大きくなったなあ?」
お国「はい,私も10になりました」
小宮山直秀「そろそろ,嫁ぎ先を決めなければ」
智章「まだ,早いと」
小宮山直秀「いいや,もういいだろう,私の養女として迎えたい」
智章「養女?」
小宮山直秀「小太郎は一人娘で跡取り娘。それで敵国の二階堂貞興の元へ嫁げ!」
智章「・・!」
小宮山直秀「それでは婚式は明日にしよう」
智章「婚式?」
お国「お言葉に誓って」
そのあと
智章「お国,いいのか?」
お国「いいのじゃ,私も小宮山のためならとついでも構わぬ」
そんなお国は急な婚式。
その翌年
白い着物を着たお国は10歳で二階堂貞興の元へ嫁いだ,相手は18歳。
お籠を用意した。そして二階堂家へ嫁ぐ。
貞興「全く,婚式は疲れるの?」
お国「私はこの度,妻になる,お国と申す」
貞興「君はまだ幼い,だからもう少し大人になったら子を作ろう」
お国「はい」
そして3年
13歳の時に御懐妊した。
お国は男の子を産んだ。
名は「国之助(くにのすけ)」
お国「国之助」
貞興「すまない,こんな小さな身体で産んだな」
お国「いいえ,これも運命,私は息子を立派に育てます」
タアタアタアタア
侍女「お国様,小太郎姫様から文を」
お国「文?」
それは姉のように従う小太郎姫。
しかしそんな幸せをつかの間に。
まだ幼い国之助を残し貞興は20歳で死去
その一家も戦で戦死。
国之助も身体が弱く2歳で早世した。
小宮山家にもどり。
小太郎姫「・・お国」
お国「私はなにしに嫁いだろうか?」
私は涙を我慢した。
何故たろう?
私は心がなにもなくった。
私は小太郎姫様をお守りする。