嫌だ、死にたくない。
>>0002.
今日は、誰を吊るしますか__?
。あてんそん。
*暗い、シリアス
*短編じゃなくても続ける
*迷惑行為NG
>>0003.
挨拶
まずはじめに。
気分で立てたスレです。(ここ大事)
人狼ゲームのお話です〜、でも簡単な
ルールのやつです。(詳しくない)
あんま面白くはない…です(´;ω;`)
生ゴミを見る目程度でご勘弁を……!
>>0004.
演者様達
河嶋 芳佳【カワシマ ヨシカ】
大人しいが、やる時はやる女の子。
近江ヶ崎 朱鷺【オオミガサキ トキ】
財閥のお嬢様。気が強く芳佳の親友。
新野 秋音【ニイノ アキネ】
芳佳達のクラスの転校生。美人。
仲山 悠 【ナカヤマ ハルカ】
割と顔は良い男の子。ゲーマー。
六田 憲介【ムツタ ケイスケ】
さっぱりしたスポーツ系男子。
ヴァルシュタ 相生【アイオイ】
ハーフで片言。やや病んでいる。
>>0005.
人狼ゲーム 説明
村人4人・人狼1人・占い師1人
朝・・・犠牲者確認&占い結果発表
昼・・・話し合い&投票
夕・・・投票結果発表&吊り
夜・・・襲撃&占い
以上です!
1
__某市某高等学校。
その学舎で、明るく楽しく『青春』を送る6人の生徒。
「悠〜……ってまだゲームしてる……。さっきから芳佳が呼んでるっつの」
「と、朱鷺……!大丈夫だから……」
悠、と呼ばれた男子生徒は、赤いヘッドフォンを気怠そうに外すと、眠たげな目を朱鷺と呼ばれる少女に向けた。
「ん、っだよ近江ヶ崎……うるせぇっつの……。あとお前の名前言いにくい、改名しろ」
「なッ……うちは由緒正しき近江ヶ崎財閥なのよ!汚さないでくれる!?」
少し悲しそうに朱鷺は言った。
「ケ、喧嘩、良ク……ナイ」
「……お前だけだよ、俺の味方は」
色白で負のオーラを放つ彼、ヴァルシュタ相生が現れると、悠がさっと彼の後ろに隠れた。
「ボ、僕、要ラ、ナイ」
片言でも伝わる闇は、辺りを暗い雰囲気を包んでしまう。
「うん、やめようかこの空気。うんやめようそうしよう」
やや引き気味に言う六田憲介は、手にしているダンボール箱を廊下に置く。
そう、この学校は今。
数日後に行われる文化祭の準備の真っ最中なのである。
正に青春という輝かしい時期。
__しかし。
希望に満ち溢れた彼らの顔は、数秒後、一瞬にして絶望に歪む事となる。
>>4
六田 憲介【ムツタ ケイスケ】
ではなく【ムツタ ケンスケ】です。
失礼致しました。
2
__突然だった。
芳佳が何か言いたげに口を開いたその刹那、瞬間の出来事。
突然、彼らが談笑していた廊下という空間が歪み、6人は奈落の底へ突き落とされる感覚に襲われる。
「へっ……?えっ……?」
芳佳が周りを見渡すと、散り散りではあったが全員が居る事を確認出来た。
何かを叫ぶ朱鷺。先程まで喋っていなかった新野秋音も、おろおろとしながら何かを叫んでいるように見えた。
ヘッドフォンを外し、ただただ周囲を見渡す悠。何かに燃え上がり、興奮を抑え切れていない憲介。三角座りをして下を見つめる相生。
それぞれが戸惑い、興奮し、諦めて。
__『死』を、覚悟した。
非現実的な、『落ちていく』光景。
これが地獄へ向かう道__という考えが、全員の脳裏によぎった。
「神様!!」
誰かが叫んだ。
いや、全員が、だ。
誰もが、さっきの日常に戻りたいと願ったのだ。
だが、その願いも無慈悲に覆され。
数十秒後、
『地獄』へ、辿り着いた__。
3
「痛ぁッ!?」
落ちた衝撃で派手に尻もちをついた芳佳は、痛そうに腰を擦った。
人間、何故か尻もちをつくと全く関係が無いにも関わらず腰を擦る。
不思議なもんだ、と緊張感の無い考えが芳佳に浮かんだ。
だがすぐにハッとし、周りを見渡す。
全員が近くで呆然としているが、1人じゃないだけマシという事にしたと思われる素振りを見せる6人は、安堵や不安が入り混じった曖昧な笑みを浮かべた。
「……ッつーかここどこだよ!?」
急に大声で叫んだ憲介に、秋音は「うわぁッ!」と驚いていたが構う事は誰もしなかった。
憲介の言う通りだ。
6人は黒と白のツートンになっているタイルの床に座っていた。
壁には時計等の物は無く、妙に赤黒いカーテンが全てを覆い隠している。
不気味なチェスの駒のオブジェが1つあり、テレビのような物が吊り下がっていたが、それ以外は何も無かった。
「何だこれ……、ゲームでよくあるやつかよ。死んで転生して異世界に来る的な」
「へぇッ!?じゃあ私達……死んじゃったって事ですか!?」
「……いや、でも現にこうして意識はあるわけだよ?まだそうとは断定出来ないし……。もう悠!秋音ちゃん怖がっちゃってるじゃん!」
「俺が悪いのかよ!?」
朱鷺と悠が言い合う__そんないつもの風景に、芳佳は安心した。
なんとかなるかも知れない、と。
その時、天井から吊り下がっていたテレビが、ポツンと点いた。
画面の奥に居たのは__
1人の、ピエロだった。
4 1/2
「__ようこそ、地獄へ……」
ややねっとりとゆっくり喋る優しい女性の声が、ピエロのお面の奥から窺える。
「じ……ごく……?」
「そう、地獄……。と言っても、貴方達が想像しているであろう……延々と拷問を受けるような、所謂死後に悪人が辿り着く方の地獄ではありません」
一瞬、全員の胸にざわりとした何かが通り過ぎていった。
「噛み砕いて言いますと、明日から貴方達にはゲームを行って頂きます」
「ゲーム?」
その言葉に真っ先に反応したのは悠。
ゲーマーの血が騒いだように、目をきらきらと輝かせている。
「で、何のゲームなんだよ!?」
かなり興奮気味に聞く悠に、芳佳は全く違う印象を抱く。
「人狼ゲームです」
沈黙。
ほんの一瞬が、6人には長く感じられた。
「貴方方には……殺し合いをして頂きます」
「……は?」
放心状態の朱鷺は、目を見開き、脱力したように膝から崩れ落ちた。
「本当は12人で本格的にやりたかったのですが……。こちらの手違いで半分の6人しか呼べませんでしたから。全く、最近の死神は……」
ピエロはぶつぶつと声のトーンを落として愚痴り出す。
「おっと……これは申し遅れました。私はGM(ゲームマスター)と申します。貴方達を監視し、導き、指示を出す……先生のようなものだと思って下さい。以後、お見知り置きを」
朱鷺は我慢出来ずに泣き出した。
それもそうだ、朱鷺は皆と一緒に居る事が出来ればそれで良いと発言した事があった。
大切な友達と殺し合うなんて、到底出来ないと思ったのだ。
「分かりやすいルールになっておりますのでご安心を。村人が4人、占い師が1人、人狼が1人制の人狼ゲームです」
「あっ、そういえば……!」
思い出したように秋音が手を叩く。
「おや、どうしたのですか?秋音さん」
秋音はふぅと溜め息を吐いてから、
「もう何故名前を知っているのかなんてどうでも良くなってきました……。死神に連れて来られたって……私達死んでるんですか?」
「……いえ、気絶しているようなものですね。貴方達、妙に微睡みの中に居る気はしませんか?」
「あ……そういえば……」
「現実世界の貴方達は気絶しています。意識は勿論無く、心臓も辛うじて動いている状態……9割の意識はこちらに、1割の意識は現実にあります」
淡々と告げるピエロは、やはりどこか不気味だった__。
4 2/2
「__と、言うわけですので先にカードを引いて下さい」
そんな言葉が聞こえた瞬間、目の前に6枚のカードが綺麗に揃えられた状態で出て来た。
「これを適当に引けば良いんですね……?」
芳佳が不安そうに問い掛けると、ピエロはやはり丁寧な口調で「えぇ、適当にどうぞ」と返す。
「じゃ、じゃあ……。朱鷺ちゃん、引くよ……?」
「へ……あ、あぁ、うん」
ハッと我に返った朱鷺は、優しく問うた秋音と目が合わせられない程困惑していた。
「じゃあ引くぞー?せーのッ!」
憲介の元気な掛け声で一斉にカードを引く。
皆悟られぬように表情を殺す。
「では一先ず解散です。朝までは皆様ご自由にお過ごし下さい。因みに皆様は女子部屋、男子部屋と分かれておりますのでどうぞ」
ピエロが言い終えた直後プツリとテレビの電源が落ちた。
「……芳佳……秋音ちゃん……」
朱鷺の声に芳佳と秋音が振り向くと、朱鷺は青ざめたままガタガタと震えていた。
「もう……部屋……行こ……?もうこんなの嫌……気持ち悪い……ッ!」
朱鷺は苦しそうに言うと、手で髪を掻きむしった。
「……うん、そうだね。秋音ちゃん、行こ?」
「あっ、はい!」
「じゃあオレ達も部屋行くかー」
憲介が軽く言うと、悠、相生もついて行く。
悠、相生は諦めていた。
『どうせ死ぬ』事を__。