【東方オリキャラ】Nightmares are always by my side…

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1:蔭枕九富◆gI:2020/06/24(水) 12:40

平穏な日常、当たり前の毎日の中には、見えない悪夢が隠れている・・・・・

その悪夢がどんなに小さな些細なものであったとしても、気づいたならば決して見逃すことは許されない・・・・・

平穏を崩されたくないのであれば・・・・・

590:妖精メイド◆3.:2021/08/30(月) 11:41

妖精メイド
「このまま何事も起こらなければいいのですが……」

妖精メイドは静かにレミリアの傍に近付きながら、このまま何事も起こらずに平和が続けばいいのにと呟く。

591:深淵の始まり◆gI:2021/08/30(月) 17:53

パチュリー「あまいわね・・・・・」

(美鈴なら大丈夫だと、何事も起こらなければいいと言葉を交わすレミリアと妖精メイドの前にパチュリーがやってくる・・・・・)

レミリア「あまいって、どういうこと?」

パチュリー「もう数日も経つのよ?流石にわかってるんでしょ?美鈴はあの女の手に落ちたのよ・・・・・」

レミリア「それは万に一つの可能性でしょ?」

パチュリー「そう言い切れる根拠は?それとも、事実である可能性が高いことを認めないのが、紅魔館の主の務めなのかしら?」

レミリア「何ですって?」

(お互い一歩も引かない言い争いに、場の空気が気まずくなる・・・・・

双方から意見が食い違いぶつかる、この様までも邪仙の掌の上で全て計画されているようにすら思えてくる・・・・・)

592:妖精メイド◆3.:2021/08/30(月) 19:41

妖精メイド
「うぅ……美鈴さんが帰って来なかったらどうしよう……
美鈴さんは普段は寝てばかりですが、門番を勤めている娘達を助けてくれたり、美鈴さんが庭で育てたフルーツをくれたりもしていた、とても優しい方です……」

互いに美鈴の所在について話しているレミリアとパチュリーの前で、妖精メイドはあまり知られていなかった美鈴の一面についてや、その優しさによって活気が出ていた事を言う……



妖精メイド
「美鈴さんが居なくなってから、みんな元気が無いみたいで……
はやく帰って来て欲しいです……」

パチュリーにビックリしてレミリアの後ろに隠れるようにして移動すると、力無く美鈴にはやく帰って来て欲しいと言うのだが、これがレミリアとパチュリーの二人の仲に不和の種が生じてしまうことになるかもしれない……

青娥に借りを作ることを拒んだ結果、美鈴は行方不明になり、館内の妖精メイド達の士気も下がってしまう現状に繋がってしまった……加えて、これで美鈴が青娥に唆されて何か問題を起こしてしまう可能性も考えると、これが最善の手であるとは言い難いだろう。

593:悪夢の中の理想の現実◆gI:2021/09/01(水) 03:54

レミリア「・・・・・大丈夫よ、必ず戻ってくるわ・・・・・」

(確信なんてない、ただ、こう言うことで妖精メイドたちの心を少しでも安らぐようにするのが、今の自分にできる主としてのせめてものことだと)

594:深淵の始まり◆gI:2021/09/01(水) 04:06

レミリア「・・・・・大丈夫よ、必ず戻ってくるわ・・・・・」

(確信なんてない、ただ、こう言うことで妖精メイドたちの心を少しでも安らぐようにするのが、今の自分にできる主としてのせめてものことだと思っているものの、この言葉には、美鈴が戻ってくるということを自分が一番信じている、いや、願っているということの意思表示なのかもしれない・・・・・)

595:妖精メイド◆3.:2021/09/01(水) 05:23

妖精メイド
「………………。」

妖精メイドはレミリアの必ず戻ってきてくれると言う言葉を信じたのか、それともまだ悲しみや不安が残っているからなのか、何も答える事無くただ静かにうつむきながら部屋を出て行く……

596:深淵の始まり◆gI:2021/09/01(水) 16:58

レミリア「・・・・・複雑ね」

(咲夜は未だ意識不明、美鈴は行方不明、紅魔館における大切なモノが二つ無い現状、レミリアは主としての責任を感じていた・・・・・

もし、美鈴が邪仙に協力しているとするならば、あちら側はどういう手で攻めてくるのか、という不安はある・・・・・)

597:暗躍するモノ◆3.:2021/09/01(水) 17:02

【紅魔館 メイド妖精の部屋】


妖精メイド
「う……ぁ…………」
《ズルッ》

部屋に戻った妖精メイドは自分の胸元を苦しそうに押さえながら、嗚咽し始めると、妖精メイドの体内に入り込み、その肉体を操っていた青娥が妖精メイドの口から這い出て来る……



《ドチャッ》
青娥
「フフフ……なるほどね?
案の定、最初に言っていた時みたいに永遠亭に運ばれたようね。」

青娥は妖精メイドの体内に入り込む事で自分の邪気や魔力を隠すと同時に、レミリアから情報を引き出すために再度潜入していた……
ヤンシャオグイ……流産した赤子や殺害された赤子を利用した外道の呪術の扱いに長けた青娥はその応用として他者の体内に入り込む事で感知や探知を掻い潜る事が出来る。
レミリア自身の言っていた言葉や、直近の状況からして永遠亭に運ばれたと確信する……



青娥
「龍(ケダモノ)に仲間や人間みたいな感情はいらない。あの侵入者がメイドを殺害した事にして、ついでにあの吸血鬼達が見殺しにしたと言えば……彼女の精神は確実に崩壊する。
憎悪と復讐の化身になった龍を操ることが出来れば、私は更なる力を手に入れることが出来る。」

妖精メイド
「う……ぅぅ………さ……くや………さ…………逃げ……て……」

青娥は美鈴を憎悪と復讐によって塗り潰し、全てを破壊する龍に変えることでそれを使役し、自分の力をも高めようと考えている……
そんな野心を露にした青娥の足元では、骨を抜き取られ、内臓の配置さえも変えられた事で身動き一つ取れない肉のスーツとなった妖精メイドは主のレミリアを裏切るような形になってしまった事に涙を流しながら咲夜に逃げて欲しいと呟く。

だが、青娥は最早用済みとなったその妖精メイドを気遣うような事はなく、証拠を隠滅するために何の躊躇いもなく床に倒れた妖精メイドに左手を翳し、その呪力を用いることで自然の化身である妖精メイドの肉体を急速に朽ち果てさせ、消滅させて行く……



青娥
「さあ……歩み始めましょう。
私が至高の天人……いえ、神になるための道を……!」



【邪仙は美鈴と妖精メイドの感情を踏みにじり、侵入者の影に隠れて自身の欲望を満たすために暗躍していく……】

598:狙われた永遠亭◆3.:2021/09/01(水) 17:04

【永遠亭 病室】


妖怪兎
「えーっと、十六夜さん〜。
起きていますか〜?」

邪仙の揺らぐことの無い野心と尽きることの無い欲望の矛先を向けられている事を知らぬ永遠亭……
そこでは鎮痛剤や治療薬、そして交換用の点滴が乗せられた木のトレイを持って咲夜がいる病室までトコトコと歩いて来た妖怪兎の一人が間の抜けた声で咲夜に起きているかと声をかけてみる。

599:悪夢の中の理想の現実◆gI:2021/09/02(木) 17:19

レミリア「・・・・・」

(今、近くでなにかおぞましいことが起きたような、そんな気がした・・・・・

レミリアに生まれつき備わっている本能がそう告げたのかどうかは定かではないが、少なくとも、背筋に寒気が走ったのは紛れもない事実だが、妖精メイドが青蛾にあやつり人形の如く利用され、〇されたという事実など知るはずもなかった・・・・・)

咲夜「・・・・・」

(妖怪兎の問いかけには反応せず、未だに意識不明の状態が続いている咲夜・・・・・

一命は取り留めたものの、意識が戻る気配はなく、侵入者と一戦交えた後、紅魔館で起きた出来事、そして今紅魔館で起きていることを知らない咲夜は、意識が戻ってすべてを知ったらどんな顔をするのだろうか・・・・・)

600:狙われた永遠亭◆3.:2021/09/02(木) 20:38

妖怪兎
「まだ意識が戻っていないみたい……
ま、いいや。それじゃ、もう無くなりそうなんで点滴を交換しますね。」

鎮痛剤と治療薬の乗せられた木のトレイを近くのテーブルの上に乗せると、あまり慣れていない手付きでほとんど空になった点滴の袋を取り外し、その代わりとして新しい点滴のパックに付け替え始める。

チルノや妖怪兎が迷いの竹林内で攻撃され、更には館内で謎の侵入者の手で小悪魔が殺害され、咲夜も瀕死の重傷を受けたと言う騒動に便乗して暗躍する青娥の事を予知することが出来る者はまだ居ないだろう……

601:深淵の始まり◆gI:2021/09/03(金) 13:49

咲夜「・・・・・」

ピクッ・・・・・

(妖怪兎が点滴を交換しようとしたその時、咲夜の指が僅かに動く・・・・・

永遠亭へと運ばれ、そして意識不明のまま数日が経過していた時だからこそ、妖怪兎の見間違いでない限りは、咲夜の意識が戻った可能性が高い・・・・・)

602:狙われた永遠亭◆3.:2021/09/03(金) 14:06

妖怪兎
「…………!
意識が戻ったのか!?」

点滴を交換しようとしている中、微かに咲夜の指が動いたのを見ると驚き、一瞬だけ手が止まるが、直ぐに咲夜が本当に意識が戻ったのかどうかを確認するために声をかけつつ、点滴の入れ替えを急ごうとする。

603:深淵の始まり◆gI:2021/09/04(土) 06:22

・・・・・うっ・・・・・!ん・・・・・ん・・・・・?

(咲夜はわずかに声を漏らしながら、ゆっくりと目を開ける・・・・・

目を開けると、目の前には妖怪兎がいるということはわかるが、なぜ目の前に妖怪兎がいるのか、なぜ自分はここにいるのか、一体何が起きたのかなど、記憶の処理が追いつかないでいる・・・・・

そして、腹部にはまだ痛みも残っており、それもあって表情を少し歪めている・・・・・)

604:狙われた永遠亭◆3.:2021/09/04(土) 11:28

妖怪兎?
「……あらあら、目が覚めてしまわれたのですね?
それなら仕方ありませんわ。」

咲夜が目を覚ました事に気付くと妖怪兎は途端に口調が変わり、それと同時に手にした注射器を咲夜の首筋に向けて突き刺し、薬品を注入しようと襲い掛かる。

咲夜が下手に動こうとすれば腹部の傷が開いてしまう可能性があり、更には暫くはまるで体を動かせていなかった事から機敏に体を動かすことは困難な状態になってしまっているだろう……

605:深淵の始まり◆gI:2021/09/04(土) 19:29

咲夜「・・・っ・・・・・!?」

(動けば傷口が痛み、大声を出しても傷口が痛む・・・・・

まさにどうすることもできない、誰にも助けを求めることが出来ない状況下で、妖怪兎に扮した何かに襲われることしか出来ない・・・・・

相手側からすれば、絶好のチャンスなのだろう・・・・・)

606:狙われた永遠亭◆3.:2021/09/04(土) 20:58

妖怪兎?
「大丈夫大丈夫、貴方の死は無駄にはならないわ。だって……私が神仏になるための足掛かりになれるのだもの。」

妖怪兎は無表情のまま、自分が神仏(しんせん)になるための足掛かりになれるのだと言いながら、小柄な妖怪兎からは想像も出来ない程の強力な腕力を用いても咲夜を押し倒してそのまま強引に注射針を咲夜の体に突き刺そうとする。

607:深淵の始まり◆gI:2021/09/05(日) 12:43

・・・・・っ・・・・・!ぐ・・・・・っ!

(咲夜は、傷が痛む中必死に相手の腕を掴んでなんとか抵抗を続ける・・・・・

そして、相手の襲撃でようやく目が覚めてきた、今目の前にいるのが妖怪兎ではなく、妖怪兎の姿をした何者か、だということも・・・・・)

608:狙われた永遠亭◆3.:2021/09/05(日) 14:09

妖怪兎?
「フフフ……」

妖怪兎は変わらずに笑い声を出しながら……しかし、その表情はまるで死体そのものであるかのように硬直したまま、手にした注射器の針を少しずつ迫らせて行く。

その気になれば一瞬で押しきれるだけの力がありながら、敢えてそれをせずにジワジワと針を迫らせていることから咲夜からの抵抗そのものをまるで楽しんでいるかのようにも見える。

609:深淵の始まり◆gI:2021/09/05(日) 15:43

咲夜「・・・・・だっ・・・・・だれ、か・・・・・っ・・・・・!」

(咲夜は、誰かに気づいてもらおうと声を振り絞るものの、やはり腹部に力が入らずに途切れ途切れに小声を出すのがやっとの状態であり、他者からの救出は絶望的・・・・・

今こうやって相手に抵抗できているだけでも奇跡に近い・・・・・)

610:狙われた永遠亭◆3.:2021/09/05(日) 18:08

妖怪兎?
「……どれだけ足掻いても無駄ですわ。」

注射針が咲夜の首筋に当たり、少しずつ咲夜の肌に針が刺さって行く……
周囲には異様な静寂のみが広がっており、助けが来る様子はない……それもその筈で、青娥ほど狡猾になると、鈴仙が里へ薬売りに行き、てゐが竹林で新しいトラップ作成に向かい、永琳が診療を行う等の周囲の者達が助けに来れないような状況になるのを見計らい襲撃をしかける程の悪辣さを持っている。

更に抵抗したせいで咲夜の腹部に開けられた謎の侵入者から付けられた腹部の大穴の傷が開き始めてしまう……外へ通じる扉は閉まっており、扉の向こうにまでは咲夜の唸り声のような悲鳴は聞こえないだろう……

助けが来る可能性があるとすれば、輝夜か妖怪兎かのどちらかだが……妖怪兎が駆け付けたとしても、この眼前にいる妖怪兎の皮を被った得体の知れぬ人物を倒すことは出来ないだろう……

611:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/05(日) 20:30

【永遠亭 入口】


妹紅
「おーい、誰かいるかー?」

幻想郷に取り返しのつかないダメージを与えるために暗躍し、妖怪兎の体を乗っ取った青娥による咲夜への襲撃が行われている頃、約束通り炭を売った金で大量に購入した人参の入った袋を担ぎながら永遠亭に訪れた妹紅が永遠亭の入口前で誰か人(妖)は居ないかと声をかける。

612:悪夢の中の理想の現実◆gI:2021/09/06(月) 06:13

・・・・・ぅ・・・・・っ・・・・・

(徐々に咲夜の腕の力が弱まってゆく・・・・・

咲夜の今の抵抗も、言うなれば火事場の馬鹿力に近いものだったのかもしれない・・・・・

そのまま咲夜の腕は力なく落ちる・・・・・

意識を失う寸前、わずかに誰かの声が聞こえた・・・・・

朦朧とする意識の中だったため誰の声なのかは判断出来なかったものの、その誰かが気づいてくれることに賭けるしかない・・・・・)

613:暗躍するモノ◆3.:2021/09/06(月) 07:24

妖怪兎?
「大丈夫、死にはしないわ。
その代わり目覚めることも出来ないけれどね?」

青娥は咲夜の抵抗を振り切って彼女の首筋に注射針を突き刺すと、その注射器の中に混入させていたモノ……青娥の呪術から生み出された昏睡薬とでも言うべきモノが入れてある……その効能は二つ……
一つは咲夜の意識が青娥の許可が無い限りは戻らないと言う口封じとしての役割。
もう一つは青娥の意思一つで何時でも咲夜の心臓を止めて死亡させるのと言う脅迫や人質として用いるための効能がある。

咲夜が意識を失う事を確認すると、妖怪兎は口の中から一本の簪を取り出し、それを床に向けて軽く振るうことで穴を開け、そこから永遠亭外へ脱出していく……



妹紅
「うーん……誰もいないのか?」

探している妖怪兎も、普段は永遠亭にいる
面倒になら無いように永琳が里で診療しているタイミングを見計らって届けに来たのだが、誰の姿も見えなかったため、亭内に入り、誰かいないかと探し始める。
既に青娥の脱出や侵入する時に開けた穴は塞がっており、青娥が入り込んだ痕跡を見つけ出すことは困難だろう……

614:始まりし終焉◆gI:2021/09/06(月) 18:19

・・・・・

(基本的に普通なら妖怪兎の一人や二人くらいは来客に反応して出てきてもいいくらいだが、怖いくらいの静寂が妹紅を襲う・・・・・

嵐の前の静けさという言葉があるが、今の永遠亭がまさにそれに当てはまるほどに、何かの前触れのような不気味な静かさが辺り一帯に漂う・・・・・)

615:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/06(月) 18:26

妹紅
「……この感覚は……まさか………!」

妹紅が一目散に永遠亭内を駆け出し、チルノや妖怪兎に攻撃した謎の侵入者からの攻撃があったのかと思い、誰か生存者はいないかと、玄関近くの部屋に人参の入った袋を置いて亭内を走り出し、近場の部屋から部屋の戸を開けて生存者を探し始める。

616:始まりし終焉◆gI:2021/09/06(月) 19:00

・・・・・

(誰一人として永遠亭で見つかることがない中、戸を開けていくと咲夜が治療を受けている部屋に妹紅は辿り着く・・・・・

しかし、咲夜はまだ意識が戻っていないのか、目を閉じて横たわっている・・・・・

それが意識が戻った後に、意図的に意識を遮断された状態だと気づくのは難しいだろう・・・・・)

617:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/06(月) 22:29

妹紅
「くそ……ッ!やられた……」
《ガンッ》

咲夜が眠っているのを見ると、彼女の元まで駆け付け、彼女の首筋に右手を添えると、辛うじて脈はあるものの、抵抗した跡があり、悪意ある何者かの手によって意図的に意識を奪われたことがわかる……
自分が来るのが遅かったからこれだけの侵入を許してしまった……輝夜の事はまるで気にしていないものの、妖怪兎の姿が見えなかった事から彼女達も襲われたと考えることが出来る……



妹紅
「どうして紅魔館のメイドがいるのかは知らないが……このタイミングは偶然じゃないな……」

チルノや妖怪兎が竹林で襲われてから月日が経っていない中、こうして永遠亭へ直接攻撃をされた事から、おそらく何らかの方法でこの竹林の迷路を抜けて永遠亭に辿り着いた例の襲撃者の仕業であると断定する。

618:始まりし終焉◆gI:2021/09/07(火) 05:54

カーッ!カァーッ!

バサバサバサッ・・・・・!

(これから起きる不吉なことを告げるかのように、永遠亭の近くをカラスが飛び交う・・・・・

抵抗した跡に気づいてもらえた分、状況は最悪なものの咲夜の抵抗は無意味ではなかった・・・・・

しかし、この状況を打破するのは今はまだ不可能でもある・・・・・)

619:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/07(火) 07:11

妹紅
「……ちッ!輝夜の奴は何をしてんだ……!!」

咲夜が死んだようにして意識を奪われている事から、これだけの事をされながら、一応は永遠亭のトップである輝夜は何をしているのかと思い、輝夜の部屋に向かって走り出し始める。

620:始まりし終焉◆gI:2021/09/07(火) 19:21

輝夜「んん〜・・・・・?あら、妹紅じゃない、何しに来たの?」

(輝夜は妹紅がいつの間にか永遠亭に来ていることに気づけば、今の事の重大さに気づいていないのか、おっとりとした感じで妹紅に話しかける・・・・・

これだけのことが起きていながら普通に過ごしている辺り、危機感が欠如しているのだろうか・・・・・)

621:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/07(火) 20:39

妹紅
「…………………。」
《ダッ》
《ゴオッ》

妹紅は輝夜の顔を見るや否や、言葉を交わす訳でなく、直ぐ様床を蹴って飛び上がり、空中で身を捩り、右足に炎を宿して問答無用に顔を蹴り飛ばそうと迫る。

622:始まりし終焉◆gI:2021/09/08(水) 06:21

ちょっ・・・・!?いきなり何するのよ!?竹林ならともかく、ここは永遠亭よ!?場所をわきまえなさいよ場所を!

(輝夜はいきなり蹴りかかってきた妹紅に対して、いつものように戦うのならば竹林ならまだしも、永遠亭でまで戦い始めてしまっては収拾がつかなくなる・・・・・

それに、ここは命を救う場所であり、そんな場所で戦おうなど言語道断・・・・・)

623:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/08(水) 13:20

《ドゴオォォォォォォォッ》

妹紅
「お前は……此所の異変に気付いているのか?」

妹紅は輝夜に向けて炎を纏った蹴りを放ち、蹴りが当たると同時に細胞や妖力そのものを焼き尽くす炎を爆発させ、輝夜にダメージを与えようとする。

威力や規模を集中しているため周囲への被害を抑えた一撃となっているため、床や壁に燃え広がることは無いものの、蓬莱人である輝夜にとっては直ぐに再生可能な程度のダメージにしかならないだろう。

624:始まりし終焉◆gI:2021/09/08(水) 18:05

輝夜「異変・・・・・?何のことよ?最近運ばれてきた患者が住んでいた屋敷が侵入者の被害にあったって言うのなら知ってるけど?」

ジジジ・・・・・

(皮膚が少々焼けるものの、妹紅も、そして輝夜も、今はそんなことはどうでもいい・・・・・

妹紅からすれば、こんな時にのんびりと過ごしている輝夜が許せないのだろうが、対する輝夜は永遠亭内で起きている異変に気づいていないのか、妹紅がついにおかしくなったのでは程度にしか考えていない・・・・・)

625:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/08(水) 19:14

妹紅
「……そうか、なら妖怪兎達はどこにいるんだ?
竹林の医者や、鈴仙ちゃん達は里に出向いているみたいだが、それ以外の妖怪兎の姿が見えないな。」

蹴りを繰り出す体勢から、再び空中で体勢を変えて床に降り立つと、両手をモンペのポケットに入れながら、敢えて咲夜の異変についてではなく、妖怪兎の姿が見えないことを伝え、異変には気付いているのかと問いかける。

626:始まりし終焉◆gI:2021/09/09(木) 06:15

輝夜「妖怪兎・・・・・?そういえばいないわね・・・・・」

(妹紅に言われてみれば、確かに妖怪兎が見当たらないということに気がつく・・・・・

しかし、誰かが連れ去ったりしたと考えるのも少々無理がある気もする・・・・・

輝夜は「永琳についていったか、出かけているかしているんじゃない?」と言葉を返す・・・・・)

627:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/09(木) 10:36

妹紅
「……なら、屋敷から運ばれてきた患者が意識不明の状態になっていて、明確に何者かからの攻撃の痕跡がある事には気付いているか?」

妖怪兎達は元々はてゐの仲間だったものの、永遠亭に住む事と引き換えに永琳と輝夜に仕えるようになった……だから永琳か輝夜からの要請があれば里にも出掛けるだろ。
だが、里でそれだけの規模の病気が蔓延したり、死傷者が出た等と言う話があれば一応は里の守護や人間の保護をしている自分の耳にも入ってくるのだが、今回はそれが無かった。

普段ならば永遠亭の従者である妖怪兎が必ず居る筈であり、全く居ないと言うことはこれまでに一度も無かった……そのため明らかな違和感を覚えつつ、本題である咲夜が襲撃されて意識不明になっている事を伝える。

628:始まりし終焉◆gI:2021/09/09(木) 19:12

輝夜「だーかーらー、その状態で危険だから運ばれてきたんでしょ?アンタ頭大丈夫?」

(妹紅の言っていることをわかってはいるが、それが数日前に運ばれてきた時のことだと思っている・・・・・

一応、数日前に運ばれてきた時と情報的には合致してしまうため、そう思うのも無理はないのだが、これらの発言から輝夜は今の異変には気づいていないと思われる・・・・・)

629:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/09(木) 19:24

妹紅
「あー、もう説明するのがめんどくさい!
こうなったら力で白黒ハッキリつけてやる!!」

時折詩的な言葉を言うことはあるものの、元々あまり口が上手い訳でも、説明が上手い訳でもないため、非常事態でありながら上手く説明できないもどかしさを感じつつ、手っ取り早く戦って勝つことで強引に説得しようと考える。

妹紅は自身の霊力から炎を生み出し、その火力や燃やす対象を輝夜とそれに付随する力や事象に限定して建物が燃えないように気をつけつつ、両手足に炎を纏わせ、体を斜めにして身構えて臨戦態勢に入る。

このように、何時もささないな事から壮絶な死闘に発展してしまっている。

630:始まりし終焉◆gI:2021/09/09(木) 21:11

輝夜「しっつこいわね!!!!!なんだって言うのよ!!!!!」

(いくら妹紅が建物への被害は及ばないようにしているとはいえ、流石に自宅での戦いは抵抗があるのか、言いたいことがあるならハッキリ言えと言わんばかりに言葉をぶつける・・・・・

よく見ると、輝夜の髪はところどころ跳ねていて、寝ていたことで出来た寝癖であることがわかる・・・・・)

631:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/09(木) 21:38

妹紅
「うるさい!そもそもお前がちゃんとしていないからこんな事になったんだ!!」

所々髪が跳ねているため、髪をセットする間もないほどに寝起きである事はわかるものの、妹紅もまた焦りや不安、怒りと色々な感情が混ざりあっていて頭に血が登ってしまったため、その激情に任せた言動になってしまう。

妹紅は鳥の鉤爪を模した炎爪を右手に纏って輝夜目掛けて振るい、五つの爪型の炎弾を打ち出し、輝夜の体を引き裂こうとする。

632:始まりし終焉◆gI:2021/09/10(金) 06:19

がしっ・・・・・

輝夜「言ってくれるわね・・・・・寝ていただけなのにここまで言われると、本当に目が覚めるわ・・・・・」

ぐぐぐっ・・・・・

(輝夜は、妹紅の右腕を掴んで睨みつけながらへし折ろうとする・・・・・

ただ寝ていただけで、わけもわからずにいきなり罵声を浴びせられ、挙句の果てにはお前がちゃんとしていないからこうなったと更にわけのわからないことを言われ、輝夜も頭に血が昇り始める・・・・・)

633:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/10(金) 12:17

妹紅
「………!!」

妹紅の放った炎爪が輝夜の皮膚や筋肉を切り裂き、裂傷部から炎が燃え移り、内外から焼き始めるものの、輝夜が距離を詰め、妹紅の腕を掴み、力を込めると妹紅の右腕が音を立てて折れる。

一枚天井を持ち上げ、投げつける程の腕力を誇り、それをスペルカードにする程の輝夜に対して元々はただの人間だった妹紅は単純な筋力では勝てないとわかっている。だからこそ、炎と言う再生を阻害する力の習得に特化する事になった。

そこで妹紅は折れた右腕の代わりに左脚に爆炎を纏わせて輝夜に向けて蹴り出し、直撃した際に爆発を引き起こすことで例え蹴りを防がれようと、必ずダメージを与えられるような攻撃にしている。

634:始まりし終焉◆gI:2021/09/10(金) 13:33

ボォンッ・・・・・!

・・・・・っ・・・・・いい加減にしなさいよ?妹紅・・・・・

ベキベキベキバキッ・・・・・!

ブチッ・・・・・

(輝夜は、いい加減に白と言葉に出し、そして同時に表情にも出しながら、蹴りを受けて爆発に巻き込まれるも、怯むことなくそのまま妹紅の左脚を掴んだまま離さずに、皮が剥がれ筋肉がむき出しの状態の右腕に力を込め、妹紅の左脚の骨を砕きながらそのまま今度は左脚を半分ほど引きちぎる・・・・・)

635:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/10(金) 15:37

【「リザレクション」】
《ドゴオォォォォォォォォォォォォッ》

妹紅は輝夜に右腕と左脚を掴まれ、その持ち前の怪力から引き千切られると、更なる追撃を受ける前に自分で自分の舌を噛み切って自害すると、妹紅の中に蓄積されていた全ての炎が爆発を巻き起こし、輝夜の体を丸ごと焼き尽くそうとする。

ほぼ零距離からの自爆であるため、回避は困難である上に、輝夜を焼くことに特化した炎であるため、月の民の強靭な肉体であってもこれだけの至近距離から受けてしまえば防御は意味を成さないだろう……

636:始まりし終焉◆gI:2021/09/10(金) 15:42

ボォッ・・・・・!!!!!

ドサッ・・・・・

・・・・・

(流石にここまでの攻撃を回避することも防御することも、真正面から対応することもできなかったため、断末魔すらあげる間もなくそのまま全身を物凄い勢いで焼かれながら床に倒れる・・・・・

見るも無惨な焼死体だけが残る・・・・・)

637:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/10(金) 16:09

妹紅
「………そもそも……こんな時間まで何で寝てんだよッ!!」

妹紅は自爆した場所から20m後方で肉体を再構築しながら、輝夜に対してそもそも何でこんな時間まで寝ているのかと怒鳴る。蓬莱人である妹紅や永琳、そして輝夜は死と言う概念が存在しておらず、たった今のように細胞一個、血液一滴も残らずに焼失したとしても、直ぐに肉体を再構築する事が出来るため、妹紅は今のような自爆技や、自分への反動や代償の大きい技を平然と繰り出す事で圧倒的な火力を誇る技の実現を可能としている。

とはいえ、完全に怒りの矛先が迷子になってしまっており、今は輝夜の昼過ぎにも関わらず寝ていた様子に向けられてしまっている。

638:始まりし終焉◆gI:2021/09/10(金) 20:37

輝夜「・・・・・私がいつ寝てようと私な勝手でしょうが・・・・・」

(輝夜も同じく体を構築しながら、自分がいつ、どのタイミングで寝てようがそれは自分の勝手だろうと反論する・・・・・

いきなり喧嘩を売ってきた挙句、わけのわからないことばかり言ってくる妹紅に「まだやるつもり・・・・・?何なら本気でボコボコにしてやってもいいわよ・・・・・?」と言い)

639:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/10(金) 21:46

妹紅
「上等だ、今日こそどっちの方が強いのかを証明してやるよ輝夜ッ!!」
《バサッ》

そもそもの原因となった完全に咲夜が意識不明の状態になっていることを忘れ、輝夜を仕留めるその一念だけを抱き、背中から不死鳥のような炎翼を広げ、それに伴って両手足にも霊力によって生じた炎……霊炎を纏わせて対峙する。

まだ他の人物が相手なら理性的に落ち着くことが出来るのだが、元々は輝夜に惚れた父が死亡した事から積み重なった過去の執念や恨みが完全には抜けきっていないからなのか、一度火が付いてしまえば燃え尽きるまで戦おうとしてしまう。
妹紅は背中から広げた炎翼を羽ばたかせて羽根を模した無数の炎弾を撃ち出して再度攻撃しようとする。

640:始まりし終焉◆gI:2021/09/11(土) 06:20

輝夜「これだから低脳の小娘は困るわ・・・・・カッとなると何も見えなくなるのね・・・・・?」

(輝夜は再生し終わると、やれやれと言わんばかりに妹紅は一度本気で怒ると何も見えなくなってただただ怒りに身を任せることだけに専念してしまうから厄介だと挑発する・・・・・

妹紅が本気なのに対し、輝夜はわけのわからないままいきなり戦いに持っていかれたため、早く終わらせたい気持ちでいっぱいなのが表情で伝わってくる・・・・・)

641:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/11(土) 07:53

妹紅
「無駄に長く生きただけの箱入り娘が生意気に人を語るだなんてお笑いだな!!」
【虚人「ウー」】

妹紅は怒りに任せて右腕を勢いよく輝夜目掛けて振るう。
すると、妹紅の腕の一振に伴い、三本の巨大な地を走る斬撃が放たれ、輝夜の体を切り裂いて一時的にでも動きを止め、更なる追撃を繰り出すための隙を作ろうとする。

642:始まりし終焉◆gI:2021/09/11(土) 19:22

輝夜「なんとでも言ってちょうだいな?」

(輝夜は怒りに身を任せた状態の妹紅が、我を忘れて襲いかかってくるということを誰よりも一番よく知っている・・・・・

だからこそ、こういう時の対処法も誰よりも知っている・・・・・

我を忘れた相手の攻撃を避けることなど、たやすいことなのだ・・・・・

輝夜は攻撃を避けると、距離を詰めてゆく・・・・・)

643:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/11(土) 23:17

妹紅
「ああ!なんとでも言ってやる!
いつか妖怪兎達にも愛想をつかされるかもな!!」

妹紅は激情に身を任せてはいるものの、素の頭の回転の速さを活かして戦っており、三本の地を走る斬撃によって輝夜が左右のどちらかへ避けることを見越して左右に向けて青い文字が書かれた"身体封じ"の御札を投げ付け、回避した先で御札の力によって輝夜の動きを封じようとする。

644:始まりし終焉◆gI:2021/09/12(日) 07:00

・・・・・っ、死ぬことなんてできないから今更アンタの攻撃をむやみやたらに受ける気も避ける気もないけれど、私が悪くないってわかったら、覚悟しておきなさいよ・・・・・?

(自分は唯気持ちよく眠っていただけなのに、それを因縁相手から、しかもいきなり喧嘩をふっかけられる形で戦闘開始に発展したため、いつものように竹林で戦うならばまだしも、場所すら移さずに問答無用で襲いかかってこられるほどのことをした覚えはそもそもないと思いながら、動きを封じられた輝夜は覚えておけと言い放つ・・・・・)

645:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/12(日) 09:24

妹紅
「悪くないだと?そうやってまた逃げるのか?」

妹紅は最初に咲夜が何者かによって意識を奪われていた事と、竹林で何者かから襲撃を受けた事、そして今の妖怪兎の行方がわからないと言う明らかな異変に危機感を覚え、最初は輝夜にも状況を伝えて対策を取るように言おうとしていたのだが

輝夜のあまりにもマイペースな様子や、積もり積もった過去の因縁が妹紅を戦いへ駆り立ててしまい、今に至ってしまっている……本来ならばしなくてもいい、協力する事が出来たのだが、二人の性格や、二人の因縁がその邪魔をしている。

妹紅は先程のスペルカードの効果がまだ残っている事を活かして、御札によって動きを封じ込められた輝夜目掛けて今度は回避がより困難になるように横へ薙ぎ払うようにして三本に重なる斬撃を放つ。

646:始まりし終焉◆gI:2021/09/12(日) 18:37

輝夜「がっ・・・・・!?」

(輝夜は動きを封じられていることから、妹紅の斬撃をもろに受けてしまい、目を見開いて苦痛に表情を歪める・・・・・

しかし、すぐにやるならやれと言わんばかりの表情を浮かべる・・・・・

ただ寝ていただけで悪者扱いされるのも、こうやって一方的にやられるのも、妹紅がまだまだ未熟なただの小娘だと逆に思い知らせる為に無抵抗な状態に入っているようにも思える・・・・・)

647:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/12(日) 20:53

妹紅
「過去の罪からは逃げられない。
生きると言うことは罪を背負うこと、長く生きれば生きるだけ罪を背負う。私もお前も、とんだ大罪人である事に変わりはない……」

妹紅は今度は両手に炎を纏わせ、それを交差させるようにして輝夜目掛けて振るい、輝夜の左右から地を走る斬撃を放ち、月の民である輝夜の体をもバラバラに切り裂けるほどの威力の双撃を放つ。

648:始まりし終焉◆gI:2021/09/12(日) 21:45

ビシャァアッ・・・・・!

ボトッ・・・・・ボトッ・・・・・

(切り裂かれ、バラバラになった輝夜の体の残骸が床に音を立てて落ちる・・・・・

血しぶきが飛び散り、辺り一面真っ赤な鮮血の海と化す・・・・・

ここまでくると、完全に妹紅の勝利である・・・・・)

649:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/12(日) 21:57

妹紅
「……だが、私はその罪からは逃げるつもりはない。生きることが罪なら私はその罪と向き合って生きてやる。お前はどうだ?月のお姫様。」

輝夜の体をバラバラに切り裂くと、ちょうどスペルカードの効果が切れ、妹紅の両手から炎が消えると、両足にはまだ炎を纏ったまま、両手をポケットに入れてバラバラになった輝夜に対してそう言葉を投げ掛ける。

自分達のような完全な不死の存在にとって決着も勝利も訪れない。例えこの世が滅び去ろうと、虚無の中で自分達は戦い続ける事になるだろう。死と言う概念すら消えた自分達には永遠に勝利も敗北も訪れない……

650:始まりし終焉◆gI:2021/09/13(月) 05:51

輝夜「・・・・・言っておくけど、アンタの話は今のこの状況においてかなり論点がズレてるんじゃなくって・・・・・?」

(妖怪兎が見当たらないことや、何かしらの異変が起きているというこの状況で、妹紅の問いかけは状況とはかなり食い違っているようにも聞こえてくる・・・・・

今大事なのは自身の罪と向きあうことかどうかよりも、何が起きているのか、ということだ・・・・・)

651:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/13(月) 11:14

妹紅
「話の着眼点は少し逸れたが、根本的なところは何も変わってはいないさ。」

妹紅の言う罪からは逃げずにいると言う発言はかなり遠回しにはなってしまってはいるものの、宿敵である輝夜のいる永遠亭内で起こった異常事態を知らせ、その解決のために過去の自分達の罪を認めた上でそれらを克服して協力する意思もあると言うことを示してはいたのだが、口下手故にか、素直にそれを伝えることが出来ず、話が拗れ、戦い続けることになってしまう。

輝夜が再生し、喋れるようになると、少し飛び上がり、背中から生えた炎翼を羽ばたかせ、まだ再生中の相手に向けて炎を纏った蹴りを繰り出して追撃しようとする。

652:始まりし終焉◆gI:2021/09/14(火) 05:54

輝夜「・・・・・果たしてこうやって私をいたぶり続けることで、問題は解決するのかしら・・・・・?」

(間髪入れずに自分を攻撃してくる妹紅に対して、こうやって攻撃し続けてくる時間があるのなら、今起きているであろう出来事を一時停戦して解決に導くことの方がまずは先だろうと輝夜は思う・・・・・

そして「もし私がアンタの立場だったら、戦いには持ち込まないわ」と言葉を返す・・・・・)

653:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/14(火) 06:17

妹紅
「ふん、生憎だが説得で分かり合えるのなら何百年も殺し合いなんかしてないだろ?それに安心しな、お前の体力が尽きて私の勝ちが確定したら地に伏したお前へ皮肉を込めてじっくり説明してやるよ……!!」

妹紅は両手に纏わせていた炎を消した変わりにポケットから無数の御札を指と指の間に挟んだ状態で取り出し、両手を自分の顔の前で交差させながら、取り敢えずは輝夜を打ち倒してから皮肉を込めて説明してやると応える。

口下手な自分には、状況を誤認し、危機意識の無い相手に説明出来るだけの話術は無い。それが出来るのなら何百年もこうして二人で不毛な戦いをしてはいない。

最初の口振りから、普段ならば何羽かは必ず亭内にいる筈の妖怪兎の姿が消えている事にも違和感を抱いておらず、説明の余地が無いと言うことから妹紅は両手に構えた御札を輝夜に向けて投げ付ける。

その御札にはスペルカードルールではまず使うことが出来ない強力な霊撃が込められており、触れただけでその箇所を吹き飛ばすことが出来る程の威力が込められている。言うなれば対輝夜用に妹紅が作った威力特化の御札となっている。

654:悪夢との対峙◆gI:2021/09/14(火) 19:35

輝夜「・・・・・それはありがたいわね・・・・・」

(輝夜はどこまでも妹紅を馬鹿にするかのように、それはありがたいと言葉を返す・・・・・

再生使用にも間髪入れずに攻撃してくるためか、再生が追いつかずにむ抵抗の状態でいることしかできない・・・・・

その分、竹林で戦う時は思う存分地獄を味わわせてやろうと決める・・・・・)

655:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/14(火) 22:11

妹紅
「結局……私達はこうしている事しか出来ないって事だ……!!」

妹紅が輝夜に向けて投げつけた御札が輝夜の体に当たると、当たった箇所の輝夜の体が次々と弾け飛び、消滅させられて行く中、結局のところ自分達はこうして永遠に戦い合う宿命にしか無いのだと言う。

656:始まりし終焉◆gI:2021/09/15(水) 06:00

輝夜「・・・・・本当に・・・・・哀れ・・・・・」

(自分達は永遠の時を生きることが出来ても、こうしてただただ争うことしか出来ないのだということを悲観してか、自分も含めて不老不死という存在の愚かさと哀れさを言葉に出す・・・・・

言い切る前に、消滅する・・・・・)

657:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/15(水) 06:49

妹紅
「それにしても、お前は何で能力を使わないんだ?
まさかまだ私を馬鹿にしているつもりか?」

蓬莱人は肉体を失った時、任意の場所から再度肉体を構築することが出来るため、奇襲に備えて右手に御札を新たに三枚構えつつ、周囲への警戒を行いつつ、先ほどからまったく能力を使わずにいる輝夜へ注意し続ける。

658:始まりし終焉◆gI:2021/09/16(木) 05:35

輝夜「今ここで私まで戦いだしたら、今するべきことを誰がするのよ・・・・・?」

(今するべきことは、妹紅のいうことが表情からして本当だとわかっているため、妖怪兎たちを探すことや、咲夜についてのことだとわかっている・・・・・

長い付き合いだと、言っていることが本当か嘘かもわかってしまうから困る・・・・・)

659:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/16(木) 07:04

妹紅
「ここまでやられていながら、まだ私を馬鹿にするのか?
やっぱり今ここでハッキリ白黒付けてやるよ……!!」
【不死「火の鳥-鳳翼天翔-」】

輝夜が能力を使わずにいる理由である"今するべき事"について、これまでの小馬鹿にする発言の延長として、"自分を相手にしても能力を使うまでもない"と言うように捉えてしまい、激情に任せて右手に炎の塊を発生させ、そこから巨大な不死鳥を模した炎鳥を形成させ始める。

長い付き合いとは言え、燃え盛る炎のように、一度火が付いてしまうと、歯止めが効きにくくなってしまうため、第三者の介入が無ければ妹紅が冷静さを取り戻すのは難しいと思われる。

660:始まりし終焉◆gI:2021/09/17(金) 06:18

輝夜「・・・・・勘弁してもらいたいわねぇ・・・・・」

(今の状況ならば、本当はこうやって戦っている場合ではないということを妹紅も心のどこかでわかっているはずだが、こうやって今も続く戦いの元になった因縁が、緊急時になって邪魔をする・・・・・

輝夜は、苦笑いしながら勘弁してもらいたいと言う・・・・・)

661:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/17(金) 13:36

妹紅
「焼け散れ……!!」

妹紅は形成した巨大な炎鳥を輝夜に向けて放つ……
すると、その炎鳥自体に意思があるかのように輝夜を見据えると、翼を大きく広げて通路の幅の半分を埋める程の面積を有したまま輝夜に向かって迫る。

662:始まりし終焉◆gI:2021/09/17(金) 21:38

ゴォッ・・・!!!!!

輝夜「・・・・・」

(輝夜の体は一瞬で焼き尽くされ、ボロボロと炭化した体の一部が床に落ち始める・・・・・

不老不死ということを活かして敢えて今は妹紅の気が済むまで攻撃を受け続ける、という手段もありなのかもしれないが、なるべく妹紅を説得して事の収束に向かわなければならない・・・・・)

663:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/18(土) 01:53

妹紅
「おいおい、少しは抵抗しろよ?
何時ものお前らしくないじゃないか。」

輝夜の体を焼き尽くした不死鳥はその体積が10cm程にまで小さくなるものの、妹紅の元へと戻り、妹紅の右手の人差し指の上に乗ると、何の抵抗もしなくなった輝夜に対して軽く愚痴を言う。

664:始まりし終焉◆gI:2021/09/18(土) 05:58

輝夜「・・・・・アンタ、今やるべき事が本当にわかっていないの?今やるべき事は本当にこんなことなの?違うでしょ?今がアンタの言う通りの緊急事態なんだったら、そっちを解決するのが優先じゃないの?」

(抵抗しろと言う妹紅に対して、輝夜は今やるべきことは戦いじゃないと言う・・・・・

しかも、妹紅から今の状況を聞いたのに、妹紅から物事の解決とは遠い方向へと持っていってしまっている・・・・・

だからこそ、輝夜は反論する・・・・・)

665:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/18(土) 08:28

妹紅
「今さら何を言っているんだ?
私が一番最初に説明しただろうが……!!!」

自分の指先に止まった不死鳥へ自分の霊力を流すことで雀よりも一回り小さい程度になっていた不死鳥が再度2m以上にまで巨大化し、指に止まった不死鳥を輝夜に向けて放る事で再度輝夜を骨まで焼き尽くそうとする。

666:始まりし終焉◆gI:2021/09/19(日) 11:28

輝夜「まぁ落ち着きなさいな・・・・・」

(そう言うと、輝夜は妹紅の攻撃を避けて「今ここでこうやって戦っていたって埒が明かないわ、こんなことしてる間にも刻一刻と過ぎていくだけで解決には至らないのよ?ならば、一時休戦して協力するのがベストだとは思わないかしら?アンタと協力するのは死ぬほど嫌だけど・・・・・」と、不老不死なのに死ぬほど嫌だという皮肉じみた言い回しで言葉を返す・・・・・)

667:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/19(日) 13:39

妹紅
「私は落ち着いているさ、落ち着いて……お前を消し去ろうとしているだけだ……!!」

妹紅の放った不死鳥は言うなれば炎の塊のようなものであり、直接触れずとも、至近距離に近付くだけでも対象を焦がす事が出来る。その性質から直撃しなくとも、輝夜の髪と肌の一部を焦がしてダメージを与える中、妹紅は右手を振るって赤色の御札と青色の御札の二つを投げ付けて追撃しようとする。

兎に角先ずは相手の体力を削りきる。
一度燃え上がった戦意と闘争心は尽きることがなく、一切相手の話を聞くつもりはなく、戦い続けることを決める。

668:始まりし終焉◆gI:2021/09/20(月) 14:04

ガシッ・・・・

永琳「そこまでよ・・・・・」

(丁度帰ってきた永琳が、妹紅の腕を掴んでそこまでだと止める・・・・・

どんな理由があろうと、ここは命を救う場所だ・・・・・

そんな場所で殺し合いなど言語道断、永琳は妹紅と輝夜を睨みつける・・・・・)

669:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/20(月) 14:09

妹紅
「………漸く話がわかりそうな奴が来たな。」

腕を掴んだ相手、永琳の姿を見るとそう一言だけ呟き、自らの舌を噛み切って自害し、自身の体を炎の塊に変えて二人10m程離れた場所で再度肉体を再構築し始める。

先程避けられた後、背後から輝夜へ奇襲する隙を伺っていた不死鳥や、輝夜に向けて投げられた赤青の御札もまた、妹紅の手元へと戻り、継戦の意思は無いと言うことを示す。

670:始まりし終焉◆gI:2021/09/21(火) 05:47

永琳「話がわかりそうな奴が来たな。じゃないわよ!何やってるのよ二人して!!!!!」

(いつものように竹林で繰り返し繰り返し戦うならばまだしも、よりにもよって患者もいるこの永遠亭内で戦うだなんてとんでもないことだ・・・・・

永琳は輝夜と妹紅の二人を叱責する・・・・・)

671:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/21(火) 07:20

妹紅
「……別に?私は妖怪兎に礼をするために来ただけだ。」

背中から生やしていた炎翼や、両足に纏わせていた炎を消しながら手元に戻した不死鳥を霧散させて御札をモンペに貼り付けると、両手を頭の後ろで組みながら永琳に対して自分は妖怪兎に礼をするために来ただけだと応える。

672:始まりし終焉◆gI:2021/09/22(水) 05:58

永琳「それはここへ来た理由でしょうが!なんでここで戦っているのかって聞いてるのよ!」

(なぜここで戦っているのかを叱責したところ、ここへ来た理由を言い出したため、永琳は改めて理由を聞いているのではなく、どうして永遠亭の中で戦っているのかということについて問いただす・・・・・)

673:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/22(水) 07:09

妹紅
「あー……そう……だなー……
まあ、成り行きってやつかな?」

何とか応えるべきかわからずに目を泳がせながら少し返答について考えた後、上手い返しが思い付かずに取り敢えず成り行きで戦う事になったと言う。

674:忍び寄る影◆3.:2021/09/22(水) 07:58

【虹龍洞 最深部】


美鈴
「う……ぅ………ぅ…………」
《メキメキメキメキメキ……》

青娥
「素晴らしいわ、与えれば与えるだけ強くなる……!」

虹龍洞の最深部では大量の龍珠を喰らい続けた事で身体中に赤い鱗が形成され、頭からは歪な四本の角が生え、両手足の爪が伸び、鉄のような硬度になっており、肉体にまで多大な影響を与えてしまっている……

無数の呪いの刻印が肩や背中、手の甲に浮かび上がる中、苦しそうに呻きながら四つん這いになり、その体からは酸素が存在しない虹龍洞の最深部を埋め尽くす程の強大かつ莫大な気と力が放たれており、その力は既に青娥を超え始めている。

675:始まりし終焉◆gI:2021/09/23(木) 10:51

永琳「成り行きで建物内で戦われちゃたまったもんじゃないわ!!!!!ここには患者だっているのよ!?頭おかしいんじゃないの!?」

(妹紅や輝夜からすれば、どんなに戦っても死ぬことはないため平気かもしれないが、場所をわきまえろと怒りを顕にする・・・・・

永琳じゃなくても怒るとは思うが・・・・・

そして、永琳も二人のことを叱るだけであることから、今起きている異変に気づいていない可能性が大きい・・・・・)

676:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/23(木) 11:16

妹紅
「患者……?
……そういや、それを伝えるようと思っていたところだったんだ。」

苦笑いしながら、月の民としては珍しく人間らしい感情を表現している永琳を見ながら、迷いの竹林の中……永遠亭内で起こっている異常事態について話すために居たのだと言うことを思い出す。

677:始まりし終焉◆gI:2021/09/24(金) 06:18

永琳「・・・・・まさか、患者を巻き込んだんじゃないでしょうね・・・・・?」

(妹紅の言葉を聞けば、まさか患者を巻き込んだりはしていないよなと目も表情も本格的に威圧的になり、もし巻き込んだりしようものなら不老不死だろうと関係なく〇されるんじゃないかと思えるほどの鬼の形相を浮かべる・・・・・

そして「さっさと話しなさい・・・・・」と、ただ一言だけ告げる・・・・・)

678:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/24(金) 12:18

妹紅
「心外だな、私がそんな事をするように見えるか?
それより、妖怪兎達の姿が見えないんだが、何か知っているか?」

かつて蓬莱人となる際に命の恩人である岩笠を殺害してしまい、1300年程の時の中でその罪悪感や後悔を拭うために何百年もの間、妖怪退治をして人々を救うこともしていた。

だからこそ、他者の命の重さも、自分の命の軽さも知っている。
輝夜との決闘の時も周囲を巻き込まないように細心の注意を払い続けてきた事から、永琳の言葉を聞いて少し不服に思いながらも、妖怪兎達姿が見えないことについて何か知っているかと問いかけ、本題に入ろうとする。

679:始まりし終焉◆gI:2021/09/24(金) 12:50

永琳「それもそうね・・・・・でも、そもそも巻き込まないように配慮する以前に、戦うなら外でやってもらいたいわ・・・・・」

(どんなに周りへの配慮をしているにしても、いつもの殺し合いをするならここでやるのではなく普段のように竹林でやってもらいたいと言葉を返す・・・・・

そして、妖怪兎達について聞けば「そういえばいないわね・・・・・まったく、患者を任せられると思って出かけたのにどこへ行ったんだか・・・・・」と、永琳も妖怪兎たちがどこへ行ってしまったのかは知らないことが判明する・・・・・)

680:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/24(金) 14:19

妹紅
「……やっぱりか。
あの紅魔館のメイドがここに運ばれてきたと思うが、そいつが何者かの手で意識を奪われている。妖怪兎達の消失にも無関係ではないだろうな。」

少し時間が経って脳内での整理が進んだからか、輝夜に話したものよりも簡潔に永琳へ伝え、永遠亭内で起きている異常事態について説明する。

681:始まりし終焉◆gI:2021/09/25(土) 19:42

永琳「は・・・・・?」

(咲夜の意識が何者かの手で意図的に奪われていることと妖怪兎たちがいなくなっているということ、あまりにも起きていることが多すぎて理解が追いつかない・・・・・

運ばれてきた時からずっと咲夜は意識不明だったが、一度意識を取り戻した後に奪われているということなら、一体誰が・・・・・)

682:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/25(土) 20:12

妹紅
「……あー、もう!察しが悪いなぁ!
ようするにこの竹林や永遠亭が何者かの攻撃を受けているって事だよ!!」

妹紅は頭をクシャクシャと掻きながら、自分の伝えたいことが伝わっていないと言う事への苛立ちを怒声にして二人にぶつける。

683:始まりし終焉◆gI:2021/09/26(日) 07:46

永琳「・・・・・私は患者の方を見る、二人はあの子達を探してきて・・・・・」

(事の重大さはよくわかった、自分は咲夜の方を何とかするかは、輝夜と妹紅の二人は妖怪兎達を探してきてもらいたいと頼み込む・・・・・

どうやら、自分の思っていた以上に、事態は一刻を争うことのようだ・・・・・)

684:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/26(日) 10:19

妹紅
「……ああ、わかった。」

妖怪兎達の捜索をして欲しいと言われると、元からそのつもりでもあっまため、特に反発や異見をせずにわかったとだけ応え、そのまま永遠亭の出入口に向かって歩き始める。

685:始まりし終焉◆gI:2021/09/27(月) 05:47

輝夜「ちょ、ちょっと待ちなさいよ妹紅・・・・・!」

ダッ・・・・・!

(出入り口に向かって歩き始める妹紅を追い、輝夜も出入り口へ向かって駆け足で歩き始める・・・・・

咲夜の方は永琳に任せるとしても、妖怪兎たちがどこで何をしているのか、誰が連れ去ったのかをわからない現状、むやみやたらに探したところで見つかるのか疑問に思う・・・・・)

686:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/27(月) 09:37

妹紅
「おそらく、今回の騒動を起こした奴と、氷精達を襲った奴は同一人物だ。どうやってこの永遠亭にまで忍び込めたのかは知らないが、放っておけば確実に第二第三の被害が出るな……」

自分が直接襲われた訳でも、青娥と実際に対峙した事がないためか、青娥の暗躍には気付いておらず、一連の騒動は全て一つの存在に帰結するだろうと言うことを推測しながら、追い掛けて来る輝夜に背を向けたまま呟く。

一瞬、輝夜に化けて侵入したのかもしれないとも考えたが、先程の戦闘で、蓬莱の人としての生命力と再生力を確認することが出来た。肉片一つ残さずに燃えきっても、離れた場所で魂を中心に再生すると言う再生をする事が出来るのは蓬莱の人だけであり、再生力に長けた吸血鬼でさえ、跡形もなく焼かれてしまえば絶命してしまう。

となると……もし、何者かが変装している可能性があるとすればそれは……普段とは違い、明確に感情を見せ、機転の回りが遅かった永琳なのかもしれないと考え付く。



妹紅
「………悪いが、少しためさせてもらう………ぞ!!」

妹紅はふと、立ち止まり、地を蹴って少し宙に浮かぶと、そのまま体を勢いよくバク転するようにして回し、その遠心力を活かしたら蹴りに炎を乗せ、永琳目掛けて完全な不意打ちの形で攻撃を放ってみる。

これが直撃すればその再生方法や再生速度から推測することが出来るし、蓬莱の人と言う防御や回避を必要としない存在が敢えて防御や回避を取ればその行動そのものが不自然なものとして考えることが出来る。

687:博麗の巫女◆3.:2021/09/28(火) 01:25

【博麗神社 境内】

霊夢
「………はぁ……また厄介な事が起こりそうな予感がする……」

妹紅が永遠亭を訪れるよりも少し前、青娥が妖怪兎の体内に寄生して入り込み、咲夜の意識を奪い、仮死状態にしている頃、神社の縁側に座って一人お茶を飲んでいた霊夢は異変が起こる前に感じられる嫌な感覚を覚える。

厄介事や面倒事は幻想郷では日常茶飯事なのだが、今回は普段の異変と違い、弾幕ごっこはおろか、スペルカードルールや、命名決闘法にさえ準拠しないアウトローな存在が現れたと言うことを察知している……これまでの経験上、この予感が外れた事はない……

688:始まりし終焉◆gI:2021/09/28(火) 05:47

ボッ・・・・・!

ジュゥゥウ・・・・・

永琳「・・・・・さっきあれほど言ったのに、まだわからないのかしら・・・・・?」

(自分から事の重大さを説明しておきながら、頼まれた妖怪兎たちを探すことをせずにいきなり不意打ち攻撃を放ってきたこと、そしてやるなら外でやれと言ったのに対象こそ輝夜から自分へ変わっているものの、また始めたことから永琳は鬼の形相で振り向く・・・・・

直撃した部分は輝夜同様に再生し始めている・・・・・)

689:蓬莱の人の形◆3.:2021/09/28(火) 06:01

妹紅
「……ははは、なに。ちょっと確認をしただけだよ。
今回ばかりは非常事態だ、迷いの竹林は私の活動範囲内だし、人間の里も近い。些細なものであっても憂いの種は潰しておく……それは理解できるだろ?」

永琳が再生する様子を見て、完全に消滅させた訳ではないものの、その再生速度を見て、一旦は不安の解消をするものの、近くには輝夜もいるため、この二人を同時に相手取るのは幾ら死なないとはいえ、部が悪すぎる。

チルノへの襲撃の時にも姿を見せなかった事、誰も侵入者の姿を見ている者がおらず、執拗に姿を隠して行動している事から変身や変装の線を疑い、それを前提として考えており、輝夜とも一定の距離を維持し続けている。

惜しむべくは、妹紅が数分早く咲夜の元へ辿り着けていれば、幾ら変装や擬態が得意とは言えど、青娥の正体について見抜き、彼女の凶行も止められたかもしれないと言う……


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