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226:ふぉくるん:2017/07/27(木) 21:37 ID:RMk

「うわぁ〜!ついに、来ちゃったんだ...」

桜舞い散る春の日のこと。
門を抜けると、真新しい建物が姿を現した。


ルミナス魔法学校....つまりここは魔法を学ぶところだ。
私もそのために、この地を踏んでいるのである。


「あら?あなたも新入生ですか?入学式はあっちで開かれますよ」

女性が話しかけてきた。先生?背が高くて綺麗な人だな...

「お気遣い、ありがとうございます。これからよろしくお願いします!」

そう言って私は一礼すると、女性の指差す方に足を進めた。
向こうにあるのは体育館かな...?

私は歩きながら、親に見送られたときのことを思い出していた。

「10歳が全寮制とか、だめだーっ!」

お父さんは結構親ばかだった。だから私が一人で学校だなんて聞いたときは
なかなか許してくれなかったけど.....

「私、立派な魔法使いになりたいの。お母さんみたいに!」

お母さんは小さい頃に死んじゃった。覚えているのは、尊敬できる魔法使いだったということ。
だから私は、お母さんを目指したい!って思ったの。

「くっ...なら、あいつみたいな魔法使いになるんだ!母さんは本当に立派な人だったからな!」

「いいの!?ありがとうお父さん!私、頑張るよ!」

そんなやりとりで、私は家を出ることを許された。

「きゃっ!」

誰かにぶつかった...? 突然の衝撃で現実に引き戻されたみたい。痛い。

「大丈夫かい?ごめんね、考え事をしていたものだから...」

「あ、大丈夫です。私も同じく考え事を...」

ぶつかったその人も先生みたいだった。とってもかっこいい男の人。
思わず見とれそうになったが、「すみません」と言って私は先を急ごうとした。

「痛っ...!」

今ので足をひねったみたいだった。結構痛くて、立ってるのがやっとくらい

「無理して立たなくてもいい。ちょっと座って」

優しく促され、私の足は自然に座っていた。

「....はぁっ!」

その人が、私の足に手を添えると、手の中が暖かい光に包まれ始めた。

「え、これって....」

しばらくすると、足の痛みは引いていた。動かしてもなんともない。

「ふふっ。君もここで勉強すればこれくらいかんたんに使えるようになるさ」

やっぱり、今のは魔法だったんだ....。

「ありがとうございます!あ、私、先を急がないと」

「体育館ならすぐそこだよ。それじゃあ、またあとで会おう」

「はい!」

またあとで....学校で会えるのかな?
そんなことを考えながら私は先を急いだ。


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