元の世界に帰還するには…
一、魔法学者として自分で研究する。
二、専門家に金銭を投じて依頼する。
三、かの魔王の持つ書物を獲得する。
四、エトセトラ かつ アンノウン
非才・凡庸・無勇気・潔癖、
そんな俺にとって、この世界は憂鬱だ。だから、俺は必ず元の世界に帰ってみせる。
もしも手伝ってくれるなら、相応の金を支払おう。
金をくれるなら殺しでも盗みでもなんでもやる
俺を雇え
金ならそこそこある。
雇いたいところだが、まずお前は何者だ?
魔法や異能なしに、元の世界に帰れるとは思えんのでな。
おい、お前大丈夫か?
フリーズしてんだが?
たまに持病で意識が飛ぶ。許せ
6:チゼル:2021/03/06(土) 17:00
本当に大丈夫かよ。
で、何者なんだ
まあお前の疑問は至極全うだよな。仕方ないから俺が答えてやるよ。
だが条件がひとつある。それはお前の素性をおれに全部教えることだ。
俺は雇い主だ。まずそっちから言え。
( 机の上に金が入った袋を乗せ )
金だ!!!!!やはりおれの鼻に間違いはなかったみたいだな
お前からは香ばしく輝かしい金の匂いがしたんだ
わかった、信じよう。金の多さは信頼に値する。
じゃあ説明してやる。これを手にとれ。
(懐から取り出したナイフを渡す)
まあ、金だけはそこそこあるからな。
( 渡されたナイフを手に取る。そのナイフを見つめ )
なんだこれ。少し怪しいぞ
旦那。これからおれの能力を説明してやるから、おれを殺せ。
12:チゼル:2021/03/06(土) 17:18
………は?
( 酒場のため、周りを少し確認し )
……まあいいか。人少ないし。すまん!(グサリ)
(ていうか、詐欺じゃないよな。刺したら刺したで、いきなり訴えるとかないよな…?)
(刺された、はずだった。しかし――)
酒場のジジイ「グワアアアアアアアアア」
(なぜか酒場のジジイの胸から血が出た。)
え?え?どういうことだ。早く救急…いやこの世界にはないんだった。
( 思わず席を立ち
店内にはキャーキャーと喚き声が広がる )
ハッハッハ、この悲鳴は金の次くらいに好きだなぁ
(目の前で先程と変わらない姿の男が笑っている)
干渉を他の物体に向ける。
ま〜〜これが俺様の能力なわけ。
………おまえ
( 思わず、手袋をはめていない方の手でソイツの胸ぐらを掴みそうになった )
…平然と人殺しできんだな。悪人か?
なにいってんだ?
言っただろ、金のためなら殺しも盗みもするってな。
天から与えられた力を使うだけだ。そこに止める権利はない。だろ?
…あれは誇張表現じゃ…
…とにかく、分かった。なら俺が雇っている間は、正当防衛以外の殺人は禁止だ。お前の能力は悪辣で趣味が悪すぎるし。分かったな?
分かったよ。いちおー依頼は依頼だし飲んでやる。
おれだって別に殺戮趣味じゃねーからな、壁でもなんとでも使ってくれよ。
あぁ。
( 酒場の爺さんが運ばれてゆくのを見て、席につき )
で、俺の素性だったな。俺は元の世界に帰りたいだけのただの小金持ちだ。おわり、そんだけ。
なんか質問あるか?
元の世界だと?なんだ、まるで別世界から来たみたいな言い分だな。
22:チゼル:2021/03/06(土) 18:12
別世界はある。知らないか?召喚勇者ってやつ。
俺は頼んでもないのに王族の召喚士にこの世界に連れてこられた。勇者として、魔物討伐に命を賭けろだってさ。
( 酒 )
俺以外の連れてこられたヤツらはみんな笑ってたよ。これから、さぞ楽しい異世界生活を期待してたんだろうな。なろう連中どもめ。
( グビグビ )
でも、俺はそう思わないから言った。「帰りたい」って。それだけなのに、やれ神の冒涜だ、だの、やれ勇者としての品格がない、だの好き勝手言いやがる。それで、クソバカ王族の庇護下から追放されたってわけだ。
( おいしい )
だから、帰る方法を探してる。
それで今、使えそうなヤツ雇うところ。
一人目がお前ってわけ。理解できたか?人殺し。
は?なにが人殺しやねんボケ。
どうせあのジジイは死に体だろ、殺してなにが悪い?
まあお前の事情は分かったわ。
おれが使えるかどうかは別として、帰る手立てはあんの?
クソ王族から追放されたんだろ。
いやそれがな、魔術師?魔導士?よく分からんけど、その道の専門家に話を聞いたら、どれも曖昧で物騒な話ばっかでな。魔王の書物にあるかもしれない〜とか、特定の魔物魔女が知ってるかも〜とか、特にこれといって確証のある話はない。だがまあ、共通するのは、人間に敵対する魔の者たちに会わなくちゃいけないってことだ。
だからまあ、争い事は避けられないだろうな…。最近、宗教戦争、魔女狩りも頻発してるらしいし。
人殺し、お前の方がそこんところは詳しいんじゃないのか?俺よりもこの世界の住民やってんだろ。
あー、それな。じゃあ教えとくわ。
基本この世界はガチガチの資本主義だ。
どいつもこいつも金が欲しいからホラでもなんでも吹きやがる。
魔女って大元はハッキリしてるけどな。
なぜかって、この世界を牛耳ってるのはクソ最悪な魔女だからさ。
詳しく聞きたいか?チップ上積みで。
(金くれ、のジェスチャーで手のひらを差し出す)
資本主義かよ、やだな全く。
( 懐から、小さな袋を出してやや乱雑にテーブルに乗っけた。窓の外が暗くなってきた。酒場には男女が溢れてくる )
ほらよ。
うひょ〜〜金は最高だぜ!
ははは、じゃあ話してやるよ。
(素早く金を懐にしまうとチゼルに向き合う)
さっきも言ったように、世界の支配者は魔女だ。
俺みたいに異能を持った奴は魔女の使徒って言われてる。
まあとにかく、支配者が魔女なら当然国を治めんのも魔女なわけ。
その魔女が…ヤバいくらい金に汚い奴で、税金絞りまくるからこうなってんだよ。
いやもう勘弁ってやつなんだけど、こっから新事実。
おれは魔女に会ったことがある。
( 俺は召喚勇者だから、いまいち、魔女のヤバさが実感できない。まあ、話を聞く限りだと、魔女に国家支配者もいるぐらいだから、ヤバいんだろうな )
… それで?
おれは路上生活者だった。
クソ魔女のせいで廃れた貧民街に、二個下の弟と住んで草を食ったりしてたよ。
死なずに生き延びれたのはこの力んおかげだ。
でも、ある日。
盗みがバレて、オッサンに殺されかけた時。
おれは干渉の力を操作できなかったから、代わりに…
思い出したくねぇが、弟はおれのせいで死んだ。
そっからだ。
枯れるくらい泣いたおれんところに『あれ』が来たのは。
( 意外と気の毒な過去を持つんだな。
人殺しとはいえど、完璧悪ってわけじゃなさそうだ)
あれってのはアレか?魔女か?
そう、最悪の魔女さ。
魔女は弟の亡骸を見て言った。
『金を供物として捧げれば弟を生き返らせてやる』と。
もちろんおれは従った。
だから金を集めなきゃいけない。
…そういうわけだ、願いを叶えてほしいなら魔女が一番の近道。
ただし…魔女は聞いての通り気まぐれな存在。
神出鬼没だし、願いを叶えるっつってもそのあとになにするか分からんしな。
おい、その魔女に会えないのか?
神出鬼没って言ったが、金を渡さなくちゃいけないんだろ。 …なら、会えるんじゃないのか?
……
実のところ、会える。
そしておれは居所を知ってる。
ほんとか!なら、会わせろ。
金なら、はずんでやる。
( 予想外。魔女に会うことができれば、願いを叶えてもらえるかもしれない。そうでなくとも、何か大きな手がかりとなるものが掴めるかもしれない。
これはチャンスだ。流すわけにはいかない。
そうして、再び、金の袋をテーブル上に乗せた )
へへへ、交渉成立だな。
最高だぜ旦那。
じゃあおれについてきな!
(袋を懐に、勢いよく席を立つ。
やや血痕が残る床の上を歩いて扉へ向かった。)
いや血ぃ!床、誰か拭けよ。
返り血浴びた冒険者もいるから、みんなあんま気にしてないのか…潔癖だからああいうの無理
( 人殺しの後をついていく。外はもう夜。
相変わらず、一見すると綺麗な街並みだが、実際のところ、貧困が多い。道中、ホームレスに銀貨を投げ )
そういえば、人殺し、お前名前なんていうんだ?
俺はチゼルだ。人殺しじゃ、呼びにくいから教えろ。
名前?
ああ…ないんだよな。おれ親の顔も見たことねーし。
まあ好きに呼んでくれよ。
(石造りの街を先導して歩いていく。淡い光が辺りを照らす街頭の下、物欲しそうにこちらを見つめるホームレスには視線もくれない。)