郵便局とは言うけれど、ポストもATMもない。
ただ1つある窓口にはバイトと称する少女が座っているだけ。
それ以外の調度品は、四人掛けのソファが二つ、テーブルが二つ、質素なスツールがたくさん。
「手紙を出したければ、ここにおいでください。どこにでも届けます。」
「さて────久々に来てみれば。何ヶ月も経っていたのですね。あの人たちにも手紙は届くのでしょうか······」
(窓口に鎮座したまま、呟く。)
「本日も手紙はゼロ件、と。まあ誰もこんな所に手紙を出す人なんていないですよね」
(頬杖をつきながら呟く。
ただそれが義務化のように一人ぼっちだった。
······やがて思いついたように便箋を一枚取り出し、そこに万年筆で文字を書き始める)
(____昼下がり)
…段々と 暑さというものが肌身に感じるようになってきた
慣れた道、慣れた場所を歩くだけでも
溢れるように 汗は流れてくる…
「(………)」
( …そんな陽射しに悩まされる訳でもないが
移り変わる季節を想ってしまえば、この急な暑さに
春への懐かしさや感傷も抱くと言うもの… )
「 …あら 」
__妙な気分の散歩を行く中で ふと、忘れ物を思い出す
[ぱさ] ………
( …手紙をポストに入れ忘れた、…きっと、暑さで気が
遠くなったのだろう… …気付けば、コンビニやポストからは
大分離れてしまった、…今になって、来た道を戻るのも
…ヒトのように倦怠感を感じてしまう、…)
( …どうにも、と …諦め心地に周りを見渡すと )
_____見慣れぬ"郵便局"が目に入る