長編小説です。
私、みゆのオリジナル小説で、他の方の小説はお断りします。
ですが、コメントやアドバイスはお待ちしているので、ぜひお願いします!
完全事件系に恋愛有りです。
では、どうぞ。
私、立花彩。
今日も秀明の授業後、カフェテリアへ向かった。
最近は事件がないので、おしゃべりなんかしてるんだけど。
事件が起きないのはいいことなんだけど、集まれなくて…微妙。
「アーヤ、こっち。」
黒木君が手を挙げて、隣の椅子を引いてくれた。
さりげない優しさがカッコいい。
私は黒木君の隣の椅子に座った。
だけど、ひとり知らない女の子が座っていて、上杉君がいなかった。
「黒木君、あの子誰?」
「自称、上杉の彼女。」
「彼女っ!?」
その声に、上杉君の彼女さんがゆっくり会釈した。
可愛らしい瞳。
ちょっと丸っとした体形。
上杉君の彼女さん、かあ。
「和典君はまだですか?」
「君が来ているとこれないってメール来てるけど。」
すると、上杉君の彼女さんはちょっとムスッとした顔をする。
スマホを出して、カチカチと打っていた。
「和典君に、早く来てくださいって連絡しました。きっと来ます。」
連絡先知ってるんだ!
黒木君、“自称”って言ってたけど、上杉君は簡単に連絡先教えないし…。
「和典君遅〜い。」
上杉君が来た頃には、もうすっかり満面の笑顔。
さっきまでの顔はどこへやら。
上杉君の彼女さんは、上杉君の隣に立ち、腕を絡めて言った。
「KZメンバーと元KZメンバーとおっとりな男の子不思議な君と生意気そうな女の子。初めまして。」
生意気そうな女の子って、私だよね。
女の子って私しかいないし。
上杉君の彼女さんは続ける。
「私の名前は虹橋真奈。和典君の彼女です。」
上杉君は無理矢理腕を引き離し、腕を組んだ。
いつもの冷たい目で真奈を見る。
上杉君は空いた椅子に腰かけた。
「コイツとは付き合ってない。赤の他人だ。」
「ちょっと〜。和典君ひど〜い。彼女でしょ、私。」
上杉君はため息をつき、スマホをいじり始めた。
真奈、結構めんどくさい子かも。
上杉君と絡んで、断られても絡むなんて…。
大変な子だあ。
上杉君はすぐ帰り、察した翼が真奈を取り押さえた。
真奈は抵抗したけど、すぐ静かになった。
「どうしてですか?私のこと嫌いなんでしょうか。」
真奈は上杉君が座っていた椅子に座って、涙を流した。
大変な子とは思ってたけど、ちょっと可哀想だな。
「きっと、あなたのこと嫌いじゃないと思う。」
私は、自分でもビックリした。
どうしてこんなこと言ってるの。
真奈は顔を上げ、私に飛び付いた。
「どうしてそう思うんですか?」
「あなたが、上杉君のこと好きだから。届いてると思う。気持ち。」
真奈は跳び跳ねて喜び、カフェテリアを後にした。
すると、忍がつぶやいた。
「アイツ、俺嫌い。上杉が嫌うのも分かる。」
「ちょっと、忍。」
だけど、忍は言い止まない。
結構嫌いなタイプなんだ。
翼もちょっとつぶやく。
「どうして上杉のこと好きになったんだろ。どうせ嫌われるのに。」
「調査してみる?」
若武が言い、KZ始動決定。
どうでも良さそうな調査。
だけど、上杉君と真奈のため。
私は、拳を固めて決めた。
面白いよ!
頑張れ!みゆ!
ありがとうパンダ。
良かったら完結までミテネ!
うん!絶対見る!
7:みゆ◆x.:2017/11/05(日) 19:45 ID:w5Yありがとう!
8:みゆ◆x.:2017/11/05(日) 19:57 ID:w5Y 私はその夜、事件ノートの新しいページにシャーペンを滑らせた。
果たして、解決出来るのかな。
解決って言うより、気持ちの問題だから、何にもならないこともあると思うんだけど…。
「お姉ちゃん、まだ寝ないの?電気が眩しくて寝られないの。」
奈子がノコノコのベッドから出てくる。時計を見ると、そろそろ11時。
ママに怒られるっ!
奈子に感謝しつつ、電気を消してベッドに潜り込んだ。
事件名は…まだ決められないや。
私は、ゆっくりまぶたを閉じた。
* * *
翌日。
朝から小塚君から電話がかかってきたので、受話器にとびかかった。
「代わりました。」
「アーヤ?あの、朝からごめんね。」
「うんん。それより、どうしたの?」
小塚君はちょっと声をひそめる。
何事だろう。
「上杉が、今日退学するらしいんだ。若武から電話がかかってきた。」
退学っ?
何で、どうして!?
私の心を読み取ったかのように、小塚君は声をひそめたまま説明する。
「真奈がうっとうしいからだって。家出するとか言い出してるらしいよ。」
「絶対、ダメ。家出はないよ。」
とりあえず止めないと。
そういう話題は、もう持ち上がっているらしく、若武と黒木君が、上杉君の家に行ってるみたい。
「アーヤも、何か分かったら電話してね。調査も大事だけど。」
電話を切って、そのまま玄関へ向かった。
朝ごはんなんて食べてる場合じゃない。私も行かなきゃ。
上杉君の家へ。
実は私、知ってるの。
* * *
「あなたが立花彩でしょ?」
「そうですけど。」
KZの試合の帰り。
観戦後のKZファンが行き交う中、いろんな女の子が押し掛けてきた。
内容は、上杉君にタオルを渡したいとのこと。
名前を刺繍してあるのね。
上杉君はもらってくれないから。
「あなた仲良しだし、いいよね?これ地図。上杉君の家はここだから。」
* * *
ひょんなことで家を知った。
って…。
そんな大事、大丈夫かなあ。
心配しながらも、こっそり家を出た。
自転車に乗って、上杉君の家を目指していると、道の角にいきなり女の子が飛び出してきた。
「あっ、ごっ、ごめんなさい!」
女の子は立ち上がり、私を見上げた。
この子、真奈だ。
真奈も私に気付いて、ちょっと笑う。
「ハロー。どうしたんですか?こんな朝早く制服着て。って、浜田だったんだね。」
真奈は私の制服を見回す。
私にそんなこと言ってるけど、真奈も制服着てるじゃん。
真奈の着てる制服は、一般的な市立の制服で、ちょっとダボッとしていた。
「あなたはどうしてこんなに早いの?」
真奈に尋ねると、真奈はちょっと笑いながら言った。
「私の本当の彼氏に会うの。」
「本当の彼氏?」
真奈なうなずいた。
上杉君って彼氏じゃないの?
あ、上杉君に会いに行くのか。
すると、真奈は上杉君の家の逆の方へ足を傾けた。
「言っとくけど、和典君は彼氏じゃないからね。私彼女だけど。」
真奈はそう言い残して、その場を走り去っていった。
…こうしちゃいられない。
上杉君の家に行かないと。
「あれ?アーヤ。駅はこっち方面じゃないよ。」
「黒木君!上杉君は?」
「ああ。もういなかったよ。」
家出しちゃったってこと!?
サッと血の気が引いた。
真奈は、もう関係なくていいのに。
本当の彼氏さんがいるんだから。
「黒木君、今時間ある?」
黒木君はうなずいたので、近くのコンビニで飲み物を買い、公園のベンチに腰かけた。
「どうしたの?」
「私、上杉君の家へ向かう途中、真奈に会ったの。本当の彼氏に会いに行くって言ってた。上杉君の彼氏ではあるとも言ってたけど。」
黒木君は興味深そうに聞く。
私は、さっきあったことを全て話すと、謎の微笑みを浮かべた。
「ありがとう。アーヤ。」
黒木君は立ち上がり、公園を出ていった。
取り残された私は、駅へ向かう。
とりあえず、また近くのコンビニでおにぎりを買って食べた。
真奈って、不思議な子。
そう思いながら。
上手!
生まれながらの小説家だ!
ファイト!
そんなこと言われたことなくてめちゃめちゃ嬉しい!
ありがとう!
学校に着くと、門の人だかりの先に翼がいた。
相変わらず女の子に囲まれてる。
本当なら見過ごしたいところだけど、翼が用がある時って私な気がする。
なのに、いくら翼と目があっても、微笑みを向けられるだけ。
私じゃないのかな。
「あっ、里実。」
翼は、里実って子が来ると、近くに寄っていって歩き出した。
人だかりはあっさり散らばる。
待って、里実って誰っ!
「アーヤはヤキモチ焼いてるのかな?里実とやらに。」
後ろから忍が来ていて、忍がボソッとつぶやいた。
確かにそうなのかも。
里実に取られた感じがするもの。
この気持ちは、ここだけじゃなかったんだ。
* * *
「ってことだから。今日はカフェテリア行かなくていいよ。」
ちょっとつまらないな〜。
ただでさえ、いい気持ちじゃないのに。翼、帰りまで里実と一緒なの。
何とも言えない。
私より里実の方が比べ物にならないくらい可愛いんだもの。
「僕も行けないし。」
「どうしたの?」
「父が帰ってきてね。女の子を連れて来たんだよ。会えって言ってて。」
小塚君に合わせる女の子!?
ちょっと、翼に続いてこっちまで!?
電話を切っても、どれだけの時間湯船に浸かっていても…。
このモヤモヤは消えなかった。
昨日、女の子と会ってから、小塚君から電話があった。
報告だったんだ。
「すごく可愛い子だったんだ。真菜ちゃんとは違って、キラキラした子。僕には合わないようだけど。」
か、可愛い子だったんだ。
ちょっと残念。
キラキラした子だったら、確実に私より可愛いね。
別に、私が可愛いと思ってるわけじゃないんだけど。
「名前は、樹羅李って名前。漢字で書くと難しいんだ。画数多いから。」
樹羅李って名前、私には絶対合わなさそうなんだけど。
小塚君は、楽しそうに樹羅李の話をして、終わった頃には30分経っていた。
「樹羅李ちゃんの話長くてごめんね。あ、もちろん、アーヤの方が僕には合ってるよ。じゃあね。」
うーん、何か言わせた感じ。
小塚君との電話を切ると、大きなため息をついた。
最近はいろんなことがありすぎる。
これに続き、若武はサッカーKZの試合でもらったタオルから来た女の子。
上杉君はいないけど、真菜。
小塚君は樹羅李。
翼は里実。
忍は知らないけど、みんながガールフレンドをそろえている。
KZが乱れてるよお!
みゆ、ガンバ!
15:熊猫◆5I マジゴメン:2017/11/19(日) 19:32 ID:O22 黒木君アーヤを手に入れるのかな?
ヒューヒュー❤
あ、メモきにしないでねー!
17:黒木彩 本名どす。:2017/11/22(水) 16:44 ID:kIU 御初に御目に懸かります。黒木彩と申します。
時々、黒木君とアーヤが好きだけでしょ、と言われますが、信じて下さい。本名です。
これから、どうぞ、宜しくお願い申し上げます。
ねーねー!
みゆ🔷(スレ主)が居ないよー
小説楽しみなのに〜
誰かいない?
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