「茉緒」
「…」
「こっち向いて」
「…ん」
なんで私はこんな最低男と
*キス*してるの__?
頑張ってくださいね!
3:花織:2016/10/29(土) 17:53 ◆主な登場人物◆
西田茉緒(にしだまお)
大人しい性格。
持田瑠莉(もちだるり)
茉緒の親友。
古川乃愛(ふるかわのあ)
派手な性格。お嬢様。
小宮颯人(こみやはやと)
瑠莉の彼氏。
花沢遥輝(はなざわはるき)
茉緒の事を気にしてる。
小池大地(こいけだいち)
茉緒を好き。茉緒をよくいじめる。
≫2
ありがとうございます(*`・∀・´*)
頑張りますゝ
「茉緒ー、瑠莉ちゃん来たわよー」
「はいはーい!」
急いで階段を下りて服を着替える。
「おはよう!ゴメンネー待たせちゃって…」
「全然いいの!じゃあ行こ!」
「うん!」
私と瑠莉は大の親友。
今日は新しくできた洋服屋に行く約束してたの♪
ちょっと出かけるので一旦きります><
いってらっしゃいです。
7:花織:2016/10/29(土) 18:54 続きです。
親友の瑠莉と行くことになったから、あまりオシャレしてきてないんだけど、
瑠莉はいつもオシャレ。憧れるなぁ。
「瑠莉って、いつもオシャレだよね」
「そう?だって、いつナンパされるかわかんないし」
「ナンパ!?そんな事意識してたの!?」
「冗談に決まってるじゃん!笑」
「なーんだ笑 本気にしちゃったじゃん!」
「…」
なぜか黙り込む瑠莉。
何かおかしい事言ったのかと焦ったとき。
「ねぇ、茉緒って天然なの?」
「え?」
「だって私、彼氏いるんだよ?」
「あ…笑」
「もー茉緒のそーゆうとこ好き!」
「天然じゃないし!でも私も瑠莉好き!」
ふふふ。こうやって瑠莉とやり合えるだけで幸せ♪
「着いたよー!」
「わぁぁすっごい素敵!」
「でしょ?雑誌で見て私も一目惚れだったんだぁ」
「これは一目惚れになるわぁ…」
「俺の事は?」
「んー?」
ん?誰??
ふり返ったけど、誰か分からない…
「え、ど、どちら様?」
「は?知らねぇの?」
「知りません…」
「俺、あんたのお見合い相手なんだけど」
は??
「そんな事、今まで親に聞いたことありませんが…」
「は、マジかよ。あんたの名前、西田茉緒だろ?」
「こわ…」
「だから、お見合い相手だから知ってるに決まってるだろ」
「お名前は?」
「小池大地」
「は、はぁ…」
聞いても全く知らない名前。
「まぁ、やっとあんたの事見つけれたんだから、苦労した俺の身にもなれよ」
「はい?」
「あんたと俺はこの先結ばれる予定。分かったな?」
「いや、そんな事聞いてない…」
「はい、これ連絡先。じゃあな」
言い終わらないうちに無理やり連絡先を受け取らされ、行ってしまった。
意味わかんない…
「でもさー、まぁまぁなイケメンだったよね」
瑠莉と買い物を終え、帰ってる途中。
「小池大地?」
「うん。まぁ私のダーリンには敵わないかもだけどっ★」
「(うざ)…」
「茉緒?顔が死んでるよ?」
「いいね、瑠莉には彼氏がいて」
「茉緒こそあんなイケメンな彼とお見合いの話が進んでるなんて羨ましいよぉ」
「いや、誰か知らないし…」
無理やり渡された連絡先の書かれた紙を見る。
丁寧な字。この字、嫌いじゃない。
瑠莉の言うとおり、顔はまぁまぁイケメンだった。
でも思うんだ。顔がいい男って中身黒い…
「茉緒?何て言った?」
「え?」
なぜか瑠璃が怖い顔で睨んでる。
「イケメンの人は中身黒いって誰に対して言ってんの?」
「え…」
心の声が出ちゃってたみたい。怒らせちゃったなぁ…
「さ、さっきの人だよ。上から目線だったしなんかやだな…」
「あぁ、小池君ね。私のダーリンの事かと思ったじゃない!」
「いうわけないよ〜」
うん、たまーに彼氏持ちの瑠莉にイラッとくるんだ笑
「そいえば、茉緒は連絡先渡したの?」
「え?渡してるわけないじゃん。急に渡されたんだもん…」
「ま、そうだよね。茉緒からかけないと小池君茉緒の電話番号分かんないよ」
「かけるつもりないし、知らない人だし、喋りたくもないんだけど…」
「まぁたそんな事言って!あんなイケメン逃したらきっと次ないよ!?」
「だって…」
瑠莉は他人事だと思っていってるな。
私の気持ち、分かってないでしょ…
「あの…とにかく話すつもりないから。顔だけで決めるようなら自分嫌になっちゃうよ」
「えー…もったいなぁい」
「瑠莉…少しは私の事考えてね」
「え?」
「お見合いの話なんて、知らないし…知らない人に勝手に付き合う過程言われても、すぐに受け入れられないよ。わかってよ、私の気持ち」
「…うん。ごめんね、私だけ舞い上がっちゃって」
「ううん。じゃ、私帰るね」
「…うん」
瑠莉とはちょっと、距離を置いた方がいいのかもしれない。
はぁ、とため息をつく。
私はそのまま家に帰った。
「ただいま」
「あら、おかえりなさい。ちょっと茉緒、すぐ来て」
「え?」
お母さんがソワソワした様子で、それでもどこかウキウキしてて。
なんだろ?
「あの、何…」
「よう。茉緒」
は、なんで来てんの?
ていうか、なんで私の家分かってるの?
「茉緒。こちら、小池大地君。今まで黙っててごめんなさいね。小さい頃から、あなたと大地君は結ばれる予定なのよ」
「は…」
お母さんに対してこんなにイライラしたことが、かつてあっただろうか。
私は気づいたら、外を走ってたんだ。
家を飛び出した。
確かにお母さんの言葉に違和感は昔から持ってた。
「ねぇーママぁ」
「ん?なぁに?」
「私もパパみたいな人と出会えるかなぁ?」
「あらあら。急にどうしたの?」
「だってパパ、すごい優しいもん。私も将来、パパみたいな人と結婚したい!」
「茉緒は心配しなくて大丈夫よ。素敵な人ときっと結ばれるから」
「そうなのぉ?」
「ええ」
小さい頃は別に違和感を抱かなかった。
違和感を持ち始めたのは、小5の頃。
私の友達の岩本汐里ちゃん(中学では離れちゃった子)が恋愛トークにハマっていたんだ。
「ねーやっぱりA君カッコいいよね?」
「うん。でも私はB君派かなぁ」
「そっかー」
「茉緒はまたそんな話して。大丈夫よ。茉緒には素敵な人がきっといるから」
汐里ちゃんと話してる途中にお母さんが割り込んできたんだ。
この言葉、昔にも聞いたことあるような…
違和感を抱きつつもお母さんに問い詰めなかった理由は、
お母さんが必ず「きっと」と言っていたからだ。
決まったわけの未来ではない事を意味していた。
だから怪しみつつも、詳しい事は聞かなかったんだ。
けど…
もう寝ますー