“深淵唱詩”

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1:アビス◆wc:2017/10/12(木) 06:11

思いついたら取りあえず書く事に決めた(センスは皆無)。

電柱から覗く君は誰だろか?
私はコソリと確かめゆく
けれども何時もシュッパイする

今日も君はシャッテン延びる電柱から私を見ている
そんな所で見てないで早くお入りよ
けれども君は首を横に振る

レーゲン降る日も
シュタルカー・ヴィント吹く日も
君は只私を柱から覗くだけ

何故かと私は君に聞いた
君は口を開いた
“だって僕はゲシュペンストだから”

972:アビス◆wc:2020/01/15(水) 23:19

これは ただの あそび
むしを ありの みっちり はいった
はこに いれて くわせる あそび

むしゃむしゃ たべる ありは
かわいいね ぶちぶち むしを
くいちぎる おとが するよ

むしの くいちぎられた
からだから えきたいが でてきた
とうめいだ べちゃべちゃ している

あきた だから おばあちゃんが
たきびを している ひのなかに
はこごと なげて もやした

973:アビス◆wc:2020/01/15(水) 23:32

ともだちが ふくろに えきたいを
いれて もってきた

このにおいを すうと とても
きもちよくなると いっていた

みんなが やろう やろう
と いいだした

わたしは しょうたいを
しっていたので だまって
みている ことにした

かわるがわる みんなは
ふくろを もって なかの においを
かいで すいこんだ

みんなが きもちよさそうな
かおを していた

でも それは さいしょだけ
じかんが たつにつれ

みんなの くちから よだれが
だらだら たれてきて

まともに しゃべれなくなって
はも とけて わらって ころがって
めちゃくちゃに なった

974:アビス◆wc:2020/01/17(金) 21:40

何時だって絶望が
ぼくの所へ
まとわりついて来るんです

なんだってでしょうね
分かりやしませんよ もう

生き物かなにかかな
この絶望と云う奴は

若し姿があるとしたなら
狗かね?三ツ頭の尾が無数の蛇の

975:ねこさ◆xs:2020/01/17(金) 21:43

おひさですね
記憶にないかもしれませんが、私はちょいちょい見に来てますよ、やっぱりかっこい文章を書くんですね。すきですよ

976:アビス◆wc:2020/01/17(金) 22:50

格好いいだなんてそんな…
…照れて仕舞うな。

この詩の集まりも
そろそろ終末を迎える

終わりを迎えた時
私は名を変えようと思う

977:アビス◆wc:2020/01/17(金) 22:57

幸せが遠ざかります
此方が手を伸ばしても

幸せと云う奴は足が生えて
憎いあんちきしょうの所へ行き

恋人として
逃げて行くのです

残された私の恋人は
誰なのかしら?

978:アビス◆wc:2020/01/18(土) 17:27

目が覚めると
知らない奴が隣にいる

大概は異性だが
稀に同性もいる

そして大概が
息をしていない

昨夜何があったのか
覚えていないが

相手の首にある
手の痕と

裸体と
手にあるこの感触が
物語っている

生き物は飼わない
昔は飼っていたが

自分の記憶の無い内に
勝手に歿ぬからだ

息をしていようが
息をしていなかろうが
やる事は変わらず

土に埋め
土手の川に流す

悲しんだ事があれば
あったかも知れない

979:アビス◆wc:2020/01/18(土) 23:02

俺を愛していると
目の前にいる女が云った

俺はこの女を知らない
女は俺を知っているらしいが

恋人だと云う
女は自分の事を

誰のかと聞いた
貴方のよと女は云った

とりあえず愛した
知らない女の事を

記憶が無いのを
悟られぬ様に

980:アビス◆wc:2020/01/18(土) 23:08

…どうしても駄目だ
思い出せない

悲しむかもしれないが
女に記憶が無いと
打ち明けた

冗談でしょう?
貴方は何時も御上手なのね

…と
笑い返された

981:アビス◆wc:2020/01/18(土) 23:14

夜になると
無性に何でも良いから
壊したくなる

物は勿論
生物も例外無く

動いている物を
動かない物にしたくなる

気が付くと
隣で寝ている

女の細首に手を掛け
絞めている

982:アビス◆wc:2020/01/18(土) 23:23

ぎりぎりと音を立て
女の首を絞める

抵抗する女の爪が
俺の手首に食い込み
血を流している

痛みはあったが
緩める事は無く
強く絞め続ける

声がしなくなるまで
息をしなくなるまで

愛しているのにと
最期の言葉がそれだった

判らなかった
俺にはその言葉が

983:アビス◆wc:2020/01/19(日) 23:14

何が書きたいのか判らないと
白紙の原稿に向かって呟く

一度こういう気持ちに陥ると
何処か放浪の旅に
出掛けたい気分になる

知らない土地に
一人立って
空を眺めたい

湖へ身を投げて
水面を揺蕩って
魚の口につつかれたい

空を飛ぶ…
…空想をするのも良いな

984:アビス◆wc:2020/01/20(月) 23:03

気にしない
君を思えば

この位の事は
訳なんて無いよ

次に君は僕に
どんな命令をくれるの?

どんな事でも良いよ
だって君の云う事だもん

何も無かったら
何をして良いのか
判らなくなっちゃう

だから僕に
君の言葉で
僕の生きる事を許してよ

985:アビス◆wc:2020/01/20(月) 23:08

…逃げられてしまった
こうして人の身を得ども

本能で生きる動物には
判ってしまうらしい

否 ひどく怯えていたからな
上手く隠した心算なんだが

喰らおうとは思っていない
只 人間達みたいにな

私も動物に触れて
愛でてみたかったんだ

それに今は
さほど腹は減っていない

若しも減っているなら
今頃お前の上半身が
無くなっているさ

986:アビス◆wc:2020/01/21(火) 23:50

法を守っていれば
自分は正義だと
云えるかね?

道徳が備わっていれば
自分は清らかであると
誇れるかね?

外れた思考さえ持たなければ
自分は真人間であると
証明出来るかね?

987:アビス◆wc:2020/01/23(木) 00:12

人の心の冷たさよりも
自然の冷たさの方が
暖かいと感じます

988:アビス◆wc:2020/01/23(木) 00:21

天上の星が憎い
輝く星が憎い

輝く星は
私のいる地上を
煌煌と照らす

天上の星を
落としてやりたい

其の輝きを
一切無くして

地上に転がる
そこいらの石ころと変わらぬ
存在へと変えてやりたい

989:アビス◆wc:2020/01/23(木) 00:31

夢を見ていたいのに…なのに…
お前達は何故邪魔をする…?

眠ってはいけないのか
起きてずっとお前達の願いを

聞き入れて
叶えなくてはならないのか?

もう関わらないと決めたのに
だから森の深奥の祠で眠っていたのに

990:アビス◆wc:2020/01/25(土) 00:16

同僚に裏切られて
本当に悲しかった

周りが其の同僚を庇って
私に云った“優しい嘘„の意味が
未だに分からない

じゃあ何で私は
こんなにも悲しい?

じゃあ何で私は
こんなにも苦しい?

教えてくれないか?
優しい嘘とは一体何なのだ?

誰を救う為の
”嘘„なんだ?

991:アビス◆wc:2020/01/25(土) 23:25

…今一度
暗黒の揺り籠の中に戻り
眠ろうと思う

新たなる私と云う
存在を創り出す為に

992:アビス◆wc:2020/01/25(土) 23:34

舌先三寸嘘八百で
私は遊ぶさ皆の事

口先からのでまかせで
渡れ渡れ人の世を

止められはせぬ
止まりやせぬ

楽しき哉
翻弄される
人の子等の姿

993:アビス◆wc:2020/01/27(月) 20:25

こんな所に
来なければ良かった

酒と食と話の混じる
騒がしい所だ

私は嫌と云う程
思い知らされる

自分がどれ程
孤独かと云う事を

各々仲の良い奴と
談笑しているが

自分には
それが無く

只 目の前にある
冷めた料理を
黙々と食べている

何故来てしまったのだろう
こうなると云う事は

過去に何度もあって
判り切っていた筈なのに

無理に話し掛け無くて良い
お前は別の者と
話していれば良い

話題なんて無い癖に
絞り出そうとするな

別の者の所に行って
其の話題を
咲かせるが良い

私が相手ならば
直ぐさま枯れるだろうよ

私なんて者は
薄暗い角で

詩を書いている方が
お似合いなんだ

994:アビス◆wc:2020/01/27(月) 20:28

どうせ誰も
誉めてくれやしないんだから

そんな紙切れ
貰ったって無駄さ

燃やしちまえよ
火ィ点けてさ

焦げる紙が
空に飛ばされる姿を見て
笑えば良いさ

どうせゴミだ
ゴミなんだから

995:アビス◆wc:2020/01/27(月) 20:32

我が村の
海の間際の
赤百合の群生は

空を見る
月を見る
星を見る

潮に晒されても
枯れはせず

996:アビス◆wc:2020/01/27(月) 20:40

繰り返す
繰り返す
繰り返す…

廻る
 廻る
廻る

成した因果は
巡り回りて
自らへと還らん

鳥が鳴いても
血を流せ

足の裏を
焼かれて踊れ

手は這う虫の
餌食となれ

眼球の水晶は
魚の住処

 廻る
廻る
 廻る

繰り返し…
繰り返し…
繰り返し…

997:アビス◆wc:2020/01/27(月) 23:20

忍び寄る

君はまだ
気付かない

忍び寄る

歩く音無く
姿無く

忍び寄る

振り返る
其の既に時遅し

忍び寄る

次は

おまえ

998:アビス◆wc:2020/01/27(月) 23:22

心が叫び続けている
何故 何故 私は
裏切られたのかと

999:アビス◆wc:2020/01/27(月) 23:27

満天の星々よ
道となりて

孤独なる旅人を
天上へと導きたまえ

1000:アビス◆wc:2020/01/27(月) 23:39

先刻も書いた通り
私は名を変えて
何時になるか判らないが
戻ってくるよ
前々からこれは
思っていた事だ
人らしい名が良いなと
ずっと考えていたんだ
名を変えても
「アビス」と
読んでくれても構わないよ

では

また

会う時迄…

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