肩にとまりて、ぽとりと落つ
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「 わたしたちって、花から花へ飛び回る蝶々と同じなのよ。素敵な世界だと思わない? 」
今日も花の匂いが辺りに立ち込めている。わたしはもうそんな香り、うんざりだった。彼女の笑みは薄明るい月明かりではよく見えない。わたしは彼女の目線から逃げるように目を反らすことしかできなくて、きゅっと、下唇を噛んだの 。
▼ C A S T
蝶 : 可憐な蝶のようなひとたち。花の首筋を噛み、蜜を吸って生きている。花と契約を見事交わせば、その花の蜜は独り占めできるし、願いがひとつだけ叶えられる。ただし契約は破棄できず、蜜もその契約を交わした花のものしか飲めなくなるため、様々な味の蜜を求める蝶は契約を交わさないことも多い。
花 : 個人々々違う種類の花がモチーフになっており、いわば花の擬人。首筋に蜜腺がある。多くは花の香りで蝶を寄せ付けて蝶と契約を交わそうとし、21歳を迎えた日の時点で未契約であれば枯れ果てて死んでしまう。契約を交わした後は1年ごとに2つずつ、両耳からイヤリングのように実が生り、綺麗なものは高値で取引される。
▼ S T A G E
海に接する港町。欧羅巴のような町並み、港から伸びる大通りに沿って店が並び、それをずっと辿っていくと役所がみえる。世界各地から人々が集まるため、町の端にアジア地区、などというものがあったりする。其の他描写はご自由に。
蝶は一日につき一人の花からしか蜜は吸えない。夜間にしか蜜を吸ったり吸わせたりすることは許されず、もし夜間以外に蜜を吸った/吸わせたなどの事態が発覚すれば、広場にて処刑されてしまう。蝶と花同士が未契約の場合は蝶が花に蜜の代金を払う必要があるが、互いに契約した間柄であればその必要はない。
契約するには蝶の瞳と同じ色の宝石のペンダントを花が身につけること。