白とも黒ともつかないそれは、まるで私達
>>002-003
あ、……もう、
( ぱちり、お互いにやや躊躇した状態のままで目が合った。書斎の中の妹は振り返り、少し警戒したようにゆっくりと近付いて来た。もちろん愛しい妹のこと、この場で抱き締めても良いが、わざと視線を避けるようにしてしまった。ああ、またいつもの癖。自己嫌悪に顔が歪んでしまったかも知れない。彼女を求める時にはいつも、彼女から来てくれるのを待ってしまう。彼女からの愛を待ってしまう。薄い唇を強い嫌気と共に噛んだら、思ったよりも大きな痛みに目を伏せた。出血しただろうか。もしそうなら、妹は自分を心配してくれるのだろうか。 )
…何してるのよ、
>>7 ♡ オリオン
お姉様、唇が切れちゃうわ
( 目を避けられてもなおのことじぃっと見つめるとぎゅっと強く唇を噛み締める彼女が目に入り。本を床に雑におき愛しい姉に駆け寄って、ちょっと背伸びをし、彼女の今にも血が出そうな唇をそっと人差し指でなぞってから、安心させるように微笑み。例えカーペットであってもお姉様の血をあげないわ、だって、私の、私だけのお姉様だもの、なんて考えながらぎゅっと抱きつき。何をしていたのかと聞かれれ少し体を強ばらせるものの、彼女から離れていつもの笑顔を浮かべながらそっと静かに下記を告げて )
昔アルテミスお姉様と一緒に読んだ、童話を…探していたの
>>8 * アルテミスお姉様
…そうみたいね、ありがとう
( 置かれた本はどうでも良かった。言われた言葉も嬉しいが欲しいものはそうでも無かった。すっと自分の唇をなぞった人差し指の甘さと温かさ。微笑まれたその笑顔の眩しさ。ああ、やっぱりこの子は、妹は世界で一番可愛いわ。無上の嬉しさに細められた瞳は、きらりきらりと隠せずに瞬きを残す。直後抱き締められ心臓がびくりと跳ね、妹の言葉への返答はどうにも上の空に。どくりと収まらない鼓動、ぎゅっと抱き返しては頬へ優しい口付けを、ひとつ。その後、妹は離れてしまい、形容しようもない寂しさに押し黙った。苦しい。けれど、それを妹に見せるわけにはいかない。心配させるわけには、いかない、のだ。あくまでも、優しく静かな姉でいなければ。それだけが、私を駆り立て、また押さえ付ける。 )
、…此処で? 手伝いましょうか、
>>9 ♡ オリオン