アダムとイヴ ―君がいないこの世界で―

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1:桜織:2015/04/28(火) 21:35

神様は、アダムとイヴという人間を作りました。
アダムとイヴは、働かなくても食べていける、まさに楽園にいました。
その楽園には、食べてはいけないと神が決めた、1つの果実がありました。
しかしある日、アダムは蛇にその果実を食べるように言われ、食べてしまいました。
アダムはイヴにもその果実を食べるように勧めます。
こうして神の怒りに触れた二人は、楽園を追放され、地上に下ろされて働かなくては食べていけない羽目になってしまったとさ。


「涙」
突然名前を呼ばれ、柏崎涙は顔を上げた。
「涙はまた読書?」
親友の大崎奈津美がそう尋ねると、涙はうんと頷く。
「奈津美も一緒に読む?」
「私は、教科書読むだけでお腹いっぱい」
奈津美は笑いながら涙の前の席に座る。
そして、涙の視線がグラウンドに向いているのに気が付いた奈津美はにやりと笑ってこう言った。
「涙、あんたまた敬太の事見てたでしょ?」
「えっ!?」
真っ赤になった涙を見て、奈津美は続ける。
「涙は分かりやすいもんね。毎日毎日読書とか言って、敬太の事見ているの、私は知ってるんだから」


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