「何か面白い事は…って!」
「う、ウサギ?!」
「あ、待って!」
「ウサギさんどうしたの?!」
少女は今日も迷う。
そして少女は_______________
「ま、正式には妹だけども。」
「やーね。みんなアリスアリスって。」
「赤ずきんなんて呼ばないで。赤嫌いなの。」
「アリスだと思ったぁ?残念ですね。赤ずきんちゃんでした。」
「ま、狼少年キープしてるし。いっか。」
「うるっさいなー。今グレてんだよばーか。」
「最悪ー。死んじゃえー。」
「アリスなんか死んじゃえーい☆」
「今度からはヒドインの時代が来るよー!」
「心の純情なヒロインに負けるなー!」
今日も愚痴る。
「あ゛ー最っ悪ー!なんで青と黒まだ乾いてないのよー!」
森の中 ワインと林檎の入ったカゴを抱えながら美少女は叫んだ。
「おい。」
「…」
「お・い!」
「…」
「聞けよ赤ずきn「オリヴィアよ!オリヴィア!」よぉ!オリヴィア!」
木の上に座っている少年に少女は怒鳴り付ける
「狼少年か。何?」
「冷たいなー!お前www」
「ははー。ちょー笑えるー。」
棒読みである。
「どうせなら笑いながら言えよw」
「貴方が個々から消え去ればほくそ笑むぐらいならできるわ。」
「お使いか?」
少女のイヤミを物ともせず少年は問う。
「ええ。あの狭苦しい小屋に住んでる糞ばばあのお見舞いのついでに失踪でもしようかとね。」
「糞ばばあはねーだろーがよ。」
「じゃあ糞おばさまだね」
「もういいや。なんも言わねーよ。」
「じゃ糞ばばあで定着ね。」
「…」
そのまま少年と少女は歩き出した。
「そいえばアリs「チェシャに会いに行ったよ。」そ。」
そんな会話が続いた。
「…着いたな。」
「うん。」
_コンコン
少女は短い髪を揺らしながらドアをノックした。
髪を揺らすと同時に目にいままでなかった光が入る。
「おばーちゃあーん!」
もうその声はさっきまで少年に暴言を言っていた少女の声ではない、
純情な少女のような声だった。
「おぅ、来たかい赤ずきん」
ピクリ
「赤ずきん」の言葉で彼女の頬が一瞬ひきつった。
きっと彼女は「オリヴィアだっつの糞ばばあ」とでも心の中で叫んでいる事だろう。
「おばあさん!お邪魔しますね!」
「あぁ、狼少年かい?ゆっくり休んでいきなさい」
少年は、未だに小屋の入り口に突っ立っている少女を横切り、小屋のなかへ入っていった
少女はその少年を視界に入れると「あ、ちょ」と声を漏らし急いで着いていった。素が出た様である。
「仲が良いのかい?」
「うん!私とこの子は仲が良いの!」
この時少年は思った。「俺の事この子って言ってる時点で仲良くねーわ」と。
「あ、お婆ちゃん!林檎があるよ!剥く?あと赤ワインもあるよ!」
目をキラキラさせながらコッソリ威圧を掛けているようだ。
きっと五分ほど前の少女は「帰りの荷物多くしたくないから食って飲め」とか言って口に林檎と赤ワインを詰め込むであろう。
「そうだねぇ、私は赤ワインで、赤ずきんと狼少年は畑で取れたものでジュースとかをつくろうかね」
「お婆ちゃん!?いいの?!動ける?!」
このお婆ちゃん、なんと一ヶ月前アキレス腱を切ったのである。
「アキレス腱切ったと言ってもぶっつり行ったわけじゃないよ」
ははは、と余裕の笑みを浮かべるお婆ちゃん。
「ジュース作りなら俺も手伝います!」
「お、頼もしいの!少年!」
「よし。畑に向かうぞ!」
「おー!」
ーーーーーーーーーーーーー余談ーーーーーーーーーーーーー
「お婆ちゃん!私クワノミがいい!」
「俺も!」
「ようし!任せなさい!」
元気に畑で汗をかくお婆ちゃんを見ながら木陰で石に座り涼しげな空間で赤ずきんは赤い瞳を転がし「なんだよババア元気じゃん。」そう思ったようであった。
--すっかり狼少年と仲良いみたいだし。。。--
--って、なに考えてんだろ。--
--なにこの少女漫画っぽい雰囲気--
--ち、違うよ?違うからね?!--
--私の本命は!--
--…うーん。。。--
--ロバ耳王子…?--
--え、きっしょ。--
--チェシャ…?--
--悪い感じはしないわねぇ--
--あ でも、アリスがチェシャを--
--…………--
--狼少年は何を思って私に付いてきてるのかしら。--
--んまぁ、そんなに嫌な感じはしないってゆーか--
--改めて見ると可愛いし格好いいな〜--
--トカイッチャッテミタリーwwwwww--
--…………--
今まで下に転がっていた赤い瞳が上へと移動する
--クワノミ収穫そんなに楽しいのかな?--
--クワノミ…ねぇ。--
--思い出すなぁ--
赤ずきんの頭脳には
鏡を向いて笑っている顔がアザだらけの少女が一人。
そして、
花畑でウサギを捕まえている少女が一人。
--私は。。。狼少年に会うから笑顔の練習してたっけ。--
--…そっか--
「アリス。」
「死んじゃえ☆」
ぽつり。
そう呟いて
「よーっし!」
赤ずきんは岩から飛び上がった
「アリス殺し隊!部員募集中!」
大きな声で物騒なことを言ってしまったため
「あ、やべ」
と、少女は口を押さえた。
「おーい!赤ずきん!クワノミつまみ食いokだとよー!」
「はーい!いまいくー!!」
元気な声を出して走る少女。
ーーーーーーーーーーーーー
「んまー!」
「うわすっぱ!」
「ばかー!w赤いの食べるからだよ!」
「へへwだってこっちの方が旨そうじゃね?」
「黒の方が「熟して美味しいですよー!」ってかんじするじゃん!」
「そうかぁ?」
「二人とも!他に何をジュースに混ぜるか考えとくんだよー!」
「「はーい!」」
「ブルーベリーかな」
「えーイチゴだろーがよ!」
「女々しい選択だな」
「うるせーw」
「ふふw」
--クワノミ…か--
.
.
.
私はアリスと双子で
昔は、アリスと仲が良かった。
ま、今も仲良いんだけどね。
でも、家族はすこーしだけアリスを私より上に見てたの。んで、
私に掃除とペットの餌やりを、アリスに料理をってなってね
私なんかドジッ子だったから失敗失敗で。
そんなときは狼少年とクワノミ食べて話したりしてたの。
別にその日のうちにやることは済ませば良いから休憩は良いんだけど、
私、生まれたときから笑顔ぎこちなくって、
家族とかと笑うと「ぎこちないの可愛いw」なんてよく言われたわ。
それが嫌だから毎日ずーっと笑ってたりして、
でもって笑顔に集中し過ぎて失敗。
↓
アザだらけの顔
井戸のバケツをおでこにぶつけたり、背がちっちゃかったからモップの棒おでこにぶつけたりで
家族も心配してたなーw
そんで、私が何で赤い頭巾しかダメなのは、
アリスが青好きだから。
私だって青好きだよ。
ま、黒が一番なんだけど、ww
自分で黒とか青とかの頭巾ミシンで作ったりもしたさ。
でもそうしたらアリスにも間反対の色ちがい作んなきゃならない〜ってなってて、
正直いって服のデザインはアリスが可愛い。
だから超難しかった!頑張ったよー私w
でも、狼少年が応援してくれたから頑張れた。
何だろうね、なんか、彼の私とは正反対の青い目とか、そう言うのが
うらやましいから、なのかな。
まぁ、そんなかんじで私も15ですわぁ。
ってなかんじで生きてまーっす。
これからも狼少年とは仲良くするつもりです。
冬になったら狼の胃の中とかで適当に過ごします。
じゃね!
短編集 ヒドイン頭巾 一話終了です!
どうですか?お話面白いですかね。
このお話、大体童話を元にしたホラーゲームってアリスが主人公じゃないっすかぁ。ってゆう思いから始まりましたw
次の話もお付き合いいただけたらなーと思っていまーす!
では!
親指姫
「僕と結婚はいかがですか?」
クスッ
冗談げに言う少年に
--ばかね。
超バカ。大馬鹿者だわ。--
少女は彼が気付いてくれることを願います。
「さぁ、夜のうちに逃げるのが、この物語のグダグダ進展改善方だよ。」
「逃げる?そんなの貴方を王子にすれば問題なーい♪」
「いいや、それはツバメさんに失礼だよ。」
「あ、じゃ、花畑に一回いけば良いんでしょ戻ってくるから。」
「…君が幸せに暮らすためのことを僕は考えているんだ」
「いや!あんな不細工王子と結婚はいーや!」
「…君の目では僕は王子よりイケメンかい?」
「うんうん♪」
「でもこのイケメンは君は王子と結婚する事を願っている」
「どうせ子供生んだら母は死んで継母が来て悲劇のシンデレラてんかいでしょ。」
「」
これは背丈が145cmの少女こと親指姫と
背丈が183cmのカエルとの恋愛話である。
小さな家。
その窓際で少女と一匹のツバメが話していた
「バーイセコーバーイセコー♪」
「ははw面白いな!その歌ww!」
「うんうん♪解ってくれて嬉しいよツバメ君!」
「私もツバメ君に乗ってみたいのになー」
「駄目だろー?」
「うん!ぜったーいにね」
「随分嬉しそうにするな」
グスン
今にも泣きそうなツバメに
「あわわわわわわわわわわわわわわわ!!!!」
慌てる少女
「あ、そういえばよぉ!」
切り替えの早い鳥頭は喋る。
「あわわわわわわ…くゅわ?」
「なんだそれー!wwwwww」
「やっぱ面白いなお前ーw」
とツバメがいうと
「あ、そんで本題はな?」
「うんうん。」
真剣に聞き落としが無いように耳をすます少女
「お前いつ結婚すんだよ。」
「ぐなー!!!」
ガコンと椅子から滑り落ちる少女
「親指姫は17才に結婚だよ。」
「私、は、、、?」
「年も覚えてねぇのかよw」
「君は後二週間で1九才だよ。」
どうやらもう一人会話に加わったようだ。
「カエルさっ!」
少女は新しく会話に加わった青年に抱きついた
「お似合いだなリア充め」
何だかんだで皆いつ結婚するかを賭けにしたりしているようで。
「僕と姫がお似合いなら王子と姫ももっとお似合いだね。」
「うぐぁ」
グサリと少女の心に突き刺さるその言葉はこれからも永遠に残るであろう。
そして少女は少しの反論を決意した。
「い、意義ありッ」
「私はあんな不細工で背がちっちゃくて歌が下手っぴでカエルさんみたいに上手く泳げないゆとり世代の同い年王子なんて大嫌いです!」
酸欠ぎみにエメラルドグリーンの目をぐるぐると回す少女
「そっか。」
「そこまで言われたら断れないね」
彼は優しそうな細い目を更に細めた。
「あ、あと、ね?」
「?」
「か、カエルさんの目の色が綺麗だから。」
体をモジモジさせながら顔を赤くして少女はいった
「っ?!」
「おい!カエル!俺お前の目何か見たことねぇぞ!?」
「あのね、灰色なんだけど、青味がある」
「そっか。ありがとう」
嬉しそうに笑う青年
「いいな!お前の目!」
「ツバメさんだって!」
「え、俺もか?!」
目をキラキラさせてツバメの顔が近くなる
「うん!綺麗な赤い目!」
「ホントか?!」
「うん!スッゴク綺麗!」
「よし、お礼に秘密の場所教えてやる!」
「まじすか?!」
「言ってらっしゃい」
「カエルざぁん゛ー」
ギュゥゥゥとカエルを抱き締める少女。
「よし!充電完了であります!」
「行くぞ!俺に続けぃ!」
「イーイエッサー!」
と元気よくいった少女はドアを開けて出ていった。
「…幸せに」
カエルはこっそり、寂しげに呟いた。
「ただいまーっ!」
「また来たぜぃ!邪魔するよ!」
「お帰り。」
青年は読書をしていたようだ
「カエルさんの本当のお名前ってなあに?」
「僕?僕はギャレットさ。」
「ギャレットって言うの?すっごく優しそうね!」
すると
「姫の名前は?そういやずっと姫だったなぁ」
ツバメが呟いた
「カタリナ!」
「俺、産まれ日本だからはやぶさ!」
「珍しいの?」
「どうなんだろうな!」
さっぱりだ!と笑うツバメを見てカタリナはうはは!と笑った。
「さっぱりって面白ーい!」
「そうか?」
「面白くないの?」
「面白いか?」
沈黙の後、二人は大爆笑した。
次の朝
カタリナはギャレットとはやぶさを呼び、真剣な顔持ちでこう話し始めた。
「…どうしてもギャレットさんと結婚出来ない?」
「おまっ?!それ本気だったのかよw」
ぶっはー
そう笑うはやぶさを見てカタリナはぶー!と口を膨らました。
「まぁまぁ」
細い目を更に細めギャレットが言う。
「ぷー。」
カタリナは口をすぼめた。
「カタリナは、僕と、結婚をしたいのかい?」
「うんそれとね!えっち!えっち!」
「お前wwwwwwwwwwwwwwwwww」
「カタリナ?」
止めて
ギャレットはそう言うように目でサインをしたようだ
「せぇーらー服をぉぬーがぁさーないで☆」
「いつ覚えたよその歌w」
「え?はやぶさにぜぇんぶ教えてもらったのぉ!」
もう忘れたの?と呟くカタリナ
「他にもあるよ!んーとね」
「男性の皆さんはつねの此処はあいていm「まった!そうだ!教えたよ俺が!」えーもっと歌いたかった!」
「ま、取り敢えず、結婚式あげてえっちしたいです。」
「変態娘ェ!」
「ギャレットさんのあんな姿やこんな姿…ぎゅふふ…じゅふふふふふふふふふ」
「お巡りさんッ此方ですッ!」
そんなはやぶさとカタリナの漫才擬きを鑑賞しながらギャレットは言った。
「はは。」
この一言だったのだ。
そして皆が解散したときに一匹の小鳥が入ってきた。
「この国の王子の使いのものです」
「うぉうぁ?!」
ビックリしたのはカタリナである。
「明後日、何がなんでも王子と結婚していただきます。」
「はい?」
「貴方の耳はポンコツですか。」
「(^言^)ええ、まぁね。」
「ちょっと待った!何でこいつじゃなきゃダメなんだ?こっから西にちょっといった村にいい娘居るぜ?」
「そう言う問題ではないのです。王子は、貴方を、欲していらっしゃるのです。」
「王子様は私とえっちしたいの?」
「言っちゃえばそうですね」
「いやいやいやいやいy(ry」
「無理です!私カエルさんしか受け付けないんです」
「顔赤くして言われても説得力0ですね。」
「ぐ」
「期限は明後日…ですよね?」
「はい。では、私忙しいので。」
パタパタと帰っていった小鳥。
カタリナは顔を赤らめ「どうしよう…でも…イヤァァァァ」と妄想中。
ギャレットは不思議な感情が芽生えた。
「嫉妬…?」
ギャレットは気付いた
今まではカタリナに愛されることに対し知らず知らずの内に優越感に浸っていたようだ。
それを思うとカタリナを無意識に抱き締めていた。
「ちょ、ギャレットさんじぇらしぃですか?超嬉しいです。」
カタリナは真顔でいった後ぎゅぅぅぅぅとギャレットを抱き締めた。
「…にしても何だ急にあの王子。」
「この国の王子様って最近結婚したよね。」
「え?じゃ、う、浮気でふぉうりんらぶ?!」
「きっと何かの事情だって!」
「うんうん♪」
と皆が解散していった。
次の早朝。
カタリナは朝が苦手だが、珍しくパッチリ目が覚めた。
‘あれ、私の横から寝息が聞こえる…’
右と左、両方から。
そして肩の辺りに腕と羽が付いている。
‘皆…嫉妬してくれてるのかな?!‘
やや興奮気味に妄想中
「んぅ…」
ツバメが起きたようだ。
「大丈夫かお前、鼻息荒いぞ」
「本当だ…おでこも熱い…冷やそっか。」
ギャレットも起きていたようだ
「ふゃひ?!」
急に氷を当てられてビックリするカタリナ
「明日、君は幸せになれるんだから僕にも幸せをちょうだいね?」
「う、ぉ、あ…え。」
カタリナの目はぐるぐる回っている。
「お前、結婚しても遊びにこいよ?」
「ぇ、ぅ…ん」
涙が溢れてきた。
「ん…んっふ…ぇぇ…え…ん」
声を押し殺しているようだ。
そこをギャレットは抱き締めた。
「ヒック…ふ…グズ…ぇぇ…っ」
「泣いてないよ馬鹿者どもが!…ヒック」
「急にどしたw」
「朝ごはん、ぶどうとサンドイッチ食べーたい!」
「皆で作ろうか」
「俺現場監督!」
楽しい朝が終わった。
「結婚してるんでしょぉ?」
「いいえ。あれは嘘です。」
カタリナは小鳥と話している。
「俺も入れろぅ!」
フラフラとはやぶさが窓の縁に座る。
が
あまりにもフラフラなのでカタリナははやぶさを抱き締めた。
「はやぶさ酔った?」
「…ヒック」
「あー、これマタタビの臭いですね。」
小鳥が冷静に言う。
「ですね。」
カタリナは便乗した。
「まずいいから話せ馬鹿野郎。」
「はい。」
「王子はクッソブサイクなウルトラスーパーミラクルパワフル音痴なとなり町の海の向こうのちょっと右の町のお姫様に
ゴリラのような猛烈アプローチ(愛の歌兼ほろびのうた)を受け、毎日嘔吐に悩まされました。」
「急に口悪くなったね」
「だから嘘ついて諦めさせようとしたのか。」
「すると、その時、聞こえたのです。」
「何が?」
「貴方の歌声です!たしか…《バーイセコ バーイセコ♪》と聞こえた気がします。」(わからない人は冒頭を見てね☆)
「あっちゃー」
「それ、最近じゃんw」
ツバメは笑った
「その時、王子の嘔吐が止みました。だから、です。」
「王子様は私とえっちしたいのですか。」
「…ふ」
「あ、笑った!笑った!鼻で笑ったでしょ?!」
「段階はやっww」
「あ、いずれはえっちするんだ。なんだ。」
「なぁ、小鳥、お前も酔ってきてねぇか?」
「ホントだwマタタビの匂いで酔ったんだねw」
「…ヒック」
「がははははははは」
「ま、と言うことで、明日の夜10時にお迎えに行きますね」
「ほーい」
小鳥は去っていった
「…眠い」
ベットに向かうとギャレットが帰ってきたようだ。
「ただいま」
「ギャレットさんもう寝ましょ〜。」
どさり。
ギャレットを押し倒してカタリナは寝てしまった。
「俺も入れろクソッタレ!」
酔っぱらったツバメもベットにダイブ
ギャレットは
「お休み。」
そう言い、頬にキスをした。
-こんこん
ノックの音でカタリナは目覚めた。
昼に寝たはずがもう朝になっていたようだ。
ドアを開けると
「あ、おばさん!」
カタリナをよく知っている叔母がいた。
「あら、元気ねぇ」
微笑みながらカタリナを受け止める叔母。
「あたしも居るのよ?」
叔母の横にははやぶさの妹であるすみれがいた。
「すみれちゃんも来てくれたの?!」
興奮するカタリナ
「上がって上がって!今ローズヒップあるから!」
「お言葉に甘えさせてもらうね」
「こらー!起きろバカ兄貴ー!」
「うおっ?!すみれの幻覚がッ?!」
「実物よ!何が幻覚だばーっか!」
「仲良いね。君たち」
「うっせギャレット!」
「んふふふふ」
「そう言えば。」
「ん?」
少女の一言でざわざわとしていた空間は時が止まったように静まり返った。
しかし時計の針の音は時が動いていることを示している。
「どうして急に来たの?」
「俺も思った!」
はやぶさがバサバサと動き出す。
「ちょ、ごちそうあるんだから羽根飛ばさないで!バカ!」
すみれも動き出す。
皆が動き出す。
「ドレスを…作ってきたのよ。」
「「「「ええ?」」」」
四人の音程の違う声が響き渡った。
すみれも知らなかったようだ。
「今日は特別な日なの、まさかとは思うけど、忘れてはいないでしょうねぇ」
「滅相もないわ!すみれは覚えてるもん!」
「お、俺も!」
-ばっ
三人の視線が仲良くサラダを食べているギャレットとカタリナの方へ向かう
「僕は…知りたくないなぁ。」
ギャレットが答える
「私もー。」
カタリナが気だるそうに言う。
勿論これにもちゃんとした理由があるようだ。
「そ、それ言われたら俺も知りたくねぇよ。」
「すみれも。」
「あら。奇遇ね。私もよ。」
「ま、ごちそう食べれるからいいんだけど。」
カタリナが言う。
「あんまり離れたくないなぁ…ってね。」
「素直に言いなよ〜んもう♪」
すみれがカタリナをいじる。
「うーむりぃー。」
「あ」
ギャレットが呟く。
「折角ならドレス姿も見てみたいなぁ。」
糸目を更に細めながらギャレットが言う
「まぁ、なんだかんだでもう五時ね。よし」
叔母は持ってきていたバスケットからドレスを取り出した。
「男性陣は待ってなさい。絶対よ?」
「フリですか?叔母さん」
クスッとギャレットが笑う
「さぁ、でもね。」
「覗いたらタダではおかないよ。」
-ぞくり
はやぶさの背筋が凍った。
ギャレットは平然としている
「さ、すみれちゃん、カタリナ、行くよ。」
奥の部屋へ三人が入っていった。
ーーーーーーーーーーー余談ーーーーーーーーーーーーーーーーー
着替え中の男性人の反応
《あ、カタリナちゃん肌白ーい!》
《うっ…ひゃ…ち、ちょっ、とぉ…んっ…やめ…ぅあっ》
《はははっ良いねぇこれは王子様も気に入る反応じゃないか》
《うんうん♪すみれもやりがいがありますなぁ〜♪》
《や、やりがいって、…あぅ?!…》
《ぬふふ〜♪》
「「…」」
顔を赤らめ、無言で酒を進めるのであった。
「おまったせぇ〜っと」
すみれが部屋から出てきた。
「おやおや男性陣よ?そんなに顔を赤くしてどうしたぁ?」
-にやにや
すみれはイタズラに笑う
「き、きれい!」
-とんとん
カタリナがぎこちなく歩いてきた。
「ギャレットさん!」
-ぎゅー
ギャレットにカタリナが飛び付いた。
「もう私は毎日ギャレットさんのこのクリーム色の結んでいる髪も優しい声も聞けないんだね」
涙目になるカタリナ。
「お、おちゅちゅけ!おちゅちゅけカタリナ!」
はやぶさがあたふた。
「あと四時間もあるんだ!だからおちゅちゅけ!」
「はやぶ、さ…!」
「うわぇっへーん」
カタリナが今度ははやぶさに抱き付く。
それから楽しい交流会が続いた。
時刻は約束の10時まであと5分。
小鳥が飛んできた。
「ちわーっす」
「あ、小鳥さん!」
「っす。」
「何かいつもと違って素っ気ないねぇ。」
カタリナがそう言った。
「あ、もうちょっとでフクロウが来てくれるんでぇ。。。」
「あ、はーい…ん?」
カタリナはあることに気づいた。
「ぶっはは!こいつ鼻提灯出してやんのーwwww」
そう、小鳥の鼻から小さな鼻提灯が出ていた。
「はなちょうちん…か、可愛い…。」
そんなとき、
バサッバサッ
「おお、この方がお姫様候補とな。」
「あぁ!貴方がフクロウさんね!」
「軽そうだな、ご飯はちゃんと食べてるかい?」
「ところでフクロウさん!貴方大きいわねぇ!」
「お、おぉ、そうか。」
「は、話が噛み合ってないわよ、カタリナちゃん。。。」
「綺麗な白い羽ねー!」
「ただの白髪さ。」
「じゃ、綺麗な白髪、かしら。」
「有難う。」
そんな会話をカタリナとフクロウがしていると、
ぎゅ
「行ってらっしゃい、お姫様…。」
ギャレットがそっと耳に囁いた。
赤面しながらもカタリナは
「ぬぅわはぁーん」
と泣いていた。
そうして午後10時。
「さぁ、楽しい空旅の始まりだ!」
カタリナを乗せたフクロウが飛び立った。
ーーーーーーーーーーーー
「んー!風が気持ちいいわぁ!」
カタリナは満喫しているようだ。