愛する人のために、あなたは何を犠牲にできますか―?
2:しおん:2015/10/18(日) 17:38 「誕生日の送り物」
誕生日、それは
一年に一度の、特別な日。
ホラー「美への執着」
私、水音!
水の音って書いて、みおんって読むんだ。
ルックスには、結構自信あり!
でもね、私は手に入れてはいけない、究極の美容方法を知ったの。
ん?どんな方法か知りたい?
クスッ……いいよ。
水音が教えてあげる。
それはね、家に一人でいるとき―……。
「水音ー?早くしなさーい?」
階下からママの声が聞こえてくる。
そんな声を無視して、私は髪にアイロンをかけ続けた。
5分後、ママが部屋に入ってくる。
「もうっ、水音!あんたまたそんなアイロンなんかかけて!」
「まだ、髪型が決まらないの」
アイロンをかけ終わり、ロングヘアーをツインテールの髪型にすると、私は立ち上がった。
「うんっ!今日もかわいい!」
鏡を見て、にっこりとほほ笑んでから私は朝ごはんのフルーツだけを食べ、学校に向かった。
学校に行くと、沢山の人が私をほめてくれる。
男子にもモテるし。
まぁ、私かわいいから当然かー。
そんなかわいい私には、一人だけライバルがいる。
それは、双子の姉の花音だ。
一卵性双生児だから、顔は同じだし、私と同じくかわいいと有名。
だから、私は花音が嫌い。
私よりかわいいものはみんな大っ嫌い。
ねぇ、私間違っているかな?
でも、みんなそんなものじゃない?
かわいくないっていっときながら、かわいいって思ってたりさ。
私の事、ナルシストだって思ってくれてもいいよ。
でもね、いくら言われても私はこの考えを改めないから。
「ずるいよ……、麻穂ばっかり……。私の方が優秀なのに、何で皆そうなの?」
梨穂は、ゆっくりと顔を上げた。
目には怒りと悲しみがにじんでいる。
「ねぇ、何で……?何で、皆麻穂ばっかり可愛がるの?どうして、私は愛してくれないの?」
どうして?どうして……!?
「ねぇ、麻穂!どうしてっ!?」