―お姉ちゃん。お姉ちゃんの事は、私とせあらで守ってあげるね!
……嘘つき。
―姉さん、大丈夫?私達は、ずっと姉さんの味方だからね。
……嘘つき。
嘘つき、嘘つき、嘘つき、嘘つき、嘘つき、嘘つき……!!
ここは、嘘つきの世界だ。
助けてあげるといいながら、自分の評価を上げるのと、優越感に浸りたいだけの偽物の正義。
味方でいるといいながら、そんな自分に酔いしれたいだけの真っ黒な優しさ。
ある日、私はいじめにあった。
「うぜーんだよ!お前っ!!」
毎日の様に殴られ、蹴られる。
教科書をびりびりに破かれ、水までかけられた。
痛い、苦しい、辛い……。
いいや……、あいつ等が憎い!
憎くて、憎くてたまらない!!
人生に何度こんなに人を憎むことがあるだろう。
ある意味、私はいい体験をしているのかもしれない。