小説書きます。荒しは立ち入り禁止です。
2:匿名希望:2016/12/08(木) 17:31 山内葵(やまうち あおい)
小6。とある出来事によって、三次元とは違う別の世界に来てしまった。母が行方不明。
ルル&ララ
時の狭間に住んでいる。
シュウト
三次元とは別の世界に住んでいる男の子。
つけたし
母ではなく姉が行方不明。
「ずっと好きでいてくれるよね…?」
「当たり前だろ…?」
ガシャンッ!ピーー……
「ぎゃー!遅刻するー!!」
私、山内葵は急いで通学路の坂道をかけ上がる。見ての通り、私は遅刻しそうなのだ。
「急げ!葵ー!」
一人で自分を応援しながら私はダッシュで、かけ上がる。
(よっしゃ!もうすぐで学校!)
そう思い、スピードを上げた瞬間、
キキーーッ!!
(え…?)
ガシャーーン!!
私は車にぶつかり、意識を失った。
「ん…」
私は重いまぶたをゆっくりと上げた。
「大丈夫ですか…?」
目の前には青い髪の毛の男の子が立っていた。
「ぬわーっ!誰!?」
私は、いつでも戦えるようなポーズをとった。
「あなたバカですの?」
青い髪の毛の男の子の後ろには、ピンクの髪の毛の女の子が立っていた。
「バカー!?」
私は腹が立ち、大声で叫ぶ。
「あの…僕の名前はララです。この女の子はルルちゃん…」
「ララ」という名前の男の子は自己紹介をしてきた。
「私は山内葵…」
最後の方の声が少し小さくなった気がする。
「葵、あなたには三次元とは別の世界に行ってもらいますわ」
え…?どういうこと…?
「三次元とは別の…世界…?」
私は疑問を抱く。
「とにかく行ってもらいます。さようなら」
ルルは、思いっきり私のことを押した。
「ぎゃーー!!」
「ここどこ!?」
私は三次元とは別の世界に今居る。開始早々、道に迷ってしまった。
「帰りたい…」
そう呟くと…
「何してんだ?」
後ろから声が聞こえて振り返ると男の子が立っていた。
「どちら様?」
私は目を細めて男の子を見る。
「シュウト」
「ふーん、私は山内葵」
「珍しい名前だな」
珍しい…?あ、そっか。ここは三次元じゃなかった。
「で、何でここにいるんだよ」
「さぁ?」
「わかんねぇのかよ」
わかるわけないでしょー!私は心の中でツッコんだ。
「まあいい。付いてこい」
偉そうな態度〜。そう思いながらもついて行く。
「ここが俺の住んでる家だ」
「わ〜でかいな〜…って、え!?養護施設〜!?」
なんと!シュウトの家が養護施設だなんて!ガチでシュウトの家かと思った…。
「あぁ、俺の親は小さい頃に死んだ」
そんなに辛い過去があったなんて…。全然思わなかった。その瞬間、お姉ちゃんが頭によぎる。
「お姉ちゃん!遊ぼ!
「いいよ〜」
お姉ちゃん…どこにいるんだろう…
あ!皆には説明してなかったね!私のお姉ちゃんは小さい頃に行方不明になっちゃったの。小さかったから夜もずーっと泣いてたんだけど、今は全然大丈夫!
「あ!シュウトお兄ちゃん!」
「おかえり〜!サッカーしよ!」
わらわらとシュウトの周りにちびっこが集まる。ひょえ〜、すごい人気…。
「あれぇ?このお姉ちゃん、シュウトお兄ちゃんの彼女〜?」
「ブフゥッ!」
私は吹き出してしまった。
「彼女じゃない」
シュウトは、きっぱりと言い放った。
「え〜、彼女じゃないの〜」
「彼女かと思ったぁ〜」
そんなことあるわけ無いでしょ!!心の中でツッコんだ。
「きゃーー!!」
私の後ろにいた女の子が悲鳴を上げた。
「え…」
私の目線の先には、トラックの姿があった。
「あっ!」
トラックの先には、ボールを抱えた女の子がいる。やばい!このままじゃ引かれちゃうよ!
「避けて!」
私は、叫ぶ。その瞬間、シュウトがトラックの前に出た。
「シュウトーー!!」
ガシャン!!
トラックの前にシュウトが倒れ込んでいる。
「嘘…シュウト…」
私は、震えながらも声を出す。
「美…和…」
え…?美羽…?その名前って…
お姉ちゃん…?
すみません。
美羽ではなく美和です。
「シュウト…何でお姉ちゃんの名前…知ってるの?」
私は、涙を流しながら震えた声で聞く。
「お姉ちゃん…?美和は…お前のお姉ちゃんだったのか?」
「うん…今は行方不明…」
「葵」
私は、突然名前を呼ばれてびっくりする。
「何…?」
「よく聞け…。お前のお姉ちゃんは…交通事故で死んだ」
え…?嘘…?
「美和は、数年前に俺の居る世界に突然来たんだ…でも…俺が車に引かれそうになったとき…美和が俺をかばって…引かれた…」
私は、シュウトの話を真面目に聞いた。授業では、先生の話を全く聞いてないのに。
「それで…そのとき約束したんだ…」
「ずっと好きでいてくれるよね…?」
「当たり前だろ…?」
「そんな…お姉ちゃん…」
私の座っている地面は、涙でぐしょぐしょになっていた。
「じゃあな…あお…い」
シュウトは、目を閉じた。
「シュウトーー!!」
私は、力いっぱい叫んだ。
「ルルちゃん、何であの子をこの世界に連れてきたの?」
「事実を教えるためですわ」
私は、上から数回だけ聞いた声が聞こえてきた。
「ルル…ララ…」
「お久しぶりですわ」
「こ、こんにちは」
ルルは腕を組ながら私を睨んでいる。ララは少しびびった感じで私を見ている。
「事実…?」
「そうです。あなたにお姉さんが死んだという事実を教えるために、この世界に連れてきたんです。あなたが遅刻して車に引かれそうになるように、設定したのも私達ですわ」
嘘…この二人が仕組んだの?
「あなた達のせいで…シュウトは…」
「私達のせいでシュウトが死んだとでも言いたいんですの?」
「当たり前じゃん…シュウトは…あんたらのせいで…」
「シュウトさんは、元々死ぬということが決まってたんです」
「はぁ…?」
「これをご覧なさい」
ルルが私の目の前に一枚の紙を見せてきた。そこにはシュウトの写真が貼ってあり、横には「交通事故で死亡」と書いてあった。
「これは神様が直々に書いた書類ですわ」
神様って書類書くんだ…。そう思いながら、まじまじと見る。
「これで信じました?」
ララが上目使いで見てくる。こいつは彼女が何人もできるタイプだなと思った。
「信じたよ」
私は、小声で呟く。
「そうですか。それじゃあ、あなたを三次元に戻しますわ」
ルルが言い放った瞬間、私の視界がグワンと歪んだ。
ドサッ!
「痛ったぁ…」
私はお尻から落ちたため、思いっきり振動が来た。
「おい!起きたぞ!」
おじさんが大声で叫んだ。
あ、そうだ。私、車に引かれたんだ!
てことは…遅刻ーー!!
私は、無我夢中で走り出す。
「こら!待ちなさい!」
おじさんが叫んだのを無視する。
シュウト、また何処がで会おうね。
終わり