『ここは明確スイーツ研究部!』
『1%の叶わない恋』
『類木川小学校児童会』
『*レインボーハッピー*』
作者のまいです!
こちらの作品の、スペシャルーーー長編小説を書きます!
質問、感想受け付けます!
コメント良かったらお願いします。
荒らし、なりすましは辞めてくださいね。
では、始めます。
『類木川小学校児童会
児童会メンバーでお花見』
主な登場人物
葉金井 睦美 ハカナイ ムツミ
類木川小学校の児童会会長。
元気が取り柄の小学6年生。
みんなの前に立つことが好き。
真弓 大輔 マユミ ダイスケ
類木川小学校の児童会副会長。
頭がよくて、学年1秀才。
運動もできちゃうスーパー小学生。
広川 梨依 ヒロカワ リエ
類木川小学校の児童会書記。
野々村 咲子 ノノムラ サキコ
類木川小学校の児童会会計。
小山田 和樹 オヤマダ カズキ
類木川小学校の児童会会計。
1.怒られる児童会長
児童会室に注ぎ込む桜の花びら。
ホワイトボードを片付けながら、桜を掴む。
ん〜、いい香り!
「ちょっと、児童会長。何してるの」
広川さんにいきなり注意されて、急に落ち込む。
こんな児童会長でいいのか!?
このままじゃ、類木川小学校が崩れちゃうよね!
「広川さん、ありがとう」
ホワイトボードを片付けて、桜を外に出してあげて。
あれ?
どうしてみんないるの?
帰ればいいのに。
わたしがキョトンとしていると、大輔がため息をついた。
「お前が待っててって言ったんだろ。ずっと待ってやってんだ。なのに何だ今のは。桜を掴まえるなんて」
ひえ〜!
そうだったっけーっ!
すみませんでしたーっ!
「しっかりしてよね」
はい、野々村さん、分かりました。
…紹介が遅れました!
わたし、葉金井睦美。
みんなの前に立つことが好きで、ここの小学校、類木川小学校の児童会長になったんだよ!
(詳しくは、短編小説板を見てね)
で、大輔は、真弓大輔。
児童会副会長。
普通に、認めたくないけど秀才。
で、広川梨依さん。
冷たいんだよお。
書記をやってくれているよっ!
で、野々村咲子さん、小山田和樹。
このふたりは、会計。
うーん。
みんなうまくやってけるかな?
2.妙なこだわり
「で、葉金井さん。何なの?」
それが分かれば苦労しないよ〜。
広川さんは、腕を組んで嫌そうに。
大輔と和樹は壁に持たれかかっておしゃべり。
野々村さんはぐったり。
「ええっと、そのぉ、えっとぉ…」
「何?まさか、分かりませんなんて言わないでしょ?」
う、うぅ。
図星だ。
広川さん、どうして分かったの!?
アタフタしていると、和樹がため息をついた。
「俺から提案。みんな、名前で呼び合うこと」
わたしがこの前提案したやつじゃん!
でも、和樹はニヤッっと笑う。
もしかして、わたしを助けてくれた?
和樹、意外といいとこあるんだ!
「そうだ!それそれ。和樹、思い出させてくれてありがとう!」
って、思い出してもないんだけど。
すると、やっぱり広川さんには見抜かれたみたい。
「頼りない児童会長ね。まあ、和樹くんがそう言うなら、そうしてもいいじゃない?ねえ、咲子」
もしかして、広川さんと野々村さん、名前で呼んでるの、わたし以外みんなですか!?
今は、大いに傷つきましたよー!
「じゃあ、大輔、梨依ちゃん、咲子ちゃん、和樹で、いい?」
わたしが試しにみんなを呼んでみると、男子ふたりはそのままだから、うなずいてくれるんだけど。
「梨依ちゃんたち、何か不備ある?」
「ええ。馴れ馴れしく呼ばないでほしいわ。梨依さんにして」
咲子ちゃんもうなずく。
めんどくさいっ!
でも、仕方ないか。
「梨依さん、咲子さんでいい?」
「ええ。最低限ね」
クーッ!
マジでめんどくさいじゃん!
3.どうして!?
教室に戻ると、もう誰もいなくて、わたしのスクールバッグだけがロッカーに入れてあった。
ひとりぼっちじゃないですか…。
スクールバッグを手に、教室を出る。
玄関のロッカーの靴も、ポンとわたしのが置いてあるだけ。
何か、靴も寂しそう。
「葉金井さん」
上から呼ばれて、思わず天井をガン見しちゃった。
て、天井がしゃべった!?
「葉金井さん、バカじゃないの。ここよ。階段」
バカって失礼な!
どなた様なの!?
思いっきり怒ってやる。
階段の方を見ると、ポカンと立っている梨依さんがいた。
「何、梨依さん」
「葉金井さんの家、どこ?一緒に帰りましょ」
「何で!?」
ヤバイ、声に出しちゃった。
やっぱりと思ったけど、梨依さんににらまれた。
あ〜あ、やっちゃった。
すると、梨依さんはクスッっと笑う。
何が面白いの、梨依さん。
「葉金井さんって、本当にバカね。見ていて笑えてくるわ」
ちょっと、失礼ねえ!
わたし、梨依さんじゃなかったら、もう怒ってるけど、今怒るよ!
いいの!?
わたし、多分、結構恐いよ?
「まあ、家の方面違っても、送るわ。行きましょ、葉金井さん」
うん。
っていうか、どうして名前で呼んでくれないの?
名字で呼ばなくてもいいのに!
「梨依さん、どうして一緒に帰りたいと思ったの?すごく嬉しいけど」
「別に。ちょっと、気分」
耳が真っ赤だよ、梨依さん。
すると、梨依さんはボソリと言った。
「む、睦美さん」
4.呼び捨て!
今の聞いたっ?
睦美って、確かに言ったよね!
「梨依さんありがとう、睦美って呼んでくれて〜」
わたしは、梨依さんをギュウッっと抱きしめた。
これから、きっと仲良くなれる。
そんな気がして。
「睦美さん、梨依でいいけど。呼び捨てで」
「じゃー、わたしも呼び捨てでいいから!」
梨依は、耳まで真っ赤になって下を向く。
照れ隠しかな〜?
かわいい、梨依。
意外とモテそうなイメージ!
「何よ睦美。こっちばっかりチラチラ見ないでよね」
「もーう、梨依の照れ屋〜!」
パシンと梨依の肩を叩く。
すると、久しぶりに梨依が笑ったのを見た。
いつもムスッってしてるから。
大輔や和樹の前では、いっつもデレデレするのにさ。
「睦美、家」
梨依と話ながら歩いていると、もう家に着いていた。
「ありがとう梨依、誘ってくれて」
「…」
無愛想な梨依。
梨依は、黙って家へ帰った。
わたしは、にっこり笑顔で大輔に電話をかける。
「もしもし真弓ですけど」
「葉金井睦美です!」
大輔が出たのかな。
ハ〜ッってため息聞こえるし…。
ちょっと受話器に向かってにらんでいると、大輔がつぶやいた。
「お前ってうるせぇ」
「何ですって!?ひどい!」
大輔は苦笑しながら言った。
「今日の要件は何?」
「ああ、副児童会長、明日の土曜日、児童会メンバーでお花見へ行くから!みんなわたしの家集合って電話かけといてー」
大輔が断ろうとしたのも押しきって、すぐにガチャっと受話器を戻す。
よーし!
これで梨依とも、もっともっと仲良くなれるじゃん!
5.姉妹は似ている
翌日。
予定の時間に咲子さん以外は来てくれた。
梨依がいることに、和樹はすごく驚いている。
昨日あったこと知らないもんね。
いつもいつも注意されてばっかりのわたしが、いきなり梨依と仲良くなるなんて、わたしと梨依に限ってないね。
ちょっとため息をついていると、ずいぶんオシャレな格好の咲子さんが日傘を持ってやって来た。
「おはよう。葉金井さん、お花見ってどういうことよ」
うぅ、名前で呼んでくだされ。
お願い致します…。
でもそんなのちっとも届かない。
クソッ、届けーーー!
「みんなが絆を深められたらと思ったから。ね?」
咲子さんは、ムスッっとした顔で梨依のとなりに並んだ。
わたしが立ちたかったところ、取られた!
取られる覚悟はしてたけど。
わーーーん。
「ちょっと、睦美。行くわよ」
梨依…。
咲子さんは、目を真ん丸にしていて、和樹ももちろん。
大輔までもが目を丸くしていた。
タイプ違うわたしたちが、うっうっうっ。
そんなこと思わないで〜。
「わたしのオススメスポット!」
わたしは、家の敷地に案内し、裏庭へ誘導した。
立派でたくましく、大きな桜の木。
ここがオススメスポット〜!
「睦美の家の裏庭にこんなに大きな桜が咲いてたのね。咲子、素敵ね」
梨依が咲子さんをジロッっと見る。
咲子さんは、わたしの家のことに感心を全く持たない。
「そうかしら」
それだけ。
野々村由美子ちゃんも、ちょっと無愛想だったけど、似てて咲子さんも無愛想かな。
野々村由美子ちゃん、あれから大丈夫かな…?
「葉金井さん!?さっきから由美子由美子ってつぶやいてるけど、何?」
「いいえ、何でも!」
いつの間にかつぶやいてた!
気づかなかった…。
野々村由美子ちゃんと似てて、咲子さんも疑り深いな〜。
梨依ちゃんと睦美ちゃん、仲良くなれてよかったね!
続き、楽しみにしてる(*^^*)
薫ちゃん、見てくれてありがとう!
久しぶりの更新でした…。
これからも、面白くないけどよろしくお願いします!
6.大輔の誉め言葉
早速桜見、桜見!
梨依ちゃんは、何度か咲子さんに「睦美ちゃんもいい子よ」と言う。
だけどそのたびに「うるさいだけよ」と返す咲子さん。
意地悪だなあ。
そんなわたしたちをよそに、大輔と和樹はお弁当を食べている。
「ねえねえ、大輔くんと和樹くん。葉金井さんって魅力ある?」
イヤミ混じりに、咲子さんが大輔と和樹に話を振る。
だけど、お母さんつながりもある大輔は、にこりと笑ってつぶやいた。
「睦美ってさ、うるさいしドジだし、可愛くないし、悪いとこもいっぱいあるけど、同じくらいいいとこあるよ。野々村は気付けてないんじゃない?」
大輔…。
悪いところを注意してくるだけかと思ってた大輔がこんなこと言うなんて。
ちょっと、ほっこり。
そう思うのもつかの間。
「葉金井さんは、男の子にはアピールして、いいところ見せつけてるのね」
いやいや、正直言うと、それって咲子さんがしてることでしょ!?
わたしがしてるみたいにしない!
そう思いつつも、どんどん減っていくお弁当を見た。
「梨依ちゃんどお?美味しい?」
「ええ。からあげが特に。カリカリしてて温かいし」
そうだよね、からあげは力入れたからな、わたし。
初めて作るお弁当だし、わたしの大好物がからあげだから!
「桜きれいよね、咲子」
梨依ちゃんが咲子さんに話を振る。
わたしの家ということもあり、咲子さんは「大したことないわ」と言う。
そんなことないと思うんだけどな〜。
だってこの桜、日本に数少ない桜なんだよ?
きれいだと思わない人がいないわけないよ!
そう思いながら、からあげを口に運んだ。
7.咲子さんと仲良くなりたい!
お弁当を全て包み、ピクニックシートを回収した。
「ありがとう、睦美。すごく楽しかったわ。ねえ、咲子」
咲子さんは、そっぽを向いた。
だけど、向いた先は大きな桜の木があったんだ。
気に入ってくれたのかな。
「じゃあ、今日は急だったけど、来てくれてありがとう!」
咲子さんは先に帰っていき、梨依はちょっと家でゆっくりするため、片付けを手伝ってくれて。
大輔はサッカー。
和樹は宿題が残っているので帰っていった。
「睦美。お弁当こっち持ってきて」
中からお母さんが顔を覗かす。
梨依はペコッっとお辞儀して、ピクニックシートを手にした。
「どうしたら、咲子が睦美と仲良くなると思う?」
梨依がふとつぶやいた。
そ、そうだよね。
わたしだって、梨依くらい咲子さんと仲良くなりたいし。
「野々村家は、咲子みたいに無愛想な子ばっかりいるの。ほら、野々村由美子さんとかね」
梨依も、ちゃんと野々村由美子さんって呼んでるんだ。
結構厳しかったもんな、あの時。
梨依は笑って見せた。
「わたしは、睦美に話しかけるまで、睦美の良さに気付いてなかった。だけど、本当に睦美っていい子よ」
わたし、いい子かな?
昔言われたのは「睦美ちゃんはいい子ぶってるだけだよ!」だった。
だけど、梨依は思ってくれてる…!
「ありがとう、梨依!わたし大丈夫。咲子さんと友達になるから」
うん、大丈夫。
咲子さんって呼び方やめてやる。
絶対に『咲子』呼びにしてやるんだから!
覚悟しててね!