タイトルの通りです!!
2:雪りんご:2020/04/09(木) 19:30 「シュガーリア、永遠のおねがいです。あなたはたたかいに行かないでください……。あなたもいっしょに悪い人たちをやっつけないと私達亜人は人間さんたちと暮らせないことは小さな頃から知っています。でも、あなたを失いたくないんです……聖剣なんか持たないでください。ワガママで……ごめんなさいっ」
四六時中観光客で賑わう秋葉原にしては最も人の少なそうな通りで勇気を出して立派な聖剣(本物)を触り、襲いかかってきた帝国騎士を倒そうとする僕を可愛らしい声が必死に制止しようとする。
その声の主こそシュガーリアさんだ。
訳あって知り合った本物のうさ耳亜人種族の女の子で白いふわふわの兎の耳に守ってあげたくなるお姫様のような顔立ちはピンクのドレスとよく似合っている。
そんな女の子が涙声で僕を失いたくないって言ってくれている。
だからこそ、その笑顔を守らなきゃいけない。
「シュガーリアさん、あなたを心配させるお詫びです。絶対に死にませんから……あなたのことを守らせてください。」
僕は襲い来る敵を輝く聖剣で装甲ごと切り倒すと涙目のシュガーリアさんに笑顔で言った
「シュガーリアさん、僕はこの「地球」が本物の僕たちヒトの暮らす世界じゃないって知ることができた日をあなたに出会えた日をこれまで生きてきた十九年間で一番幸せな日だったなって感じてるんです。そんな僕からお願いがあります。あなたの笑顔をあなたとの日々を僕に守らせてほしいんです。たまには僕の我儘(わがまま)も聞いてくれますか?」
こんな冒頭でいいのかな
4:◆:2020/05/04(月) 14:55 大勢の人々で賑わいガヤガヤとうるさい王都の道端には
人の気まぐれで潰された"小さな命"たちが無数に転がっていた。
そんなことは誰も気にしない……
「おいっ兄ちゃん! 世界一の都へよく来たね! うまい酒場教えてやろっか?」
「この国は世界一の文明国ですな。魔術師なんて古臭いものはどこにも見当たりません。騎士にロボット兵器に人造モンスター……実に見栄えがいい。魔術師の結界なんて国も人も守らないんですよ。騎士にロボット兵器に人造モンスターこそ我々人を守ってくれる伝説の勇者です……実に頼もしいものですね」
ただ、他愛もない会話を友人や家族と交わすだけだ。
人を守る騎士も虫なんて守らない。気に食わなければ刀も抜かずに手で潰す。蝿種モンスターも蝶種モンスターも一切の区別なく。
民思いと名高い名君も普通に虫はころしてしまう。五月蝿いから、モンスターみたいに不快だからといった比較的同情しやすい理由から見つけたから潰した、なんて虫からすれば理不尽な動機で虫はいろいろな人間にころされる。ヒトには友好的なドワーフも虫はころす。
虫をころさないのは森人(エルフ)だけだ……。
お腹を……強く殴られる……そんな野蛮な暴力が罪も無い華奢な体に襲いかかってきた。
「きゃあ」と悲鳴を上げ、エルフの少女は地面に倒れた
「ごめんなさい……エルフなのに人間さんの言うことを聞けない悪い子でごめんなさい。私、もう虫さんを守りません。人間さんたちが虫さんの命を奪われますのを邪魔しません」
目に涙を浮かべ、少女は鈴のような声を震わせた。
「エルフのガキのくせに生意気なんだよ。口答えしやがって」
薄汚い浅黒い肌の男の一人が怒鳴ると
もう一人が更に続けた
「おじさんたちはよぉ、せっかくひっさしぶりに王都に遊びに来たと思ったら、カジノで負けて大損しちまったんだよ!? 可哀想だろ!? ちっぽけな虫種モンスターなんざ生きてるだけで食いもんくらいゲットできるけどよぉ俺たちは金がなきゃ贅沢もできねぇんだ。だから俺たちは奴らに死んでもらっていたのさ。俺たちのカジノでお金を失くしちまったストレスを発散するためになぁ!
そんなときにエルフのガキの分際で『そんなことしたら虫さんが可哀想です』だとぉ!? 生意気行ってんじゃねぇよ!」
「ご、ごめんなさい。もう、しません」
か細く謝る少女は白い肌が青白く……頬からは完全にピンクが失われていた。
「フン、もうしませんで済むか! エルフの癖に!。
どーしても許してほしいってんなら……
そうだなざ……お前、エルフだけあって結構かわいいな!。しっかも甲高い声ですぐメソメソするし、目もデケェ。よし、俺たちの召使いにでもなりな。この国にゃあ人間様に逆らったエルフは人間様の召使いになれってルールがあることくらい、流石にガキでも知ってるだろ
このルール守るってんならもう怒らねぇよ。お前はエルフでも人間のお子様同様お菓子は好きだろ? 買ってやろうか」
「嫌だってんなら承知しねぇぜ?。」
二人の魔物(にんげん)は幼気な少女の側まで寄ってきた……。
醜い心をすべてさらけ出して。
「はっはい!! 人間さんの召使いになります!
だから私を許してください」
天国の虫さん、ごめんなさい。あなた達を助けていた私がそのせいで悪い人に召使いにされちゃって。それであなたたちの心を傷つけてしまってますよね、私なんかに助けられたせいで……
少女は心の中で虫たちに謝りながらも、その選択しかできなかった。
「へっへ! 聞き分けのいいやつじゃないか! さすがは可愛い見た目してるだけあるな!」
「全くだぜ! いひゃひゃひゃひゃ」
二人の男は下品な笑い声を上げた。
長い時間、泣いている少女を追い込むかのように、笑っていた。
グサッ……何かが刺さる音がその笑い声を途絶えさせるまで。
かなり誤字脱字が多いですが、アーサーの小説書くスレです
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